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【東京「町」歩き】23区 豊島区編 豊島区の「町」はチョウかマチか

< 東京都23区 北西部に位置する豊島区には 20の町名があるのであります >

「【「町」の読み方】あなたが住んでいるのはチョウですか? それともマチですか?」で、日本全国の「町」の読み方について、ちと調べてみたわけですが、全体として「町」の読みは「チョウ」の方が多かったのでした。


でもこの結果は市部や区部の中の「町」は対象外としてのデータでしたので、差し当たって、東京23区の区部の中の「町」の読みについて調べてみようと思い立ったわけです。


市町村合併などによって失われいく地名も少なくない現状ですが、「チョウ」と読むか「マチ」と読むかという以外にも、「町」という字の付かない「町」というのもありますし、知らない町名、不思議な町名というのも少なくないだろうと思います。


東京都23区、第18回目は、「豊島区」です。

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豊島区の面積は13.01平方キロメートル。23区の中で18番目。


人口が30万7千人余り。


区の木はソメイヨシノ。区の花はツツジ


令和現在の豊島区は、区外から通勤して来る人の数の方が多く、昼間の人口は夜の人口のおよそ1.4倍。
2010年の調査では、人口密度日本一の自治体。


東京の豊島区に豊島駅っていうのは無いんですが、チョー有名なのが「池袋駅


乗降人数は「新宿駅」「渋谷駅」「品川駅」「横浜駅」などと、順位は上下するものの、日本のトップスリー辺りにランクされる駅ですね。


♪不思議な不思議な 池袋
♪東が西武で 西 東武


ビックカメラのコマーシャルソングに歌われた池袋駅ですが、ただ面白いってだけのことで、不思議なわけじゃないですね。
西部、じゃなくって「西武」ですし、東部、じゃなくって「東武」です。
両方とも私鉄の会社名。


西武鉄道池袋線がJR池袋駅の東側に乗り入れていて、東武鉄道東上線が西側に接続しているわけです。


駅を出ると、両鉄道会社の百貨店がデーンと構えていますから、東口から出ると西武百貨店、西口から出ると東武百貨店ってことになります。
西と東が逆じゃん、ってことではありますが、特に不都合はないと思いますです。


そこに目を付けて池袋という名前を知らしめたビックカメラの宣伝の巧さってことじゃないでしょうかね。

 


で、東口でも西口でもなく、北口を出て階段を上って地上へ向かうと、「いけふくろう」が居ます。


池袋の待ち合わせ場所の1つですが、渋谷の「ハチ公」「モヤイ」に比べると、ちと知名度が落ちますかね。
とっても真面目そうにシャンと背筋を伸ばして立っている「いけふくろう」です。


ちなみに渋谷の石像は「モアイ」じゃなくって「モヤイ」です。


さて、池袋ですが、東口を出てすぐに見上げることになる建物が「サンシャイン60」を擁する「サンシャインシティ」です。複合商業施設。
探すまでもなく見えています。


サンシャイン60」は、高さ239.7mで地上60階。1978年に竣工された高層ビル。
中に入っている水族館も有名ですね。


2021年現在、日本で一番高い高層ビルは、2014年に竣工となった大阪、阿倍野区の「あべのハルカス
高さが300mです。ただ地上階数は60階で、サンシャイン60と同じなんですね。


高さが日本第2位、1993年竣工の「横浜ランドマークタワー」は、高さ296mですが、地上階数は70階。


パイプスペースとかの違いで1階あたりの高さに差が出るんでしょうかね。


東京の街は渋谷に限らず、新宿に限らず、なんだかいっつも再開発ってやつで工事ばっかりしてる感じもあるんですが、池袋も常に再開発続行中な感じです。どっかで工事やってます。


サンシャインシティ」は「スガモプリズン」の跡地が再開発されて、「東池袋中央公園」と共に出来上がった施設なんですね。


東池袋中央公園サンシャインシティも、それ相当に広い敷地面積ですからね、スガモプリズンってどんだけ大きかったん? って感じです。


Sugamo Prison(スガモプリズン)ってわざわざ英語名で呼ばれるのは、太平洋戦争の敗戦後、GHQに接収された所だからで、戦争犯罪者とされた、いわゆる「戦犯」が多く収容され、処刑された場所です。


映画やドラマの舞台にたびたび取り上げられますから、名前だけ知っているっていう人も少なくないと思います。
戦争中のゾルゲ事件リヒャルト・ゾルゲが処刑されたのもここです。


かなりヘヴィーな建物の跡地に複合商業施設と公園ですからね、その辺はあまり触れて欲しくないってうのが区側のホンネかもしれませんが、知っておくべき歴史なのかもしれません。


スガモプリズンの巣鴨っていう名前なんですが、現住所的には「東池袋」です。

 


東池袋といえば、なんといっても「大勝軒」元祖特製もりそば、ですよねえ。


2007年の再開発計画によって、名物オヤジの創業者、山岸一雄さんが引退して東池袋本店は閉店してしまったんですが、ね、もうみなさんご存じでしょうけれど、2008年に店主が代わって、近い場所に復活しています。
今でも人気のラーメン屋さんですね。


今の店舗もサンシャインシティの南側、有楽町線東池袋駅の直近です。


で、巣鴨駅なんですが、池袋駅に負けず劣らず全国区ですよね。


とげぬき地蔵がなんでそんなに? ではなくて「おばあちゃんの原宿」ってことで有名になりましたんです。


江戸時代にはかなり大きな面積を占めていたらしいんですね巣鴨村って。


スガモプリズンの巣鴨は、元は西巣鴨
今は東池袋ですが、元々は巣鴨村の一地域だったんで巣鴨拘置所、スガモプリズンって名前になったみたいです。


なので今の巣鴨って言われる地域は東巣鴨、ってことになるんでしょうね。


巣鴨駅には、JR山手線、湘南新宿ライン都営三田線が乗り入れていて、都営三田線に沿った感じで北の方に少し歩けば「巣鴨地蔵通り商店街」です。
ここがメディアでよく取り上げられる「おばあちゃんの原宿


この商店街を歩いている人には、おじいちゃんもいますよ。でもやっぱり、ファッショナブルばーちゃん、ってことで「おばあちゃんの原宿」なんでしょうねえ。知らんけど。


巣鴨地蔵通り商店街」って旧中山道沿いにあたるんだそうで、今、元気に通ってきているおばあちゃんたちが生まれるずっと前からある商店街なんです。


昭和レトロ人気っていうのもあって、意外と若者カップルもいる通りです。


コロナになってからは全然行っていませんが、今はどうなっているんでしょうねえ。とげぬき地蔵さんの縁日って、なかなか賑わっていたんですがねえ。


繰り返しますが、おじいちゃんも居ますよ。ま、おじいちゃんは原宿とか意識していないかもですが、ちゃんと居ます。歩いています。

 


おばあちゃんの原宿のすぐ東側には、「岡倉天心」「高村光雲」「高村光太郎」「高村智恵子」「二葉亭四迷」「水原秋桜子」「宮武外骨」等が埋葬されている「染井霊園」があります。


わりと広い都営霊園ですが、この辺りの昔の名前が「ソメイ」だったことがうかがわれます。


江戸末期ごろ、この染井村には多くの植木職人が住んでいたんだそうですが、奈良県、大和の名物、吉野桜を育てて販売していたんだそうです。


平和に吉野桜を育成販売していたところが、1900年に桜の調査っていうのが入ったそうです、染井村に。


巻き舌の調査官が、
「こいつぁいけねえ、こりゃ大和の吉野桜たぁ違ってるぜ!」


ってことになってしまって大慌て。調査官が巻き舌だったかどうか知りませんけれどね、植木職人さんたちとしましては、とにかく何か対策をしないといけないってことになりまして、


「どうするよ」
「どうするたって、おめえ。あんなあ、オレに聞くなってんだよ」


吉野山の桜は西行法師の歌にも出てくる、桜と言えば吉野っていうぐらいのもんですからね。
それで人気があったわけですが、吉野じゃないってことになっちゃった。


もちろん、職人さんたちにウソはないんです。最初は吉野から持ってきた桜を育てていたんでしょうけれど、長い年月のうちに雑交配みたいなことでもあったのか、種類が違ってしまっていたんでしょうね。


「だけどよ、こりゃあよ、吉野から持ってきた桜にゃ違いはねえんだぜ。ジサマがそう言ってたからな」
「んなこたぁ、みんな知ってんだよ。だけどよ、お偉いセンセが違うってんだから違うんだよ」
「じゃあよ、吉野は吉野だけど、染井村の吉野ってことで、ソメイヨシノってのはどうだ」
「ちと、なげえ名前だな」
「うっせえ、こんにゃろ。モンクばっか言いやがって」


ってなやり取りがあったかどうか知りませんが、令和現在、日本全国をほぼ席巻している「ソメイヨシノ」は、ここ巣鴨発祥なのでありました。


なので豊島区の木は、サクラ、とかアバウトじゃなくって、妙に具体的、ゆずれないディテールってことで「ソメイヨシノ」なんですね。


ソメイヨシノ」は巣鴨発祥。全国制覇! へええ。軽くインパクトあります。


今は「染井」って土地の名前は残っていませんねえ。霊園の名前として残っているだけな感じ。
なんで失くしちゃったんでしょかねえ。


新宿駅から山手線で池袋駅へ向かいますと、池袋駅のひとつ前が目白駅
目白は都内の高級住宅街として人気の高い街です。


学習院大学、徳川黎明館、徳川ビレッジがあって、皇族方、尾張徳川家、チョー高級な文教地区っていう一面もあります。


田中角栄さんの「目白御殿」は文京区のめじろ台です。豊島区じゃないんですね。


意外にもソメイヨシノを日本に広めた巣鴨染井村がかつて存在していた豊島区の町名の数は20。


「マチ 0」「チョウ 2」「町が付かない 18」でした。


「マチ 0」
豊島区にマチはありませんでした。


「チョウ 2」
「池袋本町」「要町」


「町が付かない 18」
「池袋」「上池袋」「北大塚」「雑司が谷」「高田」「西池袋」「東池袋」「南池袋」「目白」「駒込」「巣鴨」「南大塚」「西巣鴨」「南長崎」「長崎」「千早」「高松」「千川」


稲見萌寧、遠藤周作、神田伯山、柴咲コウ高木ブー田淵幸一辻井伸行夏木マリ松本潤モト冬樹矢作兼


派手派手にやってるような空気感の中で、冷静なポジションを崩さない感じの人が多い感じでしょうかね。

 

< チョウかマチか >

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【味の素】世界初の「うま味調味料」って100年を超える歴史的発明品なんですねえ

< 宅呑みの味方 スーパーの値引き総菜と味の素 甘くない缶チューハイハイボール >

巣ごもりだ、おうち時間だって、長過ぎるコロナ自粛生活。
腐らずにお過ごしでしょうか。


居酒屋さんだとか飲食業界は、まだまだぐっすん状況が続きそうですが、一方で、あんまり大きな声じゃ言えないんだけど、って、にこにこな業界がコンビニとキッチン回り用品、スーパーとからしいです。


みんな自炊の機会が増えたってことなんでしょうね。


よく行くドラッグストアでは、酒類の棚が拡張されて、冷蔵庫の中の缶入りアルコール類がめっちゃいっぱい並べられています。
自炊、宅呑みの日々なんですねえ、みなさんねえ。そうなりますよねえ。


アルコール類で言いますと、そのドラッグストアで人気なのは「宝焼酎のやわらかお茶割り」
アルコール分4%。いつ行っても品薄状態。


他の酒類缶チューハイはいっぱい並んでいるんですが、「宝焼酎のやわらかお茶割り」は、いつも置いてあるそのスペースだけが空だったりします。
いや、冷えてなくたってイイんですウ、ってことで冷蔵庫じゃない方の酒類売り場を覗いてみると、7本だけ、とかそういう感じです。


コンビニですと、セブン限定発売の「スコッチウィスキーハイボール レジェンダリースコット」
実はこれも宝酒造の製造です。
アルコール分8%。こっちはしょっちゅう売り切れですね。


2つに共通しているのは甘くないってこと。


缶チューハイって甘いのがほとんです。鬼レモンっていっても、やっぱり甘かったりします。


甘い酒が好きな人も、もちろんたくさん居るでしょうけれど、これまでは店で楽しんでいた酒呑みたちが、宅呑みになって、いろいろ試しているうちに、やっぱり甘くない酒に落ち着いてきているってことなのかもしれません。

 


で、宅呑みで何を呑むかが決まってくると、あとはアテっていうことになりますね。


店で呑むっていう場合、カクテルでもない限り、どの店だって呑む酒に変わりはないわけで、その店ではアテとして何が食べられるか、その店の旨いものは何なのかによって、数件の店を行きつけにするっていうのが、ごく普通の酒呑みの行動パターンだと思います。


さてさて、東京の店はまだまだやっていません。


深夜までやってる店もあるらしいよ、って聞きますけど、近所にはありませんねえ。


みんな宅呑みです。アテは?
バタピーでっす。セブンのバタピーが旨いです。


いやまあ、それでオッケーなんですけれどね。
ウイスキーをやっているときはベビーチーズで充分満足なんですけれど。6Pもイイですけれど。


すぐに飽きます。ほぼ毎日のことですからね。


で、毎日じゃないにしても自分で作るようになっていきますね、自然にね。


それで、キッチングッズの売り上げや、スーパーの肉、野菜、魚の売り上げが上がっているってことでしょう。
簡易まな板、菜切り包丁、フライパン、鍋、ぐらいがあれば、ま、いろいろ作れます。
しょうがない感覚で実際やってみたら、調理に目覚めてハマッタ! って人も少なくないそうです。


で、そうやって、どんどんチャレンジして自分好みのアテを作っちゃう人は何の問題もナイと思うんですが、そうじゃない人も、けっこう多いと思います。


自分で作るの面倒くさいから、っていうことにつきますね。


バタピーだけだと寂しいし、自分で作る気もないし、っていう場合どうするか。


総菜を買ってくるのがイイと思います。スーパーの総菜コーナー、けっこう充実してきていますよ。


これまでは、スーパーに行ったとしても特に眺めて見ることさえ無かった総菜コーナー。
近所のスーパーなんですが、2020年に改装されて行ってみたらですね、やたらに総菜コーナーの面積が広くなっていたんでした。


で、ふんふんと頷きながら眺めて見ますと、明らかに酒のアテを見込んでの商品が多いんであります。
サラダ系もいっぱい種類があります。ほほーっ、です。


売り上げ増のチャンスを逃さないための改装で、そのメインが総菜。酒のアテってことですよね。
みんなスーパーの総菜をアテにしているんですねえ。


でもさあ、スーパーの総菜って悲しいぐらいマズイじゃん。っていうご意見、ごもっともでございます。


値段設定のせいなのか、使える材料、調味料に制限があるからなのか、残念な総菜ばっかし。


夕方に行くと「20%オフ」とかいうシールが貼ってあったりするものもありますが、その20%が魅力にならないぐらいの残念な味。っていうのは今もまあ、変わらないです。


で、工夫します。

 


調理するって程ではない、自分好みのアテに仕上げちゃう工夫。


例えば、ほとんどタマネギだけで、ニンジンの細切りがちらっと入っているだけの「野菜のかき揚げ」
1個入りのパックと、2個入りのパックがあります。


1個入りっていう商品構成が泣かせますねえ。個食用ってことですよねえ。「20%オフ」悲しいながらも有り難いことでございますよ。


「野菜のかき揚げ」1個入りパック「20%オフ」、と、あとはまあ、ポテトサラダかなんかあればオッケーなんじゃないでしょうか。とりあえずは。


で、家の台所で、ちと加工します。


台所、冷蔵庫のスタンバイ具合はそれぞれ違っていると思いますが、まあ、あるだろうなって思う材料で、いかせていただきます。はい。


フライパンにかき揚げを乗っけて、適当に「めんつゆ」を入れます。


ありますよね、夏にそうめんとかで使ってためんつゆの残り。揚げ物のコロモはけっこう吸っちゃいますから、薄目がイイと思います。
水でも、お湯でも、適当に足して。そんなにたっぷりは要らないです。カツ煮の容量、要領です。


味の素をパパっと入れて、ぐるぐるかき回します。


めんつゆが煮立ってくるような気配のところで「溶き玉子」をかき揚げにぶっかけます。


玉子が好みの硬さになったら出来上がりです。


ガッカリのかき揚げが、ありゃまあ、出汁の香りを漂わせちゃって、充分満足レベルになりますよ。


これですね、重要なのは「味の素」なんですよ。


「味の素」しかしまあ、なんとも大胆なネーミングですよね。味ってものを醸し出す、その素になるっていう名前ですからね。


考えた人、誰?
鈴木製薬所の鈴木三郎助さんで~す。
って誰やねん?
今の「味の素株式会社」の創業者。


へええ~、味の素の社長って鈴木さんっていうんだあ、って思いました。全然知らなかったですね。創業者ね。

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味の素スタジアム


で、今回味の素のページを見て驚いたのは「ハイミー」


ありゃま、「ハイミー」も味の素の商品だったんですか。へええ~、でした。
ライバル会社のライバル商品かと思ってました。


「味の素」の赤いキャップの瓶、今は「アジパンダ」っていうのになってますよ。


「味の素」と「ハイミー」って何が違うんだろ?


「味の素」の成分は、
グルタミン酸ナトリウムが「97.5%」
イノシン酸ナトリウムが「1.25%」
グアニル酸ナトリウムが「1.25%」
たんぱく質「0g」脂質「0g」炭水化物「0g」食塩相当量「0.15g」


で、「ハイミー」
グルタミン酸ナトリウムが「92%」
イノシン酸ナトリウムが「4%」
グアニル酸ナトリウムが「4%」
たんぱく質「0g」脂質「0g」炭水化物「0g」食塩相当量「0.12g」


ってことで、違いはイノシン酸ナトリウム、グアニル酸ナトリウムの量が「ハイミー」の方が多いってことなんですね。


「ハイミー」って価格的に「高級味の素」かって思っていましたが、その「高級」部分は、イノシン酸ナトリウム、グアニル酸ナトリウムってことなんでした。


老婆心ながら、イノシン酸ナトリウムっていうのは、「かつお節」の旨味って言われていますね。


グアニル酸ナトリウムは、「シイタケ」の旨味。


グルタミン酸ナトリウムは「昆布」の旨味ですね。


でもですね、味の素って鈴木三郎助さんが1人で作ったわけじゃなくって、というか、大前提としてグルタミン酸ナトリウムを発見して、製造法を考案した人が居るんですよね。


池田菊苗(いけだきくなえ)さんっていう、東大の理学部化学科教授。


人間の味覚には「酸味」「甘味」「塩味」「苦味」の4つの味の他に「うま味」が存在するんですよっていう大発見をしたエライ人。


L-グルタミン酸ナトリウムの発見は「日本の十大発明家」として「特許庁 産業財産権制度の歴史 年表」に「特許第14805号 グルタミン酸ソーダ」の発明家として載っています。

 

池田菊苗さんの研究途中から鈴木三郎助さんとの付き合いがあったそうで、グルタミン酸ナトリウムの商品化を任されたっていう経緯みたいです。


味の素っていう名前を考えたのは、鈴木さんなのか池田さんなのか、ま、二人でってことなのかもしれません。


で、今は「うま味調味料」って言いますけれど、ちょっと前まで、1990年より前は「化学調味料」って言っていましたよね。


味の素の発売は1908年、明治41年です。


ここから歴史の始まった各社各様の調味料なんですが、代表はずっと「味の素」


その「味の素」が化学調味料って呼ばれるようになったのは、すっかり家庭に浸透していた1960年代かららしいです。


「味の素」を番組で取り上げたNHK


みなさんご存じのようにNHKは商品名を放送しないっていう不文律がありますよね。
で、急遽作り出したネーミングが「化学調味料」ってことみたいです。

 


で、そのまま特に不都合もなく時は経ってきたわけですが、なんで急に1990年ぐらいから「うまみ調味料」って言うようになったのか。


「日本うま味調味料協会」という業界団体があるんですが、この日本うま味調味料協会は1985年、昭和60年までは「日本化学調味料工業協会」だったらしいです。

 

業界的に「化学調味料」から「うま味調味料」にしたってことですね。
理由はいろいろあるんでしょうね。


化学っていう言葉の持っているイメージが、必ずしも最先端や文化的なプラスイメージではなくなったという時代背景もあるかもしれません。


特にずいぶん前から「無添加」っていう言葉が世間に溢れていますよね。健康ブームの影響なんでしょうけれど、「無添加」っていう言葉には健康、身体にイイっていうイメージがあります。


それに対して「化学調味料」ダメじゃん、っていう空気感はたしかにあります。


1960年代のアメリカで「チャイニーズ・レストラン・シンドローム」って呼ばれた、中華料理を食べた後に体調が悪くなるっていう現象が起きて、それは「化学調味料」のせいだって論文が発表されたことがあるんですね。


いまでは完全に因果関係は否定されているんですが、いまだに「化学調味料」に対する不信感を持っている人だっていますからね。
「化学」ってダメじゃん、危ないじゃん、っていうイメージですね。


で、メーカーからすると、自分たちが名乗った「化学」じゃなくってNHKですよ。そもそも味の素って、化学じゃなくって、天然発酵させて作るんですけど。っていう「化学調味料」って呼ばれることに対する違和感もあったかもですねえ。


そういう化学じゃないんだってば。


そなんですよ「味の素」って化学工場でフラスコとか試験管で作ってるんじゃないんですって。


さとうきびからつくるらしいよ、って話、聞いたことある人も多いと思います。


さとうきびから白糖を精製したときに出る「廃糖蜜


その廃糖蜜に発酵菌を入れて発酵させて「グルタミン酸」を作る。


この工程はしょう油とか味噌なんかと同じですね。


で、そのグルタミン酸を結晶化させてグルタミン酸ナトリウムにして、そんでもって不純物を取り除いて、再結晶化して、出来上がるのが「味の素」


で、この後は「アジパンダ」に詰められるわけですね。


たしかにね、こうしてみてみますと化学って感じはないですね。


結論。宅呑みのアテに、味の素を有効活用して、心ゆったりで自粛生活を乗り切りましょう。


緊急事態宣言、また延びたし、いつまで続くか見えないし、精神的なリラックスの工夫に、旨い酒のアテ、味の素の旨味を友達にして、どこかに満足時間を作りましょう。


自分の好みでイイんです。旨いって思える瞬間は、とっても満足な時間になりますよ。

【シベリア】昭和のお菓子ブームってやつにイマイチ乗っかれていない感じの旨いヤツ 

< シベリアって最近見かけませんね 洋菓子なのか和菓子なのか ハッキリしないからじゃないの? >

ん~。お菓子っていえばお菓子なんでしょうけれど、洋菓子、和菓子っていうより菓子パンのほうがジャンル的に落ち着くんじゃないかって気もしますね。
お菓子屋さんよりパン屋さんで売っていたような記憶です。甘食と一緒に。


そういえば甘食も見ませんね。


大きさも色々のシベリアです。


形も三角のシベリアと、長細い四角のシベリアもありましたね。


たしかに最近見かけなくなっていますけれど、それって個人店のパン屋さんが極端に減ってしまったからなんじゃないでしょうかね。


でも、シベリアって話をすると、若い世代にも知っている人は少なくないですね。
ああ、あれね。って反応です。
なんとなく、地域限定ではあっても定期的にリバイバルしているのかもしれません。コンビニでは見かけませんけれどね。

 


シベリヤ、って発音している人もいますよね。


「ア」と「ヤ」っていう外来語の表記、発音って、なんだか曖昧なのって少なくない感じです。


ロシアもロシヤっていう表記と発音がありますね。
イタリアとイタリヤっていうのもあります。


で、この二つの国の名前については、どうも、アもヤも付かないんじゃないの、って気もします。
ロシアなんてルシャとかルーシって聞こえますし、イタリアは明らかにイタリーですよね。


ダイヤモンドかダイアモンドかっていうのもありますし、「ア」と「ヤ」に関して、カタカナに移すときに、誰がどう判断したものかさっぱり分かりませんが、無理がある結果になってますね。


外国語の習得がヘタだと評される日本人のコンプレックスって、案外、この辺に原因があったりするのかもしれません。
ま、どっちゃでもええやんか、っていうことは便利なことでもあるっていう解釈に、反対はしませんけれどね。


シベリアの話です。ここでは「ア」でいきます。


地域としてのシベリアっていうのは、凄く広い範囲ですよね。


ニュースで名前だけ知っている地名として「イルクーツク」「ブリヤート」「アムール」「ハバロフスク」「サハリン」「カムチャッカ」だとか、けっこうあります。
北方領土問題っていうややこしいことも含めて、日本人にとっては何かと関連のある地域ですよね。


日本とロシアの間で、うまくいったコミュニケーションもありました。


ご記憶の方もいらっしゃるでしょう。


1990年夏。サハリンに住む3歳のコンスタンティン君が全身80%の火傷を負ってしまって、地元の病院では命を救えないと判断されたとき、たまたまサハリンにいた日本人から連絡を受けた北海道庁国際交流課が動いてくれたんですね。


外務省ソ連課、法務省海上保安庁が連動して札幌医科大学附属病院に受け入れて、数回の緊急手術を繰り返して、助かる可能性の低かったコンスタンティン君を救ったんですね。


コンスタンティン君は今現在、サハリンで運送業をやりながら元気に暮らしているんだそうです。


この救出活動は、当時のソヴィエト連邦と交流の薄かった日本にとって、かなりスリリングな出来事としてメディアに大きく取り上げられました。
冷戦の終末期でしたね。


この報道で「ユジノサハリンスク」っていう街の名前を知りました。


今となっては、日本もやるときゃやるよねえ、助かって良かったねえ、っていうエピソードとして記録されているんですが、当時、その報道姿勢に批判が集まったという事実もあります。


イデオロギーとか政治的思惑とか、全然そんなんじゃない、低レベルな批判。


それはですね、丘珠(おかだま)空港にコンスタンティン君を乗せた飛行機が着陸して、ストレッチャーで運ばれて来る姿をずっと追っていたカメラ。


ストレッチャーに寝そべっているコンスタンティン君は、全身しっかり毛布で包まれたような状態で、その姿をとらえることが難しかったという事情もあったんでしょうけれど、カメラは、ストレッチャーの脇に付いて息子の命を心配しつつ、日本という外国に緊急入国していることも加わって、極度の緊張を感じさせる表情で、強くまっすぐ前を向いて、足早に歩いているコンスタンティン君のお母さんばっかり映し出していたんですね。


当然、コンスタンティン君のお父さんもストレッチャーの脇に付いているんですが、映し出されるのはお母さんばっかり。しかも、アップ多し。


なんで?


それは、美人だったから~。


緊急入国、国際間の緊急手術っていう緊張感のカメラワークじゃない! っていう批判。

 


ロシアって美人さん、多いイメージがあります。
でもまあ、広い国ですから、いろんな民族がいるんですよね。


「日本人バイカル湖畔起源説」っていうのもあります。


バイカル湖は「シベリアの真珠」と呼ばれている世界遺産
湖畔の地域に住むヤクート人、ブリヤート人は、たしかに日本人っぽい見た目なんですね。似てます。


DNAだとかの研究も進んでいるようですが、決定的な起源説にはなっていないみたいです。


で、シベリアっていうお菓子。やっぱりそのシベリアから来たの? ってことになりますよね。
どうやら全然関係ないらしいです。


なんでシベリアっていう名前なのかについては、よく分からないってことなんですね。


羊羹と水ようかんの中間ぐらいの餡をカステラで挟んだシベリア。
なんかヒンヤリするおいしさでしょう? そのヒンヤリからイメージされる土地がシベリアだったから、シベリアって名前になったんでしょう。


って、うっそー! っていうヒンヤリネーミング説もあるそうです。

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シベリアそのものが、いつごろ、誰が考え出したものなのかも不明なんだそうで、ネーミングについても、それを知ったときには既にシベリアっていう名前だったよ、ってことなんでしょう。


大正時代の初めごろには、既に人気のあったシベリア。なので、発祥は明治後半ぐらいじゃなかろうか、っていう説が有力らしいです。


ま、いつ出来たとしても、誰が最初に作ったにしても、旨く食べられればオッケーなんですけれどね。


羊羹なんだから、やっぱりお茶と一緒に食べるのがいいっしょ。っていう人もいれば、いやあ、洋食ですからね、コーヒー、紅茶が合いますよねえ、っていう人もいます。


でも一番多いのは、牛乳! なんだそうです。


個人的にシベリアと牛乳ってやったことないですけれど、なるほどねえって思います。合いそうです。

 


カステラも、挟んである羊羹も、メーカによって違うんでしょうけれど、羊羹っていうのもなんか不思議な食べものですよね。


だいいち、名前が不思議です。ヒツジ? なんの関係があるんでしょう。


羊羹の「羹」っていうのは「あつもの」って読むんだそうで、羊の肉を煮込んだものっていう意味なんだそうです。


全然関係無さそうじゃん! って思うんですが、羊の煮込みから始まったんですよ、羊羹は。ってことみたいです。
中国発祥の食べものですね。あつものの羊羹。


羊の煮込みは、寒い朝には汁がかたまって、いわゆる「煮凝り(にこごり)」になって、その冷えた羊羹も人気の食べもの。


日本には鎌倉時代、あるいは室町時代に伝わったものとされているそうです。


でもまあ、日本には羊どころか獣肉を食べる習慣がないですからね、似たものを作る。


羊肉から出るゼラチンの代わりに寒天、肉の代わりに小豆ってことに落ち着いて、日本の「羊羹」が出来たんだろうってことらしいですね。
名前は、字をそのまま使って、日本語読みのヨウカン。中国語では「ヤンガン」みたいな発音です。


で、日本ではだんだん砂糖が使えるようになって、甘くなっていった。


江戸時代中期には水ようかんが出来たっていうことです。寒天の量が練り羊羹に比べて少なくて済むし、煮詰める必要もないので一気に人気の江戸デザートになったそうですね。


水分が多くって保存の効かない水ようかんは、江戸時代は冬の食べものだったみたいです。冷たくして夏に食べるって、意外に最近のことなんでしょうね。


シベリアに挟んである羊羹は、練り羊羹と水ようかんの中間ぐらいの、粘度、なように思います。


思い出すと食べたくなってくるシベリアですが、調べてみますと、ありますね。売ってます。
横浜、桜木町の「コテイベーカリー」がシベリアの老舗らしいです。


今でもやってますねえ。コロナ明けに行ってみようと思う店がまた1軒増えました。


シベリア、洋菓子でも和菓子でもイイです。昭和の味を幾つか買って、牛乳、試してみたいです。

 

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【刺身のツマ】って「大根餅」の材料 っていう認識が浸透しているってホント?

< フードロス削減につながる工夫だし イイんじゃないの ではありますがね >

その通りです。フードロスっていう現実を、映像なり、データなりで実感すると、なんだかガックシきて、どっと疲れる感じがします。
日本は食べものを捨てているっていう悲壮な現実。


刺身のツマを捨てるんじゃなくって、工夫してちゃんと食べましょう!
って、ちゃうねん!


なんでツマを、そん時に食べへんねん、ってことやねん。
刺身と一緒に食べればええだけのことやんか。


ってね、なんでエセ関西弁で言うのかっていうと、なんかモンク言う時って関西弁の方が柔らかい感じがするから、なのかなあって思います。
関西方面の方々、悪しからず。


ここ10年ぐらいでしょうかね、居酒屋トークでのツッコミ発言って、なんだか関西弁が多くなっている気がしますね。もっと前からででょうかね。どうでしょうか、関東圏の方々。
なんでやねん! とかやってません?


で、居酒屋には当然ながらいろんな人が来ていて、コロナ前なんかは初対面の人たちとコミュニケーションする機会っていうのもけっこうありましたね。
電車乗って、いろんな駅の呑み屋さんをハシゴしている人も、なかなかな数、居ましたねえ。


そういう、一期一会のへろへろコミュニケーションってやつをする中には、一定程度、ホンモノの関西人がいらっしゃいますね。


エセ関西弁のツッコミには、とってもガッカリするんだそうです。
関西弁を使うこと自体には何も感じないんだけれども、アクセントが違っていると、体中から力が抜けてまう、んだそうですね。
す~びばせんねえ。


まあ、コロナ明けでも続く傾向だと思われますので、よろしくお付き合いくださいませ。

 


はい、刺身のツマの話です。


お昼の刺身定食、あるいは夜の居酒屋のお造り。付いてますよね、ツマ。
どういう発音がただしいんでしょう? 尻上がり? 尻下がり?


どう発音するのかよく分からないツマですが、ま、たいていは大根の千切りですよね。最近は専用の機械もあるみたいで、なんかキレイに形がそろい過ぎているツマも多い感じです。大量だし。


食べてます? ツマ?


食べない人って、けっこう多いんですよね。刺身定食の食べ終わりの皿には、全く手付かずのツマが白々と残されているのはよく見かけますね。
さすがに使い回しはしないんだろうと思いますけれど、食べない人、多いです。


スーパーで買うパックにも入ってますよ。機械切りの大根のツマ。
パックのツマは、刺身のボリューム感を出すために、ドバーッと敷かれている感じですね。


で、これもまた食べないんでしょうね。そういう人が多いんで、もったいなからっていうんで「大根餅」っていう工夫レシピがたくさんネットにアップされていたりするんでしょう。


もったいないなあ、って気持ちはあるんですね。食べない人も。


フードロスを出さないためには、すごくイイことだと思います。大根餅。


でも、要は、刺身を食べるときに、一緒に食べればイイのに、って思いますですね。


大根餅は大根餅で、しっかり固く揚げたやつとか、大好きですけれど、刺身のツマの使い回しじゃない方がイイんでないかいって思うですよ。


ところで、さっきから当然のように、大根の千切りをツマって呼んでいますけれど、正確に言うと違うみたいです、これ。


刺身の横に付いてくる大根の千切りの正式名称は「ケン」


ほええ~。聞いたことないですよ、ケン。
知ってました?


ま、料理人とかの世界では常識ってことになるんでしょうけれど、ケン、知らないです。


そもそも刺身のツマって感じで書くと「妻」か「褄」


魚の種類に関係なく、刺身が「主人」なので、その横に付いている大根の千切りは「妻」ってことらしいですね。
時代ですよねえ。


もうひとつの「褄」っていう漢字は、はしっこ、っていう意味なんだそうで、皿のはしっこに置くから「褄」


ふううん、とは思いますが、なんだか両方とも説得力ないように思います。


これはおそらくって話なんですが、こうやって説明している方も、突っ込んだ質問をされると、なんかヤだなあって感覚があって、一応伝えられてることは説明はするけどさあ、なんだか辻褄合わないような気もするから、表記するときはカタカナで「ツマ」ってことにしとこようよ。


ってなことがあるんじゃないでしょうか。知らんけど。


そもそもコロモ偏の妻で、ハシッコ、ってどゆこと?


たいてい漢字で表記しません。ツマです。
で、大根の千切りが「ケン」だとして、一般的にはなんでツマっていうの?


そしたらですねえ、「ケン」と「ツマ」っていうのは別物らしんですね。ややこしいです。


一番大きいカテゴリとして、刺身の皿に乗っかっている付け合わせは「あしらい」と言うんだそうです。


魚の切り身だけを並べたんじゃ素っ気ない、味気ないから、色を添えて、あしらって、ってことなんでしょうかね。あしらい、だそうです。

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で、「ツマ」っていうのは飾り野菜だとか、ワカメだとかの海藻。それがツマ。


ありますよね、お造りだとかには、たいてい菊の花が乗っかっていたりします。ワカメも添えてあることがありますねえ。あれがツマだったんですねえ。
大葉なんかは「敷きヅマ」っていうツマなんだそうです。


「ケン」はって言うと、千切り野菜のこと。


大根にしろ人参にしろ、細く剣のように尖ったもの、っていうことでケン。キュウリの細切りもあります。


もう1つあるのが「ヤクミ」
これはそのまま薬味ですね。わさび、しょうが、シソの実だとか、刺身としょう油と相性のイイ薬味。


なので、「あしらい」には「ツマ」「ケン」「ヤクミ」の三種がある。っていうことになるわけです。


どれもそれぞれに殺菌効果、におい消し、口直し効果のあるもので、やっぱり、刺身に付いている大根の千切り「ケン」は、大根餅でも悪くないですけれど、刺身と一緒に食べるのがよさげですよ。

 


ところでですね、刺身、お造りって、普通に言ってますけれど、この言い方もまた、不思議といえば不思議ですよね。


何か違うの?


調べてみますと、なんだか素っ気ない答えなのでありました。


刺身とは、魚の切り身のこと。魚以外の肉でも刺身と言うことがある。


まあね、馬刺し、牛刺し、クジラの刺身とかもね、ありますからね。


切り身の切るっていう言葉を武士が嫌がったので、刺す、刺身という言葉になった。っていう説が多くありますけれど、これ、おかしいですよね。


切るは斬るで、嫌がるのは分かるとしても、刺すだって同じようなもんだと思いますけれどね。
刀でも槍でも、刺すでしょう。


どうも刺身周りの言い伝えって、信憑性、ウッスイです。


切るを嫌がったから刺す、って説明している方も、疑問に思わないんですかねえ。
と思っていたら、ほほうっていう説がありました。


魚をさばいて切り身にしてしまうと、何の魚だったか分からなくなってしまうので、その魚の尾やヒレを切り身に刺して魚の種類を示していた風習があったため、っていう説です。


切るっていうのがイヤだからっていう説よりは、少し、肯ける感じもしますが、尾とかヒレで、魚の種類って分かりますかねえ。


食べたら判るってことはありますけれど、ヒレとかじゃ、どうもね。
第一、「ぶり」と「わらさ」って、ヒレ、一緒でしょ。


なんだか腑に落ちない説ばっかりだなあ。


ま、いろんな説があるっていうことは、見方を変えれば面白いことなのかもしれません。


で、お造りです。


お造りとは、魚の切り身を盛りつけたもの。
ほええ~、そなんですか。


じゃあさ、刺身定食だって、一応盛り付けてあるんだから、お造りってことだよねえ。
個人的な感覚としては、定食が刺身で、酒のアテがお造り、ってなもんですね。


そういえば、魚の切り身っていうことで考えてみますと、「あらい」っていうのがありますね。
はい。あらいとは、切り身の脂分や臭みを水で洗い流してから、氷水にさらして引き締めたもの。


ですよねえ、顔馴染みになった居酒屋の板さんとかだと、
「きょうのは随分くたびれたやつですんで、アライにしましょう」
なんてやってくれますね。


悪くなった魚じゃないんだけれど、時期のモンダイで、身に臭みが出てくるんで、洗うってわけですね。
鯛なんかはね、フニャっとした柔らかい身だと、どうもね、って感じですもんね。


ま、最近は築地だ豊洲だで、いろいろススンデきましたからね、旬とか、無い気もしますが。

 


切り身として食べるにはちょっと小さいかな、ってときにはタタキにしますね。


なめろうとかね。茅ケ崎、平塚あたりの居酒屋だと、専属の船があって、朝に獲って来たアジのなめろう
しょう油でも味噌でも、旨いです。


湘南のなめろうです。外房のなめろうもイイですねえ。また行きたいですねえ。


で、最後に、刺身といって捨てがたいのは、魚でも肉でもなく、コンニャクだったりします。
白いの、黒いの、灰色、みどり色。コンニャクの刺身。


刺身ってなんの刺身でも酒のアテとしてサイコーなんですが、白飯のおかずとしてもイイですよねえ。


日本人ならではの楽しみ方なのかもです。


ツマ、あしらいも一緒に食べましょう。

【軍艦キャビア】食べるという行為のインスピレーションとしての「軍艦巻き」

< なんか やぶれかぶれの気持ちから始まったのかもしれない寿司 軍艦巻き >

1941年、昭和16年といえば、大東亜戦争の真っただ中。12月8日にはアメリカと戦闘状態に入った年です。
中国との戦闘は既に4年以上経過していて、日本国内の生活状況は完全に戦争に呑まれていたってことになるんでしょうね。


戦争の話は、たいてい戦闘データの羅列だったり、内閣の軍政化だったりして、一般庶民の生活だとかは語れることも少ない感じですよねえ。
作家の書き残した生活様相がちらほら残っている、ぐらいなんじゃないでしょうか。


令和現在では誰でも知っていて、誰でも食べたことのあるだろう「軍艦巻き」が誕生したのが、その1941年なんだそうです。

 


日本国内が空爆されていたりした段階じゃないにしても、軍国主義がまん延していて、かなり窮屈な暮らしになっていた頃だろうと思うんですけれどね。


渡辺白泉という俳人が「戦争が 廊下の奥に 立つていた」と詠んだのは1939年ですから、1941年には個人が表明することはできなかったとしても、厭戦気分が普通の日本人を支配していたことは、充分想像できますね。


「ぜいたくは敵だ」が1940年。「欲しがりません勝つまでは」が1942年。


そんな世相の中で、寿司の世界に新しく登場したのが「軍艦巻き


御国の戦争に協力してま~すっていう態度表明がとても大事だった戦時下でしょうから、ネーミングとして勇ましい「軍艦」を持ってきたのはお手柄、だったのかもしれません。
海苔回し、とか、乗せ寿司、とかじゃウケなかったでしょうしね。


軍艦巻きを最初に作ったとされているのは「銀座久兵衛
今でも一流寿司店として、銀座の名前を守っている店です。


最近ではアメリカ大統領、バラク・オバマさんが当時の安倍首相と訪れて「獺祭」で乾杯した店として、メディアにも登場しましたね。


創業は1935年、昭和10年といいますから、不穏な空気はあったにしても、まだ戦争状態では無い頃。
当時から銀座の名店として知られていて、銀座御三家に数えられる高級寿司店だったそうです。


そういう格式のある寿司の名店が、よりによって戦時下に新商品? なんだってまた「軍艦巻き」? って思いますよね。


客を大事にする初代店主、今田壽治さんの工夫。意地、みたいなものもあったかもしれません。

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軍艦巻きは常連客のリクエストに応えたもの、っていうのが通説らしいです。


銀座の高級寿司店の常連さんですからね、間違いなく「お金持ち」おそらく「グルメ」たぶん「ヤなヤツ」
じゃないんでしょうけれども、寿司屋の常連さんって、カウンターからいろいろ握って欲しいものをリクエストしたりするもんですよね。


いやいや、メニューにある普通のネタを注文するっていうんじゃなくって、
「チーズ、握ってくれ」
とかね、まさかチーズってんじゃ、ケンカを売ってるようなもんですが、そういう、その店に置いていないだろうネタを注文するヤツ。


「や、ご冗談を。そいじゃ寿司になりやせんや」
って笑ってくれればイイんですが、
「へい、お待ちッ」
ってチーズ握り、出されたら、どうすんでしょ。


まあ、地域だとか、店にもよるんでしょうけれど、魚介類であっても握りのネタとしてあんまり見かけないものっていうのもありますよね。


「うなぎ」握る店もあるって話は聞いたことがありますが、普通にはみないネタですよね。


「なまこ」「牡蠣」「ほや」なんていうのも、土地によってはあるのかもですが、東京辺りじゃ見ません。鮮度的に難しいッてうこともあるんでしょうね。


「ワカメ」の握りなんていうのもありません。
「そいつぁ寿司とは言わねえようでして、へい」
ってなところでしょう。


それでも、のれんを預かる大将としては、常連さんに言われれば、たいていのネタは握ってみせやしょう、っていう江戸前の意地みたいなものもあったりするところがヤヤコシイんですがね。


中には、そういうからかい気味のオアソビっていうんじゃなくって、ホントに食べて見たくて、ネタを店に持ち込んでくる常連さんっていうのも居ますね。


こうなると、店として断るにも断れませんね。ま、たいていは意地悪で持って来るもんじゃないでしょうから、問題なく握るんでしょうけれど。


ネタを持って来ないにしても、


「次に船が入るときにゃ、入れときます」
「お、そうかい。頼むよ。いつんなる?」
「来週の火曜には」


とかいう会話も実際に聞いたことがあります。この時のリクエストは、なんとかいう、聞きなれない海老だったように記憶していますが、その後の顛末は知りません。


回らない寿司屋なんか、たま~にしか行かないも~ん。

 


まあ、こういう流れだったのかどうかは分かりませんが、戦時下の中、久兵衛さんの常連さんがリクエストしたのは「イクラ


物資の欠乏っていうのも始まりつつあったころだと思うんですが、その常連さんとしては、久兵衛の寿司でイクラを食べられたら、もう思い残すことはない、ぐらいのことを言ったのかもしれないです。
イクラごはんが大好きだったんでしょうかね。


何か背筋がピンと伸びるような背景が、そのイクラのリクエストにないと、それまで存在しなかった寿司の形式なんて、考えようとしないんじゃないでしょうかね。


軍艦巻きなんて、概念さえない時なんですからね。


イクラの粒を壊さないように握るぐらいの技は、あるんだろうと思います。久兵衛さんにはね。


でもまあ、相手がイクラです。ノリスケさんちのイクラちゃんです。ばぶぅです。言うこと聞いてくれませんよね。って、関係ないですけれど。
でも、それぐらいのモンダイなんだと思いますね。


とにかく握るっていう固定概念から脱して、酢飯を海苔で巻いて、土台を作って、イクラをこぼれないように乗せるっていう方法を考え出した。


リクエストした常連さんと一緒に考えたのか、それともカウンターに置く前に、すでに独自に考えていたのか「軍艦巻き」が誕生したわけですね。


新しい形式の寿司ですから、すぐに評判になります。
なにせ銀座久兵衛軍艦巻きですからね。
最初は「ゲテモノ」っていう評価もあったんだそうです。


でも、あっというまに浸透したでしょうね。他の寿司屋だって黙っちゃいませんよ。


ウニの握りっていうのもありますが、軍艦に乗せれば柔らかさを活かして提供できますし、他にも、これまで寿司ネタに出来なかったものを乗せられます。


なにもイクラじゃなくたってオッケーです。


今じゃあね、廻る店では、まあ、いろんなものが乗っかっていますよねえ。


みなさん、久兵衛さんに感謝しないといけませんよ。土台を考え出してくれたんですからね。
作る方も、食べる方も、初代店主今田壽治さんに感謝です。

 


ちなみに「イクラ」ってロシア語だって知ってました?


ロシアでは魚卵はなんでもイクラって呼ぶんだそうです。


で、サケの卵は「赤いイクラ」で「クラースナヤイクラ」って言うそうです。
ほんでもって、ほら、あれ、チョウザメの卵は「黒いイクラ」で「チョールナヤイクラ


ん? じゃあキャビアって何語?
はい、英語、みたいです。


まあ、流通とかも絡んで、どっからどういうルートで日本に入って来たのかっていう問題もあるんでしょうけれど、なにせ名前で区別できた方がイイってことが、理由なんでしょうね。


サケの卵とチョウザメの卵。


サケの卵って「筋子」っていうのもあるじゃないですか。薄膜で包まれた状態のね。


筋子イクラって、同じサケの卵ですから、まとまっているのと、バラバラになっているのと名前が違っていて、区別に困ることが無いわけですもんね。
で、筋子イクラの問題は解決。


そんでチョウザメです。


イクラ、黒イクラ、っていうアイディアも、たぶんあったんでしょうけれど、なんでもイクラっていうんじゃ、やっぱり困りますからね、ロシアのものだけれど、英語の名前でキャビア、ってことに落ち着いたんじゃないでしょうか。


で、そのキャビアなんですが、軍艦巻き


イクラがいけるんだったら、キャビアもいけるよね、っていうことを言い始める人。そりゃまあ、出てきますよね。お金持ちだったらね。
ま、戦後、食べもの事情が良くなってからでしょうけれど。


キャビア軍艦巻きなんて、お寿司屋さんのメニューには、無いと思います。絶対無いです。無いで欲しいです。
でもね、やっぱりですね、食べたことありますよ、って人がいます。


「【おかか定食】定食とは 定まった料理を提供する形態のこと也! とはいうものの」で触れさせていただいた阿川弘之センセです。


阿川弘之センセは、「小僧の神様」の志賀直哉センセのお弟子さん筋の人ですからね、寿司には何かとご縁のある御方なんだろうと思います。知らんけど。


キャビア軍艦巻きをやったのは、阿川センセとお付き合いのあった哲学者、谷川徹三さん。
この人が食通で、キャビアを寿司屋さんに持ち込んで、これでっていうことで軍艦巻きを出してもらった。


そなんです、そういうリクエストを受け付けて、さらっとキャビア軍艦巻きを作ったのは、銀座久兵衛
ふううん、です。違和感は、ないです。


阿川センセがキャビア軍艦巻きのご相伴にあずかったのは、初代店主今田壽治さんの時だそうで、味の記憶も遠くなって、平成の時世になって確認のため、二代目今田洋輔さんの銀座久兵衛へ出かけて行ったというエッセイがあります。


で、さすがの銀座久兵衛さんでも普段から用意しているわけではなさそうで、


「近所に良いキャビアを置いている食糧品屋がありますから、何でしたら店の者に取りに行かせてすぐお出ししますよ」


と、前のめりの二代目に、


「まあまあ、今夜は」


と応じた阿川センセだったそうであります。


キャビア軍艦巻きなんて食べたことは、もちろんありませんし、特に食べたい欲求もないですねえ。
オタカイでしょ、なにしろねえ。


2回だけ食べたことあるんですよ。キャビアバケットにちょこっと乗っけてあるだけのね。


ん~。キャビアねえ。ただしょっぱいだけじゃん!


アホ~ウ。それ、にせもんだろ。でなけりゃホンモノじゃないぐらい安いヤツ。


そですかねえ、そかもねえ、としか言いようがないです。
でも、別に悔しい感覚もないですよ。ホントに。


キャビアじゃなくって、とんぶりとシーチキンのマヨネーズ和えだったら、軍艦巻きで食べてみたいと思うであります。


数が少ないから、貴重だからっていう理由だけで、オタカイのは納得イカンです。


ロシアが軍艦に乗って「ウラア」って攻めてきたとしても、納得したくないです。


そういえば、どこだったかでチョウザメの養殖を始めたって聞いたことがありますけれど、あれはどうなったんでしょう。キャビアが安くなったって話は、聞こえてきません。

 

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