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小惑星の地球衝突【アポフィス】世界を混沌に引き戻そうとする邪悪な力の化身 その姿は巨大なヘビ

< 古代エジプトではコブラは神の化身 ヘビは神に反逆するもの その巨大なヘビが「アポフィス」>

エジプト文明が始まったのは紀元前5000年頃だろうっていうのが定説ですが、遅くとも紀元前3100年頃には初期王朝時代を迎えているみたいです。


その後いくつかの王朝が交代していくわけですが、紀元前1650年にエジプトは初めて異民族の侵入をゆるして、第15王朝、16王朝は「ヒクソス」の王朝になります。


ヒクソスはエジプトに騎馬と戦車をもたらしたってされていますから、戦闘に優れた民族だったんでしょうね。


異民族の支配を受けているわけですから、エジプト人にしてみれば屈辱の時間が経過していくことになったんでしょうけれど、戦力で劣っていたんで、ヒクソス王朝に従うしかなかったんでしょう。

 

 

 


紀元前1570年ごろ、エジプト第17王朝を名乗りだしたセケンエンラー2世は、圧政を敷くヒクソスの王アポフィスに戦いを挑みます。
ヒクソスの戦術を充分学び取ったはずのエジプト軍は善戦しますが、アポフィスの策略にはまってセケンエンラー2世は生命を落としてしまいます。


その悪辣なヒクソスのイメージがアポフィス王の名前を借りて、悪の化身としてエジプトに定着したのかもしれませんね。


その後ヒクソスとの戦いを再開させたエジプトのカーメスはアポフィス王との戦いに勝利しますが、凱旋後、なぜだかすぐに亡くなっています。
戦いで瀕死の重傷を負っていたものか、またしてもヒクソスの策略だったのか。
詳細な記録は遺っていないみたいですね。


カーメスはヒクソスを壊滅することまでは出来ませんでしたが、セケンエンラー2世の子、アアフメス1世が紀元前1542年にヒクソスを滅ぼしてエジプト再統一を成し遂げます。


これがエジプト新王国時代の始まりとなるんですね。


エジプトの神々に反逆するものとしてアポフィスが、大蛇として描かれるようになったのはこの頃からなんだろうと思われます。


エジプトに伝わっているアポフィスの姿は、多くヘビの姿をして描かれていますが、そのどれもが縛れているか、エジプトの神によって調伏されているんだそうです。
たとえ絵であったとしても、描かれているものは、そのままの姿で存在している、っていう信仰から、災いの素だったアポフィスはそういう扱いなんですね。


記録は遺っていないみたいですけど、よっぽどなことをエジプト人に対して、やったのかもしれません。アポフィス王。


ラー神の使いであるネコが、ヘビであるアポフィスを調伏している絵が有名です。


アポフィスはアペプ、アーペプとかも呼ばれています。


エジプトでは今も、日食はアポフィスが太陽神ラーの太陽の船を飲み込むことによって起きるっていう信仰が残っているんだそうです。


そんなエジプトの悪の化身、アポフィスの名前を冠せられた小惑星があります。


「アポフィス (99942 Apophis)」


金星の軌道辺りから地球の軌道のすぐ外側までの楕円軌道を323日かけて太陽の周りを公転。


直径は約310メートルから約340メートル。
どちらかというと小さめの小惑星ですが、質量は1億2600万トン。

 

 

 


発見されたのは2004年6月だそうですから、言ってみればツイ最近「登場」したんですね。
「2004 MN4」って、とりあえずの番号が与えられます。


発見されてすぐの軌道計算によって、この「2004 MN4」って呼ばれていた小惑星は、2029年、地球と衝突する可能性があるぞ! って発表されて大騒ぎになりましたよね。
2004年12月24日のクリスマスイブのことです。


NASAは、
「2004 MN4が2029年4月13日(金曜日)に地球に衝突する確率は300分の1」
って発表したんです。


地球の近くを公転している小惑星が地球と衝突する確率を表している「トリノスケール」っていうのがあって、この時のNASAの発表では「トリノスケール2」でした。


トリノスケールなんて初耳ですが、1996年にイタリアのトリノで開催された国際天文連盟の会議で採択されたものなんだそうです。


衝突の危険性はなし、っていうトリノスケールゼロから、10までの11段階あって、トリノスケール2は、黄色信号。


「地球との接近距離はいくらか近いが、そこまで珍しくもない程度のもの」っていう評価です。
ふむう。珍しくないんですか。って感じです。


ところが同日、NASAは衝突の可能性を「トリノスケール4」に引き上げたんですね。


小惑星の衝突可能性が「トリノスケール4」って評価されたのは初めてのこと。
世界中を小惑星衝突のニュースが駆け巡りました。


トリノスケール4」っていうのは「衝突して広域の破壊がもたらされる可能性は1%以上と算定されている」っていうことで、24日にNASAが発表した衝突の可能性は「1.6%」翌日のクリスマス、25日には「2.4%」って発表して、同日のうちに「2.2%」に訂正。27日には「2.7%」って発表。


発見したばっかりで、軌道計算って難しいんでしょうね。でも正直に発表しているみたいです。
トリノスケールは4のまま。


なにせ大騒ぎの中、観測報告が次々に寄せられて、NASAは再計算の結果を同じ12月27日に更に発表。


「2004 MN4は少なくとも2029年には地球に衝突しない。将来的に衝突する可能性も0.0038%。トリノスケールは1とする」


ゼロではないものの、トリノスケール1っていうのは、


「衝突の可能性はきわめて低い。観測を重ねれば、評価がLevel 0に切り替わると思われる」


っていうものなんですね。


2004年のクリスマスは、かなり騒々しいことになったんですけど、なんかね、日本ではあんまり大きく取り上げられなかった記憶です。
情報確認はとっても重要なことですが、日本のフレキシビリティ、弱いです。


2005年「2004 MN4」は正式に「アポフィス」って命名されます。


この時点では人騒がせで迷惑な小惑星、くらいの感じだったネーミングかもですけど、少し時間が経った2008年にドイツの13歳の少年から新たな懸念が発表されます。


アポフィスは、2029年の地球接近によって少なとも1つ、あるいは複数の人工衛星と衝突する可能性があって、その影響によって2036年の接近時に地球と衝突する可能性がある。

 

公転している小惑星ですからね、何度も接近を繰り返すんです。


ヨーロッパ宇宙機関は少年の説を後押ししたんですが、NASA人工衛星群からは離れた空間を通過するだろうから衝突の可能性は低いよって反論。


そこへもって来てロシア宇宙庁長官が、アポフィスが2032年に地球に衝突する可能性があるっていう、独自の理論を展開したんですよね。周期がズレてますけどね。


13歳の少年も含めた宇宙科学者たちの、あーだこーだっていうやりとりは、日本にはさっぱり聞こえてきませんでしたけど、2011年の時点でアポフィスの地球衝突トリノスケールはゼロに修正されています。


最新予想軌道では、2029年、アポフィスは地表から3万2500キロメートル付近を通過するってされています。


NASAは大丈夫だって言うんですけど、なんかね、一抹の不安がありますよ。


地表から月までの距離は38万キロメートル。
つまり2029年にアポフィスは、地球と月の間を通過して行くんです。
しかもだいぶ地球よりですよね。


しかもですね、2008年時点で13歳のドイツ少年が危惧していた人工衛星との衝突。


国際宇宙ステーションなんかは地表から200キロメートル、遠くても1000キロメートルあたりに浮かんでいるってことで、3万2500キロメートルを通過していくアポフィスとの接触はないでしょうけれど、気象衛星放送衛星なんかの静止衛星は地表から3万6000メートル付近に浮かんでいるんです。


アポフィスは3万2500キロメートル付近。


3500メートルも離れてるじゃん、ってことなのかもしれませんが、アポフィスが地球の引力によって影響を受けてバラバラになっちゃったりとかしないんでしょうかね。


それに、そんなに地球の近くを通過するってことは、アポフィス自体、地球によるスイングバイ状態になるんでしょうから、軌道って変わるんじゃないの?
2029年以降の軌道って今から正しく計算できるの?


ってね、素人は心配しちゃうんですけど、どうなんでしょ。
2029年っていったら、すぐですよ。


その後のアポフィス接近は2036年2042年って続くんですけど、2105年までの間にかなり接近することが17回ぐらいあるって予想されています。


それでね、2036年以降の軌道予測に精確性は、ないよ。精確性なんてありません。って受け取れるようなことも言っていたりします。


アポフィスには2068年衝突説っていうのもあるんです。
NASAは否定していますけどね。


2021年に、今後100年、小惑星アポフィスが地球に衝突することはないって、NASAは言ってます。
まあ、安心したまえよ、ってことなんでしょうけどねえ。


でもですね、今生きている地球人には直接の関係はなさそうではあるんですけど、小惑星ベンヌ」っていうのがあってですね、1999年に発見された小惑星


NASAが2018年にサンプルリターンを実施している小惑星なんですけど、ベンヌは2169年から2199年までの30年の間に8回、地球に接近して来て、その8回のうちのどれかで地球に衝突する可能性があるってされているんですよね。


2009年時点での予想なんですけど、これがですね、2021年の新たな予想で衝突の確率が上がっているんです。

 

 

 


アポフィスに関しては肉眼でも見えるよ、とか、その接近に関して暢気な感じなんですけど、ベンヌはダメでしょ。


直径500メートル。
エジプト神話に登場する「不死の霊鳥」ギリシア神話のフェニックスのモデルになったって言われています。


フェニックスによって壊滅的な状況になっちゃうかもしれないっていう、皮肉な地球の運命。


地球人、「プラネタリー・ディフェンス」の実効性を考えないとイカンでしょねえ。


宇宙科学者のみなさんとしては、まだ100年以上先のことなんだから、それまでには誰か、何か考えるでしょ。みたいな感じなんでしょうかねえ。
新しい世代にお任せ?


ま、心配すること自体で解決することは何もない、とはいうものの、21世紀、22世紀、なんだか地球って物騒なのかも、です。

 

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