ウキウキ呑もう! ニコニコ食べよう!

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【二枚あれば三合飲める】豆腐へんげの1つ 日本発祥の「油揚げ」の万能感

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酒のアテとして旨いものは、ごはんのおかずとしてもレベルが高いっていうの、常識ですよね。


酒のアテはごはんのおかずよりもバリエーション豊富だったりするのかもしれません。和洋中、なんでもありですし、創作料理なんていうのもあります。これでごはんはムリッ! ってやつでも酒のアテならグッジョブ! っていうのもありますからねえ。


アテとの出会いもいろいろあって、初めて食べたものでも、旨いものは旨いんであります。
ごはんに好し、酒に好し。いろんなのがありますよね。


これがあれば満足です、っていうアテを1つ以上思い浮かべられれば、もう立派なオトナ、酒吞みって言ってイイでしょねえ。

 

 

 


呑み屋さんへ通っている男女には大きく分けて3タイプあると思います。


酒も呑むんだけどメインは食事っていうタイプ。イイとかワルイっていう話じゃなくって、酒の楽しみ方のタイプの話です。


いつの頃からか呑み屋さんで呑まれる酒の種類がなんとかサワー、なんとかハイ、そしてハイボールになりました。
この割って吞む派とでもいいますか、薄くして吞むっていうのが21世紀の主流派かもしれないですね。
概してこの割って吞む派は食事のお供としての酒っていうスタイルのように思えます。


例えば1人で店に入ってきてカウンターに席を占めます。
座ってすぐに「〇〇サワーください」ってオーダーするんですが、目はずっとメニューから離れない。


酒のオーダーは「決め打ち」なんでしょうね。メインは食事。さて今晩は何を食べようか。今夜のメニューは何があるのか。注意関心はあくまで食事にあるっていう人、いますよね。
昭和の後半生まれから平成生まれの男女に多いタイプかもしれません。


そして、あくまでも好みの酒を吞みに来ているっていうタイプの人もいます。
ボトルを入れてそればっかりを吞むタイプと、いろんな酒をクイクイいくタイプ。


酒のアテはお通しがあればそれだけでもイイんだけど、なにか注文しないとお店にワルイ気がするんで、枝豆ぐらいは食べる。塩で呑むっていう、いわゆる「酒吞み」ってやつですね。


そしてまた別のタイプ、わたし自身がこれなんですが、両方とも等価に楽しむっていうタイプ。
ウキウキ呑んでニコニコ食べてます。むっふっふ。


でもまあ、お財布的に一番負担の多いタイプかもしれませんですね。
酒は酒でグイグイ吞みますし、アテもしっかりとしたものを食べます。炭水化物じゃないアテを好みますかね。
その辺りが食事メインのタイプと違うところかもです。


ナポリタンをアテにしてレモンサワーっていうのをしょっちゅうやってる女の人がいるんですが、その人が言うにはですね、呑み屋さんのアテは量が少ないから、ナポリタンはデフォルトとして、その他にもう1品、何にしようか迷うのがシワアセ、なんだそうであります。


サワーとかって呑んだことがないので炭水化物との相性がイイのかどうか分かりませんが、その店で食べるナポリタンが前菜みたいな感じ、っていうんですから、食べることに対する執念、見たいなものまで感じてしまいます。


ただね、こういうサワーをチビチビやりながら豪快に食べる人っていうのも、見ていて気持ちのイイものではあります。食べるの、速いですもんね。お見事です。
でもレモンサワーは多くて2杯。


酒がメインのタイプの人は〆にでもナポリタンはいきませんでしょうけどね。
ナポリタンが無ければ始まらない、っていう人もいるわけです。いろんな楽しみ方があって、日本の夜です。

 

 

 


ところでタイトルにあげた「二枚あれば三合飲める」っていうのは、エッセイスト、平松洋子さんの「おあげさん」のあとがき、みたいな1章のタイトルなんです。

 

酒のアテっていうだけじゃなくって、なんにでも使えるから「おあげさん」が冷蔵庫にあれば安心できる。そういう人なんですね、平松洋子さん。


ナポリタンにはちょっとしか賛同できないわたしですが、おあげさん、油揚げには大いに賛同いたしますです。


焼き鳥屋さんで特別にリクエストして油揚げを網焼きしてもらったりするぐらいには好きなアテです。
炙り油揚げですね。


しっかりコゲが出来るぐらいに炙ってもらって、ザクザク切った上にかつおぶしをひらひらと散らして、生姜しょう油でいただく。熱いうちにガツガツと喰らう。これ、旨いです。
しょう油を垂らした時にジュッ、っていうぐらいに熱々に炙ってもらうのがイっすねえ。

適当なものを詰め込んで巾着焼きをやってもらうときもあります。

 

 

 

 

平松洋子さんの「おあげさん」は油揚げ愛に溢れた一冊ですが、28の油揚げエッセイと「油揚げ365日」っていう写真付きの1章があります。1章っていうよりサービス精神に溢れたオマケ、っていうような36ページ。
油揚げが好きだったら手に取ってみて損はない一冊だと思います。


しかしまあ、油揚げを使ったメニューのバリエーションってものすごい数ありますね。
1つの食材の楽しみ方として、数の多さで油揚げの右に出るものはなさそうな感じ。


平松洋子さんは食のエッセイストですからね、食の周辺のエピソードを、油揚げに限らずですけど、そりゃもうたくさん持っておられるわけです。


「おあげさん」の中に「暮れのなます」っていう1章があります。
Mさんっていう友人から10年以上の期間にわたって「Mのお母さん手製の紅白なますを年の暮れにいただくのが習慣になっていた」っていう話。


紅白なます。手作りのオセチってやつですね。
オセチなんて、もう何十年も食べていませんけれど、今でも手作りしている人もけっこういるんでしょうね。


平松洋子さんは古都、倉敷の人ですからね、ちょっとした和食へのこだわりもあるんだろうと思いますけど、そのMさんのお母さんのお手製紅白なますは「そのおいしさに家族全員がこころをわし掴みにされた」んだそう。


こんなふうに紹介しています。


※ ※ ※ ※ ※
毎年大量のなますをつくるのは、一度にたくさんつくらなければこの味がでないから、という言伝をもらって納得し、あつかましい頼みごとをした申し訳なさがすこし薄らいだ。


材料は五つ。
細切りの大根、にんじん。
せん切りの柚子の皮。
すりごま。
油揚げ。


この五つには、あらかじめ細やかな配慮がほどこしてある。


大根とにんじんはマッチ棒よりすこし太め、同じ長さに切り揃える。
刻んだ柚子の皮は極細の半月。
白ごまを粗めに摺る。


油揚げの扱いにも、このなますのつくり方の秘訣がある、と気づいた。油揚げにはどんな下ごしらえがしてあるのか、お母さんに聞いてほしい、とMに頼んだことがある。すると、年明けに返事が来た。

 

油揚げの処方


一 厚めの油揚げを熱湯でさっとゆがいて油抜きをする。


二 冷めたら軽く絞り、半分に切って裏返しにする。


三 スプーンで裏の白い部分をこそげ取って別にしておく。


四 きつね色の〝皮〟をせん切りにする。

 

そうだったのか。油揚げの内側をいったんこそげ取って取り分け、あとでいっしょに合わせるーー。
※ ※ ※ ※ ※


よっぽど旨いんでしょうねえ。その旨さに納得のいくヒトテマを確信する。食いしん坊だからこそのコダワリ。


平松洋子さんの娘さんの評価がまた素晴らしいんです。


「言葉にならない味というものがあるということを、このなますに教えてもらった気がする」


さすがですねえ。さすがエッセイストの娘さんだって感じです。ご本人の平松洋子さんはこう評しています。


※ ※ ※ ※ ※
しっかりとした満足感と、余韻を与える食べごたえ、おおらかな包容力、つんと角ばったところのない酢の風味。それらはたしかに、表と裏に分けたひと手間によるものだった。きつね色の皮は香ばしさや強い歯触りを生み、その皮の裏にしがみついている白いほげほげとしたやわらかなものは、だいこんやにんじんにまとわりついてふんわりとした嵩張りをもたらした。
※ ※ ※ ※ ※


油揚げは紅白なますの主役じゃないかもですけど、しっかり存在感を示している、ですねえ。


今回のメイン、「二枚あれば三合飲める」の話です。

 

 

平松洋子さんといえば「酒吞み」としても知られている人なんですが、こう言っているんです。


※ ※ ※ ※ ※
酒の肴をひとつだけ選ばせてやると言われたら、私は「油揚げください」と頭を下げる。油揚げ「で」いいのではなくて、油揚げ「が」いいのです、お願いします。
※ ※ ※ ※ ※


大好きな油揚げをアテとして吞むのは、この場合は、日本酒、なんでしょねえ。知らんけど。


※ ※ ※ ※ ※
つねづね思ってきた。油揚げ一枚あれば一合飲める。二枚あれば二合、いやスイスイ三合飲める。ようするに酒がはかどるのです。敬愛する油揚げに責任転嫁をするようで申しわけないけれど。
※ ※ ※ ※ ※


けっこう呑める口なんでしょうね。酒がはかどってしまう、その責任を油揚げにかぶせてしまうようでわるいんだけれども、っていう気の遣い方。油揚げサマサマですね。なにしろ「敬愛」しちゃってます。


※ ※ ※ ※ ※
油揚げの美徳をもうひとつ挙げたい。
安い。


ああ何度でも言いたい。一枚百円もしない。雲丹とかまぼことか貴重な珍味を愛でるうれしさもあるけれど、油揚げの場合は惜しげなく、親しみやすく、敷居が低く、まるで隣近所のおばちゃんと世間話をしているような気安さ、胸襟を開かせ、緊張をほんわり解いてくれる。
(中略)
あたたかいみぞれ揚げも格別だ。熱いだしをたっぷりふくんだやわらかな揚げがじゅわあと口中でほどけると、ああどうしましょう。今夜はもうおしまいにしようと思っていたくせに、じゃあぬる燗でもう一杯ーー今夜もまた、油揚げ二枚あればみるみる三合が雲のかなたに消えてしまうのでした。
※ ※ ※ ※ ※


むひゃひゃ。雲のかなたって、ちゃうがな。腹の中やがね! そんな簡単に消えやしませんって!
一合徳利を三本、カウンターテーブルに並べている女子。オットコマエ~!


中国からはるばる伝わって来たっていう「豆腐」
豆腐から生まれた「油揚げ」は日本発祥の万能選手です。

 

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