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【悪態祭り】日本のお祭り コロナ禍につぶされず だんだん復活してきたようですけど

< 日本各地 その土地ごとの伝統をこそ守って来たのが お祭りってことでしょねえ >

コレラだとか、ペストだとか、そういうパンデミックって中世の環境だから起きちゃったんでしょねえ、とか安易に思っていたら、誰も望まない21世紀のコロナパンデミックに見舞われてしまって、個人レベルだけじゃなくって社会全体もダメージ受けちゃってますよねえ。


2022年の秋になって、日本では第8波とかいうような状況になってきて、治まる気配がちっともないコロナ禍です。
2020年のパンデミック宣言発出の頃には、こんなに何年にも渡って続いてしまうなんてことは誰も考えていなかったんじゃないでしょうかね。
やっかいなことです。ふんとにもー。

 

 

 


お祭りグッズ販売の会社に勤めている知り合いがいまして、かなり深刻なコロナ禍の生活になっているみたいなんですね。
お祭り、花火大会だとかのイベントは全部中止になっていましたからね。


花火をサプライズで打ち上げたりして粋なことをやってくれたりもしていたんですけど、観客はナシですからね、お祭りグッズだとかの出番がないんです。ずっとなかったんです。


東京のコロナ新規感染者が100人を超えたっていって右往左往していた2020年に比べて、また数か月ぶりに1万人に迫ろうかっていう2022年の夏あたりから、徐々にお祭りイベントなんかが、所々で復活してきてはいるんですけどね。


辻褄は合っていない、のかもですけど、社会生活に必要不可欠なものだと思うんですよね、お祭りって。
コロナ感染っていうことに慣れちゃった、っていうことでもないんだと思うんですが、感染は怖いけれども、じっとしている生活っていうのもまたシンドイ、ってことになってきているんでしょうね。


実際、コロナ禍で社会生活からスピンアウトしちゃった人も少なくないみたいですしね。


スポーツ観戦、観劇、エンタテインメントとの直接的な触れ合いっていうのが、人間生活のエネルギーになっていたていうことを、ここ3年間の自粛生活で実感している人も少なくないんだろうと思います。
人はただ、食べて寝てっていうだけの生活には耐えられないんですよね。


地域ごとのお祭りっていうのは、人が集まって、御神輿が出て、屋台が出てっていうハレのイベントで、どこか形骸化しているように言う向きもありますけど、いざ中止になって無くなってみますと、やっぱり何かが足りない生活を感じてしまいますね。
ホントに、何かが足りていない日常になってしまっているんです。


日本人は特に祭り好きなんていう言い方もしますけど、どうなんでしょうね。海外のニュースなんかを観察してみますと、どこだって祭りの盛り上がりは相当なものがあるように思えます。
トマトを投げ合ってみたり、女性同士が殴り合ってみたり、牛の群れに追いかけられるっていうようなお祭り。
世界各国、各地ごとの盛り上がり方があるってことでしょうね。


お祭りから感じ取れるパワーって、けっこうアンポンタンだったりするですよ。


そもそも、なんでそんなことすんの? っていうような不思議なお祭りっていうのは、どこにでもあるんでしょうし、日本のお祭りにも「?」なお祭りはたくさんありますよね。


「日本三大奇祭」っていうのを調べてみますと、全然定まった「三大」っていうのはなくって、「三大奇祭っていうのは6つあります」とか、真面目に言ってるんですか? みたいな説明もあったりしました。

 

 

 


不思議で溢れている、日本の伝統行事であるお祭りなんですけど、そもそも、日本にはなんでお祭りっていうものがあるんでしょうか。いつ頃からやっているんでしょうか。


これもまた定説みたいなものなんてナイんでしょうけれども、古事記の「天岩戸伝説」が始まりだっていう説が有力みたいなんです。


弟のスサノヲノミコトがあまりにも暴れまわってロクなことをしないんで、姉のアマテラスオオミカミが怒って、天岩戸を閉ざして隠れてしまった。
アマテラスっていう名前の太陽神ですからね、お日様の神が隠れちゃったら世の中は急に真っ暗になって、あ~ら大変。


日食伝説なんだろうって言われていますけれども、世の中が暗くなってしまっては生活できませんので、八百万の神々が集まって対処を相談します。


なかなか好いアイディアが出ないなか、アメノウズメが妖しくエロティックな踊りで神々を興奮させて、大騒ぎに盛り上がったんで、天岩戸に隠れていたアマテラスオオミカミが、なにしとんねん、ってことで顔を出したんで世界にはまた昼の光が戻りましたっていうお話ですね。


ツッコミどころ満載のお話ではありますが、今は、それはそれで置いておきまして、お祭りの起源のことです。


この時のアメノウズメが先導したバカ騒ぎの盛り上がり。これが日本のお祭りの起源っていうことなんですね。
面白いですよね。


アマテラスオオミカミが隠れてしまってストレスフルになった世の中に、お祭りを催すことによってガス抜きをするとともに、それまでの日常を取り戻したっていう解釈もできそうです。
日本のお祭りには、たしかにそういう側面が感じられますもんね。


夜祭り、喧嘩祭り、漆黒の闇の中で行われるお祭りが多かったらしいんですけど、太平洋戦争以後は明るい時間帯に移行されたお祭りがほとんどみたいなんです。


お祭りでケガをしたり、時には死に至るなんてことも珍しくなかったのがそもそもの日本のお祭り。
っていっても、海外のお祭りもほぼ事情は同じみたいなんですけどね。


20世紀の半ば以降は、世界各国、平和主義になったんです。イイことでなんでしょねえ。きっとねえ。


人々のガス抜きが必要だっていうのは、身分制度がしっかり存在していた世の中に社会イベントとして定着していた政策、施策だったのかもしれませんしね。


お祭りに混乱は付き物で、ストレス、不満の発散っていうイベントの中で、例えばリオのカーニバルって、いまだに殺人による死亡事故や出産だとか、なんでパレードの中で起きちゃうんだろうっていうことが続いていますもんね。


お祭りの役割としては、人々のガス抜きっていう以外にも、暗闇を払って悪霊退散っていうような神頼み的な要素も大きくあるんでしょうね。


東京の西地域には「大國魂神社」っていう歴史的な大神社があって、今は行われていないみたいですが、ここの「暗闇祭り」はけっこうエグかったらしいんですね。


祭りの日の店の中では「闇鍋」っていうメニューがあって、その店の壁には「人体に害になるタバコなどは鍋に入れないでください」っていう貼り紙があったりしたそうです。
ひょえ~、です。恐るべし「暗闇祭り」


そんな悪い方にパワーのあるお祭りなんて、今どき流行らないってもんなんでしょうけど、毒を抜かれたお祭りが、急に昔通りに復活するっていうこともありそうですからね。この先、どうなっていくのか注目ではあります。

 

 

 


ストレス発散っていう意味ではダイレクトに「悪態をつく」っていうお祭りが、かつては各地に在ったそうなんですけど、今でもいくつか残っているみたいです。


愛知県設楽町の「津具花祭」は、別名「悪態祭り」って言うんだそうで、この日は悪口を言うのが許されるっていうお祭り。花まつりっていう名前なのに、別名が悪態祭りっていうんですからね、なかなか複雑な起源があるのかもです。


栃木県足利市には「悪口まつり」って書いて「あくたい(悪態)まつり」っていうのがあるんだそうです。


大岩毘沙門天のお祭りだそうですけど、足利市っていうのは、木曽義仲もこの辺の出身ですし、新田義貞、そして足利尊氏の出身。足利学校も知られていますし、日本の中世を作ったって言えそうな土地なんですけど、日本の中心地にはなっていませんよね。
そんで「バーロー」っていう「悪口まつり」なんでしょうかね。ん~、たぶんちゃいますね。


茨城県笠間市の「悪態まつり」は、まさにその名前の通り、みんなで「バーロー」を叫んで〆るっていうお祭りなんだそうです。


でも一説には悪を退ける「悪退まつり」が正しいっていうことでもあるみたいで、まさにガス抜きと、神頼みと、両方の意義を持った、正しい日本のお祭りって言えそうです。


いつから始まったお祭りなのかはハッキリしていないそうですが、1941年までは、11月14日の深夜から15日午前2時頃にかけて行われていたそうです。
やっぱり深夜のお祭りだったんですね。


戦争の時代、1945年ぐらいから行われなくなっていたそうなんですけど、2002年に復活したお祭りなんです。
今現在は12月の第3日曜日、午後、明るい時間帯に変更されているんだそうです。


40年以上も中断していたのは、悪態をつきながら歩いたり、お供物を奪い合う際に、天狗役が青竹で参加者を打ったりすることが、どうなんでしょうっていう意見が出て、なんとなく盛り上がらなくなったため、っていう切実な現代的理由があったそうです。


13人の壮年男子が選ばれて、大天狗1人、小天狗12人に扮して、神社のお供物を持って道中にいくつもある祠に祀りながら本殿までの道を歩いて行く。
その際の天狗連中は「無言の行」をしているので、黙って歩いて、黙ってお供物を祀って行く。


その道中の天狗連中に、参加者の男女は「バーロー」を浴びせかけるわけですね。
「もっと早く歩け、バーロー」「なんでもとにかく、バーロー」

 

天狗連中は、ずっと無言の行です。
でもときには「がんばれよー」とかの声もかかるんだそうです。


そりゃそうでしょねえ。天狗っていったって、地元のオッサンたちですからねえ。


で、祠に祀られたお供物は縁起ものですから、祀る儀式がその場その場で終わった瞬間に、参加者の奪い合いになる。
その際には、参加者同士で「バーロー」の応酬になるんだそうです。


このときです。お供物を奪い合う時にフライングする参加者は、天狗連中の青竹で打たれるってことなわけです。


騒然としたお供物の奪い合いってことにもなりますと、やんわりと青竹で制するってもんじゃなくって、マジでバコッていくんでしょうね。ケガをする人も出たりなんかして、中断につながったのかもです。


復活させた当初は、なんだか遠慮がちな「バーロー」だったみたいですけど、今は「バーロー先導役」っていうのも付けているみたいで、もっと積極的に悪態をつきましょうってたきつける。
徐々に往年の元気な「バーロー」が帰って来ていて、青竹のボコっていうのも強く復活してきているみたいですよ。


天狗連中に向けての「バーロー」な「悪態祭り」なんですけど、今はね、ちゃんとルールってもんがあります。


「神官が拝み終わる前に供え物を奪い取ろうとする等の行為は絶対にやめましょう」


「掟破り行為とみなされ天狗から青竹で阻止されケガをする場合がありますので注意してください」


「個人的な名称・名前を出しての誹謗中傷はやめましょう」


だそうでございますよ。


そりゃそでしょねえ、個人名を出して「バーロー」っていうのはダメでしょ。


でもねえ、令和4年の今、永田町方面に向かっては、しっかり個人名を出して「バーロー」やってみたい気もしますよねえ。


笠間市の「悪態祭り」は参加ツアーを企画するところもあるみたいです。
11月初旬の時点では応募要項は見つけられませんでしたけど、もうちょっとすると、「笠間観光協会公式ガイド」に案内が掲載されるかもです。

 

でもねえ、第8波が本格的になってくれば、ねえ。別の方面にバーロー! ってことになるかもですねえ。