＜ 自分の労働が世の中でどんな役割を果たしているのか それが解りヅライから？ ＞
2022年の年明け。3日から仕事っていう人もけっこういたみたいですが、多くの人は4日が仕事始めだったんじゃないでしょうか。
企業参拝なんかも4日がピークらしいですね。いまだに企業参拝なんてやってる会社、けっこうあるんですよね。
コロナ禍が続く中での仕事始めです。
その2022年1月4日、火曜日、午前6時9分。
全域ではないにしても、東京近辺の多くの人たちは、スマホの、例の不穏な音でたたき起こされたと思います。
あれですよ、緊急地震速報の、実に優秀な、不安をかきたてるブザー音。
今でも東日本大震災の記憶を呼び起こさせます。
震源地は小笠原。震度5強、震源深度70㎞、マグニチュード6.3。
津波の心配もなく、小笠原にも大きな被害はなかったようで、ひとまず、ひとまずでした。
ただね、何事がないとしても、ヤな日ではあるんですよね。仕事始め。休み明けね。
ただでさえ憂鬱な朝で、たいていの人の場合、セットしていた目覚ましの時間より早い時間に、緊張感を強いられるブザー音で起こされる。
なんかねえ、2022年ってさあ、どうなっていくんだろねえ。って感じでヨロシクナイのでした。
今回はいつもの能天気な内容の記事とはちっとばかり違っているんですが、「適応障害」ってやつね。
気にしている人って、けっこう多いみたいなんですよね。
かくいう私自身も「かなあ？」って思ったりなんかしている1人ではあるんですけどね。
ふっとね、そんな思いにとらわれてしまうことって、あるわけです。誰でも、なのかもしれませんけれどね。
2021年の「Google検索急上昇ワード」っていうのを見ますとですね、「〇〇とは」ってカテゴリの第1位なんですよ。適応障害。
適応障害ってなんだろ？ って調べている人が多いってことですよね。
学術的興味？
ちゃいますよね、きっと。
もしかして自分はコレなんじゃないだろうか、ってことで適応障害を調べているんですよね。
さらにですね、2021年の「Google検索急上昇ワード」「〇〇とは」の第10位は、なんと「PTSD」ですよ。
「心的外傷後ストレス障害」
この順位、日本に限定したデータですよ。
2020年の「Google検索急上昇ワード」「〇〇とは」のデータはほとんどがコロナ関係のワードで、精神的なワードなんてありませんでした。
2021年の日本は、第5波までのコロナ禍を経験して、少なくない犠牲者を出していますが、それ以上に、感染していても、していなくとも、内面をやられたってことなんでしょうか。
たしかにねえ、周りに気を遣う真面目な人ほど、気疲れする1年だったかもしれません。
自分はちゃんと社会に、今のコロナ禍の中で適応できているんだろうかっていう、漠然とした不安、みたいな感覚って、どうしてもね、身近に迫ってきてしまいがちです。
で、適応障害ってワードを検索してみた結果、その人たちはどうだったんでしょう。
検索結果をどう受け止めたんでしょう。
にしても、ディスオーダーってヤアな言葉ですよね。
厚生労働省のe-ヘルスネット 「適応障害」のページによれば、
「日常生活の中で、何かのストレスが原因となって心身のバランスが崩れて社会生活に支障が生じたもの」
って定義されている適応障害なんですが、キーワードとして、
「ストレスの原因が明確であることが定義上重要」
っていうのがあります。
これって、厚生労働省がどうっていうことじゃなくって、医療業界の、治療する立場からの提言を反映しているのかもしれませんが、ストレスの原因って、必ずしも明確じゃなことの方が多いんじゃないでしょうかね。
ま、ネットで適応障害を検索している人の「障害度合い」ってそんなに高くないことがほとんどなんじゃないかって、まったく根拠なく思ってしまいますが、予備軍的なものであったとしても、そういうレベルに対するケアっていうのも考えていただきたいですね。
定義とかで、あんたさん、ちゃいまっせ、とかって、なんかチャイますよね。
第10位のPTSDっていうのは「命の安全が脅かされるような出来事によって強い精神的衝撃を受けることが原因で、著しい苦痛や、生活機能の障害をもたらしているストレス障害」って定義されていますが、今回のコロナ禍で命の危険を感じた人が、相当数いたっていうことなのかもしれませんよね。
年初の時点で日本の累計感染者数は約173万人、1,800人を超える人が亡くなっています。
直接的に命の危険を感じることになってしまった人も少なくないでしょうし、身近な人を失くした人も多いんでしょうね。
自分が加害者になってしまうんじゃないかっていう不安もあると思います。
さらに言えば、こうした直接的なコロナ禍によるストレスっていうのとは違って、自分の存在意義ってものを考えてしまうシチュエーションっていうのがあるかもしれませんよね。
みんな、なにかしら抱えてますよ。
PTSDは第1次世界大戦の戦闘ストレス反応から始まったってされていますけれど、人間の尊厳を全く無視した現実が繰り返される戦争は、身の危険そのものよりも、加害者になることを強制されるような状況から、自分が一体何をしているのか、日常生活の理解の範疇を超えてしまうことで、ベーシックな人間としてのアイデンティティを取り戻せないっていう障害なんじゃないかって思いますね。
戦争行為自体に疑問を呈するっていう、まったくもって真っ当な意識を否定せざるを得ない行動を自分がしているわけですからね。
そっくりそのままコロナ禍に当てはめることはできないでしょうけれど、テレワークっていう「仕事」のやり方を新規に体験することによって、最初の頃は満員電車で通勤しなくてイイから、楽だわあ、とか。
会社に通勤するのが月に数回で済むんだから、地方に家を構えて自然豊かな住環境を持つのもイイんじゃないの。
だとかね、けっこうポジティブに捉えられていた「働き方改革」だったんですけどね。
会社の仲間とムダバナシをすることもなく、タスクが終わるとアッという間に独りです。
人間は考える動物ですからね、つい、考え過ぎちゃうのかもしれません。
自分がやっている、この仕事はいったい何なんだろう。
会社組織の中で、自分が歯車の1つであることは自覚している。
それでイイ。その方がイイ。
少しの金額で重い責任を持たされるよりは、歯車の1つのままの方がイイ。
そう考える日本人は少なくないと思います。
上昇志向の強い人間も確かにいますけれど、そうではない人間の方が圧倒的に多いように感じます。
男女問わずですね。
自分が歯車の1つであることを自覚して、それを受け入れることまでは意外とうまくいっている。
そういう人は多いように思えますが、自分が歯車の一つになっているその「会社機械」は、世の中に対して、いったいどんな活動をしているのか、全ての歯車が正常に稼働したとして、その全体の働きにどんな意味があるのか。
実はそこに潜在的な疑問を感じてしまっているのかもしれません。無意識的に。
もしかすると、その疑問に気付かないまま、漠然とした不安に駆られるっていうことが起きてきて、適応障害やPTSDなんてワードを検索してしまうのかもしれないです。
本能として、衣食住に直接かかわらない仕事って、今は多いですもんね。
コロナ明けには、コロナ前のような通勤形態を求める会社と、テレワークを活かして新しい働き方を模索していって、オフィスビルの固定経費をなくしてしまおうって考えている会社に分かれるんだそうです。
いよいよホントの働き方改革、働き方のパラダイムシフトがやって来るのかもしれません。
にしてもですね、連休明けだとか、ブル－マンデイだとかいう現象はコロナ前からあるんですよね。
日本語としてよく言われるのは「サザエさん症候群」
サザエさんに何の罪もないのは当然のことなんですが、要するに休みだっていう日曜日がもうすぐ終わってしまいますよ、明日は仕事ですよっていうアラームが日曜夜7時のサザエさん。
あのテーマソングがトリガーなわけです。
50年以上も支持されているテレビアニメは、世界で最も長く放送されているっていうギネス記録を持っていて、令和4年現在もその記録を更新中です。
ほのぼのさせてくれるサザエさんなんですけどねえ、
♪お魚くわえたどらネコ
って聞こえてくると、ああ、もう休みが終わっちゃう。明日、また会社だあ。
っていうのってコロナ前からあった、日本人の正直な気持ちなんですけど、サザエさん症候群になくって、適応障害を検索する人にあるのって、自分自身を含めた会社自体の存在意義、なのかもです。
レーゾンデートルです。
問題の根源は、思うように人となかなか会えないことなんじゃないでしょうか。
ホントのコミュニケーションが全てを解決してくれるように思えます。思いたいです。
積極的に考えるっていうのは必要なことですし、重要だと思いますが、検索して情報の取りすぎや、インフォメーション・バブルに陥らないようにして、自分の言葉で自分をとらえ直してみるってのを目指していこうかなってね。考えておりますです。
生老病死を活きるのが人間なんだそうですからね。
サザエさんは日曜夕方6時半からの放送です。
ジャンケン、〇〇！ んフフフフ。です。
wakuwaku-nikopaku.hatenablog.com
