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【モノレール え~んしん!!】東京に 鉄道 国道が1コも通っていない市がありますよって話

< 東京の大事な水源 村山貯水池と山口貯水池の麓の街 >

L字カウンターだけの町中華でホッピーを呑んでおりました。
はい、毎度まいど。


黒酢白菜っていう炒め物の旨い店で、シャキシャキ白菜、ニンジン、タマネギ、ニンニク、マッシュルームと甘酸っぱい黒酢の合わせ技がバツグンなんですね。


冬、陽が落ちて急激に冷えてきた晩でしたが、店の中は暖房の温度を上げていながら、頻繁に換気をしていて、なんだか微妙な温度でした。
そんな中でも「氷、少なめで」とか、相変わらずおバカなオーダーでぐだぐだしておりますと、20代と思しき二人連れの女性がきゃあきゃあ笑い声をあげながら入って来ました。

 


若い女性は珍しい客です。素面で、元気。よろしおまんなあ。
と、隣りにお座りになりましたですね。


「初めてなんですけどオ、何かお勧めとかありますかア?」


あんまりねえ、町中華で出くわす質問じゃないような気がしますねえ、ってお二人の方に目をやりますと、ふかふかのジャンバー、ニットの帽子、それでお揃いのマスク顔でした。


そのマスク、近い側に座ったオネエサンは白、っていうのかパールホワイト。もう片方のオネエサンがピンク。


最近はけっこうオシャレなマスクっていうのも多くなりましたからねえ。
なんかイラストと文字が描かれているキレイなマスクでした。


「すいませ~ん、それ、なんですかア」


ん?


まあね、町中華のカウンターにアクリル板のパーティションはあっても、コミュニケーションの境界線はありませんですね。
はいはい、これは黒酢白菜っていうやつでね、っと問いかけてきたオネエサンに向き直ってみますと、そのパールホワイトのマスクに描かれていたのは、「モノレール」「え~んしん!!」っていう文字と、電車ならぬ尻尾が生えているようなモノレールの絵なのでした。


え~んしん? ナニソレ?


「これねえ、武蔵村山のマスクなんですウ」
「モノレール、応援してるんですよオ」


2人ともマスクを外して、ひらひらさせて教えてくれました。


あ、そですか。


え? それって自治体がマスクを作ってるってこと?


「よく分かりませ~ん。会社の武蔵村山のコからもらったんですウ」
「埼玉県だっけ?」
「違うよ、東京だよ。。。たぶん」

 


ま、あとはお2人できゃあきゃあやっておられましたので、なんのこっちゃ、で、その場は終わったんですが、帰ってからググってみますと、すぐ出てきました。


どうやらマスクは武蔵村山市が販売しているみたいです。
イラストデザインは市の職員が描いたもので、武蔵村山市には「交通企画・モノレール推進課」っていうのがあるそうで、毎年「え~んしん!!」マスクを売り出しているそうです。

マスク2枚で1セット。大人用も子ども用も1セット500円。


へええ、自治体がマスク売ってるんですねえ、ってことではあるんですが、問題は「え~んしん!!」ですよ。


なんなん?
モノレールってことですから「え~んしん!!」は「延伸」なんでしょうね。
ってこれも調べてみました。


武蔵村山市っていうのは、東京都多摩地区にある人口7万人弱の市です。
歌舞伎揚」の会社、天乃屋がありますね。


東京と埼玉の境界の辺りに大きな水源の「村山貯水池(多摩湖)」が東京側に、「山口貯水池(狭山湖)」が埼玉側に隣り合ってあるんですが、その2つの貯水池の南西に位置しています。


元々はかなり広いエリアを村山って言っていたのかもしれません。
武蔵村山市の東側は東大和市で、その東側が東村山市です。


で、今回調べてみて初めて分かったんですが、武蔵村山市には鉄道が通っていなくって、国道も通っていないんだそうです。
東西に長い東京ですが、その多摩地区の市の中で唯一鉄道の駅のないのが、武蔵村山市


へええ、そなんですか。人口が7万弱もあって駅のない市があったんですねえって思ってしまいます。


東京って言ってもですね、多摩だからね、っていうご意見もあるかもしれませんけれど、東京23区もなかなかって部分もありますよ。


例えば東京の下水道普及率を見てみますと、23区全体で100%に達したのはようやく1994年、平成6年です。
たぶんおそらく、最後まで下水道が普及しなかったのは世田谷区なんじゃないかって思います。
道路事情が悪くって、工事になかなかは入れないっていう話をけっこう耳にしました。


武蔵村山市の下水道普及率は100%に達しています。


住民はバスや自転車を利用して最寄りの駅を利用しているんでしょうけれども、やっぱり近くに駅が欲しいですよね。
かなり前から、いろいろな方面に鉄道敷設の運動はしていたようなんですけどね。


都市計画としては後発となった「多摩都市モノレール」の計画が1979年、昭和54年に出された時には、モノレールは東隣の東大和市上北台駅」で止まってしまっていたんですね。

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けんすい型


しかしまあ、街が出来上がってからの鉄道は、たとえモノレールであっても用地買収だとか、なかなか事業の進まない条件がいろいろあって、多摩都市モノレールの工事が始まったのが1990年です。計画から10年以上経っています。


1998年に上北台駅立川北駅間で営業開始。
2000年に立川北駅多摩センター駅間が開通して全線営業って流れですね。


2016年には利用者数が延べ7億人を超えたっていう多摩都市モノレールは、延伸計画を申請していて、武蔵村山地区では、上北台駅から、JR八高線箱根ヶ崎駅まで西側へ延伸して、その7㎞ほどの間に7つの駅を構想しているそうです。


2020年にこの延伸事業に着手することが発表されたんですね。
2032年開業見込み。


箱根ヶ崎駅武蔵村山市の西隣り、西多摩郡瑞穂町の駅ですから、東隣りの上北台駅をつなぐモノレールの7つの駅のいくつかは、あるいはほとんどが武蔵村山市ってことに成るのかもしれません。


1つもなかった駅が一気に実現するわけです。
まだ計画段階みたいですけどね。


そんでもって、早く実現してねえ、っていう「モノレール え~んしん!! マスク」だったんですねえ。


マスクの売り上げは全額、武蔵村山市の「モノレール基金」に積み立てられるんだそうです。
武蔵村山市のみなさん、確実に実現するとイイですねえ。

 


多摩都市モノレールって数回乗ったことあります。立川近辺で。


なんかね、街なかの高いところを走っているんで、気持ちイイモノレールなんですけど、あのね、運賃、バカ高いですよ。
羽田に行く東京モノレールも高いですよね。


なんででしょ。輸送キャパシティが小さいんで、1人当たりの料金が高くなるっていうことらしいんですけど、安全性を担保したうえでっていうのは当然なんですが、もちっとね、安くする工夫、出来ないんですかね。


東京近辺にはモノレールがいくつかありますけど、みんな営業距離が短いのに、運賃が高いです。
ん~。でもあれですかね、コロナ禍のせいもあって、働き方改革だとかも進んで、電車を利用する人も減ってきたってことで、JR、私鉄、地下鉄、みんな料金体系見直すって言ってましたもんね。


空中鉄道なんて呼び方している国もあるっていうモノレールって、走っているのを見る分には、カラフルで、静かで、イイんですけどね。


車内がバスみたいで、大量輸送って感じにはならないんでしょうし、そうなると運賃是正、っていうか移動距離に見合った感じにはならないのかもですねえ。


でもまあ、え~んしん!! ってことで駅ができると、イイですねえ。


「モノレール え~んしん!! マスク」って、武蔵村山市役所とイオンモールむさし村山で買えるらしいんですけど、応援しようにもそこまで、どうやっていく? ってのが目下の課題かもですねえ。
その辺りの地理に詳しくないですねえ。


武蔵村山市は東京の多摩地区の市ですよって、今度会ったら、あのオネエサンたちに教えてあげようと思っているんですが、そです、二度とお会いできておりません。


ま、イイんですけどね。