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ーー 居酒屋トークの ネタブログ ーー

【南極の火山群】太陽系、銀河系のこともそうですが、地球のことだってまだよく分かっていないみたい

< 日本でいえば富士山が噴火する確率は100% いつ噴火するのか それが分からない >

まずは、「こうだったかもしれない劇場! 江戸時代編」


1844年、弘化元年、長崎郊外の一膳めし屋に学舎生らしき風体の2人の男が額を寄せ合って何やら話し込んでいる。
長崎という土地ではありながら卓袱料理を扱うような等級の店ではなく、ごくありふれた日本の一膳めし屋で、客が少ないのにも係わらず、2人は声を押し殺している。


「瑞皐(ずいこう)先生が外へ出られたらしい」


「聞いた。江戸からこっちへ向かわれたのだろうか」


「いや、ズィボル先生のこともある。こちらへ直接来ることはあるまいよ」


常に辺りに目を配っている2人が話している瑞皐先生とは、高野長英(1804~1850)のことで、蛮社の獄で江戸、小伝馬町に繋がれていたところ、牢屋敷から火が出て、脱獄したのである。


出火は高野長英が牢の番人を手引きして火を付けさせたものだという噂も、あっというまに長崎まで聞こえてきている。


ここ長崎はフォン・シーボルト(1796~1866)が鳴滝塾(なるたきじゅく)を開いていた土地で、ズィボル先生とはシーボルトのことであり、高野長英鳴滝塾の塾頭を務めた秀才である。


シーボルトが国外追放になったことで、鳴滝塾は3年、あるいは4年しか続かなかったが、幕末の長崎には様々な学術探求の若い才能が集まっていた。


「ところで、先日、出島でメガラニカ発見の話を耳にしたが、おぬしは」


「おお、聞いたきいた。プトレマイオスのテラ・アウストラリスのことだな」


「そのことよ。実は、かなり前のことになるんだが、瑞皐先生の小僧から聞いたところだと、先生はメガラニカの発見を予言していたんだそうだ」


「予言とはまた、何を根拠に」


「先生は長崎に来てから急に山田長政(1590~1630)のことを調べておられたのを知っているか」


「だいぶ熱心だったそうだが」


山田長政がとてつもなく大きなオーストラリアを発見したのは間違いのないことだそうなんだが、それでも、まだな」


「足りないというわけか」


「それだそれ。それが、その足りない分が発見されたっていうことになるわけだぞ」


「声が大きい」


この辺りの話からは、なにも声を潜める必要もなさそうなので、

「こうだったかもしれない劇場!」あっさり終了~。

 

 

 


プトレマイオス(83~168)っていう人の名前は聞いたことがあると思います。
エジプト、アレクサンドリアで活動していた古代ローマの大学者ですね。


「地理学」っていう大書の作者としても知られているプトレマイオスですが、大地は球だっていう仮定に基づいて書かれている本なんですね。


大地球体説は紀元前6世紀ごろの古代ギリシア哲学で既に唱えられてはいたそうなんですが、実際に地球が丸いことを世界一周の航海によってマゼランが示したのは、16世紀初めのことです。


プトレマイオアスは、なぜ大地が球形であるのかについての説明は書き遺していないんだそうですが、なんか昔からね、分かる人には分かるのだよ、ってことなんでしょうね。


そのプトレマイオスは、この星の陸地には北半球と南半球に対称性があるはずだって唱えていたんだそうです。


プトレマイオスの時代、ヨーロッパ文明にしてみれば南アメリカも発見されていませんし、アフリカ大陸の南側だけが南半球の陸地だったわけで、これはおかしいっていう理論なんでしょうね。


なので、南半球には未だ発見されていない陸地があるはず、ってことで、仮想的にその、発見されるべき陸地をテラ・アウストラリスって呼ぶことにした。


やがて大航海時代になって、南北アメリカ大陸が発見されます。


ほら、やっぱり南半球には、未だ発見されていない陸地があるんだよ、プトレマイオスの言っていたことは正しかったんだよ。ってことになってからまた、ほぼ1世紀。


1606年頃にオランダのウィレム・ヤンスゾーンが、1620年頃に山田長政が、オーストラリア大陸を発見します。


山田長政が発見したっていう話がヨーロッパに知られることはなかったでしょうけれども、長崎の一膳めし屋で2人がヒソヒソやっていたのはこのことだったんですね。


1612年に朱印船で日本を離れ、シャムって呼ばれていた現在のタイに渡って、日本人町の頭領になったのが山田長政
いろいろ謎の多い人みたいですけど、鎖国政策に入る前の日本ではその成功が相当に知られていた人みたいです。


山田長政のオーストラリア発見が事実かどうかはハッキリしていないようです。


でもまあ、日本人としてはオーストラリアを発見したのは山田長政でしょ、っていうことになるのはとっても納得です。


ヨーロッパでは「テラ・アウストラリス」発見、っていうことで、見つかった大陸の名前、アウストラリス ⇒ オーストラリアってことになって、プトレマイオス、正しかったじゃん。


ってことだったんですけど、1770年頃にはキャプテンクックの調査が入ったりしてオーストラリア新大陸のことが分かって来ると、バランスとしてはまだまだ足りないってことが分かって来るんですね。


それじゃあまだあるんだろうってことになって、「テラ・アウストラリス」の名前はもう使っちゃったんで、まだ残っているはずの発見されていない大陸の名前を「メガラニカ」ってことにして、探せ、探せ! の18世紀末。

 

 

 


この辺りの事情ってかなり面白いですよね。
信頼すべきプトレマイオス大先生の理論とはいえ、北半球と南半球のバランスには対称性があるはずっていうのを、誰も疑わずに、「メガラニカ」を探すんですからね。


山田長政がオーストラリアを発見してからほぼ200年。
1820年、日本は文政2年で、葛飾北斎鶴屋南北滝沢馬琴間宮林蔵遠山金四郎が活躍していた頃ですが、ロシア帝国海軍が南極を発見したんですね。


ついに「メガラニカ」発見かっていう世界的ニュースになったんでしょうね。


オーストラリア大陸の2倍もある南極大陸
南極って意外にデッカイんですね。


でも、まだ全然北半球と南半球のバランスはとれません。
じゃあ、まだ未発見の大陸が、っていう考えはしばらく続いたそうですね。


今現在の地球の陸地の状態は、北半球が67.6%、南半球が32.4%っていうことですから、今後、南半球に新しい陸地が浮上でもしてこない限り対称性はないんですね。


ま、この先数億年もすれば、大陸の移動によって現在のバランスが大きく変わることは間違いないんでしょうけれどね。


こうして発見された南極大陸なんですけど、かなりね、人間が生活するにはキビシイ環境ですからね、発見されてから南極点にアムンゼンが到達したのって、1911年のことだそうです。


南極大陸の上に乗っかっている氷に厚さは、平均で2450メートル。厚いところでは4500メートルもあるそうですからね、南極で何かを調査するっていうのは21世紀になっても大変そうです。

 

 

そもそも南極に到達すること自体が難しいらしいんですよね。


赤道からどんどん南へ進みますと、南緯っていう緯度の数字が大きくなっていきます。


南緯40度を越えて進むと、そこは「吠える40度」っていうエリアに入ります。


卓越風って呼ばれる強い西風が南緯50度までのエリアに吹きまくっている。
風がビュービュー吠えている。


これ、南半球に陸地が少ないのが原因で、風を弱める要素が少ないってことになるんだそうです。


「吠える40度」うわああ、って思いながら、なんとか南緯50度を越えると、穏やかな海が、ってことにはならなくってですね、南緯50度を超えると、今度は「狂う50度」


なんやねんってことなんですけど、南緯50度から60度までは、ほぼ台風状態なんだそうです。


ところが、その次が「絶叫する60度」
台風の勢力がバカ強い!


もう、行きたくないでしょ。進みたくないでしょ。


南緯70度を越えれば、いくらか落ち着くって言いますか、ほぼ南極大陸に到着ってことですね。


南極大陸の氷の上は乾燥していて、やっぱり風は強いんで、火事は厳禁ってことで、建物を隣接させないとか、上陸したからって心休まるような環境じゃなさそうですね。


南極調査隊のみなさん、料理人のみなさん、ご苦労様でございます。


地球のあらしが集まっているような環境なんで、空から一気に調査、っていうのが自由に実行できないんですね、南極大陸って。


そんな中で、2017年にスコットランドエジンバラ大学研究者たちが、氷の下を観測。
南極大陸に138の火山を発見してるんですね。
138のうち91が新たに発見された火山なんだそうです。


91の新たな火山発見ていう数字にも驚きますけど、そもそも南極に47も火山があったってことですよね。


南極って日本の36倍の大きさだそうですが、日本の活火山は111。


南極で観測されている活火山は「エレバス山」「ベルリン山」「デセプション島」「ポーレット島」
エレバス山の溶岩湖が有名だそうです。


氷の世界の南極に、溶岩の湖があるなんて知りませんでした。
そもそも火山が、っていうこと自体、不思議な感じがします。


でも氷の下には状況の分からない火山が100以上あるってことになるんですね。
世界一の火山地帯、南極大陸

 

 

 


地球温暖化で北極の氷が溶けたら、っていうニュースは聞きますけど、温暖化は南極に対しても同じことが言えるんでしょうし、火山ですよ、火山群。


氷の下の火山が噴火したら、氷、溶けるんでしょうねえ。
海面上昇って北極以上のことになるんじゃないでしょうか。


南極の氷の下の火山が噴火する可能性は?
そんなん知らんがな! ってことみたいですよ。


調査も難しいんでしょうねえ。南極に到達するのも難しいんですもんねえ。


ゴジラ、南極火山のマグマ、吸い取ってくれませんかね。


地球も、まだまだ未知の部分があるんですねえ。