ウキウキ呑もう! ニコニコ食べよう!

ウキウキ呑もう! ニコニコ食べよう!

酒呑みの食いしん坊、メタボはイヤだけどガマンは嫌い。

ビールは瓶の方が旨いというのはホントか 不思議な容量の【瓶ビール】について考える

<完全に少数派となってしまった瓶ビールの大瓶は3合5勺1才というハンパな量>

まあねえ、物心ついた頃から普通にあったものに対して疑問を抱くということは、ないですよねえ。


でも、よくよく考えてみると、ビール大瓶の容量って633mlですもんね。エラク中途半端な容量。
でもあれかな、1升とか4合とか、あの度量衡の影響で633とかになったのかな。

f:id:wakuwaku_nikopaku:20210202084432j:plain
と思っていたのですが、日本独自の尺貫法でいくと、見出しにも上げましたが、なんと3合5勺1才。


“才”っていう単位なんて聞いたことないです。
もちろん才は勺の10分の1ってことなので、1.8039ml。
なんじゃそりゃあ! マラソン、42.195㎞のハンパ加減をマネッコしたのか? ってなりますよね。
んなわけ、ないでしょうね。


ということは尺貫法のせいで633mlになったわけじゃないってことになりますよね。
尺貫法、悪くない。


じゃあなんで633ml?


という話題になったわけですよ。はい。
いつも通りの呑み屋さんのカウンターでの話です。
話のお相手は、壮年のポークパイハット野郎でした。大のビール好き。


ポークパイハットが言うにはですね、
「ビールは瓶に限る」
んだそうです。
なんで?


「中瓶と中生はどこの店でも、だいたい同じ値段だよね。500円とか600円ぐらい。その中身の量を考えると、中瓶は500ml、中生はせいぜい300mlぐらいなわけよ。
同じ値段なのに、肝心かなめのビールの量が違う。ビール中瓶はオトク。だからビールは瓶に限るって、そゆことなんだよ」


ん? それはホントなのか?
という話からスタートしたんであります。
なんだか“風が吹けば桶屋が儲かる”式の話で丸め込まれた気がしないでもないんでありますが。


でも、瓶と生とじゃ中身が違うんじゃないの?


「いいや、中身は一緒。瓶も生も中身は一緒のビール」


ウッソー。。。


「これはメーカーの人から聞いたから間違いないよ。ホントだよ。一緒なんだってよ」


ウッソー。。。なのでありました。


中身、ホントに一緒なのか?
ま、メーカーの人の言うことなんであればホントなんでしょう。
だとしたら、倍まではいかないけれど、量は圧倒的に中瓶の方が多いんだから、瓶ビールに軍配があがりますよね。どうしたって。


それにいままで気にしたことなかったですが、中瓶って500mlなんですね。
大瓶って、どんだけなんだっけ?
633ml。


と、ここからです。コスパではなく、純粋にビール瓶の容量の話になりました。
なんでそんなに半端な量なんだろ?


「……、知んない」


あっそ。。。


一応、正直なポークパイハットなのでありました。


そりゃそうですよね。たいていの人は知らない。そんなとこ、突っ込まないです。
で、いつも通り、ちと調べてみました。
結論。


そんなことは誰にも分からない。


あっそ。だったのでありました。
いろいろ見て回りました。で、ビールの歴史とか、いろいろ詳しく書いてあることは書いてあるんです。

f:id:wakuwaku_nikopaku:20210202085010j:plain
瓶の容量については、
大瓶、633ml、約3.5合。中瓶、500ml、約2.8合。小瓶、334ml、約1.9合。
大瓶も不思議な容量ですが、小瓶の334mlもまた理解に苦しむ容量です。


ま、割りきれなくたって味に変わりがあるじゃなし、気にすることないじゃん。
ではありますけれどね。割りきれないというのは事実であるわけであるのでありますよ。


江戸時代の中後期からビールは知られていて、おエライさんとか、お金持ちとかは呑んでいたということなんですね。
チョンマゲでビール。似合わない感じがしますが。


ビールというのはビールガラスという容器で呑むのだよ、という説明記述もありました。
ビールガラス、日本名“ちょくこっぷ”


酒の猪口とコップをくっつけた名前のようですが、そもそもコップって何語なんでしょう。
と思ったら、これはすぐに判明。コップというのはオランダ語でした。


日本に出入りしていた外国の代表的な国だったわけですもんね。オランダ語ってものの名前として結構入ってきていたみたいです。


ま、ビールガラス、ビールグラスという新しい品物が入ってきて、ビールコップというのならわかる気もするんですが、なんだってまた猪口とコップをくっつけた名前にしたのか、分かりませんよね。
ま、とくにモンクを言うほどのことでもありませんですが。


で、もう一つの疑問。
そのちょくこっぷで呑んでいたというビール。そのちょくこっぷに注ぐ前のビール自体は何に入っていたのか。


樽? だったんでしょうか。


呑む方の記述はあっても、ビールの入れ物の方については何も書かれていないです。
興味はそっちにいかない。


はい。そこに違和感はないです。ビールは呑むものであります。何に入っていてもイイです。


明治後期にはビアホールの流行があって、ガラスや瀬戸物のジョッキが登場してきたようですが、この頃のビールは樽入りと、瓶入りがあったようです。
樽から直接ジョッキに注ぐか、ビール瓶とジョッキと一緒に出されるパターン。


そのビール瓶。どんな形、どんな容量だったんでしょうかね。


ま、ビール瓶の容量とは何の関係なく、ビールはかなりの人気だったらしく、日本国内でも明治初期には醸造が始まっていたということです。


ですが、ビール瓶を作る技術は無かったようで、なんと日本のビールは輸入ビールの空き瓶、あるいは日本酒の徳利に詰めていたそうです。


ビール瓶、作れなかったんですね。
徳利に入ったビール。ん~。ちと悲しい気がします。

f:id:wakuwaku_nikopaku:20210202084920j:plain
日本のガラス製造は民間で始まったものの、うまくいかなくって、明治9年、1876年には官営になったそうです。国が抱える「品川硝子」という会社。


それでもなかなかうまくいかなかったガラス製造だったらしいですが、明治21年1888年になって、キリンビール用にビール瓶の製造を始めることに成功したみたいなんですねえ。


キリンビールの牙城はこのころから始まったってことなんでしょう。
でもこの時のビール瓶は手吹きで作っていたということです。1本1本、プーッて口で吹いてビール瓶作ってた。職人仕事だったわけですね。


一日にどれぐらいの数を作っていたんでしょうか。肺が破れそう。


この頃の瓶ビール。栓はコルクだったみたいです。今でもありますけれどね、コルク栓。高級な陶器のビール瓶とか。

f:id:wakuwaku_nikopaku:20210202085033j:plain
品川硝子ですが、メイン事業の板硝子製造が結局うまくいかずに、明治25年、1892年に解散しています。
ありゃま、ビール、どうしたんでしょう。


と思ったら明治26年1893年になるとビール瓶の量産化が始まって、大正年間には大量生産が実現できたようです。


品川硝子の解散も、国営じゃなくって民間の会社の方が巧くやれるようになってきた、っていうような背景があったのかもしれませんね。


ま、なんにしてもビールは無事に呑めたんですねえ。良かった好かった。
で、この頃のビール瓶は容量がメーカーによってバラバラだったらしいです。


で、このカオス状態を解決したのは国ですね、税法です。国民の嗜好に敏感ですからね、お役人様ってのはね。
明治34年、1901年にはビール大瓶649ml。昭和2年、1927年には642mlに統一されたそうです。


このあたりの実情がよく理解できないのですが、メーカーによって容量はバラバラだったという記述がみられます。


統一されたというのは瓶のキャパシティで、中身のビール容量がバラバラだったということなのか、決めたけれど、守られていなかったということなのか。分かりませんです。


しかも「決める」にしては量がハンパ。649ml。642ml。へんなの。


でもまあ、昭和19年、1944年には今の633mlに統一されたみたいです。
なんで633mlかというと、そのバラバラな容量の中で、一番容量が少ないのを選んだから。


一番少ない要領に統一すれば、それを上回るキャパシティの瓶には問題なく入るので、瓶が無駄にならないから。だったみたいです。
ふううん、ってトコですかね。へんなの。


この頃にはもう王冠になっていたみたいです。

f:id:wakuwaku_nikopaku:20210202085255j:plain
ってな感じで大瓶の容量を追ってみましたが、初期の明治時代からビールの小瓶もあったようです。


おそらく大瓶と同じような流れで、中途半端な334mlになったんでしょうね。たぶん。


中瓶が登場したのは昭和32年、1957年。
この頃になると瓶の製造も安定していたでしょうし、過去のしがらみもない中瓶ということで、500ml。スッキリです。


今は瓶ビールって明らかに少数派な感じですよね。
店で呑むビールはたいていナマ。ナマチュウという声が飛び交っていますね。ま、今は自粛ですけどね。


家呑みビールはどうでしょう。ほぼ缶ですよね。日本での缶ビール発売は昭和33年、1958年からだそうです。
その頃は“缶詰ビール”と言っていたそうなんですが、容量は350ml。今と同じ。


21世紀になって缶ビールの比率は70%を超えているそうですからね。瓶ビールはハッキリと少数派ということなんです。


ペットボトルのビールというのもありましたね。一時期ね。人気出なかったみたいです。
なくなった理由は衛生的なものだったみたいですけれど。


ま、嗜好品ですからね、雰囲気とか、大事です。ペットボトルのビール。なんかね。馴染まないといいますか、冷え冷え感がないといいますか、ンまくなさそう。


昨今のプラスティック削減の流れからすると、ビールがペットボトルにならなくて良かったんでしょうね。
でも、ペットボトルになっていたとしたら、633mlというハンパな数字が消えていたかもしれないです。


いろんな情報を調べてみると、633ml。イイんでないかい、って気になって来ました。

f:id:wakuwaku_nikopaku:20210202085411j:plain
とは言うものの、大瓶置いている店が、そもそも少なくなってる感じですけどね。


町中華には置いていて欲しい、大瓶。633mlです。


中身は生も瓶も同じだとしても、やっぱり瓶の方がンまい気がしてきたのであります。はい。