< 「2023年のヒット予測」で第3位にランキング サントリーの「ビアボール」って なに? >
コロナパンデミックの影響は関係ないんだろうなあって思いますけど、ビール業界にパラダイムシフトが起きているのかも、なんですよ。
2018年ごろにアメリカで「ハードセルツァー」っていうノミモノが流行りだして、日本にも上陸してくるだろうっていう話がありました。
「ハードセルツァー」は、低カロリー、低糖質の炭酸割りアルコール飲料っていうもので、健康志向の強いミレニアム世代に支持されて一気に人気商品になったっていうことだったんですね。
アメリカのマーケット事情として、今までのビール文化じゃ、もうダメ! っていう判断があったみたいです。
これまでのビールを超えるナニモノカを作り出さないと「商売にならない」っていうことで、今までのビールを超えるモノ「ビヨンドビール」っていう考え方が出てきて、いろいろ試行錯誤。
とりあえずの成功商品事例が「ハードセルツァー」ってことなんだろうと思います。
21世紀。アメリカのビヨンドビール事情ですね。
日本のミレニアム世代、Z世代、20代から40代前半にも支持されるだろうから、すぐにでも上陸して来て、マーケット情勢にも変化が現れるだろうっていうニュースだったんですが、どうでしょうかね。
そんなでもないかな、って感じがします。
「ハードセルツァー」知りません。
もちろん、「ハードセルツァー」じゃないとね、っていう人、べつにミレニアム世代とかZ世代じゃないとしても、そういう人だっているんでしょうけど、いつも行っている呑み屋さんでも「ハードセルツァー」っていう声は聞きませんね。
コンビニのアルコール売り場、冷蔵庫には並んでいるんでしょうか。
見慣れない缶が並んではいますけど、それが「ハードセルツァー」なのかどうか確かめたことはないです。
酒呑み生活が長くなってきたせいなのか、いつの頃からか甘い系のアルコール飲料は避けるようになっていて、缶のデザインからして甘そうだなって、かってに、確認もせずに判断しているところがあって、缶の見た目だけでスルーしているっていうのが実情です。
これまでに何回も新しい缶入りアルコールにチャレンジしていて、甘そうだなあって思うデザインのは、確実に甘くって、酒呑みには合いませんって思っています。
ビールは普通のビールでイイです。いや、普通のビールがイイです。
ところで、アメリカでも事情は同じなのかもしれませんが、日本のビール消費量は17年連続で下降し続けているんだそうですね。
飲食店でも、宅呑みでもビールが呑まれる場面が変わってきた、っていうマーケティングの判断があるんだそうです。
第三のビールとか、そういう原因じゃなくって、ビールを呑むシチュエーションの変化。ビールに望まれるものが変わってきた。
何が原因で変化が起きたのか。
それがミレニアム世代、Z世代ですね。
この年代がアルコール業界でもメインターゲットになってきていて、アルコール、特にビールに対する向き合い方が変わって来たっていう判断なんでしょう。
ミレニアム世代、Z世代は、もっと明るく、ライトにヘルシーに酒を楽しみたいって思っている、とかいう分析結果になっているみたいなんですけど、なんかね、違和感を持っちゃいます。
今でも充分、明るくないですか。
ヘルシーじゃないかもしれませんが、今のビールに変化を求めているんじゃないように思います。
素人考えですけどね、ビールの変化を求めている人って、そもそもビール好きじゃないんじゃないの?
たしかにね、消費量が減り続けているっていうことに対しては、業界的に何事か、明確に対処しないといけない状況だっていうことは理解できます。
このままジリ貧になっていくのを手をこまねいて見守るばかりじゃイカンよ。なんとかしないとダメっしょ。
っていうパラダイムシフトを仕掛けていく姿勢が求められているんでしょうけどね。商売ですからね。
たしかにビールは乾杯の酒、っていう顔を持っていますけど、ホントのビール呑みはだいたい独りで呑んでますよ。
カンパ~イ! ってだけじゃなくって、まずビールで、次もビール。ずっとビールです。ビール党はね。
「ビヨンドビール」もけっこうですが、そういうビールファンっていうのを置いて行くようなことにだけはならないで欲しいですね。
新しいアルコール飲料が登場しました。っていうのは興味がありますし、喜ばしいことだと思うんですけど、その製造ラインによって今までのビールラインが消えてしまう、ってことを心配しています。
「ハードセルツァー」が流行っている、っていいますか、浸透しているようには思えない日本の現状ですが、サントリーが2022年の10月から店舗用に、11月から家庭用に、「炭酸水で割るビール」っていう「ビアボール」なるものを売り出しましたね。
そういうニュースは知っているんですけど、2023年3月時点で、まだお目にかかったことはありません。
ま、そんなに身を入れて探していないっていうこともあるかもですけどね。
日本のビヨンドビールの第1号ってことになるんでしょうか。
「ビアボール」は「ハードセルツァー」と違って、酒類的にもビールなんだそうですね。
度数は16%。
かなり濃いめのビールってことになります。
16度っていう高いアルコール濃度のビールを作り上げるっていう挑戦は一朝一夕に成し遂げられることじゃないでしょうし、「ビアボール」を作り上げたっていうことは、さすがサントリー、ってことでしょうか。
「やってみなはれ精神」がしっかり受け継がれている結果なんでしょうね。
自分の好みに合わせて、炭酸で割って自由に楽しめますよっていうコンセプトなのが「ビアボール」
そういうのがミレニアム世代、Z世代の嗜好傾向です、っていうサントリーの判断なんでしょうね。
「ビアボール」は上面発酵で造っているそうですから、エールビールってことになります。
日本では「ギネス ドラフト」がよく知られているエールビールのスタウトスタイル。
でもまあ、日本で呑まれている人気のビールはほとんどが下面発酵のラガービールですよね。
エール酵母を使っているからエールビールで、エール酵母っていうのは発酵してくると麦汁の上に浮かんでくるんだそうで、それで上面発酵っていわれるんだそうです。
代表的なのはイギリス。ペールエール、スコッチエールっていうスタイルが知られていますね。
ラガー酵母は発酵が進むと麦汁の下に沈む、なので下面発酵。
こっちはドイツに代表されるビールですね。
日本で普通に呑まれているのは、ほとんどがラガーのピルスナースタイルでしょねえ。
そんな、圧倒的にラガーで占められている日本のビール党に、エールビールの「ビアボール」がこの先、居酒屋さんの定番ビールになるのかどうかは、まだまだ分かりません。
まだ経験していませんしね。
ただ、割って吞むっていう酒呑みスタイルが居酒屋さんでのメインになっていることは事実です。
そう感じます。
焼酎も、水割り、お湯割り、炭酸割りの人が多いです。
低アルコール嗜好。でも、ミレニアム世代、Z世代じゃなくってオジオバです。
「炭酸水で割るビール」っていう「ビアボール」
自他ともに認める酒呑みの1人として感じることは、ビールまで割って吞まなくたってイイんじゃないかってことですねえ。
って思ったら、「ビアボール」は「ビアロック」っていう呑み方もありますよ~、ってことなんでした。
濃いままのエールビールをロックで楽しめますってことですねえ。
でもまあ、濃いって言っても16%ですけど、炭酸水で割らないから「ビアロック」
なるほどです。
ビールをロックで、っていうのはやってみたことがないんで、興味あります。
「ビアロック」ですかあ。
ビールを炭酸水で割るから、ハイボールにちなんで「ビアボール」っていう名前です。ってことなんですね、今気付きました。
ふむむ、考えてみればハイボールっていう名前。なんなんでしょ?
調べてみますと、ハイボールの名前の由来って、いろんな説があって、確定できていないみたいです。
ハイボールの名前由来説、その1。
スコットランドのゴルフ場で、ある人がウイスキーのソーダ割りを楽しんでいたところへ、高く打ちあげられたゴルフボールがファー! って飛んできたんで「ハイボール」
ゴルフ場のシチュエーションとしては充分ありそうな気もしますけど、なんでそれで呑んでいた酒の名前にしちゃうのか、ってところが説得力、弱いですよねえ。
ハイボールの名前由来説、その2。
19世紀。アメリカの鉄道信号は鉄塔に気球を吊るして置いて、出発、ゴーの合図はその気球を高く掲げることだった。
その信号係の大好物がウイスキーのソーダ割り。
呑むたびに、気球の代わりにグラスを高く掲げて「ハイボール!」って言っていたから。
声が届かない距離だから気球で合図をするんでしょうけど、気球を上げるときも「ハイボール!」って声を張り上げていたんでしょうかね。
ハイボールの名前由来説、その3。
ウイスキーソーダ割りのグラスの中を炭酸の丸い泡が次々と上がっていく様子が、そのまま「ハイボール」っていう名前になった。
ん~。アメリカの信号係に1票、投じておきますです。「ハイボール!」
ま、なんにしましても、ハイボールでもない、ホッピーとも全然違う。スタイリッシュな21世紀のビールってことですからね。
サントリーのエールビール「ビアボール」
お目にかかれる日を楽しみにしております。
ちょっと真面目に探してみましょうかねえ。はい~。