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【ビブグルマン】とか【グリーンスター】って ナニモノ?

< グルメっていうのは ただ高級品を食べるってだけの人には適用しないみたいね >

「君が何を食べてきたのか言ってみたまえ、君が何者であるのか言い当ててみせよう」


とかね、エっらそうに言ってくれちゃってるのはフランスの政治家、ジャン・アンテルム・ブリア=サヴァラン。


1755年から1826年の人ですから、第9代将軍、徳川家重から、第11代将軍、徳川家斉の時代の人ですね。


「あらゆる国の命運は、その食事の仕方によって左右される」


なんてなことも言っていますよ。


さすが、世界一の美食家って評されるオカタでございます。
サヴァランが、その死の前年に著したのが「美味礼賛」


いまだに世界一のグルメ本として知られていますね。ただね、けっこう理屈っぽいんですよね、この本。
訳も良くなかった感じですけど、斜め読みした記憶です。
サブタイトルが「超絶的ガストロノミーの随想」

 

 

 


ま、フランス語って、その構造自体、回りくどいんじゃないかって気もするんですが、そこは内緒、ってことで。(はあ?)


そのフランスの政治家ですからね、書いてある内容はレシピ本やグルメガイドブックって内容じゃないんです。
人間にとって食べるっていうことが、どういうことなのかを考察してみましょう、みたいな本なんですよね。


「ガストロノミー(美食学)」を確立した人だって言えるんでしょうね。


高級な食材をお腹いっぱい食べるっていうことが美食なんじゃなくって、旨いものを食べることによって心を満たすこと。あるいは知的好奇心を満たすことがホントの美食なんだよっていうコンセプト。
なかなか哲学的なものです。


文化全般について一家言を持っていないと、美食を実践するってことは難しいもんですよって感じですね。


その美食を実践している人を美食家、つまりグルメっていうわけなんですが、こうしたガストロノミーの考えに従って、今一度現在のグルメっていう実態を見直してみますと、どうもね、グルメなんてお気楽極楽に言えることじゃないですよね。


フレンチが世界を代表する料理って言われるのは、この美味礼賛っていう書物の著者がフランス人だっていうことが大きく影響しているんじゃないでしょうか。
食べることの哲学、みたいなことを言われても、充分には理解できませんけどね。


西洋のグルメの中心が今でもフランスにあるとして、東洋の事情はどうなっているんでしょうか。
やっぱりね、地域が違えば食も違うと思うですよね。


東洋、東アジアの食事情、美食、グルメっていうのを見てみます。


「随園食単(ずいえんしょくたん)」っていう書物が1792年に出されています。
著者は袁枚(えんばい)っていう中国、清の時代の詩人です。


1716年から1797年の人ですから第6代将軍、徳川家継から、第11代将軍、徳川家斉の時代の人ですね。


サヴァランも袁枚も、徳川家斉が将軍の時期に亡くなっているっていうのが、縁といえば縁なのかもしれません。


「随園食単」っていう本は、現代風に言ってしまえばレシピ本なんですが、今風のレシピとはかなり違っていて、その材料について知ることが調理の基本だって言ってますね。
ま、これも食の哲学って言えば言えそうに思いますね。

 

 

 


旨い食べものが出来上がるには、調理人のウデが6割、良い材料が4割っていうことなんです。


袁枚のガストロノミーの方が、サヴァランより分かりやすい気がするのは、同じ東洋人だからなのかもしれないんですが、「耳餐目食(じさんもくしょく)」っていうのをアホなことだって非難しています。


料理を目の前にして、これは高いんだぜえ、これは珍しい一品なんだよねえ、って感じで耳から入って来た情報で美食家ぶって喜ぶのが「耳餐」


目の前に並べられた料理の品数、ボリューム、飾りつけを見て、これは凄いぞって喜ぶのが「目食」


コロナ禍の現在では、いわゆる学校の給食で「黙食」なんてことを実施しているらしいですが、「耳餐目食」っていうのは、現代の我々も、我が身に当てはめて考えてみるべき批判かもですね。


自分の口で味わってこそ、ホントの旨さが存在するってことですからね。


ただね、「黙食」っていうのは、致し方ないことだとしても、食の旨さから「会話」っていう調味料の一種を奪ってしまっていますよね。子供たちはけな気に守っているんですよね。
社会はもっとしてあげられることがあるはずだって思うんですけどねえ。


「耳餐目食」です。


評判の店の前に出来ちゃう、日本人の行列って他の国のトピックになっていたりしますけど、あれって、評判を耳にして、それなら自分も食べてみようっていうことなわけで、食べる前から旨いって判断しているようなところ、ありゃあしませんかね。我々、日本人は。


ま、食べて見ないことには分からないっていうのは事実ですけどね。


「和食」は2013年にユネスコ無形文化遺産に登録されましたが、各店舗ごとの評価といえば、「ミシュランガイド」が知られていますよね。


なんかね、さすがサヴァランの国、フランスってことなのかもしれませんけどね、ミシュランってタイヤメーカーじゃないですか。
タイヤのメーカーがなんでまた、グルメ評価してるんでしょか。
改めて考えてみますと、なんか不思議な気がしてきます。


世界三大タイヤメーカーっていうと、日本のブリヂストンがシェアNo.1。


続くのがフランスのミシュランで、アメリカのグッドイヤーが三大っていう認識でしたが、シェア的に言うと、第3位はドイツのコンチネンタルなんですね。


一時期大ブームだったF1レースでは、ブリヂストンミシュランのタイヤ争いっていうのも、見どころの1つでしたですね。


日本の店を評価判定しているのは、全員が日本ミシュランタイヤ株式会社の正社員なんだそうで、世界的に同じ基準で評価できるように、本国フランスでトレーニングをしているんだそうです。


もちろん資格はないんですけど、参加してみたいですねえ、そのトレーニング。


やっぱりミシュランガイドのベースには、サヴァランの「美味礼賛」の精神があるんでしょうね。
レーニングを受けた調査員たちは、一般の客として店を利用して、匿名で評価するってことは知られています。
あくまでも料理そのものに対する評価をするんだそうです。


その基準は5つあって、「素材の質」「料理技術の高さ」「味付けの完成度」「独創性」「常に安定した料理の一貫性」ってことみたいです。


ってことはですね、1回だけ食べてみて、っていうことじゃなくって、何回も、常に調査しているってことなんでしょうね。
たしかに調査の信頼性はめっちゃ高いです。
みんな知ってますもんね、ミシュランガイドって。


で、基準をクリアした店に対して星の数で評価するんですよね。


星3つが最高点。
いわゆる「三つ星レストラン」っていうのは、その料理を食べるために、遠くから旅行してでも食べる価値のある卓越した料理を提供している店。


「二つ星レストラン」は、多少遠回りしてでも、足を延ばしてみる価値のある料理を提供している店。


「一つ星レストラン」は、その店の近くに行く用事があったら食べる価値のある料理を提供している店。


ってことみたいです。

 

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つまり、それを食べるために、日常行動から離れて、どれほど移動する価値があるかっていう、支払うべき運動量の評価基準なんですね。面白いです。


でもねえ、料理のみの評価で、店の外観や店内のインテリアは関係ないみたいなことを言ってますけど、絶対影響しているように思えますけどね。
そもそも、高級料理を出す店が小汚いわけがない、ってこともあるんでしょうけどね。
ミシュランガイドで星を付けられている料理は、まず間違いなくオタカイです。


ランチで8,000円とか、あ・ほ・か! ってなもんですよ。


評価されている店って、必然なのかもですがフレンチが多いです。


さすがに、今どきドレスコードなんかはないんでしょうけど、ランチに1万円も使うような店、行かんわい!


ミシュランの星付きレストランとか探して食べに行くような奴は、「耳餐目食」ってことで袁枚センセに怒られてしまえッ!


って思う人、私を筆頭に少なくないんだと思うんですよ。
フレンチなんてさ、フンだっ!


そんで、なのかどうか分かりませんが、ミシュランも考えましたね。


2014年から、無星の店の中から「価格以上の満足感が得られる料理を提供している店」を「ビブグルマン」として紹介し始めました。
コスパのイイ料理ってことですね。


ミシュランの懐の深さを見せたってことでしょう。

 

 

 


ミシュランのマスコットキャラクターって見たことありますよね。
全身丸くって、もこもこの白いやつ。


彼は、「ビバンダム」っていう名前なんだそうです。あだ名が「ビブ」
そしてグルメのフランス語が「グルマン」
で、「ビブグルマン」


フランス語のグルマンっていうのは、美食家っていうニュアンスじゃなって、食いしん坊とかそっちの方の意味が強いんだそうですけどね。
ビブグルマンっていう単語は、最近、浸透してきていますね。


基準価格っていうのがあるみたいで、地方によって6,000円以下、5,000円以下、3,500円以下とかって価格。
そこそこしますです。


けどまあ、なんかの記念日だとか、いっちょ奮発してみますかって時にはイイんじゃないでしょうか、


ビブグルマンと同じような基準で、ミシュランガイドに紹介されている「ミシュランプレート」っていうのもありますね。


ビブグルマンとミシュランプレートの違いは、ビブグルマンが「価格以上の満足感」ってことに対して、ミシュランプレートはミシュランの基準を満たしていて、価格相応だってこと。


かなり細かく、全般的に調査しているってことですよねえ。ミシュランガイドブックってなかなか凄いです。


そんでもってですね、2020年からミシュランガイドブックは「グリーンスター」っていう新しい基準を設けましたね。
グリーンスターミシュランの判断するSDGs評価ですね。


その店のサステナビリティを評価して、ミシュランの基準を満たしている店がグリーンスターをもらえます。


フードロスに取り組んでいるか、地球の緑を活性化する運動に寄与しているか、環境に気遣っている生産者から材料を仕入れているか、とかね、そういう基準みたいです。
持続可能なガストロノミー評価がグリーンスター


けっこうやりますよね、ミシュラン


リッチな人も、そうじゃない人もミシュランガイド読んでみてね、ってことなんでしょうねえ。


でもですね、今のところ、近所の町中華でいいかなあって思うです。
安くて旨くて満足です。ラーメン半チャーハン!


って言いながらですね、ビブグルマンの店の中には日常的に手が届きそうな店もありますねえ。
行ってみましょうかねえ。


って、結局自分も「耳餐目食」なんですねえ。


でも旨いかどうかは自分の舌で判断させていただきますです。はい。

 

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