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【ビッグアップル】その1 ニックネームのある街と無い街

眠らない街としての共通項があるとはいえ まったく異なる仕様になってしまった二つの世界都市>

世界的な交流が激減してしまっている現状では、ニュースソースも国内寄りになってしまうのは致し方のないことではありますが、国内のニュースとなりますと明るい話題が何も見えてこない日々ですので、無理にでも世界へ目を向けてみようと思います。


アメリカ、ニューヨークの話です。


東京都が3回目の緊急事態宣言の最中だった2021年4月末。ニューヨークのデブラシオ市長は、


「7月1日にニューヨーク市を完全に元に戻す準備ができている。われわれにはトンネルの終わりにある光が見える」


という発表を行いました。

 


ワクチン接種が進んだ結果だとはいえ、5月現在でのニューヨークは、1日に1,500人程度の新規感染者が確認されています。


対して、1日の感染者が1,000人を下回る日が続いている東京は、小池都知事が、


「都民の皆様、ステイホームをお願いします。都県境を越える移動もお控えください」


というメッセージを発しています。ずっと同じことを言っています。


感染動向が改善のベクトルを示しているのか、悪化の方向にあるのか、判断基準が明確であるはずもなく、専門家とされる人たちの間でさえ、意見が分かれていますね。


東京もニューヨークも都市構造として似通ったものがあって、昼には近隣の地域から人が集まって来る、人口が膨れ上がる一極集中型の世界都市です。
東京よりは人口が少なく、感染者数の多いニューヨークの、市長の前向きな発言は国民性によるものなんでしょうかね。


全てがそうだとは思いませんが、こと、コロナに関しての日本の政治家の発言は、どこか他人事で、なんとか切り抜けようという心情的な一体感を生むようには思えませんですね。
こう言えばこう響くはず、というシミュレーションが出来ていないと言いますか、シミュレーション能力欠如って気もします。いつまで経っても後手ごて。


それに対して、うまく実現できるかどうかは分かりませんが、感染対策としての、飲食店、小売店、競技場などで行っている人数制限などを7月1日からなくして、経済活動を全面的に再開することを目標にすると表明したニューヨーク市長は、市民に目指すべきゴールを示したと言えるのではないでしょうか。


大きな違いがあると思います。


5月25日、アメリカは日本への渡航を禁止しましたよ。日本という国がそう判断されていることには頷かざるを得ません。オリンピック開催に対する反対意見の表明と捉えることも出来そうです。


東京をはじめとした多くの都市での、大規模接種会場であろうが、かかりつけの個人医院であろうが、ワクチン接種が、初期の混乱を脱して、今後一気に進捗することを願わずにはいられません。オリンピックは関係なしにね。


ニューヨークという街は、オランダの交易港として1624年に拓かれ、ニューアムステルダムと呼ばれていたそうですが、1664年にイギリスに占領されてからニューヨークと名前を変えて現在に至る街です。


1785年から1790年まではアメリカの首都でもありました。首都だった歴史があるんですねえ。


東京は、1590年に徳川家康が入府して大規模に開発されて、世界的な100万都市として発展。1868年に明治政府によって東京と改名されて日本の首都となったんですよね。


世界各地に「眠らない街」といわれる場所が幾つかありますが、東京とニューヨークはその代表的な2つといえるでしょう。


似ているところも多い反面、決定的に違っているなあと感じるところがあります。


ニューヨークには「ビッグアップル」あるいは「ゴッサム」というニックネームがありますが、東京にはありません。英語なんかでは発音しにくいらしくって「トキオ」ですもんね。愛称とか、ナシです。


街をニックネームで呼ぶというのは、もちろん国民性によるところが大きいんだと思いますが、東京にニックネームを付けるとしたら、どんな名称になるんでしょうかね。


ニックネームじゃなくとも、土地の名前、街の名前って案外面白いところがあります。
オランダ人が新大陸での拠点に「新しいアムステルダム」という名前を付けて、その後、支配権を奪い取ったイギリスが「新しいヨーク」と名付けたのは、単純といえば単純なことですが、17世紀、ニューヨークを開発しつつあったオランダ人たちもイギリス人たちも、そこは本国ではなく、よその土地の仮の港だという意識だったでしょうから、どこか子供じみた秘密基地に名前を付けるような感覚だったのかもしれません。


ニューアムステルダム、ニューヨークね。


東京という名前にしたって、京が東へ移るんだから「東京」でイイじゃん、ってノリなんでしょうからね。とにかく徳川色を払しょくできさえすればオッケー、という薩長政権の時代。

 


ニューヨークは独立戦争を経てアメリカの首都となったわけですが、社会の教科書で勉強するアメリカ初代大統領のジョージ・ワシントンが1789年に就任式を迎えた街でもあるんですね。
ワシントンが折った桜の枝はニューヨークの桜だったんでしょうか。


南北戦争では北軍の拠点となったニューヨークには、戦勝後、黒人たちがこぞって移り住んでくるようになって、他民族街になっていったわけですが、アメリカ、そして世界の中心となるような経済活動を発展させていったのは、ウォール街。つまりユダヤ人ですね。


1960年代のニューヨークは、なんと4人に1人がユダヤ人だった言われています。ニューヨークはユダヤ人の街といわれる由縁です。


アメリカ経済を発展させ、支えているのは今でも変わらず「ユダヤ・マネー」
世界を引っ張っています。


現在のニューヨークのユダヤ人は12%ほどだそうですが、やっぱりまだ多いパーセンテージ。


イメージとしてですがユダヤ人って圧倒的な資産家が多いですよね。トランプ元大統領の資産なんて、フンッ、って鼻で笑っちゃうレベルの人がいっぱい居ます。ニューヨークって凄いですね。


ニューヨーク市長のマイケル・ブルームバーグさん。どえらい金持ちのユダヤ人としても知られている人ですね。


「ビッグ・アップル」っていうニックネームは、そのいわれは謎とされていたんですが、今では定説があります。


1909年に出版された冊子の一節に、ニューヨークを旅行した人の言葉として、


「カンサスはニューヨークをどん欲な街だと見なしがちである。大きなリンゴは国家の蜜を不釣り合いな割合で吸い取っているとみることができる」


とあるのが初出だというものです。


「カンサス」というのが人の名前なのか何なのか、これだけでは判明しませんですね。
ですが、ビッグ・アップルという名称について重要なのは「国家の蜜を不釣り合いな割合で吸い取っている」という部分です。


人の流ればかりじゃなくって、物品、そしてここで言っている「国家の蜜」というのは金銭のことだと思われますが、すべてを集めていた街。その流入の割合が「不釣り合い」だという批判を、そのまま街のニックネームにしてしまうセンスは、アメリカっぽいというのか、ユダヤっぽいというのか。


甘い蜜を「不釣り合い」に吸い取っている街の魅力は、たちまち全米に広まって、蜜を求める人たちは一極集中に拍車をかけることになって、今のニューヨークが出来上がったってことなんでしょうね。甘いりんご。


大谷選手の活躍が絶賛されているメジャーリーグですが、ニューヨーク・メッツのシティ・フィールドでは、メッツの選手がホームランを打つと「ホームラン・アップル」がセンターフェンスから上がってくる演出が有名です。すっかり馴染んでいます。

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「シティ」という名称も「ビッグ・アップル」もニューヨーカーたちのステイタスなんでしょうね。


ニューヨークのユダヤ人たちは金満家が多いこともあって、自分たちの結婚式や、成人式にあたる儀式では大型ホテルを借り切って、ゴージャスな宴会を催すんだそうです。
結婚式に出される料理は「コーシャ」と呼ばれるユダヤ特有のもので、ちゃんとしたライセンスをもったシェフでないと調理できない決まり。


で、結婚式の主催者は、ホテルのスペースばかりか調理場も借り切って、専門の料理人を雇っての大盤振る舞い。


これはホテルにとって大きな収入源で、ウハウハなことらしいんですが、ニューヨークはユダヤ人率が高い街なので、この大宴会がしばしば行われる。ウハウハの連続。
しかも主催者は大金持ちです。カネに糸目は、ってやつなんでしょうね。ウハウハの極み。


多文化共生の街、ニューヨークです。


ユダヤ料理の「コーシャ」に限らず、いろんな国の料理が入り乱れている。


これは東京も同じですよね。一つの街で世界中の量を楽しむなら、東京か、ニューヨークに行けば足りる、とさえ言われます。


似たような部分もある二つの街ではありますが、お金持ちがハシャグにしても、そういえばヒルズ族って、あんまし文化的な遊びの話が出ませんでしたね。
あ、でも、月へ行くって言ってる人が居ますね。ま、面白いのかもです。でも、あの人はヒルズ族じゃない? のかなん?


東京の街自体に、なんか、ニックネーム付けてくれる人って、出てこないですかね?

 


いやまあ、ニックネーム自体が欲しいわけじゃないんですけれどね。なんと言いますか、生き方の余裕といいますか、人生の肯定の仕方といいますかね。そういうのに繋がっていくような感じもするんですが。


変化すべき時、なんですよね、今。


素早く一気に、無能の街から脱却しないといけません。


東京にこそ歴史に裏打ちされた文化がたくさんあるんですから。

 

ビッグアップル 3記事>

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