< 一般の家にカレンダーが普通にあるのって いつ頃からなんでしょ >
月めくりカレンダーを使ってます。
スマホにカレンダー付いてるんだし、卓上時計にもカレンダー表示あるし、要らないっちゃ要らないのかもですけど、なんかね、習慣っていいますか、ずっと目の前の本棚にぶら下げる習慣が続いております。
なんでもイイっていいながらですね、縦が60cmぐらい、横が35cmぐらいの大きさのをずっと使っていますね。
風景だとか、有名絵画、カレンダーガールだとかの無い、ただ日付だけが大きく印字してあるタイプのもので、わりとスタンダードなモノだと思います。
カレンダーの型にも呼び方があるんでしょうけど、なんていう型なのか、知りません。
例年、本屋さんで手帳と一緒に買っているんですが、今年は手帳だけ買って、カレンダーを買い忘れていました。
本屋さんで買うってところがミソでして、なんやかや文庫本を見て廻って、たいてい何冊も買ってしまうんですね。
で、気にはなったけど買わなかった数冊の本のことを考えたりなんかしているもんですから、当初の目的だったカレンダーを買い忘れるってことは、前にも何回かやっております。
でもまあ、次の機会に買えばイイので、なあんも気にしていなかったんですね。
で、その次の機会に買いに行ったら、いつものカレンダーがありません。品切れ。
ハンガーラックみたいなのにいっぱいぶら下がってる中でも、いちばん数多くぶら下がっているタイプの月めくりカレンダーなんですが、ないです。
ま、それでもね、それでなきゃダメっていうようなことは全然ないんです。
同じようなのでイイんです。
で、まあこれもよく見かけるカレンダーだよね、ってノリで「開運 神宮館カレンダー」っていうのを買って来ました。これも日付が大きく印字されていて、シンプルっていえばシンプル。
家に帰って本棚にぶら下げて見てみたら、日付以外にも小さな文字でなんだかいっぱい書いてあります。
前のカレンダーにも「大安」だとか「仏滅」だとか、たしかに書いてありましたけど、「開運 神宮館カレンダー」はその比じゃありません。
日付のスペースが上から3分の2ぐらいで、その日その日のマスの中にもなんかチマチマ書いてありますし、下3分の1には「高島易断」の、なんと占いが月ごとに印字してあります。
ほほう、高島易断。聞いたことあるような気がします。っていうか、よく見かけます。
たぶんおそらく、昔からあるやつじゃないでしょか。ですよね。別にコワイやつじゃないよね。
もう買っちゃったしねえ。買ってからの後付けなんですが、じっくり見てみることにしました。
「家族の幸せを見守って110年」だそうです。
ふううん。
「年間開運暦」っていうのが表紙裏に印刷されていますね。
魔法陣みたいな「方位吉凶図」ってあるけど、なんなん?
黒塗りでマークしてあるのが「歳徳」で、そこから矢印が引かれて「恵方」ってなってますねえ。「壬」っていうエリアですねえ。
2022年の恵方が歳徳の方向ってこと? 「壬」? さっぱり分からんです。
ちと調べてみました。
「開運 神宮館カレンダー」の「方位吉凶図」っていうのは、中国占術の方位分割法「二十四山(にじゅうしざん)」によって360度を24に分割しているみたいです。
その分割された方位の中に「歳徳神(としとくじん)」っていう、その年の福徳を司る陰陽道の神さまが、2022年は「壬(みずのえ)」っていう二十四山のエリアに入るので、その方向が「恵方」
恵方に限って調べてみますと北北西って言ってますけど、壬っていうエリアは24時間時計でいうと23時の方向になります。
真北の1つだけ西寄りっていうエリアですから、北北北北西ってぐらいの方向です。
なんかね、恵方っていうのを調べ始めたら、方向は4つしかなくって、毎年違う方向になるんだってのは分かったんですけどね、その決められ方って、歳徳神っていう神さまの入るエリアが違うんでっていうような、なかなか複雑なルールがあるみたいです。
うろうろする神さま。
干支で決まるっていうんですが、その運用ルールがワッカリニクイ! です。
でも結局、恵方っていうのはこういうことみたいです。
西暦の下1桁が「0なら 西南西」
西暦の下1桁が「1なら 南南東」
西暦の下1桁が「2なら 北北西」
西暦の下1桁が「3なら 南南東」
西暦の下1桁が「4なら 東北東」
西暦の下1桁が「5なら 西南西」
西暦の下1桁が「6なら 南南東」
西暦の下1桁が「7なら 北北西」
西暦の下1桁が「8なら 南南東」
西暦の下1桁が「9なら 東北東」
まあね、毎年、シーズンになるとニュースで教えてくれますけどね。
今年もコンビニの恵方巻、いっぱい並べられるんでしょうかね。いつのまにか全国区の習慣になっちゃいました。
「方位吉凶図」は、なにも恵方を教えてくれてるってだけじゃなくってですね、なんかいろんな情報が示されているみたいなんですけど、基礎知識みたいなもんがないと、さっぱりです。
かる~く調べてみようかとも思ったんですが、本格的な占い、っていうか「易経」ってやつですか、そういうのをちゃんと勉強しないと太刀打ち出来なさそうなんで、サクッと諦めました。
「一白水星」「二黒土星」「三碧木星」「四緑木星」「五黄土星」「六白金星」「七赤金星」「八白土星」「九紫火星」っていう九星の種類があって、1年間の総運が書いてあります。
で、自分がどれに当てはまるのかっていうのは、別に「年齢早見表」っていうのを見て探すんでありました。
もちろん本体のその日その日のマスの中にも細々書いてあります。
大安とか、仏滅とか、その他いろいろ。
占いとか、関心の高い人なんかだとツーカーで分かっちゃうもんなんでしょうか。
自分の九星とか知ってます?
カレンダーねえ、凄いですねえ。
こういうカレンダーに書かれた吉凶情報って「暦注下段(れきちゅうげだん)」って呼ばれていて、かなり昔からあるみたいです。
迷信だとか、一般人に与える影響が小さくないっていう理由で、少なくとも3回、政府から禁止処分が言い渡されたことがあるらしいんですけど、ね、いまだに書いてあります。
そう言えば日めくりなんかにもいっぱい細かく、いろいろ書いてありますよね。
カレンダーっていつ頃から日本の一般家庭にあるようになったんでしょうか。
ちょろっと調べてみた感じでは、分かりませんでした。
カレンダーっていうか暦っていうのは、平安時代とかホント昔からあるんでしょうけど、一般家庭で、誰でも持っているっていうのは、そんなに古い時代からじゃないように思えます。
ところで、「12月3日」って「カレンダーの日」なんだそうです。
1988年、昭和63年に「全国団扇扇子カレンダー協議会」が制定。
そんなに古くない制定ですが、なんで12月3日がカレンダーの日なのか? カレンダーなのにハンパ、ですよね。
時は明治5年11月9日。政府は「改暦ノ布告」を公布します。
「来る明治5年12月3日をもって、明治6年1月1日とする」
けっこうムチャなこと、おっしゃってます。
それまで使い続けてきた「天保暦」から「グレゴリオ暦」に変更したっていうことですね。
なので、市井の人々にとって、明治5年の12月は2日までしかなくって、次の日、これまでなら12月3日だったはずの朝が来たら、翌年の1月1日になったってわけです。
今年の支払いは今年のうちに取り立てようって考えてた借金取りは困ったでしょうね。
師走が消えちゃって、大晦日がどっかいっちゃった。
ってことで、今現在使われているカレンダーのスタート、1月1日は、12月3日だった、ってことから12月3日がカレンダーの日。
ふううん、です。
で、2011年、平成23年には日本記念日協会に正式登録されたそうです。
カレンダーの日はそういうことだとして、も1つ、不思議な感じがするのは「全国団扇扇子カレンダー協議会」っていう名前。
ん? 団扇、扇子、と、カレンダー。
団扇と扇子は、まあ、仲間かなって感じですけど、なんでそこにカレンダーが入っているんでしょう。
なんか共通点、ある?
「全国団扇扇子カレンダー協議会」は1948年、昭和23年に設立された協議会だそうですが、共通点は「ノベルティー」だったみたいです。
戦後間もない頃の、商店、会社の宣伝、販促用の品物として、物資不足の日本では、団扇、扇子、そしてカレンダーに名前を入れて配るっていうのが、普及した方法だった、ってことですね。
令和の今でも、そういう使われ方してますもんねえ、「全国団扇扇子カレンダー協議会」なんですねえ。
ホームページに「日本の古い暦ギャラリー」っていうページがあって、1846年、弘化3年の九星暦の写真が掲載されていますが、書籍みたいな形状ですね。
一般の家庭のどこにもあったような代物じゃなさそうです。
カレンダーねえ。
スマホにデフォルトで入っていたカレンダーは、日付だけが表示されていて、スケジュールをメモできる機能もちゃんとあるんですが、カレンダーにメモとか、しないですね。
なんか、部屋の中の紙のカレンダーと紙の手帳。
これからもずっと使い続けていくんだろうなあって思うです。ア・ナ・ロ・グ。