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疫病退散を祈念する【京都祇園祭】は2021年も縮小開催になってしまいましたねえ

< でも食べる方の【鱧祭り】は例年通り? なんでしょうか >

2021年4月15日、祇園祭山鉾連合会は、2020年に引き続いて2年連続の山鉾巡行中止を発表しましたね。
続いて5月7日には八坂神社が2021年祇園祭神事は、規模を縮小して開催すると発表しました。


日本中の耳目を集める祭りの実質的中止という事態は、京都の人ばかりでなく、日本人であれば、至極残念に感じるところ。


祇園祭」は2021年に1152年目を迎えるという長い歴史を持ち、7月1日から31日まで1か月間続くという長さの、日本の代表的な祭りです。


遠く日本の中世、平安時代初期の864年、富士山の大噴火。869年にはマグニチュード8.6と推定される貞観地震、大津波。京の都ではマラリア天然痘、インフルエンザの大流行が続いて、世の中が不穏な空気に包まれてしまったとき、悪霊の祟りを鎮めて、疫病を退散させようと始められた「御霊会」が「祇園祭」のもとなんだそうです。


世の中が不穏な感じっていうのは、コロナ禍の今と凄く似てますよね。

 

 

 


祇園祭」は「御霊会」なわけですから、厄払い、疫病退散というお祭りなんですね。869年以来厄災に見舞われるたびに行われていたであろう「御霊会」が、冷泉天皇の安和から円融天皇の天禄に年号の変わった970年以来毎年行われるようになったということです。


祇園祭」といえば「山鉾巡行」ですが、これは鎌倉時代ごろから始まったとされていて、山鉾が町人の粋を示すような役割を果たすようになっていって人気となり、御霊会という神事から、祇園祭という華やかなものに変わっていったようです。


1467年から11年も続いた応仁の乱によって京都は全面的に焼け野原となってしまい、しばらく祭りは中止となっていた1500年。その年も中止とした祇園社に対して「神事これ無くとも山鉾渡したし」と、町衆が声を上げて祭りを復興させたという歴史もあるそうです。


「神事これ無くとも」です。完全に京の町衆のアイデンティティになっていたってことですね。


連続して祭りが中止になったのは、この応仁の乱禍の33年間。そして、400年以上経過した明治時代、1886年、1887年のコレラ禍でも中止になっています。コレラの影響は1895年にもあって、この年にも中止になっているようです。


疫病退散の祈念である祇園祭コレラによって中止に追い込まれるという理不尽が明治時代にもあったんですね。


この他、昭和の時代には太平洋戦争によって1943年、44年、45年、46年と中止になった歴史があります。


令和の今、2020年、2021年は山鉾巡行は中止されてしまいましたが、祇園祭の神事自体は、縮小して執り行われはするようです。


日本は火山列島ですからね、厄災の多い国だという認識は持っていたつもりでしたが、祇園祭のスタートが平安時代のインフルエンザ。記録に残っている範囲では明治時代のコレラ禍。そして令和のコロナ禍。


なんともホントに天変地異ばかりじゃなく、災害、厄災の多い国です。

 

 

 


さて自然現象には逆らえませんが「祇園祭」は「ハモ祭り」とも呼ばれています。


鱧です。知ってますよね。
関西の人は、関東では食べへんねやろ、って思っている人も少なくないそうですが、普通に食べます。

 

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いろんな料理がありますよね、鱧って。


湯引きを梅肉でっていうのがスタンダードだと思うんですが、これまで食べた鱧料理の中のベストは、「はもカツ」なんです。


「はもカツ」って京都なんかでは普通のメニューなんでしょうか。初めて食べたのは2019年のことでした。


小さなとんかつ屋さんのメニューです。もちろんホネとかは無いです。そのまま何もせず、塩だったり、タルタルだったり、トンカツソースだったりで食べます。


はも、なのに、カツ? って最初は思ったんですが、顔馴染のオヤジですので、そのまま聞いてみました。
ハモのカツなんて旨いの?


「当たり前だよ、オレが作ってんだから」


だそうなので、食べて見たわけですが、旨くてビックリ。
鱧ってホントに旨い魚だと思いますね。
で、骨はどうしてんの? ときいてみたところ、


「それは、キギョウヒミツ」


なんだそうでした。
で、ですね。残念なことに、そのトンカツ屋さんは、今年、2021年春に閉店してしまいました。


「はもカツ」は梅雨時から夏場にかけての時期、仕入れがあった時だけの限定メニューだったんですが、これからはもう食べられないと思うと、残念至極です。
ただ、食べておいて良かった、といいますか、はもカツを経験させてくれたってことで、オヤジさんには感謝です。


サカナ片にユタカ、って書く「鱧」の字は、誰が充てたのか分かりませんが、鱧は実に味わい豊かな魚ですね。


湯引きのチョリチョリ、シャキシャキも旨いですが、その対極のカツ。


噛むとサクッ、ホワッ、っと身がほどけて、白身魚特有のしっかりした噛み応えと、鱧特有のクセのない薫りが口の中に広がると同時に、カツの衣の油が滑らかな嚥下を促してくれます。
バクバク食べられます。塩がイイです。タルタルが深いです。


食べ方としてサイコーだと思う「はもカツ」なんですが、京都、関西にもあるんでしょうか。


東京でも、そのとんかつ屋さんでしか食べたことがないんですね。どこかにあるんであれば、足を運んで、なんとかもう一度食べてみたいと考えています。どなたか情報をお持ちの方がいらっしゃいましたら、是非、ご教示いただきたく、お願いいたします。

 

 

 


2020年につづいて2021年も思うようにならなかった祇園祭ですが、鱧祭りの方は、どうなんでしょう。食べる方は普通にやられるんでしょうね。やっていて欲しいと思いますね。


ま、京都まで行くのはちと難しいかもしれませんが。夏の鱧。食べたいです。


来年こそは、祇園祭も、山鉾巡行も、鱧祭りも、例年通り、順当に、笑顔でやれますように。

 

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