ウキウキ呑もう! ニコニコ食べよう!

ウキウキ呑もう! ニコニコ食べよう!

ーー 居酒屋トークの ネタブログ ーー

【ダボス会議】ってなんだろう?

< スイスのダボス市で毎年1月に開催される世界経済フォーラムの年次総会です >

ふううん。そですかあ。
ダボス会議」っていう言葉はよく聞くような気がしますけど、会議っていうコミュニケーションがなんでニュースになるのかなあ、ってぐらいの認識しかありませんでした。
一般の市民生活には、とくに関係が無さそうな感じのダボス会議


2021年はコロナパンデミックの影響でオンライン形式でのダボス会議だったそうですが、1971年に「ヨーロッパ経営者フォーラム」としてダボス市で開催されて以来、2023年時点で52年も続いているんですね。
ずっと開催はスイスのリゾート保養地、ダボス


ただ1回だけ、2001年にニューヨーク市で開催されています。
2001年の同時多発テロアメリカ、そしてニューヨーク市民が受けた衝撃に寄り添いましょうってことで会場をニューヨークにしたんだそうですね。


非営利団体「ヨーロッパ経営者フォーラム」を設立したのはスイスの経済学者「クラウス・シュワブ(1938~)」だそうです。


世界経済フォーラム」っていう名前に変えたのは1987年。
ヨーロッパから世界に名前を変えたんですね。


最初はヨーロッパの経営者たちだけのフォーラムだったんですが、だんだんに経済だけじゃ収まらなくなってきて、世界情勢全般の問題を扱うようになったから、っていうことみたいなんですけど、名前的には経済っていうのを残しています。

 

 

 


ダボスっていう街はスイスの東寄り、リヒテンシュタイン公国に隣接した自治体で、澄んだ空気の街として昔から有名なスキーリゾート。
19世紀には結核患者のサナトリウムが設置だれたことも知られています。空気がイイからですね。


トーマス・マン(1875~1955)の小説「魔の山」は、ここ、ダボスサナトリウムが舞台でした。


世界経済フォーラム」の本部はスイスのジュネーブにあって、2006年には北京とニューヨークにオフィスを設置して、さらに2009年には東京六本木にもオフィスを置いています。
ふううん。看板とか、見た記憶ないですけどねえ。「世界経済フォーラム」ねえ。


世界の動向を決定するチカラがあるとされているダボス会議の出席者は、世界レベルのエリートたちですね。
世界企業の経営者、各国の政治家、様々なジャンルのオピニオンリーダーたち、2000人以上が参加しています。


しかも、招待されて参加するので、出席できる人はダボス会議に顔を出すことだけでも、その人自身のステータスになっている部分もありそうです。
エリート中のエリート。


ダボス人」ってう言い方があって、金持ちのグローバルエリートたちを指すそうですが、当のダボス人たちは、自分たちを国際的な人間であり、出自によってじゃなくって、自分個人の身の振り方として成功してきたって考えているっていう見方もあるんですけど、「雪の中に集う金持ちたち」っていう批判的な捉え方もあるんですね。


世界経済フォーラム」は非営利団体で、世界のリーダーたちが集まって、地球の未来を考えようっていうんですから、なんだか理想的な感じもするんですけど、ダボス会議の内容を公開してはものの実質的な成果がないっていう批判はけっこう根強いみたいです。

 

でもねえ「フォーラム」って、「フォーラムディスカッション」の略でしょ。公開討論です。
必ずしも具体的な結論を出さなくたってイイんじゃないでしょうかね。


「雪の中に集う金持ちたち」ダボス会議って、要するに、金持ちたちの井戸端会議ってことでしょうからね。


「こうします」「こうしましょう」っていうんじゃなくって、「ホントはこうだったらイイのにねえ」「こうするべきなんだけどねえ」っていう討論に終始してオッケーなダボス会議、ってことなのかもです。

 

 

 


判断はいろいろあって「華やかさと陳腐さが入り交じったもの」ってことで毎年決まったようにダボス会議批判のデモが起きているみたいです。
世界のお金持ちたちが集まって、ただウワッツラの話をしているだけだっていう批判をしたくなる気持ちもちょっと分かる気もしますけどね。


でもまあ、影響力があって、お金もあるってことになると、なにか理想の形が見えて来たとき、出来ること、やれる範囲が違うじゃないですか。
たとえ大会社だとしても1社だけじゃ難しいことも、ダボス会議の結果、数社が協力し合って実現出来るかもしれませんし、世界のリーダーたちが地球の現状について共通認識できそうな「場」っていう意味は大きいように思えます。

 

 

ただね、「世界経済フォーラム」を主宰しているクラウス・シュワブさんね、この人、なんかクセの強い人みたいで、まともにインタビューとか受けないってことで、そんなメディア方面からの評判はヨロシクナイみたいなんです。


地球温暖化の問題を議題にして、グレタ・トゥーンベリさんをダボス会議に招待したりしているくせに、ガソリン車で会場に通っているって批判されたりしています。


まあ、その他の招待者たちも自家用ジェットでダボスに来ちゃったりするんで、澄んだ空気がウリのダボスなのにってことで、地元の人たちにしてみればメーワクな国際フォーラムだっていう側面もあるんでしょうね。


も1つ。クラウス・シュワブさんの年収って100万スイスフランなんだそうですけど、日本円だと1億4000万円ぐらい。
金持ちばっかり集まるダボス会議の中では目立たないけれども、その辺も別の方面からの批判の対象になっているらしいですね。


でもまあ、世界に対してかなり影響のありそうな運動っていうのがダボス会議から起こりそうな気配もあります。


世界経済フォーラム」と、イギリス皇太子時代のチャールズ3世が2020年に持続可能な市場構造として「グレートリセット」っていうプロジェクトを起ち上げていて、2021年のダボス会議のテーマとして採択されてもいるんですよね。


今回のコロナパンデミックから世界全体が立ち直っていくために、社会構造全体をいったんリセットしましょうっていうのが「グレートリセット


現状の社会はひずみが大きくなり過ぎている。この機会にもう一度作り直す必要があるってことなんですね。
資本主義の根本的改変ってことになるのかもしれません。


それは「ステークホルダー資本主義」っていう考え方なんですが、これって実は第1回のダボス会議の時から「世界経済フォーラム」が言っている言葉なんですよね。


従来の資本主義は消費者と株主だけをターゲットにしていたけれども、それだけじゃなくって、仕事、商売に関わる人全員。商売が成り立つにあたってのステークホルダー全員ですね。従業員、社会、環境、取引先、下請けだとかのありとあらゆる利害関係者のことを考えた経済活動にしていきましょうってことなんですね。


SDGsの運動はひとまずのゴール目標を2030年に置いているわけですけど、この「グレートリセット」の動きと同期して、世界が大きく変わる可能性って低くないのかもしれませんよ。


資本主義社会、民主主義社会の終焉なんていう声も、このところ大きくなり続けています。
格差社会って言われちゃうような状態じゃあ、常に争いのタネを隣りに置いて生活しているようなもんですからね。どこか根本的に変えていかないと、人類そのものの存続に影響が出てきそうです。


ダボス会議にグレタ・トゥーンベリさんが入っているってことは、しっかりZ世代を取り込んでいるわけで、クラウス・シュワブさんがちょっとヘンクツであっても、言動不一致であっても、これからの地球っていうものを考えていくダボス会議に存在意義は充分過ぎるぐらいあるんじゃないでしょうかね。

 

 

 


グレートリセット」の具体性がどういうことになっているのか。また、この先ダボス会議がどうなっていくのかっていうことには注目して行くべきなんでしょうね。


イギリス王、チャールズ3世。意外にと言っては失礼千万ですけれど、ヤルじゃんね。

 

wakuwaku-nikopaku.hatenablog.com