ウキウキ呑もう! ニコニコ食べよう!

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【芋の煮えたも御存じない】デジタル・リテラシーの話

< USBメモリ紛失! あ、カバンごと見つかりました 何事も無く良かった のかしらん >

「大阪だと、まだ時々見ますよ。裏通りとかじゃなくって、大通りの中央分離帯で寝てる人とか」


ええ~!? ってなったのはですね、ニュースになった酔っぱらって路上で寝ちゃう人の話です。


尼崎市USBメモリ紛失発見騒動は、居酒屋トークの人気トピックです。
大山鳴動ネズミ一匹って感じでどうやら実害は出なかったみたいですからね。
ネズミは4、5匹ぐらいだったでしょうかねえ。

 

 

 


居酒屋での話題の中心はネズミじゃなくって「道路で寝ちゃうほど呑むか、今どき」っていうことです。


セキュリティ対策についての社会的責任だとか、そっちの方ももちろん大事なことなんですけど、居酒屋に集まっている酒呑みたちの興味、その一番のものは「そこまで呑むか」ってことなんでした。
自分たちも充分に酔っぱらっていることなんか、そっちのけで「何を呑んだらそうなるかね」なんてね、そんな話です。


原因は呑んだ酒の種類ではないでしょうね。どんな酔い方をするかなんて、その人によりますし、その時の体調にもよるでしょうからね。


「こんな社会問題になっちゃって、そいつ、もう酒呑めないだろうね」


「そうねえ、呑めないだろうねえ、一週間ぐらいはね。わっはっは」


とかね、いたって無責任発言オンパレードです。酔っ払い同士ですからね。ご勘弁願います。


東京近辺でも、バブルの頃までは路上で寝ている人って居ましたよ。
男女ともにです。
でも、なんでだか原因は分かりませんが、21世紀になってからは、まったく見ていません。


マンションの外庭、大きな植え込みブロックにすっかり植わったようにひっくり返っている酔っ払いを1人、見たことがあるぐらいで、今はホントに路上で寝ちゃう酔っ払いって居なくなりました。

 

 

って話をして「そうだねえ」ってなっていたら、「いや、大阪では」って話が出てきたんですね。


その人は東京在住なんですけど、しょっちゅう大阪出張をしているそうです。


で、その人が続けるには、
「東京で、例えば新宿とか渋谷の路上で寝たら危ないじゃないですか。車もですけど、窃盗とか」


まあ、そでしょねえ。
「そういうことからすると、大阪って安心なのかもですよ」


ええ~!? そなんですかあ? って感じですよね。
東京よりは大阪の方が酔っ払いに優しい。
ん~。ないでもない感じはしますけどね。


東京はどんどん世知辛くなってしまったってことなんでしょうかね。


尼崎の、その困ったちゃんも、ハッ! て目覚めてビックリ。びびったでしょうねえ。
もうビビデバビデブウでしょ。
大通りじゃなくって住宅街の道路で寝ちゃったらしいんですけど、起きたらバッグが無かった。
慌てて自分で捜しまわっていて会社への連絡が遅れた。


それが6月21日のことで、22日になって尼崎市、所管警察へ連絡。


23日になって尼崎市が記者会見。


24日、寝込んじゃった場所のすぐ近くのマンション敷地内で、USBメモリーが入ったままの状態で紛失したバッグを発見。っていうひと騒動だったわけですね。


まあね、道路で寝ちゃうぐらいですからね、一旦、その発見場所でバッグを枕に寝ちゃったのかも知れなくって、ああ、いかんいかんってんでバッグを置いたまま、ふらふらと道路へ出て、ちょっと歩いてまた寝ちゃった、ってぐらいのことだったのかもです。


ま、その酔っ払いの行動もね、尼崎市のシラフの対応もダメダメだったんです。


住民情報をUSBメモリに入れて持ち出す必要があったこと自体、今どきとしては、なんで? っていうことだと思いますね。


ネットワーク環境が整っていなかったから、ってことみたいなんですけど、尼崎市って、けっこう大きな市ですよね。データを移行させる場所も大阪市ですからね、ネットワークが、って言い訳に出来ないような都市環境ではあると思うんですけれど、日本のお役所って、ホントこういう情けない環境で仕事してるんですねえ。


給付金の送金ミスのときはフロッピーでしたからね。
今どきのコンピュータ環境でフロッピーディスクを読み込もうと思ったら、外付けのフロッピーディスクドライブを用意しないといけませんよ。


銀行側にそういう負荷をかけているって認識が、もしかするとお役所側にないのかもです。
フロッピーディスクドライブがデフォルトでついているPCが現役で稼働しているとは思えませんからね。

 

 

 


今回は例外作業です、ってことではあるのかもしれないですけど、ちゃんとセキュリティ規範に記載されているはずだと思われますよ、そういうデータの持ち出しについてね。


尼崎市からデータ移行を請け負った会社だって、そういうことの「eラーニング」とかは、定期的にやっているはずだと思うんですよね。資格保持のためにですね。


いや、今回のは孫請けだったらしいよ、ってことみたいですけど、むしろ孫請け仕事をしている会社の方がそういうガバナンス、コンプライアンスに対する気遣いは細かいっていうのが普通だと思いますよ。


会社の規模が小さいほど、こういうセキュリティ問題を起こしちゃうと、実害が出たとして、保険を適用できたとしても次の仕事は入って来ないからですね。つぶれちゃいます。


それに、孫請けに仕事を任せるって信じられないっていうような意見も散見されますけど、孫請けの方が普通だと思いますよ。


さらに言えば、孫請けの会社の、そのUSBを一時紛失したっていう人が、2次請けでとどまるのかどうかも怪しいとさえ思っていたらですね、3次請けだったって発表しましたですね。
この記事を書いてるさなかに聞いた発表でしたよ。


実際の技術者は個人だったりすることも少なくないですし、例えばそれだと、今の法律上、契約が成り立ちませんので、名前だけ会社と契約して、あとは営業関係で、上位請けの会社の社員として仕事をするなんてことは珍しくないですからね。
今回の場合だって5次請け、6次請けだったってことも考えられないわけじゃないと思いますね。
そこまでの発表はしないでしょうけどね。


でもまあ、たいがい、それで問題なく仕事が終わっているんで、っていうか、そうしないと仕事が回らないんでそんな状態が続いているっていう面もあるでしょうね。


尼崎市のサーバからデータをUSBメモリに移行する段階で、市職員の立ち合いは無かったんだそうですよ。


20年ぐらい市の仕事をしている人だそうですからね、信頼関係があったんでしょうね。


これはまあ、コンプライアンス違反だよねって言われても仕方のないことではありますけど、心情的には理解できます。まあ、そんな固いこと言わないでさ、ってなもんでしょうね。


移行目的以外のデータを持ち出すような人じゃないし。
ってことで1人で任されていたってことなんでしょう。
ここに問題の根本が潜んでいる可能性もありますよね。


何のデータがどこに格納されているのか、ディレクトリ情報だとか、そのディスクエリアに入っていくにはどうすればイイのかってことになると、立ち会わなければいけない市の担当者じゃ全然分からなくって、その人がやっている仕事を画面で確認したとしても作業内容を理解できないって可能性もありそうです。
なので、お任せします。


ただね、その人もかなりアンポンタンで、持ち出したデータは、移行作業が終わったらUSBメモリーから削除するってうのは常識なんですよね。
その辺りについては一次請けの会社が説明不足だった、みたいなことを言ってますけどね、20年もやって来た人だってことを考えれば、その人自身だって充分に分かっているはずのことだと思いますけどね。


「データ移行作業、終わりました」


「あ、そ。じゃ、呑み行こうぜえ」


いや、これは全然問題ないと思いますよ。問題ないとは思いますけど、その担当者、移行対象データがUSBメモリから削除されたことを確認しましょうよ。


その前に、サーバにちゃんと移行できたかどうかの確認ってどうやってやったのかっていうことと、その確認が終わったら移行対象データの消去っていうのを実行して、USBメモリの中身を確認してもらいましょうよ。


そういう手順書、あるでしょ。ないの?


さらには、USBメモリだけのことじゃなくって、何かしらの形で持ち出したデータの紛失に気付いたら、その時点で社内の担当部署に連絡するっていうセキュリティ・コンプライアンスがあるはずなんですよね。
今回、そうしたセキュリティ連絡の約束事が機能していませんもんね。


わああ、大変だ! ってパニックになっちゃうのは理解できますけど、新人さんじゃないんですからね。
自分で捜しまわっている時間が長すぎました。


ただね、今回のUSBメモリ問題について、断トツ情けないのは尼崎市職員の記者会見内容でした。


紛失したUSBメモリの内容が悪用されることは無い、ってことを主張したかったのかもですけど、USBメモリにはパスワードがかけてあることを強調していましたね。
そこまでは良かったんですが、取材している記者も同罪だと思うんですけど、そのパスワードの桁数、構成だとかを言っちゃった。


質問した記者もダメダメですよ、これ。


読み取られないためのガードのパスワードなのに、なんで解明のヒント情報を公開しちゃうんでしょう。
なんでそんなレベルのセキュリティ意識の人が広報の担当者になっているんでしょう。


自分の口にしていることが、どういう波及効果をもたらすのか「芋の煮えたも御存じない」って感じでした。


だって、酒呑んで道路で寝ちゃったのってオレじゃないもんねえ。なんでしょかねえ。


デジタル後進国、ここに極まれり、ですね。


市の担当者はシラフでしたよね、たぶんね。
セキュリティのリテラシー、ゼロです。

 

 

 


♪あ~ぶくたった 煮えたった


♪煮えたかどうだか 食べてみよう


♪むしゃ むしゃ むしゃ


♪まだ煮えない


この国のお役人さんたちはいつまで経っても煮えないでしょうし、食えたもんじゃないってことでしょねえ。
何が問題なのかも御存じない、ってことですもんねえ。


むしゃむしゃ食べてから、煮えてないね、って子どもじゃないんだから。
ん? 違うか。煮えてないのにも気付かないってパターンでしょうかね。


ま、たしかにね、今回の困ったちゃんは道路で寝込んじゃった個人ではあるんですけど、尼崎市の対応はホントに心配になっちゃうレベルだったのでありました。


デジタル後進国って言われているその遅れっぷりって、かなりヤバイのかもですよ。
お役所のデジタル・リテラシー、ナシナシ過ぎるでしょ!


ところでさ、デジタル庁ってさ、なにしてんの?