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【エビフリャーの秘密】日本発祥の洋食 その代表はやっぱりコレでしょ!

<名古屋の定番食として広めるきっかけとなったのは あの タモリらしいですね>

「エビフリャーなんて言う人はいません!」 って不快感を示す名古屋人も多いんですが、まあ、そんなに標準語で力まずに、おたいらに。


ただですね、さすが名古屋人だなと思っているのは、その、言わない「エビフリャー」をほとんど名古屋名物にまでしてしまっている名古屋人も居るという、積極的なバイタリティですね。
エビフライ、名古屋で揚げればエビフリャー。

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フリャーとは別に正統な、といいますか、もともとの名古屋めしの一品だった「天むす」
あれって、代表的なのは「エビ天」ですよね。エビの天ぷら。


「天むす」と「エビフリャー」と、名古屋人はみんなエビ好きなんでしょうか?


世界的にみて日本人はエビ好きだとされていますが、GD Freakの「エビの家計支出の都道府県ランキング(2016~2020年)」によりますと、

1世帯あたりのエビの平均消費支出額トップは、名古屋、愛知県ではなくって、


「第1位 奈良県 奈良市 3,975円」


「第2位 富山県 富山市 3,950円」


「第3位 大阪府 大阪市 3,949円」


となっていて、トップスリーに愛知県は入っていません。ちと下がって、


「第16位 愛知県 名古屋市 3,186円」


なんですね。
ちなみに、


「第22位 東京都 23区 3,016円」


下位の方は、
「第46位 茨城県 水戸市 1,967円」


「第47位 沖縄県 那覇市 1,953円」


となっていて、茨城県沖縄県の2つだけが1,000円台でした。


海なし県の奈良がトップだというのは、少し意外な感じもしますが、21世紀のロジスティクスを考えれば地理的な差とか、ないんでしょうね。
奈良県のエビ料理ってなんなんでしょう。天ぷら? フライ? それともフリャー?

 


ま、このデータも「エビ」という括りですけれど、単にエビって言ってもいろんな種類がありますもんね。
天むすのエビと、エビフリャーのエビって、やっぱりね、違いますからね。大きさも値段も。


それと、あくまでも一般世帯の購入傾向なわけで、外食での消費は集計の範囲外でしょうから、この順位を持って、この県はエビが好きの嫌いのってことにはならないいんでしょうけれどね。


天むすとエビフリャーを名物とする名古屋は、特にエビにこだわっている地域ではなさそうです。


名古屋めしとして知られる天むすが名古屋発祥ではなく、三重県の津市、天ぷら定食屋さんの「千寿」で「賄いめし」として考え出されたっていうのは周知のことだと思いますが、なんと、エビフリャーも名古屋発祥じゃないんですよね。


エビフリャーならぬエビフライは、日本発祥の洋食。
洋食ったって、独自に作っちゃう日本です。


1900年、明治33年、東京、銀座の洋食屋「煉瓦亭」がエビフライを考案したというのが定説となっています。


江戸前のエビを使った「エビ天」はずっと昔からあったものでしょうし、そのエビ天にパン粉を加えてみましたって感じで出来たのがエビフライ。


「賄いめし」なのに材料を増やしちゃうっていうところが面白いですね。賞味期限の問題? でしょうかね。パン粉が余ってたっていう。

 


家庭で作る場合にはエビ天よりエビフライの方が失敗が無いかもです。


大きなエビの天ぷらとかになると、「ウデ」が必要になりますよね。専門店のエビ天は別物って感じがします。


数年前にユーチューブで見たんですが、天ぷら専門店というか高級居酒屋さん風のカウンターに座る「テイラー・スウィフト
カウンター脇からの固定カメラっぽい映像でした。


かなり大きめのエビの天ぷらがテイラーちゃんの目のまえに出されると、じっと見つめます。
脇から、


「日本では、こういうの、手を使って食べるのよ」


と、通訳さんなのかマネージャさんなのかの英語。


で、テイラーちゃん、頷きながら揚げたてのエビ天を、親指と人差し指でニギッ!


「オオウッ!」


ってなってました。目ん玉ひん剥いていましたが、さすがにセレブ・レディ。


慌てず騒がず。静かに手を引っ込めていましたが、そこでムービーは終了。その後、どうなったのかは分かりません。
エビ天ねえ、熱そうには見えなかったんですかねえ。しっかり2秒ぐらいは握ってましたね。


でも、あれを見る限り、アメリカにはエビに限らず天ぷらってもんが浸透していないんでしょうね。
指を火傷しても歌うのに支障はないでしょうけれども、ご無事であられたことを祈念いたしますです。


で、どうやら東京発祥らしいエビフライが、なんで名古屋名物のエビフリャーになったのかについても、よく知られたエピソードがあったのでした。


ラジオです。


1980年ごろの「オールナイトニッポン」の中で、タモリが、


「名古屋ではエビフライのことを、エビフリャーって言うんだよね」


と発言したことが発端なんだそうです。

名古屋ディス。


オールナイトニッポンに限らずなんですが、当時のラジオ深夜放送は、かなりトンガッていました。
ラジオの特性を活かしたという内容なんだと思いますが、メインパーソナリティが思いのたけを存分にしゃべり倒すことが出来ていましたね。


「イグアナ」や「四か国語麻雀」で、その天才ぶりをいかんなく発揮していたタモリですが、意外にシリアスな世間批判、毒舌も知られていましたね。メルカリのオッサンとはちと違ってたですよね。
ビートたけしと同じく、毒を吐くことが求められていたような存在。


日本人にミュージカルは似合わない。ゴルフは自然破壊でよくない。と盛んに毒づいていたかと思うと、急にゴルフを始めてハマッタりするだとか、ふり幅の大きさも批判の対象にはならずに、人気の落ちることはありませんでしたね。


ミュージカルについての評価に変わりないのかどうかは、ちと聞きませんね。


まあ、タモリのエビフリャー発言が特に名古屋を腐しているとは思えませんし、そのエビフリャーという呼び方を、むしろ面白がって名物にまでしてしまった名古屋人気質に感心します。


「新幹線でさ、名古屋で降りると、みゃあみゃあミャーミャー、ネコがいっぱいいるんだよ」


だとか言っているラジオを聞いた記憶がありますが、それをウハハと笑える名古屋人。

 

懐の大きさと言いますか、そういう揶揄表現をさらっと受け入れてしまえる、しっかりした名古屋アイデンティティが感じられます。


織田信長豊臣秀吉徳川家康という三巨人が愛知県の人間だというふるさと自慢のような気持ちは、他の県からでは想像できないような奥深さがあるのかもしれません。

 


で、興味があるのは今現在の名古屋の定食屋さん。


ま、たくさんの店舗があるでしょうけれども、そのメニューに「エビフリャー」って書いている店ってあるんでしょうかね。
それとも普通に「エビフライ」って書いているんでしょうか。


今度行ったら探してみたいなと目論んでいるんですが、やっぱしね、「エビフリャー」の店で食べてみたいと、こう思っているのであります。


タルタルソースなんでしょか? それともドロソース? エビフリャー。。。

 

< 名古屋めし >

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