ウキウキ呑もう! ニコニコ食べよう!

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酒呑みの食いしん坊、メタボはイヤだけどガマンは嫌い。

【茶わんむし】? うんだもこら いけなもんな わっはっは!

<なぜだか“わっはっは”の茶碗蒸し 昔から伝わる日本料理の一つらしいのですが>

定食屋さんで注文した、例えば焼き魚定食だとか刺身定食だとかの脇にちょこんと、思いがけず茶わん蒸しが付いていたりすると、誰でも懐かしい気持ちがするものではないでしょうか。

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不思議な力を持った食べ物だと思うんですね。
焼肉定食やパスタ屋さんなんかでは付いてきませんね。茶碗蒸し。


日本的な優しさを静かに醸し出しているような。わあっと盛り上がる気持ちになりますが、その盛り上がり方は落ち着いたものだったりします。バカ騒ぎしない。


吸い口に三つ葉があしらえられた、つややかな蒸し玉子の表面。
具材のカマボコ、銀杏なんかが顔をのぞかせていることもあります。
春の三つ葉と秋の銀杏がひとつ茶碗に納まっているあたりが、いかにも現代的ではあるんですけれどね。
イイですねえ、と思いますよ。三つ葉も銀杏も好きですし。


昔からあるよね。御馳走だよね。と、ゆったりとした気持ちになって、思わずにこっと、口角が上がっちゃったりします。


実に日本的な一品と捉えているんですが、ルーツはどうやら中国にあるようです。
江戸時代。鎖国政策のなかで唯一海外に向けて開かれていたのが長崎の出島。
出島には中国、オランダをはじめ、様々な国の人たちが集まっていたといいます。
自然、出島の食文化も国際的になって、各国の料理が入り混じったようなメニューもたくさんあったようです。


その江戸期に出島で花開いたであろう独自のメニューを、今に伝えているのが卓袱料理
“しっぽく”って読むそうです。
長崎の郷土料理として知られている、あれです。なんとなアく聞いたことがあるような、気がしないでもないんですが、国際色に富んだ会席料理。


この卓袱料理の、いろんなメニューがある中に、茶碗蒸しもあります。


明治維新大政奉還の前年、1866年に四国の伊予藩士、吉田宗吉信武という人が長崎で「茶碗蒸しと蒸し寿司」の専門店を開業したのが、茶碗蒸しの一般市民に対する初お目見えだったらしいです。


文明開化なんて、もちろんお堅い、アカデミックな分野からってこともあるんでしょうけれど、こういった茶碗蒸し初登場! みたいなことの方が一般市民は納得できますよね。きっとねえ。
このころの長崎、横浜の果たした役割って、すごく大きい、んでしょうね。

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さて、その長崎の「吉宗(よっそう)」というお店は現在でも人気だそうですね。


吉田氏が初めて食べた茶碗蒸しは、おそらく中国の「蒸蛋(ジェンダン)」ではなかったか、ということらしいのですが、中国の蒸蛋という料理は、大皿に盛られた蒸し玉子料理で、小分けに取り分けて食べるんだそうですね。
中国料理って、こういうイメージありますもんね。納得です。蒸蛋。
でも、もしかすると吉宗の茶碗蒸しは、初登場時点から日本独自の一品になっていたのかもしれません。


老舗料理店、吉宗の茶碗蒸し。一度味わってみたいものですねえ。長崎、遠いですけどねえ。
ただね、玉子が庶民の口に入るようになったのは昭和の後半ぐらいからですから、当初、茶碗蒸しなんて、話に聞いたことはあっても食べたことはもちろん、見たこともない、というのが一般的だったんだろうと思います。


耳でしか食べたことがない。ほとんど想像上の憧れの食べもの。


初物に接した時の一般市民がやらかしてくれるエピソードは多いです。チーズと石鹸のトンチンカン話とかね。


で、茶碗蒸しのそれが、タイトルにした「うんだもこら いけなもんな」なわけです。
たいていの人には「はあ?」って感じになると思います。意味、分からん。


これは、今の鹿児島県霧島市立宮内小学校発祥の唱歌「茶わんむしのうた」の方言歌詞なんですね。

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“石黒ひで”という先生が作詞作曲したものだそうで、大正10年、1921年の作品。
学芸会の出し物の劇の、劇中歌として創作されたんだそうです。熱心な先生ですよね。


1番はこんな歌詞です。


♪うんだもこら いけなもんな
♪あたいげんどん ちゃわんなんだ
♪日に日に三度もあるもんせば
♪きれいなもんごわんさー
♪ちゃわんについた虫じゃろかい
♪めごなどけあるく虫じゃろかい
♪まこてげんねこっじゃ
♪わっはっは


どうでしょうか。鹿児島県出身の人だったら苦も無く理解できるんでしょうかね。
何を言っているのかさっぱり分かりません。標準語にすればこんなんだそうです。


♪まったくそれは どんな物なのですか?
♪私の家の茶碗は
♪毎日,日に3回も洗っているため
♪清潔なものです
♪茶碗についた虫のことでしょうか
♪洗い物かごなどをけちらして歩く虫のことでしょうか
♪まったく恥ずかしいことです
♪わっはっは


これでみなさんも、わっはっは~となったでしょうか。どうでしょうか。この歌詞だけで笑えました?


この歌詞の話は、茶碗蒸しを注文された茶屋の主人が、蒸しという発音を虫と捉えて、茶碗の虫とは何ですか? どんなのですか? うちの茶碗は清潔で虫なんかい付いてませんよ、という内容なのですが、後半がちと分かりにくい感じですよね。


茶碗の虫とはどんな虫なのか、と訝っていた主人が急に恥ずかしがって、わっはっはとなっています。
おそらくこれは、


「いえいえ、虫じゃなくって、茶碗蒸しという、玉子を蒸した料理で、最近評判のあれですよ。ほら長崎の吉宗ってお店の」
とかなんとか注文した側の説明があって、
「ああ、なるほどそうでしたか。知らないとはいえ、恥ずかしいことを言いました」


んでもって、“わっはっは!”ということなんでしょうね、きっと。


長崎の吉宗開店が1866年。鹿児島の「茶わんむしのうた」が1921年ですから、55年経っています。


でもまあ、当時の情報伝搬のスピードや、価格帯としての食糧事情だとかを考えますと、まだまだ茶碗蒸しという名前は聞いたことはあるけれど、というのが一般的で、茶碗の虫とはまた、金持ちの間ではへんてこなものが流行っているもんだ。
といったあたりが庶民の実情で、それでも徐々に経験する人も出てきて、蒸し料理としての茶碗蒸しが浸透しつつあった、まさにその時期だったのかもしれないですね。


なにせ話の始まりで茶碗蒸しを注文している人がいるんですもんね。その注文した人は、実際に食べたことがあるか、少なくとも茶碗蒸しがどんなものかを知ってはいるわけですからね。


宮内小学校の生徒さんたちは今でも歌っているそうですが、令和の今となっては、方言の面白さが特徴になっているのかもしれません。
茶わんむしの歌は3番まであるんだそうですよ。


なんだか楽しい茶碗蒸しの歴史、みたいなことなんですが、やっぱりね、茶碗蒸しは“わっはっは”ではなく、しっぽりといただきたい一品です。


ちなみに、日本の卵の消費量は世界第2位だそうです。1位はメキシコ。


これはこれで意外です。中国じゃないの? という感じ。メキシコってどんな玉子料理があるんでしょうか? ね?
茶碗蒸し? じゃないだろうなあ。メキシコ料理って、そういえば、馴染がない。個人的にですけれど。


メキシコで“茶碗蒸し”っとか注文すると“わっはっは”になるんでしょうか。

 

<茶碗蒸しの身体に旨い満足度>

カマボコ、ギンナン、椎茸、ユリ根、海老、ホタテだとか、鶏肉だとか、地域によって店によって色々な具材の入る茶碗蒸し。吸い口には三つ葉が定番ですよね。柚子を乗せるトコもある。


玉子の効能は「ゆで卵」「オムライス」でも取り上げていますので、ここではギンナン三つ葉についてみてみます。


三つ葉って日本原産だって知ってました? 日本のハーブですね。
ただの色どりなんじゃないの? という方。そうじゃないんですね。なかなか凄い効能があるんですよ。なんたって日本のハーブですから。

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ナトリウムを排出して血圧を鎮めるカリウム
目、皮膚の粘膜をカバーしてくれるβ-カロテン。
貧血予防の鉄分も豊富なんだそうです。


それとですね、何度も言いますが日本のハーブ。三つ葉の魅力はなんといってもその香りですよね。


三つ葉のあの香りはクリプトテーネン、ミツバエンという成分なんだそうで、食欲増進、消化促進の効果があって、神経を安定させて不眠症解消効果も期待できるんだそうです。


成分の名前は聞いたことないんですけれど、日本の香りもなかなかやるわけです。
茶碗蒸しを見て、なんだか懐かしような落ち着いた気持ちになるのは、三つ葉のおかげなのかも、です。


もう一つ、茶碗蒸しに特徴的な具材としてギンナンがありますね。
透き通るようなヒスイ色をしたものと、輝く黄色のものがありますよね。あれは種類が違うのではなく収穫した時期に寄るんだそうで、完熟したものが黄色。

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このギンナンはビタミンC、β-カロテンで免疫力アップ。


イチョウ特有の成分ギンコライドは強力な滋養強壮効果があるんだそうです。
食べ過ぎには注意。鼻血が出ちゃったりする可能性が。それほど強いギンコライドってナニモノ?


さらにギンナンは咳止めにもおねしょにも効果があるんだそうです。そういえば民間療法的に使われていた話を聞いたことがあるような。。。


強力な効能のギンナンです。茶碗蒸しで2、3粒ぐらいがちょうどイイかもです。

 

<茶碗蒸しの心に旨い満足度>

見た目で癒されて、食べて落ち着ける茶碗蒸しは、絶対にスが入っていてはいけませんですね。


茶碗蒸しのスは、玉子と出汁の沸点の差によって出来ます。
より沸点の低い玉子が固まったあとに、出汁が沸騰する。ので固まった玉子を割って出汁が外に出てくる結果、スが入るという仕組み。なので、蒸す時のフタをずらしたりして一気に過熱するのを避ける工夫をしましょう。


上手に、しっとり出来た茶碗蒸しは、心に効きます。


具材としてマイタケを入れると、玉子がうまく固まらないそうです。
プロテアーゼという成分が玉子のタンパク質を分解してしまうから。マイタケはちょい焼いてから入れるとイイそうです。


自分で作る場合ですね、注意点です。
マイタケの茶碗蒸しもンまいですよね。

 

<茶碗蒸しの酒のアテ満足度>

合いますよね。
特に独り呑みの時、静かに食べたい感じです。


熱い茶碗蒸しもイイですが、夏には冷やした茶碗蒸しっていうのも、オツです。
茶碗にはられた冷え冷えのダシ。イイ感じです。ンまいです。


やっぱり日本酒がベストでしょうかね。でもまあ、どんな酒のアテとしても、イイです。合います。


呑んでる途中のワンクッションとしては茶碗蒸しにかなうアテはないのではないでしょうか。

 

<茶碗蒸しの酒の〆満足度>

茶碗蒸しで〆っていう人、居ます。
デザート感覚なんでしょうかね。イイと思います。オシャレですらある感じです。


またまた言いますが、茶碗蒸しはスが入っていてはだいなしです。居酒屋さんの茶碗蒸しには少なからずあったりします。ス。
ダメじゃん。


家で作るときは、玉子を空気が入らないように溶いて、具材を入れるときも、茶碗に入れ時も空気を入れないよう注意が必要です。


〆とする場合には、特に大切です。せっかくのほんわか気分を壊してしまわないようにしましょう。

 

<茶碗蒸しはコンビニ? スーパー? それとも自家製?>

コンビニでは時期があるみたいですが、寒くなるとカップの茶碗蒸し、売り出しますよね。スーパーもそんな感じでしょうか。
でも最近、コンビニの棚に茶碗蒸し、見かけなくなった気がするなあ。


ま、いろんなメーカーから出ていますが、どこのが好きですか?


それともやっぱり、自分で作るのがベストでしょうか。コンビニ、スーパーのって、出汁がね。ちょっとね。と感じますです。


アテとして、注文してから作ってくれる呑み屋さんがあったですよ、昔ね。茶碗の蓋つきで出てくる茶碗蒸し。
今でもそういうお店、あったりしますかね。


これがベストっていう茶わん蒸し、あります?


お店のでも、自作でも、ンまい、満足な茶碗蒸し、教えてくださ~い。


具の工夫とかも。

 

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