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【創発特性】計算できないダイナミクスを期待したいアフターコロナの日本

< 世界は今 コロナによってどれだけのダメージを受けているのか >

2020年代が失われた40年の始まりになっているんじゃないかって報道もあって、なんだか明るい話が見えてこない日本の状態なんですが、ホントのところどうなんでしょうね。


2020年代はコロナで始まって、2022年初頭時点でいまだにコロナ禍から抜け出せていません。


バブル崩壊以降ずっと続いている不況感覚は、コロナ禍によってマスクされてしまって、様々な産業界が活発になれないのはコロナの影響に集約されているっていうかですね、そういう方向に持って行こうとしているかのようなメディア報道が多い感じですよね。

 


1989年の日経平均株価、3万8,915円から下がったままだっていうのは、紛れもない事実ではありますが、それってバブルを良しとするような、異常な高値を目指すっていう無意味な落ち込み感を作っている面があるんじゃないでしょうか。
2022年に入ってからは2万7,000円台で推移している平均株価。


そもそも日本の平均株価が平均的日本人の日常生活に与える影響って、株をやっていない人にとっては、かなり遠い間接的なもので、ホントの意味での景気指標として平均株価が最適なものなのかどうか考えてみる必要があるようにも感じます。


生産能力の低下、国際競争力の低下、グローバル企業の収益低下、科学技術力の低下。
何でも低下なんですよね、今の日本は。
少子高齢化ばかりが原因じゃないんだと思いますね。


コロナ禍で図らずも顕在化してしまった日本の保健機構全般の脆弱さは、政治がもたらしたものだっていう側面がありそうです。


病院や医師だとかのディテールはそれなりに強固なんだと思うんですが、パンデミックなんかに対応するための指示系統が弱いですよね。


国や自治体側の保健行政人員が足りていないっていうことが言われています。
人員不足っていう問題に関しては、あまりにも時代遅れのアナログ手法で仕事をしているっていう非効率さが指摘されてもいます。


デジタル化の遅れってところになるんでしょう。
もっと効率的に、人員が少なくとも、今と同じ仕事をこなせるはずっていう指摘ですね。


でもまあ、どんどん人員を削減していったっていうのも現実らしいです。デジタル化出来ていないのに。


大きな括りで見てみましても、公務員の数ってめっちゃ減っているんですよね。
2000年には113万人いた国家公務員の数は、2021年には59万人に減っています。
地方公務員の数も2000年の322万人から、2021年は274万人に減っているんですね。


戦後の日本はずっと「官僚政治」って言われて来ていたんですが、バブル崩壊の辺りから急速に官僚主導から「官邸主導」っていうふうに変わった日本です。


エリート官僚のノーパンしゃぶしゃぶ接待だとか、なんだかなあっていうメディアの取り上げ方自体にも官邸からの圧力があったのかもしれません。


元々のそういう官邸主導への流れがあったところに、民主党政権は官僚排除ともいえるような政策を取りましたね。
2014年には自民党が「内閣人事局」を作って、各省庁の幹部人事を握りました。


国会議員の数は衆議院465人、参議院245人で、減っていませんので、ディテールの実働部隊が縮小して、結果的にアタマデッカチな状態になっているのかもしれません。


そのデッカイアタマの中身がまた、デジタル嫌いって言いますか、指導的なアイディアを持っていないように思えてしまいますね。


政治には期待しない、とかね、そんなことを言う企業経営者っていうのも居ることは居るんだろうと思うんですが、昨今の日本企業は21世紀の世界動向に乗れていないのかもしれませんね。

 


全く新たな生産物、サービスを生み出すためのコングロマリットっていう動きも、グループ企業内で実施しているところがほとんどで、新しさを作り出す体制には成り切れていないですもんね。
コングロマリットはお題目です。


さらにはインセンティブの在り方も、ちょっとショボい感じがします。


結果的に優秀な人からその会社から離れていってしまって、世界的な頭脳の海外流出ってことになっているんじゃないでしょうかね。
外野からではありますが、そういう事例を少なからず見てきています。

 

将来に向けて、少しも明るさの無い話題ばっかりになってしまいましたが、ここに「創発特性」っていうのがあります。


創発」っていう考え方は少し前から複雑系で取り上げられたものですが、門外漢としても面白く思えます。


さまざまなパーツを組み合わせて、ある一つのモノができあがっているとして、物理的個体でも人的組織でも、組み合わされたパーツそれぞれの性質、性能の総和が全体の性質、性能を決めることには、必ずしもならないってことですね。


重要なことは、パーツのそれぞれ一つひとつが、しっかりと自分の特性を保って組み合わせられることですね。

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コングロマリットっていうのは本来、この「創発」に期待した動きなはずなんですが、忖度文化の日本で、うまく成果をあげられていないのは残念です。


コンピュータ上で実現されて話題になった「オートマトン」も、この創発が面白かったんですよね。


ある仕事の結果として予想外のものが出現してしまった時、我々日本人は、それを失敗作として排除の方向のベクトルを働かせますが、ノーベル賞級の発明、発見って、失敗から生まれたっていうのはよく聞きますよね。


「和をもって尊しとなす」っていうのは美しい日本の心ではあるんですが、そういうベースがあるからこそ、これからの我々は、個人の言い出した、やりだしたヘンテコなことを「困ったちゃん」として排除するんじゃなくって、なんでそう考えたのか、なんでやらかしちゃったのか、そこを考えて、何か既存のモノにとらわれない新しいものを作り上げて行く必要がありそうです。


アメリカっていう国は、そういうことをうまくこなしている感じがあります。

 


で、また新たに「ルーンショット」なんてことを言いだしているセンセが出てきました。
アメリカの物理学者、サフィ・バーコールさん。


「誰からも相手にされず、頭がおかしいと思われるが、実は世の中を変えるような画期的アイデアやプロジェクト」


それがルーンショットだそうです。


いかんですよ。日本にもそういう考え方でモノづくりを率先していってくれるセンセが出てこないと、ますます水をあけられてしまいそうです。


東大や京大の卒業生が国家公務員になりたくないっていうニュースがありますが、それって悪いことじゃないですよね。


優秀な頭脳をお国のために、ってことでお役人にならなくたって、いや、ならない方が結果的に日本を再浮上させてくれることになるんじゃないでしょうか。


国家公務員、地方公務員の数よりも国会議員の数を減らして予算を確保して、基礎研究、ベンチャーに対する支援とかね、そういう方向にシフトしていっていただきたいのであります。


他力本願にならざるを得ないのが苦しいところなんですが、なんとかひとつ。
おエライセンセ方にお願いいたしますです。


ルーンショットだそうですよ。