ウキウキ呑もう! ニコニコ食べよう!

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【匂いの正体】信じる者は救われる 疑うヤツにアロマ効果は出ないんだそうです

< 匂いとは生物の二次代謝経路から発生する代謝産物で揮発性の低分子化学物質です >

とか言われてもね、なんだかよく分かりませんですが、それが匂いの正体ってことなんでありますよ。


例えば人間の場合には、それが皮膚からガスとして揮発しているんで、その人独自の匂いになっている。
その人の匂いっていうのがあるのは、主には何を食べてその人の身体が出来ているかで決まるみたいなんですよ。


自分では自分の匂いっていうのに気付きにくいのは、自分は自分の匂いの中で生活しているんで、自分の匂いに慣れてしまっているから。


その匂いが警戒を必要とするものでもないし、好きでも嫌いでもない、自分の匂いなんで意識から排除されているって感じみたいです。
でも鼻はちゃんと自分の匂いを感じ取ってはいるんだそうですけどね。


自分の匂いを気にするっていうシチュエーションって、普通に生活していて、そんなにあることじゃないと思うんですけど、気にしだすと疑心暗鬼に駆られてしまうってことはあるみたいですよね。

 

 

 


この前、いつもの居酒屋カウンターで、40歳になったばっかりのトミさんっていう痩せぎすのオッサンが、しきりにワイシャツの腕をクンクンやっておりました。


経理の仕事をしているっていう、こざっぱりしたオヤジなんですけどね、生ビールから始まって焼酎のサイダー割りになっていくっていう、ごく一般的な酒呑みです。
カウンターに座って腕をクンクンやって、生ビールをグイってやってすぐ、今度は首を曲げて自分の胸の辺りをクンクンやってます。
で、またビールをいって、また腕の上の方をクンクン。


こらこらトミさん。さっきからなにクンクンしとんねん! その動作がウッサイねん!


驚いたことにですね、そう言われて初めて自分の動作に気が付いたような、バレましたか、みたいな顔で、
「すいません」
って、なんだかガクッとしちゃいました。


なんじゃコイツ。ま、放っておこうって思っていたらですね、


「ぱうすさん、ボク、臭いですかね?」
「ウン。胡散臭い」
ガクッ!


酒場で、そういう相談をする相手として私を選ぶのは、はい、大きな間違いです。


どういう規模の職場なのかはもちろん知りませんが、経理ってことで周りに女性陣も多いってこともあるのか、身だしなみはキチンとしたオッサンなんですけどね。
でもまあ、どういう職場環境であったとしても、面と向かってクサイ! とか言われるようなシチュエーションは考えにくいですよね。


なにょおそんなに気にしとんねん。誰かにそう言われたわけ?


「いやあ、まあ、なんていうか、そういう声が、っていうのか」


まあね、明るくハキハキと言えるようなことじゃないですけど、たぶんそれ、体臭のことちゃうと思うよ。
昼に入った店の匂いとか、餃子定食の匂いとか、そういう種類のことなんじゃないの。


職場に戻るのに、そんな匂いの強いのを食べてくるなんて、マナーがダメ。
いや、それ以前に人間としてどうなのよ、っとかってなことになって、トミさん、キミ、嫌われキャラちゃうか?


とにかく体臭を気にしてるんやったら、それは全然問題ナシやで。たぶん。
そもそも酒呑みながら引きずるようなことちゃうし。


「はああ、ボク、嫌われてんですかねえ」
知らんがな!


おまあ、何年サラリーマンやっとんねん。クサイって嫌われてるんやったら、もう何年も前から言われとるやろ。
オヤジ臭っていうのはあるのかもしれんけど、それやったら、おまあだけのことやないやんか。
加齢臭たらちゅうもんはなあ、フェロモンって考えたらエエやんか。
ビール呑みながらクヨクヨ気にすることチャウで。
そんなんで、今度、香水とか付けて来やがったらひっぱたくド!


まあこんな話をしておりますと、助け船が出ますね。


女将さんがトミさんのそばに来て、わざとらしくクンクンやります。
「トミさん、全然臭くなんかないわよ。お昼何食べたの?」
「ああ、さんまです」
「じゃあそれよ。さんまの煙の匂いって強いから、それが会社に戻っても残ってたのよ。ウルサクいう人はどこにだっているんだから、なにもそんなに気にすることないわよ」


さすが客商売ですね。
知らんがな、とか言わないです。

 

 

 


体臭ってことに限らず、男性より女性の方が匂いに敏感だっていうのは、いくつかの実験データが出ているんだそうです。
もちろん個人によるんでしょうけど、一般的には女性の方が匂いを気にするかもですね。


最近はメンズエステとかいって、男性用の香水なんかも出てるらしいですけど。なんだか全然馴染まない新しい風習、って感じです。


昔々、オヤジ臭いって言われていたのは、それこそ体臭っていうんじゃなくって、ポマードの匂いだったりしましたよね。サラリーマンは全員ポマードでオールバック、みたいな昭和の一時期がありましたですよ。


ポマードがいつのまにか廃れて、タクティクスとか、一世を風靡したコロンっていうのもあって、みんな同じ匂い。
アホかって思ってましたけど、それも短い期間で消えちゃいましたね。


タクティクスは女性にも人気があって、好んで付けているオネエサンも少なからず、おられましたけどね。


男性が付けるとコロンで、女性が付けると香水ですっていう意見もあって、なんやねんそれ。って思いますけど、令和の今は強い匂いの香水は敬遠されるような傾向みたいですね。


寝るときに身に付けるのはネグリジェでもパジャマでもなく「シャネルの5番よ」って言ったのは、マリリン・モンロー(1926~1962)。

 

 

ホンモノのシャネルの5番なんて知りゃしませんが、なんかね、定番中の定番らしいですね。香水の。
お高いんでしょうねえ。なんせシャネルですもんねえ。


ファッションデザイナーのココ・シャネル(1883~ 1971)が、調香師エルネスト・ボー(1881~1961)と2人で1920年に完成させたのがシャネルの5番。
マリリン・モンローが生まれる前から在った香水なんですね。


試作品の5番目の香水だったから「5」
シャネルのラッキーナンバーだったから「5」
っていう2つの説が今でも語り伝えられています。


デザイナーとしての名声はつとに知られていますが、ジュエリー、バッグのジャンルでも名を残しているココ・シャネル。


香水に対する情熱っていうのも相当なものだったみたいで、こんな言葉を遺しています。


「もっとも神秘的で、もっとも人間的なもの、それは、におい」


イイ匂いっていうのも謎に包まれている部分があって、人間が好い香り、って感じる香水の中には必ず人間の糞便の匂い要素が入っている、っていうのがホントなのかどうか確かめようもありませんが、何人かの専門家がそう言っているのは確かです。
何か、本能的に安心できるものがあるのかもですよね。


ココ・シャネルのいう通り、匂いって神秘的なもんなんでございましょう。


キンモクセイの香りを感じると、ある種、切なさを感じるのはなんでなのか、いろんな説がありますしね。


人間の五感、視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚。


視覚、聴覚、触覚、味覚の4つは、目、耳、肌、舌から受け取った信号が、まず視床大脳新皮質に伝わって、その人なりの情報分析を経てから大脳辺縁系の偏桃体、海馬に伝わるんだそうです。
偏桃体、海馬っていうのは、人間の本能、感情、記憶を司っている部位ですね。


ところが1つ、嗅覚だけは理性の部位である視床大脳新皮質を経由しなくって、直接、偏桃体、海馬に伝わるんだそうです。


理性が働く前に匂いを感じているってことなわけで、ある種の匂いに独自の反応をするっていうのは、プリミティブ、かなり本能的な反応ってことになるのかもしれません。


なんかヘンなことを言ったりとか、見た目がどうもとか、そういうんじゃなくって、なんとなくヤなヤツっていますよね。理由不明で嫌いなヤツ。
それとは反対に、別に理由とかないけど好きな人とか。


そういうのって第6感とかいうんじゃなくって、匂いで判断しているのかも、って言えそうです。
本能的判断。


実は人間って嗅覚によっていろいろな判断をしている。嗅覚はその能力を過小評価されている。っていう説もあるんですよねえ。

 

 

 


20世紀最高の文学に数えられるマルセル・プルーストの「失われた時を求めて


マドレーヌの匂いに触発されて、過去の記憶が鮮明によみがえって来るんですよね。


ま、長過ぎて、なあにがマドレーヌやねん! ってことで挫折した小説なんですけど、傑作なんだそうですよ。20世紀を代表する小説。


でもこのマドレーヌのエピソードからなんでしょうけど、ある匂いを嗅いで、記憶が瞬時によみがえる現象を「プルースト効果」っていうんだそうです。


コロナに感染して、嗅覚に異常が出るっていうのは、熱が下がって退院した後も後遺症として残ってしまうことがあるんだそうで、毎回の食事がなんとも味気ないものになって、食べる気が失せるって話も聞きます。
人間は鼻からだけじゃなくって、口の中で咀嚼している時にも口の奥、鼻の奥で匂いを感じ取っていますもんね。


味、食べものの旨さって、舌の味蕾よりも、むしろこの匂いがもたらしてくれている部分が大きいかもですよ。


ま、生きているからこそ匂いがあるわけでして、病気とか判定されない限り、気にしたりしないでイイんでありますよ。とくにオヤジはね。


酒を呑むときはね、イジイジ現在進行形で呑んでちゃいけませんよ。
分かりましたか、トミさん!

 

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