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【エッセンシャルワーカー】っていう言葉の使い方

< 政治は言葉であるって言いますけど メディア ジャーナリズムもそうでしょ >

このところメディア報道でよく耳にする言葉に「エッセンシャルワーカー」っていうのがあります。
エッセンシャルワーカーっていう言葉が盛んに使われているのは、オミクロン株感染者濃厚接触者の待期期間についてのニュースです。


オミクロン株のコロナ感染者が急激に増えたことに連れて、その濃厚接触者の数は爆発的に増加しました。
そりゃそうなりますよね。


1人のコロナ陽性者が、発症に気が付くまで通常の生活をしていれば、かなり多くの人と接触しているって考えられますからね。


厚生労働省「新型コロナウイルス最前線」の説明によりますと、濃厚接触者とは、

 

「陽性となった人と一定の期間に接触があった人をいいます。ここでいう一定の期間は、症状のある人では症状出現から2日前、症状のない人では検体採取時から2日前の期間です。
 この期間に、以下の条件に当てはまる人を濃厚接触者といいます」
□陽性者と同居している人
□陽性者と長時間接触した人(車内、航空機内などを含む。機内は国際線では陽性者の前後2列以内の列に搭乗していた人、国内線では周囲2m以内に搭乗していた人が原則)
□適切な感染防護なしに患者(確定例)を診察、看護もしくは介護していた人
□陽性者の気道分泌液や体液などの汚染物質に直接触れた可能性が高い人
□マスクなしで陽性者と1m以内で15分以上接触があった人

 


ってことなんですが、家庭内クラスターが感染原因のメインになってきていることを考えれば、同居家族は全員が濃厚接触者になるわけで、同居状況によっては3、4人の勤め人が待機しなければいけないことになって、あらゆる職場で人員不足が起きてしまいますね。


医療現場ばかりじゃなくって、郵便局が人員不足で閉まっている、なんてことも起きています。
実際にそういう影響が出始めたんで、その待期期間が長すぎるんじゃないかっていう声が大きくなって、行政側が対応を発表している。
その1つが待期期間緩和っていうニュースですね。


このニュースでしょっちゅう出てくる言葉が「エッセンシャルワーカー」


厚生労働省の発表では当初14日間の待期を要請していたんですが、10日間にする。


で、エッセンシャルワーカーについては検査結果が陰性であれば6日間の待期期間とする、っていうふうに、良く言えば臨機応変、悪く言えば節操無く変更発表をしているんで、メディアとしても批判半分に報道を繰り返しているっていう現状なわけですね。


東京の自宅療養者って7万人を超えているそうですよ。
自宅療養とか言っちゃって、個人が何をどうしたらイイのかさっぱり分からないことも問題だと思いますが、例えば東京の自宅療養者7万人の中の誰と誰がエッセンシャルワーカーなのか、よく分からないっていうのが、行政の発表、メディアの報道に共通する問題だと思います。


「エッセンシャルワーカー」って、なんなん? ってことです。


単純に英語の単語としてとらえれば「社会機能維持者」ってことになります。


じゃあさ、エッセンシャルワーカーじゃない人は、社会機能を維持するのに役立っていないってことを言っちゃってるわけ?
今どき、中学2年生だってそんなことを言っちゃまずいよなって分かりますよ。


内閣官房新型コロナウイルス感染症対策推進室」っていうのがあって、全然表には出てきていないような感じですが、厚生労働省だけじゃなくって、いろんな役所にいろんな考え方があるんでしょうね。


日本の元気をどんどん奪っていってるような最大公約数選定のぼんやり施策は、もう止めましょうよ。
求心力、無さ過ぎです。

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それでもまあ、厚生労働省は「新型コロナウイルス感染症の感染急拡大が確認された場合の対応について」っていう文書を各自治体の衛生主管部(局)宛てに通知しています。

 

それでもって政府機関では「B.1.1.529 系統」っていう名前で呼んでいるらしいオミクロン株ですが、感染拡大のスピードもさることながら、濃厚接触者数の多さによって社会が回らなくなるっていうのが現実になってきたんで、次々に対策を発表しています、ってことなんでしょう。

 


で、いろんな部署にそれぞれ声の大きい人がいて、まとまらないんでしょうね。


目安は示すけど、判断は各自治体でやってね、っていういつも通りのパターン。
ちっとも対策になっていませんよ。


要するにエッセンシャルワーカーってなんなのかは、自治体で判断してくださいってことみたいです。


永田町やら霞が関やらの「アンのポンタンちゃん」たちが「社会機能維持者」って言っているのを、メディアはなんでわざわざ英語のエッセンシャルワーカーって言い換えて報道しているのか。


しかもそのエッセンシャル、必要不可欠っていう職種っていうのは何なのかを特定しないままです。


どうもね、他人事って言いますか、なんだかオシャレな言い方をしていればオッケーっていうような、安直な空気感がありますね。


不要不急っていう言葉も似たような感じなんですが、人間の仕事は全部がエッセンシャルでしょ。
日常生活に不要不急の行動なんてありませんよ。


本来的に社会機能維持者とかエッセンシャルワーカーとか、カミサマ目線の物言いに対して、噛みつくべき役割なはずのジャーナリズムが、こぞってエッセンシャルワーカーとか言って、しゃあしゃあとしているのって、メディアよ、お前もか! って気がするんですよね。


こういうことを言うと、オミクロン禍の状況の中で、今、緊急の対処としてその職場機能が止まってしまったら大変なことになるっていうことから、まず医療現場で働いている人たちがエッセンシャルワーカーでしょ。っていう説明がなされるのかもしれません。


それってドクターと看護師に限るって意味?


その医療現場に医療機器を搬入する人は? 医療機器のメンテナンスをしている人は?
その医療関係者の飲食を提供している人は? 医療関係者の子どもたちの面倒をみている人たちは?


どこでエッセンシャルかエッセンシャルじゃないかの線引きをするんでしょうか。


議員さんたちやお役人さんたちは自分たちをエッセンシャルじゃないって言ってるわけじゃないんですよね。
自分たちこそがエッセンシャル。言わないにしても、そう思っている人ばっかりの印象ですよ。
それとも、もっと上からっていう物言いなんでしょうか。


で、メディア従事者の人たちは、自分たちをどう捉えているんでしょうか。


なんかね、ただ耳あたりがイイっていうんでエッセンシャル、エッセンシャル言っているように感じてしまいます。
社会機能維持者ってオカタク言ってしまうと、いろんな方面からツッコミが入りそうな感覚があったりするのかもしれませんけどね。


こういうカタカナ語を使うのが好きな人、知ってますよねえ。みなさんも知ってますよねえ。


「毎日300万人が通勤や通学で都内との往来がある。特に都外に住む皆さんは、エッセンシャルワーカーなど、どうしても出勤が必要な人以外は、可能なかぎり東京に来ないでください」


って言ってましたよねえ。


どうしても出勤が必要な人?
バーロー! 誰だってそうだ!


まあね、この時はテレワークが進まないんで、こういう会見をしたんだったと記憶していますが、テレワーク出来る人ってそんなにたくさんは居ませんよ。


不要不急、飲食店に限定した営業制限、なんかずっと的外れなまんま3年目って感じです。

 


メディアの人たちも、自分たちは言葉の仕事だっていう自覚があるのであれば、もうちょっとですね、なんとなくオシャレな言葉っていうような使い方に疑問を持って、噛みついて欲しいって思います。


エッセンシャルワークとか、社会機能維持者とかっていう単語は少なくとも今現在のネットワーク社会には馴染まないと思いますよ。
差別用語だとか言って余計な言葉狩りをしているくせに、なんでここには鈍感なんでしょうか。


歴史的に過去になっている文化圏の概念なんじゃないでしょうか。


デジタル後進国。ネットワーク原理に則っていない考え方を表す言葉のように思いますね。


メディアの人たちね。職種で差別している意識はないんでしょうけどね。


みんながみんなを必要としているのが社会ってもんじゃないでしょうか。少なくとも日本は、って思いたいです。


医療従事者の方々、お疲れ様です。ありがとうございます。充分にご自愛くださいますことを。


エッセンシャルって言われることをどう感じていますか?