< 糖質制限っていうのを酒でやってます ですので蒸留酒 もっぱら焼酎、泡盛なのですが >
って言いながらなんですが、宅呑みはスコッチが多いですね。1,000円スコッチ。
コロナ前は家で呑むことはまず無かったです。仕事先の近所の居酒屋とか、電車で地元に戻って来てからの、あの店、この店っていうのがパターンでした。
あの店この店っていっても、はしごはしません。なるべく。。。
店によってはウイスキーを置いているところもありますが、種類は少ないし、ショットなので割高ですね。
なので、焼酎、泡盛、いくわけです。ボトルをキープしている店も数店。
焼酎バーとか、焼酎ダイニングとかです。
ずっと前から呑んではいましたけれど、焼酎ね。今みたいにもっぱら焼酎、泡盛ってなったのは、第3次焼酎ブームって言われた2000年を過ぎたころだったと思います。
たぶんですが、このころから焼酎が「本格」を名乗るようになったんじゃないでしょうか。
「本格」って、ナニ?
まあね、そんなこと聞かれたって、店の側だって詳しくは知りゃあしないですよ。
「名人が一所懸命作った、ですよ」
とか言ってましたねえ。ふむふむ、でもそれで納得なっとく、するかアッ!
って感じではあったんですが、たいていどこの店でもいるでしょ、ノーガキな人。
この第3次ブームの特徴って、女性の焼酎ファンが一気に増えたってことだと思うんですが、ノーガキな人っていうのも女性が多かったです。圧倒的に。ワインから焼酎に乗り換えた人とかね。
それまで焼酎、泡盛って、むしろ女性には敬遠されていた酒類でしたけれどねえ。
へろへろオヤヂの特権エリアみたいなもんでしたよ、焼酎、泡盛のジャンルは。臭い酒だったんです。
ところがいけしゃあしゃあと「本格」を名乗って、女性ファンを獲得しちゃったわけです。
「あのね、焼酎はね、悪酔いしないんですよ」
「糖も、プリン体もないし、血糖値のコントロールにもいいんですよ」
って、このオジョーサン方は何者ですか? メーカーの人?
っていう女性がホントたくさん居ました。情報通ってやつなんでしょうかね。
で、呑んでみたのが「三岳」です。それまでに何回も呑んでいる芋焼酎。スタンダードと言えるようなブランド焼酎です。
ロックでもらってみたんですが、まず、はいよって目の前にグラスを置かれたときから、ちと違和感でした。
焼酎の、三岳の、あの独特の匂いが全然しません。
焼酎の場合、香りじゃなくって匂い。そういうイメージ。
でも、店のマスターが三岳の一升瓶からグラスに注ぐところはハッキリ確認しています。正真正銘の三岳ロック、であるのは間違いないんですね。
でも、何の匂いもしない。芋焼酎? っぽくないっていうのがビックリだったわけです。
肝心なのは味だよねってことで、呑んでみますと、ああらビックリ。なんとスッキリ、クセの無い芋焼酎。
でもですね、本格焼酎とのファーストコンタクトは、焼酎じゃないじゃん! っていう感想でしたね。
なんと上品。
で、「森伊蔵」とかバカ高い焼酎が並ぶようになったのもこのころだったと思います。
4勺ぐらいのショットで2,700円とか、アホかって値段です。たぶん今でも高いでしょ。
高級焼酎、というか高価焼酎は「佐藤」「魔王」「百年の孤独」だとか、続々と出てきました。
高級というカテゴリーではないですが、「霧島」は、ただの霧島っていうのがなくなって、赤だ、黒だ、白だっていうバリエーションが出てきて、焼酎ブームは「本格的」になっていったっていう印象ですね。
「白波」っていう芋焼酎なんかも、臭い焼酎の代表みたいな酒だったんですが、本格になって、ああら驚き。スッキリクッキリ。なんともお上品に変化していたんですね。
こうなると、焼酎の女性人気も分かるような気がします。
2000年ごろから始まったと思われる焼酎ブームですが、一過性のブームで終わることなく、2010年ごろからは居酒屋の中で安定した酒の位置を占めているんじゃないでしょうか。
割り物の甲類焼酎も「金宮」なんか、凄い人気で、よく行っていた居酒屋では、一升の紙パックでボトルキープしている人がワンサカ居ます。ズラーっと紙パックが並んでいる棚を見ると、なんだかねえ、新しい時代になっているんだねえ、ってしみじみしてしまいます。
決して悪いことじゃないですよね。店側としては紙パックの方は隙間なく並べられて、イイ感じ、なのかもしれないです。
「金宮」は昔からある甲類焼酎ですが、甲類は昔のままな感じがしますけれど、乙類とよばれた焼酎は「本格」となって、なんだか一気に種類が増えました。
増えたといいますか、増殖、って感じですね。
昔からある、芋、麦、米、黒糖、ばかりでなく、なんだそれ? っていう変わり焼酎も出てきましたが、スタンダードには成り切れなかったってところでしょうかね。
マタタビ焼酎とか、昆布焼酎とかありましたけれどね。息は長くなかったです。
でも今でもたくさんありますよ。
しかも九州ばかりじゃなくって、日本全国にあります。
北海道のトウモロコシ焼酎「さっぽろとうきび焼酎」じゃがいも焼酎「さっぽろじゃがいも焼酎」
芋焼酎といえば黄金千貫に代表されるさつま芋ですが、どうでしょう、呑んだことないんですが、じゃがいも。どんな感じなんでしょう。
栃木県の栗焼酎「とちあかね 栗」
愛知県の酒粕焼酎「加寿登利」んはは。かすとり、です。
さらに宮崎県のトウモロコシ焼酎「静寂の時」「月夜の梟」
宮崎県には有名、高級な麦焼酎「百年の孤独」がありますよね。なんかネーミング的にそういうニュアンスを大事にしている、のかもですね。「〇〇の□□」シリーズ、他にもたくさんありそうです。
トウモロコシ焼酎は鹿児島県にもあって「赤ひげ」
まあ、材料が何であっても焼酎に出来るとはいえ、いろいろあるもんです。
こうした変わり焼酎は、一杯目がイイですよね。おっ! と思います。でもまあ、同じもので2杯目、3杯目いくかっていうと、なかなかねえって感じ。
すごくスムースな飲み口になった本格焼酎ですが、焼酎バーだとかが街なかに定着して、酒としてスタンダードなポジションを占めるようになってきた今、実は、酒呑みたちにある種のリクエストの気配が出てきているように感じます。
ブームっていうのは、大なり小なり、かならず巡って来ますよね。
どれを呑んでもスムースなので、何か、特徴が、臭いまでいかない「クセ」が欲しい、という「気分」です。
よく行っている店はどこも、学生さんや若いサラリーマンの集団が集まるような大型店ではなくって、こじんまりとした、酒にこだわっている感じの店ですので、客のほとんどが1人でやって来る酒呑みです。
そんなにうるさいことを言うメンバーも居ないんですが、少し、いつもと違うの、無いかなっていう会話が出てくるようになってきたんですね。
ウルサ型のオネエサンも唸ってます。
で、なんとなく、うん、これ、いいかもね。っていう評価の種類があります。「無濾過」ってやつですね。
前からあることはあったんです。濁り焼酎なんて言い方もありました。
「鶴見」っていう芋焼酎には、濾過と無濾過と両方のバージョンがあったりしますしね。昔からね。
無濾過って言ったって、全然濾過しないっていうことじゃなくって、不純物はちゃんと取り除いています。
ま、当たり前ですけれどね。
機械処理じゃない濾過ってことらしいです。
で、どこが違うのか。
ズバリ、それは「フーゼル油」の量です。
フーゼル油って何さ? ってことですよね。聞いたことないと思います。
焼酎に限らず、酒の大事な成分は「エタノール」ですが、蒸留する際にエタノールより揮発性が高いので残りにくい成分のことです。
単一の成分じゃなくって、いろいろな成分の混合物。
油ですから、酒を白濁させたりするわけです。
「無濾過」の焼酎は、この「フーゼル油」を多く含んでいるってことなんですね。
ただね、7、8種類の、無濾過焼酎を味わってみましたが、今の「本格焼酎」の「無濾過」は、濁りを感じるって程の手作業じゃないですね。キレイなもんです。見た目ね。
じゃあ、何が違うのか。どういう違いを感じてイイんじゃないって、酒呑みたちは納得しているのか。
ハッキリと感じることは難しいんですが、たぶん「香り」です。
呑む前に鼻で感じる香りじゃなくって、喉の奥に流し込んだ時に、口の中の鼻の奥で感じるフレーバー。
おっ、この酒、なんか主張している、かな?
たぶん、そういう違いです。
これまで呑んだことがあるのは全部芋焼酎でしたが、芋の香りを鼻の奥で、いつもの焼酎より感じる。
臭いというレベルではないです。香りです。
とはいっても、こういうのは個人の嗜好ですからね。いろんな感じ方があるんだと思います。
「無濾過」ってかなり種類も出ています。
コロナ禍の宅のみで、4合ビンでいくつか試しておいて、コロナ明けの呑み屋さんで、一升瓶入れてもらって、ふんふん言いながら「フーゼル油だよねえ~」とかね。イイんじゃないでしょうか。
イヤミにならない程度にね、分かってるオトコ、分かっちゃうオンナ、っていうのをやってみるのも悪くないかもですよ。
「無濾過」ブーム、来るかもですよ~。
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