< 2022年2月14日 新発売 そりゃもう 早速お湯沸かしちゃいますよねえ >
昔っからそうだったんですけど、町中華のカウンターで、背中からテレビの音声が聞こえてくるっていうシチュエーション。
地上波デジタルになった頃から野球中継ってほとんどなくなったんで、店のオヤジはつまんなそうです。
ま、作りながらのテレビ観賞ってことなわけで、ほとんどラジオだよね、って言ってます。
でも、だいたいの客もカウンターに座って、テレビは背中側ですからね、時々箸を持ったまま首をぎゅ~ってひねってチラッと見るぐらいで、誰にとってもラジオ状態だって言えるのかもです。
だからってわけでもないんでしょうけれど、音声はわりと大きめ。
で、その日のテレビ音声はいつも通り、芸人さんたちのワアワアぎゃーすかを背中から浴びせかけていたんですが、コマーシャルになって、なんだか聞いたことのあるメロディーが流れてきました。
♪にんにく にくにく
♪にんにく にくにく
♪にんにく とんこっつ
まあ、こりゃあ振り返らざるを得ませんよ。
テレビを持っていない身としては、気になるコマーシャルを堪能する機会を逃してはなりません。
黄色Tシャツの家族がなんだかヘンテコな首踊りをしていますねえ。
なんなん?
それは「豚骨×にんにくの最強タッグ!」っていう「カップヌードル にんにく豚骨」のコマーシャルだったんでしたあ。
2021年辺りから日本はニンニクブームらしいんですよね。
その分析をしているマーケティング担当みたいなキャスターが、ずっとマスクをしているからニンニクの匂いを気にしなくても良くなったからじゃないかって言ってました。
これはどうなんでしょうね。
あんまし説得力を感じません。
でもまあ、ニンニクブームっていうのは事実だそうですから、さすがカップヌードル。やることが素早いです。
町中華でラーメンを食べた後に、その足でセブンによって早速購入です。「カップヌードル にんにく豚骨」
まあね、さすがに今食べて来たばっかりですから、冷蔵庫の上に鎮座していただきまして、拝み眺めておりましたですよ。
カップに「バイオマス80」のマークが見えます。紙カップみたいですよ。
ちゃんとやることやってる日清さんです。
で、翌日の夕飯でようやくありつきました。「カップヌードル にんにく豚骨」
ほほう~、イイんじゃないでしょうか。旨いですよ。
「特製にんにく豚オイル」っていうのが付いてます。
これは途中で入れて味変するのがイイんじゃないでしょうか。濃いめに楽しめますしね。
ってね、「カップヌードル にんにく豚骨」はキャッチコピー通りに「間違いない一杯」だったんですが、そうです、あのコマーシャルの歌。あれはなんだったのか。なんで聞いたことがあるって思ったのか。そこなんです。
♪にんにく にくにく
んはは、耳に残ってますねえ。
で、錆びついた記憶に「呉CRC556」って感じのきっかけになったのが、
♪にんにく とんこっつ
って部分でした。
♪ニニンがサンゾッ
っていう歌声が蘇ってきたんですねえ。三つ子の魂百までって言いますけど、こういうことでしょうか。
ちょっと違うのかもしれないですけど、
♪ニニンがサンゾッ
でハッキリ思い出しました。
♪にんにく にくにく
の歌は、ザ・ドリフターズが歌っていた「ゴーウェスト」の替え歌だったんですね。
♪ニンニキ ニキニキ
♪ニンニキ ニキニキ
♪ニニンが三蔵
♪ニンニキ ニキニキ
♪ニンニキ ニキニキ
♪ニシンが悟空
♪西へ向うぞ ニンニキニキニキニン
っていう歌なんですね。
「ヤンマーファミリーアワー 飛べ! 孫悟空」っていうテレビ人形劇が放送されていたのは1977年から1979年ってことですから、めっちゃ古いです。半世紀近くも前です。
その歌を記憶しているんですから、長生きしてるなあって感じます。どぅわっはっは。
ヤンマーの一社提供番組っていうのもなかなかレアだと思うんですけど、このころのドリフって「うんこチンチン」とかやってたんで、PTAから目の敵にされていて「飛べ! 孫悟空」も、たしかやり玉に挙がっていたような記憶です。
でもけっこう人気ありました。
子供はそういうギャグ、大好きですからね。
オープニングテーマはピンクレディの歌う「スーパーモンキー孫悟空」で、これは「透明人間」のB面に入っているそうですね。
でもこの主題歌より人気が高ったのがドリフの歌う挿入歌「ゴーウェスト」でした。
番組は「飛べ! 孫悟空」っていうんですからね、もちろん「西遊記」のパロディです。
♪西にはあるんだ 夢のくにンニキニン
♪西へ向うぞ ニンニキニキニキニン
っていうんですけど、実はちっとも西へ向かったりしないんです。天竺なんか目指しちゃいない。
ドリフのドタバタコメディを西遊記のキャラクターとカトちゃんの人形劇でやってるだけ。
三蔵法師の馬がすわけんじ。
で、ハゲヅラ、ちょび髭にステテコ姿のお馴染スタイルのカトーっていうキャラクターはもちろん加藤茶。
♪ニンニキ ニキニキ
っていう歌詞は阿久悠の作詞なんですけど、ナゾの呪文ですよね。どうしようもなく耳に残ります。
西へは向かわない「ゴーウェスト」の「飛べ! 孫悟空」ではありましたが、西遊記ものって日本ではずっと人気ですね。
ゲーム業界を除けば三国志より圧倒的に人気が高いかもしれません。
「三国志演義」「水滸伝」「金瓶梅(あるは紅楼夢)」とならんで四大奇書に数えられている「西遊記」ですが、誰が書いたものなのかは確定していないんだそうです。
三蔵法師のモデルは玄奘(げんじょう)(602年から664年)っていう唐の時代の中国のお坊さんですね。
実際にインドへ行って経典、仏像を持ち帰っていて「大唐西域記」を遺している実在の人。
中国でも伝説の人っていう扱いみたいで、南宋、元の時代ころまでに、さまざまなエピソードが語り伝えっれていて、元の末期には西遊記の原型みたいなものが出来上がっていたんじゃないかって言われています。
明の時代の終わりごろには小説の形として完成したらしいんですね。
現存する最古のテキストは、1592年初版の「新刻出像官板大字西遊記」
日本での人気も江戸時代からあったのかもしれません。
1954年「殴り込み孫悟空」
1959年「孫悟空」
2007年「西遊記」
1964年TBS「孫悟空西へ行く」
2006年フジテレビ「西遊記」
アニメではタイムボカンシリーズやドラえもんなんかにも登場していますね。
もちろん書籍も戦前からたくさん出版されています。
映画やテレビの西遊記はここ10年以上新しいものは製作されていないみたいですが、またそろそろ新しい孫悟空が出てくるかもしれませんね。
でもあれですかね、このところ中国のイメージが良くないかもですねえ。
孫悟空っていうキャラクター、西遊記っていう物語にはなんの罪もないっていうことは理の当然なんですけど、なんかね、人権問題だとか人身売買だとか、中国国内の格差の大きさが悪い方に目立っている感じですもんね。
孫悟空の復活はもうちょっと先ですかね。
♪ニンニキ ニキニキ
は、
♪にんにく にくにく
で蘇りましたけれど、カップヌードルはゴーウェストじゃなくって、
♪クセになる味 にんにく にくにくにん
ですもんね。
何にせよ平和を望みます! できるだけ楽しく美味しく、生きていきましょうよ、ね。