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日本最後の【アンナミラーズ】閉店 一世を風靡したフォーマットでしたけどねえ

< へええ アンナミラーズってレストランチェーンだったの? >

え~、毎度まいどのバカバカしいお噺でございまして、よろしくお付き合いのほどお願いしておきますが。


コロナだ、燃料費だ、ウクライナ危機だってんでね、大変だよ、なんてね、言っていられるうちはまだけっこうなもんでございましてね、世の中、急激に変わり始めてまいりました、きょうこのごろの2022年、日本国でございますよ。


ちょっと離れたトコにありますスパゲッティ屋さんなんですがね、ええ、生スパゲッティってやつでね、人気のお店でしたがね、この度閉店となりましてですね、寂しい限りなんでございますが、コロナ禍の制限が緩和されて、さあこれからだってときにですね、材料の値上がりですね。


どっと来ましたでしょ。あっちもこっちも、何から何まで値上がりですよ。


特に小麦ですね。スパゲッティね、アタクシは食べる方専門ですからね、細かい事情なんてさっぱり分かりませんが、他の食品と一緒にね、かなりの幅で値が上がったそうなんですけどね、ロシアとウクライナで世界の小麦の半分ぐらいですか、精確な数字は知りませんけれどね、とにかく相当な量の小麦がですね、人が食べるばっかりじゃなくって、家畜のね、飼料なんかも、流通しなくなる影響が出るのは、まだ先で、ますます値段は高くなっちゃうんだそうですよ。まだこれからだってんですから困ったもんです。
しかも、それがこの先数年は続くんじゃないかってんですよ。え、どうすんですか、数年先まで値段は落ち着きそうにない。


ってんでね、こりゃ、真剣に商売替えってことをですね、考えなくっちゃしょうがない。
ってことになりましてですね、まことに申し訳ございません、なんてですね、食べるの専門のアタクシがですね、謝られちゃったりなんかしてる。


ええ、どうなってんですかね、これ。

 

 

 


スパゲッティ屋さん、続けられないってんですよ。


まだ40代って言ってましたけどね、ご夫婦でやったました。
この先のことはこれから考えます。幸い子どもがおりませんもので、なんてね、ホント深刻ですよ。


で、その後に入るのがね、またパスタ屋さんだってんですから、世の中どうなってんです? ホントに。


チェーン店のパスタ屋さんが、手作り生パスタ屋さんの後に入る。
正直者が生きづらい世の中になってきているんでしょうかね。


いえいえ、なにも、チェーン店のパスタ屋さんが正直じゃないって、そういうことじゃないんでね、勘違いをしないように、ひとつよろしくお願いをいたしておきますが、世の中の変化ってのがですね、スパゲッティ、小麦だけのことじゃございませんよ、いろんなジャンルで、いよいよ目立ってきているきのうきょうでございます。


噺よりも現実の方がバカバカしいことになっちまっちゃ、これはもうホントに困ったことになるんでございますが。


きょうもきょうとて、例のね、熊さんがご隠居さんを訪ねてきたところでございます。


「やあ、ご隠居。こんな暑くなっちゃって、まだ生きてるかい」


「なんだね、熊さん、生きてるかとはご挨拶だね。あたしはいつもと変わらずぴんぴんしてますよ。きょうはどうしたね」


「いや、なにね、あすこ行ってきたんですよ」


「あすこじゃわかんないだろ。どこ行ってきたね」


「ほら、あすこ。評判の悪い名前のトコ」


「なんだいそりゃ、そんなトコあんのかい。評判が悪いんだったら行かなくたって良さそうなもんじゃないか」


「ご隠居はね、今の時代についてきてないからそんな呑気なこと言ってられんの。何て名前だったかな、ついさっき帰って来たばっかりなんだけどな、忘れちゃったな」


「なんだい、呑気なのはお前さんの方じゃないか。まったく人騒がせな」


「ほら、あすこですよ。ご隠居がヘタな落語を時々やんでしょ、あすこ」


「ヘタななんて平然と言うもんじゃないよ、お前さんはホントに仕方がないね。なにかい、芝浜のことかい」


「そうそう思いだした。芝浜が出てくりゃこっちのもんでね」


「なんだい急に勢いづいたね。それで、芝浦へでも行ってきたのかい」


「いや、高輪、ほら何年か前に出来た高輪クグリヌケテーっとかいう駅」


「熊さん、あんたもそうとう古い人間になってきたようだね。クグリヌケテーなんて名前の駅はないよ。格子戸じゃないんだから。それはあれだね、山手線の高輪ゲートウェイ駅だね」


「そうそう、そのゲタウエ」


「まあ、なんでもいいんだけど、何の用事があったんだい」


「とにかく評判が悪いってんですよ、その格子戸だかゲタウエだかって駅がね。あんまり評判が良くないってんでね、取り壊しになるってんですよ」


こりゃあね、そんなことは無いんでしてね。熊さんはどこでどう話を聞き間違えたのか、おそらくですね、何も解っちゃいない連中同士であーだこーだ話しているうちにそうなっちゃったんでしょうけれどもですね、あれですよ、国土交通省のね「品川駅西口基盤整備事業」

 

これだけじゃなくってね、高輪ゲートウェイ駅新設からこのかた、品川駅の周辺は工事だらけなんですね。
芝浦、高輪の再開発みたいなことになってんですよ。


落語の芝浜の世界なんてね、もう、どこにもありゃしませんよ。

 

 

 


品川駅から海っぺりへ向かいますとね、かなり前からありますけれどもね「品川シーサイド」「天王洲アイル」「東京テレポート」だとかね、カタカナ名前の駅がちらほら、あんですけど、「品川駅西口基盤整備事業」ってのは、そっちとは逆っ側で、まさに品川駅の西側の再開発なんですね。


で、その辺には「ウィング高輪」っていうショッピングモールがありましてね、そん中のビルの1つにね「アンナミラーズ」が入ってんですよ。


でね、この前、ニュースでそのビルを建て替えるんだか何だか、立ち退くことになったって言ってました。
そのニュースと高輪ゲートウェイ駅の評判の悪さとが、ごちゃごちゃになってるんでしょうね。


ご隠居さんは、アンナミラーズのニュースなんて知りゃしませんよ。


「なにかい、作ったばっかりの駅を壊しちゃうのかい」


「いやあ、駅はどうでもいいですよ」


「なに言ってんだい。どうでもイイこたあないよ。駅だよ」


「駅よりもね、パイがなくなっちゃうって言うから、それをねご隠居に買って来てやろうと思ってさ」


「そりゃあ、お前さんにしては大した心がけだけれど、パイってのはどこで駅と結びつくんだい」


「そんなこた、分かりゃしませんけどね。とにかく評判のパイってのがなくなっちゃう」


「で、どれだい、そのパイっていうのは」


「いやあ、買って来なかった、高かったから。ご隠居がこんなの食べちゃったらビックリして死んじゃうと思ってね」


「高い食べもの食べて、イチイチ死んでたんじゃたまんないよ」


「でもあれでしょ、ご隠居なんかはしょっちゅう行ってたんじゃないの」


「高輪にってことかい」


「いや、アンナミラーズ。とぼけちゃってコノ、すけべ!」


「いったい何を言ってんですか、お前さんは」


要はね、これ、熊さんがアンナミラーズへ行ってみたかっただけなんでしょうね。


東京近郊の方にしか聞き覚えの無い名前かもしれませんよね「アンナミラーズ
全国展開はしなかったみたいですからね。
一世を風靡した名前なんでありますよ。


ペンシルベニアのレストランなんだそうですけどね、日本に最初に出来たのが青山店。1973年って言いますからね、けっこうな歴史ですよ。


日本で「アンナミラーズ」をやっていたのは、あの「井村屋」です。


で、70年代、80年代と店舗数を増やしていって、最盛時では20数店舗あったそうですね。


でも今は、高輪店の1店舗だけ。
その最後の「アンナミラーズ」が、2022年8月31日閉店するっていうのが6月14日に発表されてから、名物のパイを求めて客が押し寄せているって、そういうニュースになったんですね。


それをまあ、熊さんがどこで聞きつけてきたのか、いろんな話とごっちゃになって高輪ゲートウェイも巻き込まれちゃったんでしょうね。


「しかし、なんですね、熊さん。お前さんがパイなんて食べるとは思ってもみなかったね」


「なんですかご隠居。パイぐらい食べますよ。あんなもんへっちゃらですよ」


「なんだかそれじゃ、無理して食べてるようじゃないか」


「いやね、ご隠居はご存じないだろうけどね、あそこは、パイだとか、そういうのはどうでもイイトコなんですよ、実際の話はね」


いやああ、これね、熊さんに同意しちゃいますですよ。
アンナミラーズ」ってのはですね、高いの。
コーヒーでもなんでも、オタカイんです。


アンナミラーズ」へ行って、パイなんて食べる野郎はね、アンポンタンですよ。ホントに。
コーヒーだけでも高いのに、パイなんてね、もっと高いものはね、食べません。


そういう客しかいなかったような時期が、たぶんおそらく最盛期だったんじゃないでしょうかね。
高いし、パイ食べないのに、野郎どもがね、行列してたんです。
高いコーヒー飲むためにね、バカ面下げて行列。


目的はってえますとね、ウェイトレスさんを「見に」行くんでありますよ。


バカですねえ。でもね、実際の話、バカばっかりなんです、行列してんのはね、はい。

 

 

 


アンナミラーズ」って名前はね、ペンシルベニアの創業者のおばあさんの名前からとっているんだそうですけど、ま、なんていうんですかね、こじゃれた感じの響きでしょ。
そんでもって、ウェイトレスさんのユニフォームがね、オサレ! って評判だったんでございます。


白のブラウスで、ピンクだったり、オレンジだったりのミニスカート。


そのスカートがですね、なんて名前のものかは知りませんが、肩ひもの付いているやつでね、お腹の辺りの生地を引っ張り上げるような着方になってましてね、バストを強調するようなカッコになるんでありますよ。
でももしかすると、バスト強調しているのはスカートじゃなくってエプロンだったのかもしれません。


ま、オタカイので回数を行ってませんからね、記憶も霞んでいるんですけどね。


そんなふうなスケベ心をくすぐる要因が、もう1うありましてね、こっちはウソだかホントだか確かめたことは無いんですが、まことしやかに言われていたことはですね、
アンナミラーズの募集要項には、容姿端麗な方、ってのがあんだよ、容姿端麗」


容姿端麗、バスト強調、ミニスカです。


そうしますとですね、自由が丘店に今度入った娘がカーイーよ。だとか、吉祥寺店のウェイトレスさんね、足がすら~と長くってさ、そうじゃなくたって短いスカートが、超ミニになってるんだよ、とかね、バカばっかりだったんです。
ホントですよ。寄るとさわるとアンナミラーズの話。


でもね、やっぱりそういうのって長続きしないっていいますか、他の店でも、なんとなく真似してきてますもんね、メイド喫茶なんかもそうでしょうし、普通のファミレスなんかでも、制服のフォーマットを決める時、必ず参考の対象になっているんだろう「アンナミラーズ」だと思います。

最後になってしまった高輪店は1店だけの期間が10年もあったってことを考えてみますと、「アンナミラーズ」の人気もバブル景気の賜物だったのかもしれませんけれどね。


ってことでありましてね、ご隠居はもちろん、熊さんも、ワタクシも、いや、アンポンタン野郎たちのほとんどは、今、評判の「ペンシルベニア・ダッチスタイル」だっていう、パイね。食べたことないと思いますです。


2022年8月31日に閉店してしまう最後の「アンナミラーズ」ですが、ウェブ上での注文は受け付けていくらしいですんで、パイは食べられそうですよ。


容姿端麗、バスト強調、ミニスカは、どうなんの?!


ハワイと、中国、天津の店舗は存続するみたいです。コロナが治まったら行ってみてはいかがでしょう。


でも、あれでしょ。日本よりかなりお高い値段設定なんだろうと思いますけどね。


おあとがよろしいようで。