< ハムスターのやつら どんだけ走ってもハアハアいわないのはなぜでしょう >
カワイイって思うのはちっちゃいからで、あの見た目のわりにハムスターは攻撃的な性格らしくって、多頭飼育はかなり難しいんだそうですね。
他の生き物に対しても、同族に対してもかなり攻撃的。
でも「かわい~い!」とかいうことで、飼っている人も多いんですよね。
ハムスター専用の、合成樹脂で出来た直径10センチメートルぐらいのトンネルを、ぐるぐると上から下から、押し入れ中に張り巡らせている知り合いがいます。
途中で分岐したり合流したりして、全長50メートルあるって言ってましたよ。
幅一間、1.8メートルの押し入れの上の段にうねうねとハムスタートンネルが50メートル。
端と端にゲージを置いて、片方にエサ箱、もう片方には水を置いて、それをつなぐ合成樹脂トンネル。
もう6代目のハムハムだっていうことなんですけど、ずっとゴールデンハムスター。
1匹だけだと寂しいかなと思って、2匹にしてみたら、ケンカばっかりするんで3代目以降はずっと1匹だけ。
たとえ2匹だけだとしても、多頭飼いはやっぱり難しいみたいなんですねえ。
ハムスターをじっくり見たのって、押し入れのケージの中で水を飲みに出てきた、その時1回だけなんですが、意外に険しい目付きでしたよ。
リスなの? って聞いたら、ネズミの仲間らしいって答えでした。
夜行性で、寿命は4年から5年ぐらい。
手間は全然かからないってことを言ってましたけどね、全長50メートルのトンネルって、なかなかなもんだと思いますけどね。
半透明とはいいながら、ほぼ見えない感じでしたし。
けっこう種類の多いハムスターみたいなんですが、ゴールデンハムスターの属名「Mesocricetus」は「中ぐらいのハムスター」っていう意味なんだそうで、知人の押し入れで見たのは10センチメートルないぐらいの大きさでしたが、もっと大きいのも小さいのもいるんですね。
日本のペットショップで売っているのはたいていゴールデンハムスターなんだそうで、それ以外の種類を飼おうと思ったら海外から輸入するとか、そういう方法になるみたいです。
で、そのゴールデンハムスター。ヨーロッパからアジアの乾燥地域に分布しているってことなんですけど、野生のゴールデンハムスターって絶滅危惧種らしいんですよ。
日本中のどこのペットショップにでも必ず売っているらしいゴールデンハムスター。
いっぱいいる。
ところが、本家本元の野生種は絶命寸前。
ん~。なんか納得いかないような気持ちになってしまいますねえ。
ペットとしてはかなり人気のあるらしいゴールデンハムスターですけど、生息しているのは人間界の中だけ、っていうようなことになっちゃうんでしょうか。
そういうペットって、もうすでに何種類か存在しているのかもなあ、って考えますと、なんだか、ん~、ですね。
ゴールデンハムスターが人間界にやってきたのは、1930年のことだそうです。
意外に最近なんですね。
シリアで捕獲された1匹のメスが12匹の子どもを産んで、その12匹がイギリスで繁殖して世界へ、っていう流れみたいです。
ペット用のゴールデンハムスターの祖先は、全員がこの1匹のメスに行きつ家系ってことですよね。
ソメイヨシノ、みたいなことなんですねえ。
で、シリアでの捕獲以来、野生のゴールデンハムスターは発見されていない。
本格的に探すっていうようなこともしていないんでしょうけどねえ。
ずっと土の中のトンネルで暮らしている動物です。発見するのが難しいから野生のゴールデンハムスターは発見できていないんです、ってことだとヘーワでイイんですけど。
ところで一般的にペットショップなんかで良く見るハムスターは、ケージの中で眠っています。
そして、ケージの中に必ず置いてあるのが「回し車」ですよね。
くるくる回して走る姿も、カワイイってことでハムスター人気の要因の1つですよね。
「ハムスターホイール」っていうらしいんですけど、だいたい1,000円近辺で売られているんだそうです。
昼は寝ていますけど、夜行性ですからね、夜になるとグルグルさせてけっこう走るらしいんですけど「ハムスターホイール」って「オモチャ」なんでしょうか。
必ず置いてあるってことを考えますと、オモチャとかいうんじゃなくって、ハムスターが生きるための必須アイテムってことなんでしょうか。
夜中にずっと走っていてウルサイってこともあるみたいで、音のしない「ハムスターホイール」っていうのもいろいろ売られていますよ。
それはもちろん、ちょとオタカイ!
ハムスターホイールが一般市場に登場してきたのは、1949年の新聞広告らしいです。
捕獲されたのが1930年。
研究用とか、最初はそういう役割の個体だったんじゃないかって思うんですけど、それから20年経ったら、少なくともイギリスではハムスターホイールが一般家庭で必要になるほどの割合で、ペットとして飼われていたっていうことなんでしょうね。
ハムスターホイールを宣伝するっていうことは、それが商売になるっていう判断があるわけですもんね。
ほとんど世話の要らない、手のかからないペット、ハムスターがイギリス中にた~くさんいる。
でもなんでハムスターに走り続けられるホイールが必要だってなったんでしょうか。
なんで、そう気付いたのか。
イギリス家庭の中でたくさん飼われるようになったハムスターが、原因不明のストレスで次々に死んじゃったとか、なにかそうしたペット業界の問題があったのかもですよね。
時代を考えてみますと、1949年ですから、第二次世界大戦前。
そんなにプリミティブな感じじゃないにしても、ハムスターの生態なんて理解できていなかったでしょう。
なにせ初めて捕獲したんですもんね。
捕獲してから20年経って、ハムスターには運動が必要です。彼らは走らないと不機嫌になっちゃいますよ。あなたのカワイイ、ハムスターちゃんにホイールを!
っていうような宣伝を受けて、ハムスターにはホイールが必要っていう新たな常識が飼い主に浸透したのかもです。
ま、もちろん、ちゃんとした研究結果なんでしょうけどね。
ゴールデンハムスターの中には一晩で、人間に換算すれば200キロメートルぐらい走っちゃう個体もいるんだそうです。
なんでそんなに走るの?
ハムスター、全員アスリート説?
野生のハムスターは土の中に長いトンネルを掘って暮らしていて、夜になると自分のトンネルをエサを探しながらパトロール。
それであっちへこっちへ、とにかく走り回る。
そういう遺伝子、っていいますか、本能的に走るってことみたいです。
今のところの研究結果、なんでしょけどねえ。
にしてもですよ、ずっと走り続けるわけじゃないでしょうけど、一晩で200キロメートルって、走り過ぎなじゃないでしょうか。
全盛期のQちゃんでも、そんなに走らないと思いますよ。毎日なんだし。
でもまあ、とにもかくにも部屋の中のケージで飼うハムスターには、そういう必要があってハムスターホイールってことなんですね。
ってことは、知人の押し入れの50メートルの疑似トンネルの方がホイールよりストレスが小さいのかもです。
ただね、どこの家でも50メートルのトンネル設置ってわけにはいかないでしょうからね、やっぱり普通はハムスターホイールってことになるんでしょうね。
にしてもですよ、長距離を走るのが本能だとしても、ホイールをグルグルさせて走るのって、場所移動はしないわけでしょ。
ハムスター自身にしてみたら、こんなに一所懸命走ってるのに、なんで前に進まへんねん!?
って思ってませんかね。そうだとすると、走ってはいるけど、違うストレスがかかり続けるんじゃ?
でも、とにかく毎日グルグルさせてホイールに乗るんだから、場所移動を実感できなくたって問題ないんでしょうかね。
とにかく走ることが出来ればオッケー!
なんか不思議です。
ってことで、もちょっと調べてみたらですね、2014年の記事なんですが、ハムスターはハムスターホイールに乗って、グルグル回すのが楽しいから回している、っていう研究結果が発表されているんでした。
ホンマかいな、っていう研究結果を発表したのは、オランダ、ライデン大学院のヨハンナ・メイエルっていう人。
マウスがホイールをグルグルさせて走るのは、そうしないと本能に従った行動が出来ないっていうストレスからの代替行動なのか、それとも単純に楽しいからやっているのかを調べた。
調べる方法は、庭にハムスターホイールを設置して、近くにエサを撒いてマウスを放す。
と、マウスは自由に庭を走り回れる環境にありながら、ハムスターホイールを見つけると、乗って、グルグルさせて走り始めたんだそうです。
何回もやってる。
結局、走りたいっていう欲求もあるかもしれないけど、グルグルさせるが楽しいんじゃないの? っていう結論にいたりました、ってことみたいです。
もしかすると、さっき言った、走っているのに場所移動しないっていうことを、お、なんだこれ? って面白がっているってことなんでしょうか。
野生のネズミも、やってきてグルグルさせるらしいです。
ネズミ類じゃないカエルとナメクジもやってきて、ハムスターホイールに興味を示したけど、グルグルはさせなかったっていう研究結果のオチ、みたいなことも書いてありましたけど、ナメクジが「ん? なんだこれ?」とか、そんな興味を示したって、どやって判断したんじゃあ!
カエルが、ハムスターホイールに乗って、ピョン、ペタ、ぐるりん。ピョン、とか遊んでいる様子は想像できないことはないんですけど、ま、やらないでしょねえ。
ハムスターホイールに乗ってグルグル走っているハムスターたちはですね、直径の大きいホイールを好むらしいです。
もし、背中をそらせながら走っているんだとしたら、それは明らかにそのハムスタにとってハムスターホイールの直径が短いんだそうですから、そうだとしたら、もちょっと大きいのに代えてあげた方がイイみたいです。
でも、ホントに楽しいから走っているんでしょうかね???
「とっとこハム太郎」の「とっとこ」っていうのも、とにかく走るってことから来ているネーミングなんでしょうかねえ?