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【北海道の海鮮が旨いわけ】ウニ イクラ エビ カニ イカ サケ タコ ホッケ

< そりゃ あれでしょ 昆布がわしゃわしゃしてて 海にダシが出るからでしょ >

ずっと前から通っている小さな居酒屋です。


コロナ禍、都からの要請にうつむきながらも毎回ずっと従ってきた店で、壮年夫婦が二人でやっているんですが、オミクロン株になってから、女将さんが気忙しく動き回って、入り口の戸を開けて、窓を開けて、酒を運んで、戸を閉めて窓を閉めて、アテを運んで、戸を開けて、って10分間隔ぐらいに店内換気を怠りませんね。


「ウチは換気が良くないのよ。まったくねえ、運動選手みたい」


国から給料をもらっている都庁のセンセ方。市井の飲食店は、こんなして商売を頑張っておられるんでありますよ。


要請に従わない店っていうのも、そりゃあるんでしょうけどね。
たいていの店、特に個人店の店主はこうして仕事しているんでありますよ。


ダクトが細いらしくってですね、厨房以外の換気は窓や入り口の戸を開け放つしか方法がないってことで、女将さんが動き回っているんですけどね、店舗として考えてみれば厨房の換気しか考慮していないっていうのがほとんどなんじゃないでしょうかね。
たいていの店がそうだろうって思いますよ。

 


肉、魚、野菜と、その時期、その時に仕入れてきて、バリエーション豊かなアテを出してくれる大将です。
ちゃんと修行をしてきた腕のある職人さん。


ホッケ仕入れて来たよ、とのことでしたので焼いてもらいました。
最近のホッケって、ちっさいよね、って話を向けてみますと、
「ああ、最近のホッケはシマホッケしか入らなくなってね、北海道の真ホッケって全然ないんですよ」
っとのことでした。


ふううん、シマホッケと真ホッケねえ。そういう種類の違いがあるんですねえ。


ホッケを初めて食べたのは、もうずいぶん前でしたけれど「つぼ八」っていう居酒屋で、安いのにべらぼうにデカイ半身で、骨もほとんど気にならないっていう、めっちゃウレシイ酒のアテだったんでありました。


で、いつの頃からか、メニューから消えて、個人店でたまに出されるって感じになっていたんですが、そのホッケが最初の頃とは違ってサバぐらいのサイズになっちゃって、小骨のうるさいやつになってきたんですよね。


サバぐらいの大きさがあれば、充分でしょ。
ではあるんですが、以前を知っていると、なんかね、ガッカリなんですよね。


いろいろと食材に詳しい大将なんですが、出身が北海道で、お国自慢の酒のアテっていうのが時々出ます。


松前漬けなんてのがお通しと、小皿と、別物で用意されたりすることもあるんですよ。
一緒じゃん、ってツッコミますとね、


「いや、全然違うんですよ。イカも違うし、スルメね。だいいちね、昆布が違うんですよ、モノがね」


ってことで、カズノコと、さつま揚げも入っていて、具材は同じなんですが、モノが違うってことで、お通しで食べたあとでも、判る人には判る、って一品なんでありますよ。
んはは! そなの、ってことで、同じ日に食べ比べたことはありませんので、モノの違いがどういうものかはナゾのまま、大事にとってありますです。


「ホッケっていうのはね、真ホッケがホンモノなんですよ。シマホッケじゃあね、ちょっともの足りませんよね。でも今はね、そもそも獲れないらしいんですよ、両方とも」
なんだそうですね。

 


調べてみますと獲れ高が80%も減っている魚なんですね、ホッケって。
海が変わってきているっていうのは、よく聞く話です。


「北海道の海のサチが旨いのはですね、親潮なんですよ、親潮


これは大将の十八番のヒトコト。耳タコです。


親潮っていうのは北極海から千島列島に沿って南下してきて、三陸沖辺りで日本から離れていく反時計回りの流れで、海の生き物に必要とされる「栄養塩」っていうのをたっぷり含んでいるんだそうです。


もう一つの大きな海流は「黒潮」ですね。
太平洋岸を北上してきて、やっぱり三陸沖で日本から離れていく時計回りの流れです。


含まれている「栄養塩」っていうのが、親潮黒潮の10倍以上なんだそうですよ。


「親なんですよ、海の生き物の、親。そんで親潮っていうわけでしてね」


はいはい。そなんですねえ。耳タコみみタコ。


大将の言う「海の生き物」っていうのは、ホッケだとかの魚だけじゃなくって、貝、海藻も含めてのことなんですね。


海藻っていうのは「昆布」「ワカメ」「ヒジキ」「海苔」「テングサ」「モズク」とかですよね。
健康食としての人気は昔から高いものがあります。


特に昆布はダシとして好まれている、日本の味ですよね。
大将の店でも昆布ダシの料理がメインです。


日本全国に流通している昆布ですが、産地は北海道と三陸海岸。で、90%が北海道産なんだそうです。


ここで不思議なのは、昆布ダシといえば関西ですが、北の海で獲れた昆布が、なんで関西で定番のダシってことになったんでしょうか。


ま、これは案外と知られていることですけれど「北前船」なんですね。

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「天下の台所」大阪を拠点として、瀬戸内海から下関を周って日本海を北上していくルートで、北海道、松前まで行っていたわけで、日本海側東北地方を経由して荷の積み下ろしをしながら戻って来て、昆布が陸揚げされるのは大阪。


まず大阪に集められて、そこから日本全国へ輸送されるっていうのが、江戸時代以来続いて来たわけです。


日本の海上輸送って、かなり強力なものがあって、昆布ダシが定着している沖縄も、大阪から荷出しされているんですからね、なかなか凄いもんだと思います。


日本の台所、大阪。 あんたはエライ! のかなん?


そうした歴史的背景からなのかどうか分かりませんが、「一般社団法人日本昆布協会」が置かれているのは大阪の梅田です。


「こんぶネット」っていうホームページがあって、「こんぶ占い」とかをやっていますね。

質問に答えていくと、「何昆布タイプ」かを占ってくれるってわけです。


「何昆布タイプ」って、なんやねん! ってなもんですが、「あなたの性格を「昆布」で診断します!」なんだそうです。
やってみると面白いですよ。私は「利尻昆布タイプ」でした~。


なんだか分からんけど、わっはっはあ、です。さすが大阪!


で、調べてみますと、ビックリするほど種類の多い北海道昆布なのでした。


みんな特徴が違っていて、利用の仕方も歴史的な工夫がなされているんだそうです。
凄いです、北海道昆布! あんたはエライ!(こればっか。。。)


函館の「真昆布(まこんぶ)」「ガゴメ昆布(がごめこんぶ)」


羅臼の「羅臼昆布(らうすこんぶ)」高級品だそうです。


利尻、礼文稚内の「利尻昆布(りしりこんぶ)」湯豆腐、タラチリなんかの時に使ってますよね。


日高の「三石昆布(みついしこんぶ)」


釧路、根室の「長昆布(ながこんぶ)」「厚葉昆布(あつばこんぶ)」


初めて聞く名前の昆布が多いです。


ま、令和の今では、カツオとの合せダシが多いですけどね、高級な昆布とか、モノが違うって言われても、ちょっとね、実感としてはよく分かりません。


2021年には北海道の赤潮っていうニュースがあって、鮭だとかウニなんかが、壊滅的だっていうことだったんですが、どうなっていくんでしょうかねえ。
この先ウニが獲れるようになるまでには、数年かかるっていうことでしたね。


単に地球温暖化ってだけじゃ説明が付かない北海道の赤潮

 


昆布の影響については報道がありませんでしたけれど、なんやかや、海も披露しているんでしょうかねえ。
せめて昆布は無事に育って、北海道の魚介類の旨さを守っていってほしいですよ。
え? そういう関連はない?
そですか。そかもですねえ。


でもほら、北海道産には保存の効く旨いアテがいっぱいあるじゃないですか。


鮭とば」「いかすみさきいか」「あまえび寒風干し」「ほたて貝柱」だとか。


たぶんおそらく、北海道の漁師さんたち、生産者さんたちが新たな旨いものを見つけ出し、開発してくれるんじゃないでしょうか。


かつて、ニシン漁の盛衰を経験している北海道なんですから。


変化に対応して旨いもの維持を、期待いたしますです。

 

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