ウキウキ呑もう! ニコニコ食べよう!

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【ぎゃくぎゃくどんく】と【あまのじゃく】と【雨ダルさん】

< 気圧と湿度と水分バランス 体調不良をバシッと払いのけていきたいもんです >

オリンピックの開催自体には、なんだかなあって感じがあったんですが、実際に競技を見ちゃうと思わず知らず、応援に力が入っちゃいましたね。


まさにアスリートマインドというのか、負けても相手選手を讃える態度がスマートだった選手が大勢いました。日本選手ばかりじゃなくって、海外の選手にも、敗れてなお御見事っていう姿がたくさん思い起こされます。


印象深かった選手が何人もいますが、ボクシング女子フェザー級の入江聖奈選手。
金メダルが確定した瞬間にぴょんぴょん飛び跳ねていた表情が凄く良かったです。自然体のアスリートですよね。


「聖奈」という名前は、アイルトン・セナから、ということですね。
ほほ~って思いました。

 


音速の貴公子。F1パイロット。一世を風靡したブラジル人ヒーロー、アイルトン・セナ・ダ・シルバが、イタリア、イモラ・サーキットで命を落としたのは1994年5月1日。


高速コーナーのタンブレロに差し掛かって、コーナーをカーブすることなく、そのまま、まっすぐにコンクリートウォールに激突していった、あのシーンは記憶から消えません。


この時のイモラ・サーキットは不吉な、悪い空気に支配されていたというイヤな感覚も消えません。


1994年のF1レースは第3戦をイタリア、半時計回り周回のイモラ・サーキットで4月29日金曜日の予選からスタートさせました。


この1日目の予選でジョーダンチームのルーベンス・バリチェロがヴァリアンテ・バッサシケインで空中に舞い上がってしまう衝撃的な大クラッシュ。結果的には鼻骨骨折だけで命に別状はなかったものの波乱の幕開けでした。


4月30日土曜日。予選2日目。
シムテックチームのローランド・ラッツェンバーガーのマシンがヴィルヌーヴ・コーナーでフロントウィング脱落。そのままコンクリート壁に激突して、一つ先のヴィルヌーヴ・コーナーまで吹き飛ばされてしまって、即死。


そして翌日の5月1日日曜日。
ウィリアムズチームのアイルトン・セナのクラッシュ。


事故の危険が付き物ではあるカーレースですが、救急のヘリコプターがイモラ・サーキット緊急着陸した光景はかなりショッキングな記憶です。


悲惨な話が長くなってしまいましたが、セナがこの世を去ったのが1994年で、入江聖奈選手が生まれたのは2000年。


お父さんがファンだったということが名付けの由来らしいですが、生まれてくる子供が男の子であっても女の子であっても「聖奈」という名前は譲れなかったのかもですね。


世界チャンピオンの名前。そしてボクシングの世界で金メダリストになった娘さん。
入江聖奈選手の家族はメディアに出てきていないみたいですが、噛みしめている喜びは一入なものがあるでしょうね。


入江聖奈選手も、ご両親も、おめでとうございます。


その入江聖奈選手の人気は、ボクシングの強さばかりじゃなくって、カエル好きっていう、オチャメというか、なんて言うのか、ゆるふわな空気感によるところも大きいんじゃないかと思います。


フェザー級金メダルをかけた決勝戦に臨むにあたっての作戦名が「トノサマガエル」
なんなん? それ?


対戦相手によって作戦をたてるっていうのは、当然ね、アスリートは誰でもやるんでしょうけれど、その作戦名が入江聖奈選手の場合はみんなカエルの名前なんでしょうかね。

 


カエル好きで知られた浮世絵師に「河鍋暁斎(かわなべきょうさい)」という幕末、明治時代の人がいます。


今の茨城県古河市の人らしいんですが、埼玉県蕨市(わらびし)に河鍋暁斎記念美術館が設立されていて、館内に「かえる友の会」というのがあるそうです。


その「かえる友の会」が定めたのが「6月6日は、かえるの日」
ケロケロ、ケ6ケ6なので、6月6日。だそうです。ん~。。。


入江聖奈選手についてのニュースはあれこれ飛び交っていますが、入江聖奈選手自身が「かえる友の会」に入会しているのかどうかについてのニュースは、聞きませんねえ。


日本の都市生活の中では、出会う機会が極端に減っていますよね。カエル。


ま、カエルに限らず、デンデンムシだとか、赤とんぼだとか、童謡に登場してくる生き物たちがみんなどっか行っちゃってますね。居ませんよ。その辺にはね。


生き物じゃないですけど、ちょっと前までは薬局の前に、よく居ましたよね「ケロちゃん
ケロちゃん」は女の子で、「コロちゃん」っていう男の子のカエルも居ました。


興和の「コルゲンコーワ」マスコットキャラクターでしたよね。たいていのケロちゃんは日に焼けて肌の色が薄くなって、薬局の人に引退させられちゃったんでしょうかね。で、世代交代はしない、っていう現状なのかもです。
でもまあ、居るところには居るんでしょうね。「ケロちゃん」「コロちゃん」


日本で一番名前の知られたカエルは「ケロちゃん」なのかもしれませんが、二番目ぐらいにくるのは「アマガエル」じゃないでしょうか。三番目が「トノサマガエル」
でもって、「ヒキガエル」「ガマガエル」「ウシガエル」っていう名前が続いているって感じでしょうか。


「アマガエル」って最近見ました? ニホンアマガエル

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なんでアマガエルって呼ばれるかっていうと、そです、雨が降りそうになると鳴くから、ってことですよね。
ホントなんでしょか?


カエルってみんな、雨が降ってくれば濡れて嬉しく鳴くんじゃないの? っていう気もするんですが、アマガエル擁護派(んなのあんの?)から言わせますとですね、アマガエルは雨が降ってから鳴くんじゃなくって、降る前に鳴くの! だそうです。


メスにアピールするために鳴く「広告鳴き」は春の夜、アマガエルみんなで一緒に鳴くんだそうですが、雨が降りそうになったときの「雨鳴き」「レインコール」は、季節も夜も昼もなく、「雨が降るぞ~」って鳴くんだそうです。
ふううん。


そういう名前になるぐらいなんですから、ホントなんでしょうね。アマガエル。雨蛙。


じゃあさ、なんで雨が降りそうになると鳴くの?


その答えには、こんな話があったのでした。九州地方の昔ばなし。

 


「ぎゃくぎゃくどんく」私家版。


昔々、あるところに、アマガエルの親子が住んでおったそうじゃあ。
子ガエルはどうにもへそ曲がりな性格でな、親の言うことの反対ばかりやっておった。
親ガエルは困ったもんじゃと思いながらも、反対のことをするといっても、ひっくりカエルようなバカ事をするでなし、まあ、しょうがないと諦めていたそうじゃ。


やがて、時が来て、いよいよ親ガエルは自分が死ぬということが分かった。
親ガエルは、自分が死んでも、反対のことばっかりやるだろう子供を見守ってやろうと思ってな、山の上に墓を作って欲しいと考えた。


ここで親ガエルは頭をひねってアイディアを思いついた。


子ガエルは何を言っても逆のことをするんだから、遺言としては川の傍に自分のお墓を作ってくれと言うことにしよう。そうすれば子ガエルは川とは逆に山に墓を作ることだろう。
そして、その通りに言い残して親ガエルは死んでしもうた。


ところがここで、親の子を思う気持ちが通じたのか、これまで逆のことばかりやって来た子ガエルが考え方を改めた。
親の遺言はきちんと守らなければならんぞ。


子ガエルは遺言通りに川の傍に親ガエルの墓を建てて、供養したそうじゃ。


ところが、守らなければならない親の墓は、雨が降って川の水かさが増せば流されてしまう。


そこで雨が降りそうになると、


「神さま、お願いでございます。この川の傍には親の墓があります。遺言に従って川の傍に建てました。雨が降って川の水が増えてきますと、親の墓が流されてしまいます。どうか、雨の降る量を加減してくだされ。お願いいたします。お願いいたします。加減してケロ、流さないでケロ」


と涙ながらにうったえるようになった。


この逆のことばっかりするカエルの子孫たちは必然的に雨が降りそうになると、先祖の墓が流されないように泣きながらお願いする習慣になって、それ以来、人間たちはカエルの鳴き声が聞こえてくれば雨が降ることを知るようになった、と、こういう話。


カエルの子どもってオタマジャクシでしょ、っていうクレームは受け付けられていないと思います。


で、九州辺りではカエルのことを「どんく」と呼ぶんだそうですが、親の言うことをきかず逆らってばかりいる子供を「ぎゃくぎゃくどんく」と呼んで、そんなことばかりしていると、やがて親のことを思って泣き暮らすようになるんだぞ、と戒める使われ方もするそうです。


雨が降りそうになると鳴くアマガエル。


ふううんって話ですが、親の、あるいは他人の言うことの反対ばかりする、ぎゃくぎゃくどんく。


これに対して、自分の思い、考えに、無意識に逆らった言動をしてしまう鬼っ子を「天邪鬼(あまのじゃく)」っていいますよね。
自己完結の正反対、自己矛盾。


でも最近は聞かなくなったような気もしますね天邪鬼って。SNS時代にはそぐわないんでしょうかね。
たいていの場合、自分で分かっているっていうのが天邪鬼の特徴でした。


天邪鬼は雨の気配に敏感じゃないでしょうけれど、アマガエルが傍に居ない我々が頼りにしているのは気象予報士さんですね。


鳴いて雨が降らなくたって、ぎゃくぎゃくどんくは文句を言われることはありませんが、気象予報士さんは、予報が外れると批判にさらされてしまいますね。


批判してくる人たちに対して「アマガエルじゃねえよ!」とは言えないでしょうからね。


一方で、雨が降ると、あるいは降りそうになると、頭痛、めまい、耳鳴りがして身体がだるくなってしまうっていう人がいます。


漢方系の薬も出ているようですが、なぜそういう反応が人体に起きるのかは解明されていないようですね。
「雨ダルさん」っていう言い方もあるみたいです。


気圧の変化でそうなるんじゃないかって説が有力だそうですが、人間も不思議なアンテナを持っているんだろうとは思いますね。


アマガエル、天邪鬼と同様に、自分でコントロールできない特殊能力、と言えるかもしれません。


嬉しい方向の能力じゃないところが残念ですが、病気って考えるんじゃなくって、特殊能力って捉えると、薬に頼らずに自分と付き合っていけるんじゃないかと。
気圧エスパー、とか。


カエルと一緒にするんじゃない! って、そですよね~。はい~。