ウキウキ呑もう! ニコニコ食べよう!

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ーー 居酒屋トークの ネタブログ ーー

【レモンライムの青い風】「香酸柑橘(こうさんかんきつ)」って日本にいっぱいあるんでした

< 「クレモンサワー」っていうのをミコちゃんが呑んでいたので 柑橘の話になりました >

いつものごとく、焼酎バーのカウンターであります。
雨模様だったせいもあってか、マスターとミコちゃんと私の3人だけの晩でした。


カウンター脇に焼酎の一升瓶がズラズラ並んでいますんで、いつものヤツ、あるいは、見たことのないヤツがあればそれを、ロックでいただいておりますんで、小冊子みたいになっているメニューなんて見たことがないんですね。


カウンター族はたいていそんな感じです。
ま、ビール党もいますけどね。


けっこう頻繁にメニューを書き換えて新しくしている、熱心なお店です。


でも変わるのはアテがほとんどですし、新しくなったメニューはホワイトボードにも書いてあります。


それにまあ、マスターと話すことでその辺りの事情を知るっていうのが、カウンター族のコミュニケーションってところですねえ。


ミコちゃんは麦焼酎の炭酸割りがお気に入りなんで、やっぱり見るのはメニューじゃなくってカウンター脇の一升瓶なんですけど、その晩は珍しくペラペラ、新しくなったメニューをめくっておられました。


なんとなく、って感じでしょうかねえ。

 

 

 


「あのさあ、マスターさあ」


「ほい、なんでしょ」


メニューに誤字でも見つけたのかと思ったらですね、


「レモンサワーってあるよねえ」


「はあい。前からずっとありますよ」


「でさあ、その下にさあ、クレモンサワーってあんじゃん」


「はい、きょうからです」


「へええ、メニューがさあ、新しくなったみたいだったから、一応さあ、見てたんだけど。なんなの? クレモンサワーって?」


「国産のレモンサワー」


「はあ?」


そりゃあね、ミコちゃんじゃなくたって、はあ? ってなりますよ。


「友だちがね、広島なんですよ。広島の呉。瀬戸内レモンって知ってるでしょ。広島が1番生産量が多いらしいんだけど、その中でもね、呉のレモンがイイんだっていうんですよ。そんで、いっぱいくれたんですよ。クレのレモンだからクレモンサワー」


く、くだらんっ。。。


「クレモンじゃないほうは? どこのなの?」


「輸入もんでしょうね」


「じゃあ、ユレモンサワー?」


ミコちゃん、そのノリはちょっと違うかと。。。


「そうとも言いますね」


言いませんッ!


ま、なんと言いますか、どういう了解をしたものか、ミコちゃんは麦焼酎のクレモンサワーをいってましたです。


生搾りクレモンサワー。


味とか、香りとか、どう? 違う?


「ぜ~んぜん分かんなあい」


だそうでございました。


瀬戸内レモンってよく聞きますけど、どうなんでしょうね。


呑み屋さんでレモンサワーってけっこう呑んでいる人いますけど、それはクレモンサワーですか? とかイチイチ聞きませんし、ま、聞いても通じないでしょうけど、やっぱりコストっていうことで輸入レモンなんでしょうかね。
って、勝手に呉の、瀬戸内レモンの方がオタカイって決めちゃってますけど。


割って吞むっていうことをしませんので、よく判っていないんですけど、甲類であればレモンに限らず、果物の香りっていうのは有った方がイイのかなって思いますけど、麦とか、芋とかでも、やっぱり香りを付けた方が旨いんでしょうか。


ん~。嗜好品っていうことで言えば、個人の好みってことなんでしょうけどね。

 

 

 


「ライム、あるう~?」


「ありますけど」


「どこのライム?」


「八百屋さんのライム」


「ふううん。ま、いいや。ライムサワー」


ミコちゃん、ペース速いっすね。


「ライムはですね、なんと愛媛県の名産ライムですよ。きのうまでね」


「なに言ってんのお~。なんにも面白くないよお~」


っていうことでございましてね、ミコちゃんのペースはどんどん速くなっていったのでありました。


レモンもライムも、ほとんど輸入みたいですけど、日本産っていうのも人気が高いんだそうですね。

 

あとから調べてみたら、マスターの言っていることはホントなんでした。
レモンは瀬戸内、広島県のレモン。ライムは愛媛県が名産らしいです。

今回、クレモンサワーっていうのに出会って、柑橘類って料理ばかりじゃなくって、酒との相性もイイんだろうなあって改めて気付きました。


みかんは実をそのまま食べる柑橘類ですが、レモン、ライムなんかは、普通には実をそのまま食べることはしなくって、搾って、果汁と香りを楽しむもので「香酸柑橘(こうさんかんきつ)」って言うんだそうです。


香酸柑橘。
一番身近なのはレモンでしょうか。


例えばですね、みんな大好き、酒のアテとしても人気のから揚げですが、たいてい、くし切りレモンが付いてきますよね。


どうやって搾ってます?

 

 

くし切りにしてあるレモン片の皮の部分を上にして、ギュウ~って、レモン汁を回しかけるようにする。


っていう人が多いように見受けますけれど、それだと果汁の酸味を楽しむことは出来ますけれど、レモンの香りっていう、もう1つの楽しみが充分にはから揚げに乗っけることは出来ませんよね。


皮の部分を下にして、から揚げに充分近づけながらギュウ~ってやると、レモンの香りが指よりもから揚げの方に飛び散ってくれて、酸味と一緒に香りを楽しむことが出来ます。


カクテルなんかで、グラスのふちにくし切りレモンがちょこんって刺して出てくることがありますよね。


どうぞご自由にってことなんでしょうけれど、あの場合も、皮の部分をカクテルの表面に近づけてギュウ~ってやると、レモンの香りが加わって、とっても爽やかなドリンクになるんですよねえ。


ライムでも一緒です。


ま、皮ごとかじりながらやっている人もいます。ま、好きずきでイイんですけどね。


うまく搾れば、一瞬ではあっても周りの空気も爽やかになります。


ところで、今回調べてみるまで全然知らなかったんですけど、国産の「香酸柑橘」って、なんだかいっぱいあるんですね。


地産地消ってことなのか、名前を聞くこともなかった「香酸柑橘」


焼酎ロックにも、めっちゃ相性のイイ「香酸柑橘」っていうのがあるかもですので、探して試してみたいって思うんですけど、西日本、四国、九州の酒呑みはもうすでにいろいろお試し済みでしょうか。


こんな「香酸柑橘」があって、こうして呑むのがイイよ。とかありましたら、ぜひにご教示を!


30種類以上あるっていうことなんですけど、ほぼ西の方ばっかりみたいなんですよねえ。


地元の人にとっては当たり前なんでしょうけど、初めて聞く「香酸柑橘」


鹿児島県の「辺塚でです」
でです、っていうのは地元での呼びかたで、外向け(?)には「辺塚だいだい」って言うそうです。
酢の代用品ってことなんですけど、ライムに似た香りが爽やかなんだそうです。ヨサゲですねえ。


大隅半島の東寄り、辺塚(へつか)っていう地域に自生している「でです」


「辺塚だいだい」実はこれ、知ってますよお。
キリン氷結、9%缶チューハイね。その中にありました「辺塚だいだい
どんなだったか、覚えていませんですけどねえ。


宮崎県の「ヘベス」
これですね「平兵衛酢(へいべいす)」っていうのが短縮されて「ヘベス」っていうことになっているみたいなんですね。


江戸末期に宮崎県日向市の長宗我部平兵衛さんが原木を栽培していたんだそうで、どこから伝わって来たものなのか、その果実、酸っぱあああ、けど旨いってことで、有名になった平兵衛さんの酢、から来ているんでしょうねえ。知らんけど。


長宗我部っていうんですから、四国から移り住んだお侍さんだったんでしょうかね。


皮が薄くてタネも少ないってことで、いろいろと使いやすい「ヘベス」だそうです。
宮崎県は各種の焼酎がありますからね。ヘベス。どうなんでしょう。
ヘベスで焼酎、やっておられる方、いらっしゃいます?


長崎県の「ユウコウ」
県内の一部の地域。かつて隠れキリシタンがいた地域に自生しているっていう「香酸柑橘」


なにかキリスト教と関連があるんじゃないかっていう説もあるんだそうですけど、どうでしょうね。
クリスチャンと「香酸柑橘」


ユウコウって、友好?
ん~。さっぱり空想も働きませんけどね。


徳島県の「ユコウ」
柚子と橙の自然交雑種だっていう「香酸柑橘」だそうなんですけど、名前的には長崎県の「ユウコウ」と似てますね。


天然の調味料の呼び方として、そういう言い方が?


徳島県長崎県じゃ、そういう流通は、ま、ないでしょかねえ。距離がありますもんねえ。


本州へ来まして、山口県の「長門ゆずきち」
古くから栽培されている「香酸柑橘」なんだそうですけど、ゆずきちって言っても、柚子じゃないんでしょうね。


露地栽培されていて、8月中旬から10月上旬に出荷。
ん~。全国に向けて出回っているんでしょうか。聞いたことないです。


広島県の「ジャボン」
東広島市の名産「香酸柑橘」だそうですけど、南西隣りがレモンの呉市です。
けっこう酸っぱい地域?


でもこの「ジャボン」は寒くなる頃には糖度が11度って、キウイと同じぐらいの甘さになるんだそうです。
酸っぱさより香りってことなのかもですね。


和歌山県の「ジャバラ」
ジャボン、ジャバラ。ま、なんの関連もないんでしょうね。


いや、でもやっぱり味の表現だとか、調味料のジャンルだとか、なにか言葉として共通するものがあったりしないんでしょうか。地域的には離れてますけどね。


両方とも聞いたことも見たこともないのが、けっこう残念な気分。


三重県の「新姫(にいひめ)」
熊野市に自生している「香酸柑橘」だそうで、市の天然記念物。
花がキレイなんでお姫様っていう名前なんでしょうかね。

 

 

 


まあ、他にもいっぱいあるってことなんでしたけど、ほぼ西日本。


焼酎に合う「香酸柑橘」をぜひ見つけたいなあって思います。


そういえばですね、竹内まりやのヒット曲に「ドリーム・オブ・ユー〜レモンライムの青い風〜」っていう歌がありますね。


レモンライムっていう果実があるのかなって思ったんですけど、それはやっぱり、ないみたいですねえ。


♪レモン・ライムの青い風


♪伝えて愛の Dream of you


今度、ミコちゃんにレモンとライム、両方一緒にって勧めてみようかしらん!?