ウキウキ呑もう! ニコニコ食べよう!

ウキウキ呑もう! ニコニコ食べよう!

ーー 居酒屋トークの ネタブログ ーー

【レタスチャーハン】 旨さのポイントは低温調理チャーシューのゴロゴロ だけじゃないんです

<最初から旨くて 最後まで旨い そういうチャーハンに わたしは成りたい?>

チコちゃんの中の人は、大のチャーハン好きだそうで、チャーハンばっかり食べているという話もあります。
自分で作っている可能性の大きい人らしいですよね、チコちゃんの中の人。
でもまあ、毎回自宅でってことじゃなくて住んでいる周りに、ンまいチャーハンを出してくれる店がいっぱいあったりするのかもしれませんね。


だとしたらイイ環境ですよね。羨ましい。
私の場合はですね、ちと離れた商店街の、そこからまた外れたところにある中華屋さんですね。ンまいチャーハン。


日本人のオヤヂがやっている、赤いのれんの町中華。のれんには「ラーメン」という文字が白抜きされている、あの、よく見る普通の外観です。


実はですね、実名とかを伏せようと思うのはですね、イチオシのはずのラーメンがですね、なんといいますかですね、というより、ハッキリ、不味い。


不思議ですねえ。珍しいですよ、ハッキリとまずいラーメン。
でも何回も通っています。


なぜならば、その店のレタスチャーハンが絶品だから~。チコちゃん風に読んでいただければ、と、はい。

f:id:wakuwaku_nikopaku:20210101092147j:plain
チャーハン好きはたくさんいると思いますが、どうでしょうかレタスチャーハン。好きですか? ンまいレタスチャーハン食べたことありますか?


その店のオヤヂ、無愛想です。細身の身体に黒い半袖Tシャツ、ジーンズ、年季の入った元は白かったであろう薄茶色の前掛けを締めて、ほぼしゃべりません。


カウンターに座ると、水を持ってきてくれるのはオカミさんですが、こちらもジーンズに黒Tシャツで、前掛けは無し。やっぱり無口。
二人とも、いらっしゃい、とか言わないんです。
ま、さほど望みもしませんけれどね。


そういう、町の商店街からも忘れられているようなハズレの方にある町中華。令和ではレア、ですよね。
で、町レア中華のメニューで、レタスチャーハンがあるのも珍しいと思います。


怪しい、期待できない雰囲気の中で。なぜ最初からレタスチャーハンにチャレンジしたのか。


それはですね、勘が働いた、とかそういうのではなく、壁に貼られたメニューの短冊。油にまみれて燻製状態なった二十枚ほどのビラビラの中に、一枚だけ、まだ白さの残った短冊があって、それがレタスチャーハンだったから~。はい。またお願いいたします。チコちゃんね。しつこいね、どうも。

f:id:wakuwaku_nikopaku:20210101092254j:plain
え~、それはですね、7月初夏、午後二時ぐらいのことでした。
意を決して注文しました。
「レタスチャーハン」
するとオカミさんが厨房に向かって「レタス」と短く通達。


こういう町中華、多いですよね。オカミさんが水を持ってきてくれて、注文すると、厨房の中へ伝言リレー。


たいていの場合、オカミさんが繰り返さなくたって、伝わっていると思うんですけれどね。そんなに広いスペースじゃないし、厨房のオヤヂがすぐそこにいるわけですkらね。
でもまあ、そういう流れ。システム、なんでございましょう。


オヤヂは頷きもせず、無言でコンロに火を入れる。店の中の空気は重たいまんま。


なんか、失敗したかなあ、と期待感ゼロで、ぽつねんと座る丸椅子の尻も落ち着かない感じだったのです。


5人ほど座れるカウンターと、4人掛けテーブルが2つの小さな店です。エアコンは動いていますが、設定温度が高いのか、パフォーマンスが頼りないのか、店の中は少し暑かったです。
夏の暑さの中の町中華。自動ドアとかじゃなくって、ガラガラと建付けもよろしからざる引き戸の店舗。外と変わらない夏の熱気。ありますよねえ。好きですけどね、そういう店。


カウンターから厨房の様子が全行程見渡せる。
オヤヂもオカミさんも首にふにゃふにゃのタオルを巻いて、汗を拭いてますね。
厨房はエアコンなんか付けたって涼しくなるわけもないんだし、夏は暑いもんだからね。とかは言わないです。オヤヂもオカミさんも、客もです。


オヤヂはチャン鍋に火を入れるとすぐに、金色のボールに玉子を2つ割り入れます。
今どき金色のボール。ステンレスじゃなくって、真鍮性?


にしても火の勢い、スゲエなあ。熱いし暑いだろうなあ。


太デカイ例の箸で、ガチャガチャと大雑把にかき混ぜたかと思ったら、なんと、そのボールに炊飯器からごはんをドサドサッ。
は?


オヤヂは目をあげるでもなく、またガチャガチャ大雑把にかき混ぜて、すぐ背中を振り返って、チャン鍋の油を油壷にこぼしたかと思うと、火はそのまま、ボールの中に細かく刻んであったネギ、人参、ピーマンをチャン鍋に放り込んで、今度は鉄杓子でガチャガチャかき混ぜる。


背中を向けたまま勢いよく振り始めます。
右手で、振り返りもせずボールを調理台に戻します。


ここまで、スンゴク手早い。おっ、と思いました。でもまあ、ひと言もなし。


すごくイイ、上質な炒め音がして、素晴らしく香ばしい空気が店に充満し始めます。
期待感が急カーブで上昇。でも、暑い。でも期待感で苦情が引っ込みます。


アサヒビール印のコップの水を呑んだら、ぬるいのでした。道具だとか空気感だとか店の人間だとか、なんでも昭和だね、この店は。イイね。水が冷たくなくたって、イイっす。


と、オヤジは火を止めて、素早く振り返り、台の下から取り出したのは丸々としたチャーシュー。それを無表情のまま、大きく厚く2切れ。それをまたザクザクとサイコロに。

f:id:wakuwaku_nikopaku:20210101094049j:plain
中華包丁ですくってチャン鍋へ。火を入れてザッザッと振る。なんか幾つか調味料でしょうね。パッパッと入れてザッザッとやってます。火は入っていません。


で、また振り返ってレタスを、案外細かく手でちぎってチャン鍋へ。

 

ザッザッ。もう一回振り返ってレタスを手早くちぎってチャン鍋へ。
ザッザッとやって火を止めて、たぶんごま油を回し入れて、ザッザッ。一連の流れです。手早いです。実は知られた名人なのか? まさかね。

f:id:wakuwaku_nikopaku:20210101094133j:plain
カウンター越しにドンッ。オマチドウ、とか、当然なし。何も言わない。見ると、チャーハンの上にグリンピースが3つほど。え? これ、要る? 懐かしいけど。嬉しいけど。


ドーム型に盛ったんでしょうけれど、崩れてます。ゴロゴロと存在を主張する柔らかそうなチャーシューはイイとして、レタスがアホ毛みたいにポンポンチャーハンの山から飛び出していて、まあ、ブサイクなファーストコンタクト。
でも鮮やかな色合わせではあるのですよ。


と、オカミさんがスープをドンッ。蓮華付き。こちらも無言。
カウンターテーブルの上には、箸入れに割りばし。しょう油、ラー油、酢のビン。その隣にはラーメンどんぶりに入れられた蓮華のヤマが、なんとなく無愛想に置かれています。


今回はチャーハンだったので、蓮華がデフォルトで付いてきたけれど、麺類だと蓮華なしで出されて、使うヤツは勝手に取ってね、という“システム”なんでしょうね。
道具も自然に店の主人に似てくるという、ペットと同じ法則なんでしょうかね。


まずスープをひと口。
あれ? イイ感じ。入っているのは細かく刻まれたワカメと玉ねぎ。香りが、イイのでした。
オヤヂは厨房の端っこで丸椅子に腰かけて、無言のまま新聞読んでます。


さて本編。レタスチャーハンです。
見た目に反してパラパラ具合が最高レベル。黄金チャーハンってやつですね。
コショウの効かせ方がオヤジのウデを感じさせます。めっちゃンまいです。


レタスはシャキシャキ。その細かさが絶妙です。
そしてなによりチャーシューです。
ゴロゴロと大きいんですが、チャーハンの黄金米と、シャキシャキのレタスとを引き立てながら、味わい深く自己主張も忘れない。
なかなか侮れない。いやいや侮れないどころではなく、この柔らかさ、ただものではないです。

 


「んふう」
思わず鼻から声が出てしまいました。
慌てて呑み込んで、んでもって、声を出してしまった流れで、
「チャーシュー、ンまいね」
と言ってしまっていたのでした。
そしたらですね、なんとオヤヂがチラッとこっちを見て、
「低温調理。特別性だからね」
普通のトーン普通の声でした。と、オカミさんが脇から、
「お米は契約農家に作ってもらってんの」


なんだ、この絶妙コンビネーション。夫唱婦随ってやつ? これもまた“システム”?
会話は以上、お終い。さっさと食え、ってこと? はい、食べます。言われなくたってたべますよオ。


ゴロゴロしたチャーシューがたくさん入っているのに、硬さを主張しているのは噛み応えの心地いいレタスだけ。
脂身の甘さがたまらなくンまいチャーシュー。
小さくちぎられたシャキシャキのレタスが口の中をニュートラルにしてくれます。
一粒ひと粒がキレイに玉子をまとったごはんが、ほんわかながらスパイシー。


レタスチャーハンは、とっても満足、しあわせの味。鼻の穴おっぴろげてガツガツいきます。もう、たまりませ~ん。
絶品レタスチャーハン。


で、何回か通ううちに、ラーメン、いってみたんですが、……。という顛末でありました。

 


町中華ではありますが、オヤヂ、麺類キライなのかもなあ、と思うです。
ラーメンなんかどうだっていいじゃん、という町中華。なのかしらん。


ごはん類はどれもンまいです。その中でも低温調理チャーシューが使われているのはレタスチャーハンだけです。レタスチャーハンが最高です。ンまいです。
10人が食べて10人がンまい、というレベルです。ラーメンは、……。ですけどね。


ちなみにレタスチャーハンの発祥は、熊本県八代だとか、石川県金沢だとか、いくつかあるみたいです。
ま、日本での発祥地ということなんでしょうけれどね。
中国まで発祥地問題を拡げていくと、それこそご当地ごとのレタスチャーハン、ってことになりそうです。


でも、決め手はゴロゴロチャーシュー、だと強く思います。
低温調理って町中華にも浸透しているんでありますね。


とっても満足、町中華のレタスチャーハンの話でした。

 

<レタスチャーハンの身体に旨い満足度>

レタスにも色々種類があるらしいですが、このチャーハンに使われているレタスの種類はなんなのか分かりません。


ですが、どこでもお目にかかる、ごく普通のやつだと思います。
レタスはβ-カロテン、ビタミンC、Eで老化防止、カリウムで高血圧予防、そして言わずと知れた食物繊維で新陳代謝の効果があるらしいです。


チャーシューはビタミンB群が豊富でやっぱり新陳代謝に効果があって、疲労回復効果ですよね。


チャーハンのカロリーに抵抗感のある方、レタスチャーハンならオッケーかもですね。

 

<レタスチャーハンの心に旨い満足度>

町中華のレタスチャーハンって、どこでもあるってわけじゃないところが残念ですが、罪悪感の無いチャーハンとして女性には人気のメニューだと聞いたことがあります。


なんでやっていない町中華がけっこう多いのか。特に難しいことは無さそうに思うんですが、やっぱり、あれですかね、特別な難しさがあったりするんですかね。
自宅でチャレンジ、というテもありますけれどね。


健康はもちろん大事なことだと思いますが、ンまいなあと思いながら食べられるレタスチャーハンは、ガッツリ食べて心にンまい、ですよ。

 

<レタスチャーハンの酒のアテ満足度>

ん~。低温調理チャーシューだけならバッチリいけるんじゃなかろうか、とも思うんですが、どうでしょうか。


やっぱりチャーハンの中に入ってるからンまいのかなあ、とも思います。

 

 

<レタスチャーハンの酒の〆満足度>

これはいけますね。
餃子かなんかでビールを楽しんで、〆にレタスチャーハン。
これ、やってます。間違いないです。


腹に溜まるアテを食べないことが、正しい楽しみ方です。
ンまいチャーハンはですね、ガツガツ一気にいくのがンまいっすよ。

 

<ご近所の町中華にレタスチャーハンありますか?>

レタスチャーハンがお勧めの町中華、ありますか? 知ってますか?
情報、教えてくださ~い。


それと、一品だけンまい町中華とか。ドえらくユニークな町中華のオヤヂ、オカミさんとか、エピソードご教示いただけると嬉しいです。
いろんなオヤヂ、オカミさん、いますよねえ。


町中華リテラシーとか、一つのジャンルになり得るかも、と思いますです。