< 東京にアンテナショップを置いていないのは 2022年時点で1府6県 >
地方自治体が自分の地域の物品を紹介したり、消費者の反応を確認したりする目的で様々な場所に設置しているのが「アンテナショップ」と呼ばれるお店ですね。
日本全国から人が集まる場所として東京は圧倒的ですから、自然にアンテナショップも集まることになるんだろうと思います。
東京駅近辺、銀座だとか、特に人の集まる地域には県名の看板を出した店舗が目立っている印象がありますね。
全く無批判に、東京も含めて日本全国47都道府県のアンテナショップがあるんだろうって思っていたんですが、調べてみましたら1府6県のアンテナショップは無いみたいなんですね。
常設されているアンテナショップもありますけれど、当然のことながら様々な事情があって、今現在はアンテナを張って地元の物品に対しての反応を見る必要がないっていう判断があるのかもしれません。
東京にアンテナショップを置いていない府県は2022年3月時点で、
「千葉県」「神奈川県」「岐阜県」「愛知県」「京都府」「島根県」「佐賀県」でした。
このうち「千葉園」と「神奈川県」の2県については、人が集まって来るっていう意味において、東京と大差はないっていう判断なのかもしれないですね。
「京都府」についても、日本ばかりか世界から人が集まって来る街ですから、特に東京にアンテナを張る必要もないのかもしれないです。
アンテナショップにはその地元の物品を広く知らしめるっていう役割と共に、もう1つの重要な役割があるように思います。
実際に何軒かのアンテナショップに入ってみて感じたことは、その県に馴染みのない人が興味を持って物品を見て廻っているっていう楽しみ方と、その県の出身者が故郷の味を懐かしがって訪れるっていうのがあるっていうことですね。
ワアワア声をあげて喜んでいるは、まず間違いなくその地元の人たちでしょう。
地元のあの食べものが、全国流通していないっていうことにショックを受けるっていうのはよく聞くエピソードなんですけど、その全部ではないにしても、お目当ての一品を求めて自分の故郷のアンテナショップへ出向けば、目的の物品に出会えると共に、あ、これもあったなあ! っていう発見があるんだと思います。
すごくニコニコして商品を手に取っている人を、どこの県のアンテナショップでも見かけました。
故郷、田舎を持っている人の懐かしい幸福感って、こんなシチュエーションで自然に出てくる、かなり湿気の強い感じの笑顔に表れているんじゃないでしょうかね。
例えばその食品にアンテナショップで初めて遭遇した人と、ああ、これこれ! って手に取る人との間には越えられない一線があるんじゃないでしょうか。
同じように旨いと思ったとしても、やっぱり地元の味をかみしめる人が感じている満足感は一味違うでしょうね。
そこへ行って食べればイイじゃん! とはいうものの、どこへでもお出かけっておいそれとは出来ませんもんね。
で、東京のアンテナショップで買えない食べものにどういうのがあるのか、ちょっと調べてみようと思います。
まずは「千葉県」
中央区の京橋に「千葉県東京観光物産情報センター」っていうアンテナショップがあった時期もあるみたいですが、開店している時でも物品販売はしていなかったらしいです。
千葉県のご当地グルメに「神戸レタス」っていうのがあります。
千葉県なのに神戸? って思いますよね。じつはこれ「こうべ」じゃなくって「かんべ」って読むんだそうです。千葉県にある住所、地域名。
冬が旬のレタス。食べたことないですねえ。
「ホワイト餃子」野田市に本店があるホワイト餃子。うん、これ絶品ですよね。
でもまあ、もうアンテナ張って調査するっていうもんじゃなくって、全国区ですよね。個人的に初めて食べたのは石川県の金沢の店でだったりします。
「落花生」そですねえ、世界一でしょねえ。ちょっとお高めですけどね。
まあこれもまた、宣伝、調査する必要はないんでしょう。まあ確かに、お金さえ出せばどこででも買える一品です。
東京に住んでいる者にしてみれば、ローカル線でお気軽に行けますけどね、千葉県。
「神奈川県」
千代田区鍛治町に「なごみま鮮果」っていうアンテナショップが2019年まであったみたいです。
神奈川県のご当地グルメといえば「しらす」
鎌倉、湘南の名物ですよね。生シラスだとか、釜揚げだとかで地元で食べるのが、やっぱりイイでしょうねえ。
「サンマーメン」もやし、細切り豚肉のあんかけしょう油。家系以外のご当地ラーメンですね。横浜駅近くに数店舗集まっていますよね。
「小田原かまぼこ」これもまた今さら宣伝する必要もないってことなんでしょうねえ。
小田原にはアンテナっていうことじゃ全然なくって「鈴廣 かまぼこの里」っていうナイスな店があります。2回ほどお邪魔していますが、旨いですね。駐車場も広いです。ただ、残念なのは、ね、車で行くと、吞めないってことです。
箱根も近いですからね、泊まりでっていうのがベストなのかもです。
風祭っていう住所もカッコイイ! 風魔の地元? 知らんけど。
「岐阜県」
渋谷区千駄ヶ谷に「はらじゅく畑」っていういくつかの県が入っているアンテナショップがあって、以前ここで白川郷の農産物を扱っていたそうなんですが、今は入っていないそうです。
「鶏ちゃん」タレに漬け込んだ鶏肉を野菜と一緒に焼いて食べる奥美濃地方の郷土料理だそうですが「とりちゃん」じゃなくって「ケイちゃん」だそうです。
「へぼ料理」甘く煮たハチノコ。ふむっ、食べたことないです。
ん~、アンテナ張っても良さそうな気もしますけどねえ。へぼ???
「漬物ステーキ」飛騨地方の名物。凍ってしまった漬物を食べるための工夫から始まったんだそうです。
食べてことはありませんが、なんかね、いけそうな気がします。アテによさげ。
「愛知県」
中央区京橋、千葉県のアンテナショップのあった場所と同じところに「愛知県観光協会東京案内所」っていうのを2007年まで置いていたみたいです。
名古屋めしの県ですからねえ、メッチャいろいろありますよねえ。
「みそ煮込みうどん」「手羽先」「台湾ラーメン」「きしめん」「どて煮」「天むす」
まあ、県が宣伝するっていう前に、いろんなお店が率先して広めてますもんね。
いろんなところで、いろいろ食べています。
「京都府」
東京駅八重洲口の近くに「京都館」っていうアンテナショップを置いていたようなんですが、再開発地域になったんで閉館しているみたいです。
意外に濃い味の「京都ラーメン」「水菜」「九条ネギ」
アンテナを張る必要はないものばっかりなのかもですねえ。
「島根県」
千代田区有楽町に「日比谷しまね館」っていうアンテナショップがあるみたいなんですが、食材の扱いがあるのかどうか確認できませんでした。
島根県のご当地グルメって馴染みが無い感じです。
「芋煮」津和野のえびいも。旨そうです。
「出雲そば」香りも強いし味も濃かったです。あごだしで食べました。
「うずめめし」宮内庁選出の「日本五大名飯」の1つですね。情報だけは知っていました。
「佐賀県」
県のアンテナショップは置いていないんですが、佐賀市の物産販売協力店が実質的には佐賀県のアンテナショップの役割を果たしているっていう説明もありましたが、物産販売協力店って、「ふもと赤鶏」の居酒屋さんみたいですね。地元愛ってやつでしょうかねえ。
佐賀県のご当地グルメは「春一番」生のままでもたべられるっていうタマネギ。
佐賀大学が栽培を始めて、その健康効果として肝機能改善、血糖値改善が期待できるっていう「アイスプラント」
これは知りませんねえ。アンテナに乗っけてイイんじゃないでしょうかねえ。
「佐賀牛」は良く知られていますね。でも食べたことないです。
知らなかった食べものもありますけれど、情報収集だけですと、発信する側の意識でフィルターされてしまいますからね、やっぱり初見で、なんだこれ? に出会うのがアンテナショップの楽しみでしょうし、その場に地元の人がいれば、店員さんじゃなくたって勢い込んで説明してくれたりするっていうのが醍醐味ですよねえ。
で、今、コロナ禍の中ではアンテナショップでさえ思うように行けませんです。悲しい。。。
各地方には地元の人が意識していない「名物」って、かなりたくさんあるんだろうなあって思います。
え!? これ知らないの! 全国にあるんじゃないの? って言われて、知らんわッ! っていうのに名物が潜んでいるですよ。たぶん。