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【デジタルマップ】3次元ナビ 自動運転車 ドローン マップビジネスはどこに向かっているのか考える

<グーグルマップのローカルリスティングという方法に見る「伽藍とバザール」の実際>

先日、グーグルマップからメールが来て「おっ!?」と思ったのでありました。


「問題のご報告が大きな変化につながりました」
というタイトルのメール。


「あちゃあ、なんか、やらかしちゃったかなん???」
とビビったのでありました。


そりゃあビビりますよね、普通。グーグルからメール。しかもアドセンスとかアナリティクスとかからじゃなくって、グーグルマップ。ん~、なぜにマップから。
スパムメールでは無さそうですし。


確かに使ってますよ、グーグルマップ。っていうかマップを使うときは、100%グーグルマップです。
ですが、特にメールをやり取りするようなメディアじゃないです。そういう認識でしたので、何かしないとメール来ないよねえ、と思ってアタマぐるぐるさせてしまったのでした。


でもまあ、開くしかないですね。

 


で、開けてみて分かったのは、どうやら「メーリングリスト」に登録してある結果、送られてきたメールらしいのでした。


記憶にないなあ。。。グーグルマップにメールの登録、したっけかなあって感じでした。
もう10年以上になりますからねえ、使い始めたのは。その頃に登録したんでしょうねえ。
なんかね、そういう意識のお付き合いでしかないグーグルマップなのでありますよ。


で、読んでみますと、
「あなたが編集した場所が他のユーザーに注目されています」
ということなんでした。


ん? 新手の宣伝か? まだ半信半疑です。何言ってんの?


「あなたが名前を変更した〇〇店 の閲覧数が、変更後 200,000 件を超えました。有益な編集に感謝申し上げます」


なんのこっちゃ、とも思いましたが、ひとまずは自分の問題行動に対する指摘メールでは無いようなのでホッとしました。


で、記憶を一所懸命に寄り戻します。自分はグーグルマップで何をしたのか。
「問題のご報告」って、なんなのか。
そんな大層なことするか?! 自分。。。
ロームを起ち上げて、グーグルマップを開いて、考えてみました。


あ、これかッ。すぐ思いつきました。ここしばらく更新してはいなかったのですが、グーグルマップ上の店舗で、行ったことのある所に「スター」でマーキングしていたんですね。
ランチ散歩のみちしるべ。

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でも、自分で自分の行動をマッピングしてみる程度の意識でしたので、お店の感想だとかを書き込んだりしていませんし、そもそもローカル登録です。ココ行きましたってスターマーク付けるだけ。


「問題のご報告」は、やっぱり、謎。


で、メールに書かれている、自分でスターマークした店舗をつらつら眺めながら記憶を手繰り寄せて、やっと思い当たりました。


それは、1年ほど前のことでした。コロナ禍の自粛生活が定着し始めたころですね。
来客が無く、店舗の経営が苦しくなっているというニュースが盛んに言われるようになってきました。
グーグルマップ上のお店情報でも「閉業」という但し書きがちらほら見られるようになったんですね。


久しぶりに、ここ行ってみようかなあ、と思いついて、店の定休日、何曜日だったかな。
確認しようとグーグルマップを開く。そういう使い方。


で、ああ、ここねえ。何の変哲もない町中華だったけど、閉めちゃったのかあ、残念。
などと感じていた日々。そんなお店がいくつかありました。


その後、その閉業したお店の近くを通りかかることがあって、ふと見てみると、
ん? 営業してそうな、いつも通りやっていそうな雰囲気。なので、しげしげと確認。
やってんじゃん! 閉業してないよッ! 普通に営業してます。


で、家に帰って今一度グーグルマップで確認してみると、やっぱり閉業扱いになっている。


ええ~ツ! どゆこと? と思っていろいろ探ってみますと、グーグルマップの、ユーザーがその店舗の情報を編集できる機能を発見。

 


やってみようと思いましたですね。何故かというと、店の名前が違っていたり、載っている営業形態が違っていたりとかする情報が少なくなかったからなんですね。
だれでも編集できるという、ウィキシステム。


一旦編集に参加するとなると、幾つか何店舗か自分で確認していた情報を訂正、更新しました。
ここ、閉業してないよ。ここ、店の名前違うよ。ここ、場所がズレてるよ。
そうそう、そゆことやりましたです。思い出しました。


で、そのうちの1つの店舗情報が「閲覧数が、変更後 200,000 件を超えました」って結果になりましたよお、って報告メールだったんですね。律儀なことでございます。
グーグルマップさん、ありがとうございました。


改めて考えてみますと、グーグルマップってデジタルマップの利用ではデファクトスタンダードですよね。
圧倒的なんじゃないでしょうか。


でもね、マップに限らずなんですけど、グーグルさんは、時々やってくれますからね。なんじゃこりゃ、っていうこと、何回かありましたよね。みなさんも思い当たることがあるんじゃないでしょうか。


マップに関して振り返ってみますと、2019年の春辺り、多くの利用者から「はあっ?」グーグル、どした?
って言われた現象があったんですね。


「グーグルマップの劣化」と言われました。


バス停の表示が消え、いつも通っている路地が消えちゃった。道路の形状がへんてこりん。建物の情報が古いものに戻ってしまった。いろいろ取り沙汰されました。


で、なんとなく決定的と言いますか、みんなが納得した感じの情報が、
「グーグルマップからゼンリンのコピーライトが消えた」
というものでした。


ゼンリン。日本を代表する地図の会社ですね。「道路地図の昭文社」に対して「住宅地図のゼンリン」として有名です。


グーグルはデジタルマップを日本に提供するにあたってゼンリンと提携したってことなんですね。


アナログ情報からデジタル情報に移行するにあたって、その利用、運用方法について最もダイレクトに変化を求められたのが「地図・マップ」だと思われます。


新たな道路が作られたり、建造物の変化、店舗の入れ替わり、だとか変更情報の入れ替えがリアルタイムに可能になることが第一にあげられそうです。
数年に一回情報を更新した紙のマップを発行するのとはだいぶ違います。


店舗などの入れ替わりが激しい地域について考えてみますと、出来立ての最新地図が印刷所から出てきて書店に並ぶころには、もう変わっているっていうことが当たり前にありました。


情報更新頻度ばかりじゃなくって、それ以外にもここ最近、カーナビに使用されるデジタルマップの精度は一気にレベルアップが求められるようになりました。


車の自動運転が現実味を帯びてきたからですね。


自動運転ナビに求められる精度のベースに、日々変化する道路事情が、ほぼタイムロスなく更新されているマップは欠かせませんからね。
この日は、ここ、工事で通れませんよ。とか、事故で通行止めです、とか。


そういう情報を、ほぼリアルタイムに把握して情報反映しないと、自動運転の車が工事の穴に落ちちゃったりしますよ。


こうした技術革新は、我々に見えているものばかりではなく、これからの未来的な利用を見据えて進捗しているんでしょうね。いろいろインフラも整えないと実現できません。


今、一般的なカーナビは、高速を走っているのか、その下の一般道を走っているのか区別できていません。


高速を走っているのに「次を右です」とか言ったりします。「曲がれる交差点とか、ないわいッ!」ってことです。おそらく高級品カーナビでもそうなんだと思います。
でも、これ、専用衛星をもう一機上げて、緯度経度情報の2次元的位置情報から、高さも含めた3次元情報にする計画が進んでいるようです。


さらにこの3次元位置情報は、これからのドローン利用に大きく寄与することになりそうです。


マップ情報とは関係なさそうですが、ドローン操縦技術ってオリンピック競技に採用されるかもってレベルになってきていますよ。面白さ、楽しさの演出が出来そうなくらい、文化レベルを獲得した感じです。


ドローン個々の位置情報。やっぱり高さは重要になるんだろうと思います。


2021年は日本製のドローンが一気に攻勢をかける年になりそうな気配もあります。


こんな風にマップの利用形態が変わる以上、マップ自体の在り方も変化せざるを得ない状況。
それが少し前から始まっているということなんでしょうね。


グーグルマップの劣化といわれた変化は、マップデータを都度読み込むデータ容量を軽減する目的の「オフラインマップ」という新機能にともなうものだったようです。


グーグルとゼンリンの契約関係変化については何も公表されていませんが、明らかな変化があったことは事実ですね。コピーライトが消えているんですからね。


劣化という言葉を使ったのは、日本びいき、といいますか、ゼンリンの足で稼ぐマップ情報という何とも日本的な、職人的で地道な情報取得に対する判官びいき、みたいな感情が日本のメディアにあったからなのかもしれません。

 


グーグルマップは、「ローカルリスティング」と呼ばれる方法で情報の確度を上げて、劣化といわれたクオリティに対応していきました。ニュースにもなりました。


クロール可能な情報、サードパーティ情報、そして一般からの事実情報をマップに反映させるというのがグーグルの「ローカルリスティング」です。ざっくりですけれどね。
この中で明らかに信頼性に問題を抱えているのが「個人からの事実情報」ということになります。
情報の混乱はその仕組みからしょうがないことだと思います。誰もが好き勝手、自由に情報更新できるできるわけですからね。


情報精度の不確かさ、という点に関してはウィキペディアも同等だと思います。


誰か一人、1つの団体、1つの企業が提供する情報について明確に責任を持つ、という類のものではない、ということに納得してみんなが利用している。はず。
デジタル社会の中で最も顕著なアナログ社会との違いって、この辺なんじゃないでしょうかね。


伽藍とバザール」の実態です。


バザールに参加する人は、老若男女、なんの区別、差別なく買い物、つまり情報更新に参加できます。
大らかな性善説、と言えるのかもしれません。


悪貨は良貨を駆逐する。ということの正反対。「時間の経過とともに情報は正しく正確に更新されていく」というものでしょう。駆逐されるのは悪貨の方っていうロジックです。


地図情報は当然ながら商売アイテムです。GAFAとそれ以外の会社の競争というのが、すべてのジャンルにおいて繰り広げられて行くのは、今後しばらく変わらないんでしょう。


車の自動運転に使用するマップ情報に個人が自由に参加できる余地などないでしょうし、あっては困ると思いますが、リアル世界の変化のスピードはかつてないほど急速です。


世の中は 三日見ぬ間の 盛り場かな です。


交通、車の利用はかつて、運転すること自体が目的で、趣味はドライブなどという人も少なくなかった時代もあったんですが、今はもう、単なる移動手段として車が存在するということになっているのかもしれません。


何にしても、グーグルマップの情報は次第に精度を上げていっているのは事実だと思います。
それが「ローカルリスティング」のみによるものなのか、ゼンリンの手法をグーグルが独自に展開し始めたのかは知る由もありません。


ただ、今回の「問題のご報告が大きな変化につながりました」メールを受信して思うことは、「時間の経過とともに情報は正しく正確に更新されていく」というグーグルの中に在るんであろう性善説は、こうした情報更新者に対するフォローを、プログラムによる実行であるにせよ、細かく実施しているんだなあということです。


でも、なんか新しいフェーズに入るときには必ず混乱するタイミングがあるってこともまた、事実なんだろうとは思うんですけれどねエ。


GAFAねえ。この牙城ってしばらく変わらないんでしょうねえ。良くも悪しくも。


日本企業って全然、元気ない感じです。東芝の買収とか、どうなるんでしょうかねえ。この会社、経営陣に恵まれないまま時代の波に翻弄されちゃってますねえ。呑み仲間が働いている会社なんで、なんだかなあって思います。はい、思うだけです。社長さんが辞めるらしいですけれどねえ。


グーグルのバザール方式は、ヘッドが無いんじゃないかってぐらい、唐突に、大胆に、大幅に変わっちゃいます。【伽藍とバザール】って産業構造自体にも浸透してきているのかもですねえ。


アップルもバザール方式なのかなあ? っと最後はマップとは関係のないところでボンヤリしてきました。


ちょっと長めでした。お付き合い、ありがとうございました。