ウキウキ呑もう! ニコニコ食べよう!

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ーー 居酒屋トークの ネタブログ ーー

【メンチカツ】正しくはミンチカツやろ うんにゃ ミンスミートカツレツやで どっちゃでもエエがな

< ディープフライひき肉っていう表現もあったりして メンチって 要はアブラなの? >

なんでアブラって限定すんねん! メンチカツやで、カツやって言うてんのに。
いや、せやかて、ディープフライやで。
ディープってしっかり揚げるってことやろ。
どっぷりたっぷり、だぶだぶのアブラとちゃうか?
そんなんお前んとこだけやろ!

 


ま、今となってはこういったような居酒屋トークを思い出すだけなんでありますが、酒呑みは揚げ物が好きですからね、揚げ物談義ってしょっちゅうあります。


世の中は空前の「から揚げブーム」
から揚げは今、大きな顔していますねえ。


から揚げ専門店が続々と新規オープンしています。地球からニワトリ居なくなっちゃうんじゃないの? って思うぐらい、どんどん次々新規オープン。
ちとやり過ぎなんじゃないかって感じる、ブームを作ってしまえっていう、ここ十数年の外食産業経営、ではあります。


いつも酔っ払いの揚げ物論争が起きる居酒屋さんっていうのは、トマトサワーが人気ナンバーワンだという、焼酎居酒屋なんですね。


なんでその店では、夜ごとに揚げ物論争が起きているのかっていうのには、わけがありまして、そこで出すアテで人気上位を占めているのがぜ~んぶ揚げ物なんです。


しかも、その店のお手製っていうんじゃなくって、近所の肉屋さんから「完成品」を仕入れていて、店ではチーンして出すだけ。
ま、しっかりネタバレですし、値段設定もそれなりにするしかないってことで、そういう人気もあります。


でも店のマスターは、そういう話になると声を大きくして言います。


「バーロー! そこに付いてるレタス。そのちぎり方が旨さを際立たせるんだよ」


だとか、


「それな、そのケチャップ。ただのケチャップじゃないわけよ。自家製、魔法のケチャップ」


とか言っています。


魔法のケチャップはどの辺が魔法なのかと言いますと、はい、マスターが言っているだけなんであります。
誰も魔法を認めませんね。


カゴメのケチャップに、ブルドッグウスターソースを混ぜ合わせて、ちょっとタバスコを加える。
みんなニコニコ、おうちで混ぜ混ぜ、で出来ちゃう魔法です。


で、毎回では無いんですが、実りのない揚げ物論争にピリオドを打つ、女神さまが居るんですね。


ミッチ姫と呼ばれているその人は、30代らしい大柄な女性。


165センチだそうです。体重はヒ・ミ・ツ、まん丸な体系の可愛い女性です。
その大きさに恐れをなして揚げ物論争が治まるのかというと、さにあらず。
なんとミッチ姫は、その店が仕入れている揚げ物を販売している肉屋さんの娘さんなんですね。


揚げ物新商品情報なんかを提供してくれる、なかなか商売熱心な娘さんなんですよ。
って、たしか、品川区の会社で事務をやっているらしんですけれどね。


肉、大好き。揚げ物ラブ、なミッチ姫です。肉屋さんの方も時々手伝っているらしいです。

 


ミッチ姫とマスターの会話っていうのにも、お決まりのものがあって、


「キャベツの千切りの方が合うと思うんだけどねえ」


「オレ、ほら、50肩だからさ、千切りとかやっちゃだめだって、止められてんのよ医者から」


客は全員、し~んとしています。毎回一緒ですからね。


それに、60過ぎても50肩って言うのか? っていうことには誰もツッコミません。


ミッチ姫はその店の常連の女性客にも大人気です。
おそらく、常連の女の人たちは肉屋のお客さんでもあるでしょうし、ミッチ姫の小さい頃から知っているんだろうなって雰囲気です。


「なあに、ミッチ。ちょっと痩せたんじゃないの」
「やあだ、なに言ってんですか。肉屋の娘は痩せちゃダメなんですから」


ちとツッコめない会話もお決まりのものです。


肉屋の娘は痩せちゃダメ?


たしかにね、まったくもって身勝手な感覚ですが、肉屋さんとか、ケーキ屋さんとか、その店の人が、痩せてガリガリっていうより、ふっくらまるまるしている店の方が旨そうだなって、思ってしまいます。
ふっくらは幸せの形の1つなんでしょうね。


揚げ物、ふっくら、イイ感じです。


で、メンチカツの巧さの話なんですが、ミッチ姫によれば、やっぱり大事なのはアブラなんだそうです。


ミッチ姫の肉屋さん自家製のメンチカツは大人気なんですが、その日その日によって配合が違うんだそうです。
おおっ! なんかプロっぽい! ってプロの娘さんですから。いつも見ているし、作るのを手伝うこともあるそうです。


ビーフ、ポーク、チキンの合い挽き。

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ビーフとポークはその時の脂身の加減によって、合わせ方を変える。


チキンの脂はまず入れなくって、ビーフとポークの脂のバランスを整えるだけ、つなぎの役目として合わせる。


その日その時によって、合わせる肉が違うので、1枚60円のメンチカツですが、原価を考えれば、全然赤字、ってことも珍しくないそうです。


つまり高級品をミンチにすることも、けっこうな頻度であるってことですね。


さらに言えば、味の決め手はタマネギ。


辛めの、ワカイ、のがイイんだそうですが、若いって言ったって、タマネギの年齢、分かりませんねえ。プロが分かっていれば問題なしですが、ちと理解の難しいところかと。


そしてもう1つ、重要なのが塩コショウ。


特にコショウは白と黒と両方入れるんだそうですが、そのバランスは、合わせた肉の脂の具合を見てきめるんだそうで、メンチカツって、はい、プロの仕事の結果なわけです。


揚げるアブラは、当然のごとくラード。


毎日揚げるから、衣のカリカリした香りが揚げアブラに移っていて、新たに足していくラードはそんなに多くないんだそうですよ。

 


そんなことをニコニコと話してくれるミッチ姫なんですが、なんと、一番好きなメンチカツは自分の店のじゃなくって、「亀有メンチ」なんだそうです。


亀有メンチ。なんじゃそりゃ? 亀戸餃子なら知ってますけど。


「種類がね、いっぱいあんのよ」


だそうなんですが、メンチカツの種類? って思っちゃいますが、言われてみれば、なるほどです。
バリエーション、いろいろやれそうな食べものではあります。


食べたことはないんですが、亀有メンチを調べてみますと、
「下町メンチカツ専門店 亀有メンチ」

「亀有メンチ 150円」「シソメンチ 170円」「梅じそメンチ 200円」「チーズメンチ 200円」「亀有牛メンチ 170円」「カレーメンチ 170円」「とりメンチ 150円」「バジルチキン 170円」「味噌メンチ 
170円」「紅生姜メンチ 170円」


なるほどバリエーションです。


「牛メンチ丼」「ダブルチーズメンチカツ丼」「亀有牛メンチカツライス」っていうメニューもあって、お店で食べられるみたいです。


で、調べてみた結果として最も気になったのが、店の定款みたいなところに、「定食、テイクアウト、居酒屋」ってあることですね。居酒屋~!


こりゃ行ってみるしかないでしょ。って思っているんですが、東京の感染者、なかなか減りませんです。


ハズレのメンチカツは半分食べても胸やけしちゃいますが、旨いメンチカツは後引きますよね。


で、亀有メンチにみるように、値段です。魅力的な価格設定、これがまたイイですね。
メンチカツは高級ぶっちゃいけませんよね。


それでですね、亀有メンチを調べていての魅力的副産物。


実は各地に名物メンチがあったのでした。


千葉県の「館山メンチ」

 

神奈川県の「茅ヶ崎メンチ」

 

福島県の「三春グルメンチ」

 

静岡県の「長泉あしたかつ」


けっこうあるんでした。


もちろんお惣菜屋さんっていう方が多いんでしょうけれど、亀有メンチみたいに「居酒屋」っていう営業系地もあるのかもしれません。


いろいろ行ってみたい、食べてみたいメンチ情報をゲットしたわけなんですが、やっぱりね、酒のアテも重要ですけれど、店の中で、バカ言いながら、笑いながら、呑む夜が、早く戻って来て欲しいなあと、願わずにはおれませんです。


「メンチね、箸で持ってガツガツっていうのもイイんだけど、ナイフとフォークでね、おすまし顔で食べてみるっていうのもイイのよ。肉のアブラと揚げアブラの味がじわ~ってくるんだから」


だそうです。ミッチ姫が言うにはね。


ナマチュウ、呑みたいです。