< 「早稲女お断り」「京大女子お断り」とかもあるらしいですけど >
全日本学生選手権、インカレに東大の女子は出場できませんよ、ってことじゃもちろんないですね。
サークルですよ、大学のサークル。
インドカレーのサークルっていうのもあって、これは正々堂々インカレを名乗っているそうです。
いくつか複数の大学の学生が集まってサークル活動する「インターカレッジサークル」のことをインカレっていってますね。
大学間の交流っていうけっこう発展的なサークル活動っていう面もありますが、男女の出会いっていうことの悪発展みたいな形で犯罪行為が摘発された事件もあったりしました。
ま、ロクなことを考えないヤツっていうのはいつの時代でもいるもんです。
日本の世の中では「東大」っていう冠が付くと、それが組織であれシステムであれ、それだけでもう、別カテゴリ扱いになっちゃうようなことがありますね。
別格ってやつです。東大ですもん。
その東大っていう冠の付いた「東大女子お断り」っていう問題に対して、あーだこーだ言えるのは当の東大生か東大卒業生ぐらいのもので、私の様に遠い外野からどーのこーの言ってしまおうっていうのは能天気じゃないと出来ないことでしょねえ。
まあ、ムハハな酔人戯言であります。
インカレサークルなんて、なあんにも関わったことはありませんが、上野公園とか四谷、市ヶ谷辺りの花見の席で席取りのプラカードなんかで「インカレお花見サークル」なんていうのを見かけたことがあります。
お花見するのにサークルを組む必要があるの? っていうふうにも思いますけど、青春です。出会いの場ってことなんでしょう。なが~い目でみてやってください。
批判的なとらえ方にはどっかにね、ヤッカミ気分があるのかもしれませんね。特に東大ってなるとね。
花見ばっかりじゃなくって、映画鑑賞、読書会なんていうサークルもあるんだそうです。
でもまあ、多くはやっぱりスポーツ系ですね。テニスだとかサッカーだとかが盛んなようです。
女子大生にとっては他の大学の男子学生との交流っていうのは、大きな魅力になっているんでしょうね。
大いに張り切って欲しい気もします。健康的に。
今回の「東大女子お断り」っていうのを知ったのは、2022年2月に公開された、東大卒、藤田優さんの論文「東⼤インカレサークルで何が起こっているのか―「東⼤⼥⼦お断り」が守る格差構造―」です。
A4で73枚もある論文です。
東大のインカレテニスサークルって20ぐらいあるんだそうで、部外者としてはその数の多さにまず驚かされます。
東大生ってそんなにテニスが好きなんでしょうか。
でもまあ、多人数の1つっていう組織じゃなくって、20もあるっていうのは、テニスをプレーするっていう意味からすれば、参加する全員がプレーできるためには1つのテニスインカレに参加できる人数を絞らざるを得なくって、数が増えるのは当然なのかもしれません。
で、そのいっぱいある東大のテニスインカレのほとんどで、ルールっていいますか、サークルに入る条件として「東大女子お断り」っていうことでの門前払いがあるのは、悪しき習慣だ! ふざけんな! っていう論文です。
なんかね、確かに東大主催のインカレに「東大女子お断り」っていうのは、ちょっと信じ難いことですね。
東大の女子比率は例年2割いかないぐらいで推移しているらしいですが、その少ない東大女子を拒むっていうのは、テニスのインカレサークルの伝統なんだそうです。
女人禁制、ってことなんでしょうか。思考停止ですよね。
論文の中では「男尊女卑ルール」「男子優位のジェンダー秩序」という表現がとられていますが、その事実はテニスサークルに特有のことなのか、東大に特有のことなのか、全体像は把握できません。
もちろん、東大全体がそうした伝統の中で「東大女子」を門前払いしているとは思えませんが、非難されるべきルールが存在していることは明らかな事実であるように読み取れます。
っていうか、まあ、疑っているわけじゃないですけどね。
「ちやほや文化」「バカいじり文化」っていうのも存在するそうです。
東大の女子を阻んで行われているインカレサークルの活動の一環として、東大以外の大学の女子に対して「カワイイねえ」「お姫様」とかいった表現を使って、女の子おんなのこっていう扱い方をするのが「ちやほや文化」
会話の中で漢字を知らなかったり、時事問題について理解していないことに対して、バカだなあっていう言葉から男女のコミュニケーションを始めるのが「バカいじり文化」
だそうなんですが、酷い話で、「文化」っていう表現をしているのは痛烈な皮肉ってことなんでしょう。
「ちやほや文化」に関しては、他の大学の女子の「計算」っていうのもあるような気がします。
バカだなあっていう言葉を安直に発する東大男子をおだてておく方が、その場も丸く収まるし、エリート候補生とのお付き合いも出来る。
しょせんサークル活動なんだし、楽しく過ごす方がイイ。
まあ、いろんな人がいて、さまざまな考え方があるっていうことも充分考えられます。
「東大女子お断り」っていう考え方、実行がジェンダー差別だっていうことは明らかですし、前時代的なことだと思いますが、当の東大女子にしてみれば、そんなサークルに無理矢理入ろうとも思わないでしょうし、抗議する価値もないっていうような関わり方が続いてきたのかもしれません。
一部の学生の行動であるとはいえ、こういうことが連綿と続けらて来ていることは、なんだかなあっていう日本の現状ですからね、オレサマ文化みたいな愚劣な男性行動を助長してしまうことにもつながっているかもしれませんね。
オレサマ族って、オスとしての感覚、おかしいですよね。アッタマ悪い感じ。
今回この「東⼤インカレサークルで何が起こっているのか―「東⼤⼥⼦お断り」が守る格差構造―」っていう論文が公開されたっていうことは、フェミニズムっていうことじゃなくって、日本の男性中心社会を考え直していくきっかけになるといいなって思います。
ごく当たり前のことですが、優秀な日本女性は数多くいます。もちろん優秀な男性もたくさんいます。
けれども、自分のしている行動に気付いていない人も少なくないっていうのが現状なことも事実ですね。
優秀じゃない人も少なくない現実は残念ですけど、特に気がかりなのは「高学歴のバカ」が、このところ増えてきているように感じられることです。
男女ともにですね。
なにか日本のコアが揺らいでいるんじゃないかって考えてしまうような組織が、あっちにもこっちにも出来ているんじゃないかっていう恐怖感みたいなものもあります。
学歴で振るいにかけられて、結果、ランキングの高い大学卒、高学歴の人がリーダー的ポジションに就くのが通例ではあるんですが、求心力の無いバカなんです。もちろん全員じゃないですけど。
デジタルの遅れっていうのは、コンピュータを使えるかどうかじゃなくって、情報処理の考え方がすでに前時代のものなってしまっていて、問題解決の前段として、問題認識が精確に出来ていないリーダーが目立つ気がるんですね。特に永田町方面。
優秀な女性の活躍はもっと広範に進められるべきことだと思います。
優秀な男性陣も偏見無く、グローバルな中の日本の現状っていう組織としての視線の中に女性目線を加えていってほしいと思います。
「東⼤⼥⼦お断り」はホント、情けない、悲しい現状ですよ。
時間の取れる方は「東⼤インカレサークルで何が起こっているのか―「東⼤⼥⼦お断り」が守る格差構造―」に目を通して見てもイイんじゃないかって思います。
東大ってねえ。。。
wakuwaku-nikopaku.hatenablog.com