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【ファイトレメディエーション】植物による環境修復

< 地球は今 修復が必要なまでに傷付いているってことなんです >

SDGsっていう提言が、どんどん具体的に実行されてきているのは、人類、まだまだ捨てたもんじゃないっていう気がしています。


なにか出来ることからやっていこう、なにかしなければいけないレベルにまで。地球は傷付いているっていうことなんですよね。


そういう活動自体は賞賛すべきだと思いますし、活動している人たちを出来る範囲で応援したりもしているんですけど、ふっと気付いてみますと、そういう活動の際に目にするのはほとんどカタカナなんですよね。
カタカナ英語です。


そんなところにこだわる必要なんてなんにもないんですけど、なんかね、日本発のものでも無理矢理英語表現にして、カタカナ表記にしているのかなあって、不思議な感じがしたんですね。
あるいは、やっぱり、今のところ日本発の活動っていうのなんて無いよ、ってことだったりするのかもですけどね。

 


ま、地球上のどこが、その活動の発祥だとしても関係なくって、要は行動することだって、そう思ってはおります。


「レメディエーション」って初めて聞いた単語です。


英語に堪能な方にとっては、ごく普通の単語なのかもしれないんですけど、知らんなあ、です。
「remediation」治療とか修復っていう意味。


で、「ファイトレメディエーション」っていうのは、植物を利用して環境を修復しようっていう活動のことなんですけど、「ファイト」っていうのが、はあ? って思ったんですよね。
がんばれ! っていう意味のファイトで、修復をがんばれっていうことなのかなあって理解していたんですけど、全然違うんでした。


ファイトは「fight」じゃなくって「phyto」なんですね。フィトっていうカタカナ表記もあるみたいです。


phytoっていうのは「phytogenesis」の略で「植物発生学」って意味らしいです。
ふううん、です。


なので「ファイトレメディエーション」は「植物発生学修復」みたいな直訳ですね。


植物っていったら「プラント」とか「ベジタブル」ぐらいしか思い浮かべられない英語のボキャブラリーですので、直感的にファイトレメディエーションが植物による環境修復だっていうふうには理解するのが難しいです。


まあ、言葉的な実感とは無関係に、汚染された環境を植物の力を借りて修復しようという技術なんですね。


ファイトレメディエーションっていうのは、植物の根が、土の中から水分、様々な養分を吸い上げる力、吸い上げる「能力」を利用して、土壌や大気中の汚染物質を吸収、分解してもらおうっていうものです。


植物っていうのは根の部分に脳があるんじゃないかっていう説もあって、ごく身近な存在であるようにも感じていますけれど、まだまだ分かっていないことが多いみたいなんですよね。


広辞苑センセの新村出さんによれば、土、地っていう言葉の古語は「ナ」って言うんだそうで、植物の根についてこんなふうに言っています。


「相当に面積の広い地面をあるいは「ヌ」といい、また「ノ」という。これなども「ナ」の変体だと思われる。更に一歩を進めて言えば、草木のルートが地下にあるいは深くあるいは横に入っている部分を根というごときも、最初は草木の実体そのものを指したよりも、地下にある部分、詳しくいえば、草木が地下に縦なり横なりにもぐり込んだということをネと名づけたのではないかと考えられる」


根っていう日本語に、そもそも土壌っていうニュアンスがあったのかもしれないっていうのは、なかなか興味深いものがあります。


おそらくは福島原発事故廃棄物処理を頂点として、日本の廃棄物最終処理って化学的な方法を通して行われているみたいなんですけど、処理の各段階ですでに水質汚染、土壌汚染が起きていたりすることが指摘されたりもしています。
なんとか対処しないといけない環境汚染です。

 


そうした汚染に対して従来通り化学的に対処していたんでは、汚染の形が変わるだけで根本的解決には至らない。
それで植物の、自然の力を借りて、地球本来の環境を守りましょうっていう取り組みがファイトレメディエーション


植物の研究ってまだまだこれからっていうジャンルなんでしょうけれど、ハーブの効果っていうのは昔から知られていて、なんとかアロマとかいって、利用している人も少なくないんじゃないでしょうか。


気持ち、精神の安定っていう以外にも、肉体に対する植物療法っていうのも知られていますよね。
「フィトセラピー(Phytotherapy)」「ハーバルメディスン(Herbal Medicine)」って呼ばれています。


でもまあ、日本でも民間療法として、植物を薬として利用していた例は枚挙にいとまがありません。


植物の力を利用するファイトレメディエーションは、土、水、空気を対象とした環境修復を期待されています。


日本の土壌はカドミウム汚染の傾向が強いらしいんですが、セイヨウカラシナの重金属耐性が期待されています。
重金属イオンが根から吸い込まれて、植物の内部で無毒化されるってことなんですね。
ただ、根の伸びるスピードだとか、重金属の吸収量だとか、充分に効果のある植物っていうのがなかなか見つからないって発表されています。


でもねえ、成長、オッソイよ! って植物に言うのは御門違いってもんでしょうねえ。


汚染したのは誰なん? って植物から突っ込まれたら返す言葉もないってことでしょ。


遺伝子組み換えだとか、バクテリアとの組み合わせだとか、いろいろ研究が進められてはいるみたいですけどね。


空気中の汚染物質。例えば福島原発セシウム
アマランサス、セイヨウカラシナ、ヒマワリだとかに無害化する能力があるんだそうですが、セシウムは植物が取り込むその前に土壌に入ってしまうんで、今のところ有効な手段にはなっていないんだそうです。


生活排水に多く含まれているリンの問題も、なんとかファイトレメディエーションでの修復ができないか、研究が始まったばかりって段階みたいです。


ファイトレメディエーションは、生物学的環境修復っていうバイオレメディエーションの一つなわけですが、何も植物だけにこだわらず、微生物、細菌だとかも併用して成果をあげて、環境を有害物質を含まない、自然な状態に戻すべく実現化して欲しいものです。


ファイトレメディエーションそのものとは違うんでしょうけど、日本では「バイオネスト」っていう活動が「NPO法人樹木生態研究会」が中心になって行われいます。

 

東京、調布市味の素スタジアムで見たことがあるんですが、「落ち葉等微生物分解促進機能」っていうものだそうで、でっかい鳥の巣みたいな感じでした。

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ん? キングギドラの巣? って感じで目立ってました。


市民の森だとか、遊歩道だとか、緑を保全しようとしている施設がバイオネストの対象みたいですけど、人手を入れて剪定して維持していく中で、剪定して出る枝葉をゴミとして処分するんじゃなくって、その環境の中で自然な堆肥にして、環境の中に還元しようってことなんですね。


バイオっていうのは、ギリシャ語の「生命」っていう言葉からきているんだそうで、ネストは、その見た目のまま「巣」
生命の巣。それが「バイオネストキングギドラじゃない。

 


緑の環境が弱ってしまう前に、人の出来ることをやっておきましょう、っていう活動なんだろうなあって思うです。


まあね、なんでもかんでも批判の対象になっちゃってる感じの政府寄りの活動ですけど、こういうのもあるわけで、ちゃんとしている人たちだって、やっぱり居るんですよね。


でしゃばる必要は全然ないと思いますけど、政府中央にはね、もう少しね、オピニオンリーダー的な考え方と、行動で、環境修復とかを真剣にやっていっていただきたいもんでございます。はい。