< 大豆加工食品といえば 日本人にはかなり昔からお馴染みのものが多いです >
「ダイバーシティ」「生物多様性」「SDGs」ということが言われるようになって久しいですが、個人レベルで出来ることって何だろうっていう思いは、誰でも1度は持ったことがあるんじゃないでしょうか。
自分にも何か、出来ることがあるんじゃないか、っていう思い。
そんな中、望まれない「コロナ禍」の生活がやって来てしまいましたね。
言ってみれば強制的な「行動変容」の中に地球全体が包み込まれたという状況。
「ダイバーシティ」「生物多様性」「SDGs」という概念のベースになっているのは「サスティナブル」
持続可能ってことなんですよね。
何かの問題に一時的に取り組んで、それで問題の根本が解決されるということはないんだ。とう視点が21世紀のスタンダードになっているのかもです。
それだけに何を目指して、何をどうすればイイのか。そこがハッキリ見えないような部分もあります。
問題は1つじゃないので、それぞれの問題の横断的な判断も必要ですし、行動変容は難しいです。
ただ、コロナ禍での強制的な行動変容は、誰も望んでいないもので、自粛、我慢、巣ごもりという生活様式が、そのままで、明るい未来につながっていくとは思えませんよね。
でもあれです。何かね、21世紀の行動変容ってもんに参加できることってないかなあって思っていたところですね、「プラントベース」っていうのに出会いましたですよ。
ん~。けっこう前から言われてるみたいですけれどね。
「プラントベース」植物由来ってことですよね。
でも「ベジタリアン」だとか「ヴィーガン」だとかいう言葉と言いますか、行動に押されちゃった感じでしょうか。そんなに聞きませんよね「プラントベース」
こういうトレンドは何にしてもアメリカが先行しているような印象がありますが、「プラントベース」もアメリカが定義しています。
1980年代の「プラントベース」の定義。
「低脂肪であり繊維質を多く含む植物由来の健康的な食事」
すんげえ大雑把、と言いますか、「プラントベース」の正体がよく分かりませんね。
植物由来で高脂肪っていうのが、そもそも思い浮かびません。でもまあ、「健康的な食事」っていうのが定義の重要な部分なんでしょうね。80年代です。
で、この辺りがアメリカって底力あるよねえ、って思わされるところなんですが、ただ言っているだけじゃなくって、実際の行動に移すってことですね。
しかも、個人レベルで、ばかりじゃなくって企業が真剣に取り組んじゃうってこと。
とにかくやっちゃう、ってところはホント凄いと思います。
2010年に「プラントベース」が新たに定義しなおされます。
節操がないっていえば節操無いんですが、定義を更新しちゃうって辺りがアメリカのアメリカたるパワーだと思います。でも実際の行動を顧みた再定義、って言えるんでしょうね。
その新たな定義が、
「野菜、果物、全粉穀物、ナッツ、種子、豆類などの植物由来の食べ物から作られるもの」
いきなり、めっちゃ具体的です。
「健康的な食事」とかっていうぼんやりした概念じゃなくって、「植物由来の食べ物から作られるもの」それが
「プラントベースフード」ですよって、言い切っています。
「健康になろうよ」っていう、イイ子ちゃんっぽいキャッチコピーとかじゃなくって、「プラントベースフード」っていう食べものがあって、それに対してどう取り組むのかは、個人判断でしょ。っていう個人主義。
詳しくはないんですが、ベジタリアンとかヴィーガンっていうのは、なんとなくイデオロギー的なイメージがあります。
こうしなければいけない。これをしてはいけない。いけないルール。
で、この辺もアメリカっぽいんですが、これを食べちゃいけません、って言ってるのに、いいえ、あたしたちは食べるわよ、っていうのもアリで、自然、いくつもの流派が出来ちゃう。
でも、流派の中では厳密なルールがあって、それを守らなければいけない。そんな感じがします。
ただ、概念先行とはいえ、人類の食糧事情が次第にひっ迫しているっていうことと、「ダイバーシティ」「生物多様性」「SDGs」っていう考え方も含めて、人類の行動変容に具体の形を与え始めた企業があったことも事実ですね。
動物に依存した食料を、増え続ける人類全体に行き渡るようにするためには、動物の肉を増産すること自体が、自然環境にかなりの悪影響を与えることが提言されたりして、「代替肉」っていうのが商品化され始めました。
「大豆加工食品」ってやつですね。植物由来の「肉」イミテーション・ミート。
こうした具体が出てきて、「ベジタリアン」「ヴィーガン」といった、ある種のルールを共有するグループという活動形態から、「プラントベースフード」っていう選択肢としての食品が出て来たっていうことなんでしょうね。
日本でも2021年3月、パソナ、カゴメ、不二製油という企業グループを中心として「Plant Based Lifestyle Lab」というラボが設立されました。
「地球と人の健康および社会の持続的な発展に貢献する」っていうのがテーゼみたいです。
ま、ラボですからね、ぼんやりした言葉です。建前ですね、今のところ。
活動としては、
「植物性食品に関する認知度向上の取り組みや、食と健康に関する意識調査」
ってことで、スピード感はあまり感じられません。
ラボですし、日本のグループですからね、こんなもんかなあって気もしますが、実行部隊のアウトプットに期待したいところではあります。
ただね、今のところ植物性食品ってだいたい「大豆加工食品」なんですね、世界的に。大豆ばっかり。大豆って意外に凄い「豆」なのかもです。
で、考えてみますと、日本にはけっこう昔からありますよね「大豆加工食品」
味噌、しょう油なんて、世界に誇る日本の調味料。しょう油なんて最早、世界標準。
豆腐には、厚揚げとか、油揚げとかいうバリエーションがあります。
おから、豆乳、ゆばを使った料理もお馴染みですし、納豆、きな粉もありますね。
枝豆も人気ですし、もやしもそうです。煮豆料理も小鉢で出てくると嬉しい一品です。
なにか、こうした古くからある日本の「大豆加工食品」を活かして、世界に発信していくような動きを期待したいです。
大豆由来の「肉」ってまだ食べたことはないんですが、そのうち浸透してくるんでしょうね。
キユーピーが業務用に出しているというプロユース「HOBOTAMA」っていうのもあるみたいです。
大豆由来の、「ほぼたまご」ってことなんでしょうね。社食とか学食とか、そういう厨房で、もう活躍しているかもですよね。
大豆からたまご、なかなかのアイディア、というか実践ではありますよね。
でも、そんなして大豆が重要になってくると、大豆生産国、アメリカ、中国がやっぱり世界の食糧事情をリードすることになるんでしょうかねえ。
そうなると「遺伝子操作」とかが当たり前になっていって、健康のための植物由来っていうのも、なんだか根底から怪しくなってくるような気もします。
自然界に存在し得ないもの。そんなこと言ってられない状況なんですよって声が、これから大きくなってくるのかもしれません。
今の世代のことだけじゃなくって、次の世代。未来の地球のことを、そろそろ真剣に考えないといけないタイミングなのかもしれませんよね。本気でね。
今回の世界的パンデミックでの、人類の行動変容って「ダイバーシティ」「生物多様性」「SDGs」にうまく繋がっていって欲しいんですけれどねえ。
他力本願じゃダメなんでしょうけれど、誰かそういうリーダー、出てきてくれませんかね。
何を食べるかっていう世界の食糧事情にパラダイムシフトが訪れそうな気配があるんですけれどね。
日本の場合、政治家には期待できなさそうですが、お役所の頭イイ人たち。今回のコロナ対策の名誉挽回、失地回復って行動変容を、ぜひっ。。。