< 権力の座に見苦しくしがみつく人が多い中で もうヤ~メタっていう気持ちはどこから来たのか >
2001年、2002年、2003年の「ロード・オブ・ザ・リング」
2004年「ラストサムライ」
2005年「ナルニア国物語」
だとか、ほかにもたくさんの映画が、その圧倒的に豊かな自然、緑に囲まれた風景を舞台として撮影された国「ニュージーランド(New Zealand)」
イギリス連邦加盟国ですね。
「新しい」「ジーランド」っていう国名なんですけど、ジーランドっていうのはオランダの「ゼーラント(Zeeland)」のことなんだそうで、最初にこの島に入ったヨーロッパ人がオランダのアベル・タスマン(1603~1659)で、この人は長崎の出島にも来たことがあるそうですが、ゼーラントっていうのは「海の国」っていう意味なんだそうです。
大きくは北島と南島に分かれていて、その他にも小さな島がいくつかある国土面積は日本の4分の3ぐらいで、四季に恵まれている点でもニュージーランドは日本に似た国ですね。
日本人にニンキの観光地としては、ベスト10を出たり入ったりしています。
人口は500万人ほど。日本人からしてみますとかなり少ないですね。
その少ない人口の大半が面積の狭い北島に居住しているってこともあって、南島の自然は人の手が入っていない悠々としたものになっているってことでしょう。映画の舞台に選ばれているのもほとんど南島らしいです。
なんかね、時代を超越したような、地球の自然な風景に見えます。
って、映画でしか見たことないですけどね。
牛、羊もたくさんいて、ニュージーランド産の乳製品、肉がたくさん日本に入って来ています。農業国なんですね。
日本からは車の輸入が多いんだそうです。
ニュージーランドの国鳥は「キーウィ」
ニュージーランドにしかいないんですよね。飛べない鳥の代表みたいに言われています。この鳥にちなんで名付けられた果物が、マタタビ化の「キウイ」
鳥の名前も普通には「キウイ」って言っているような気がしますが、字面で見ますと鳥は「キーウィ」果物は「キウイ」って書いているのが多いです。
キウイフルーツの生産はイタリアが第1位だそうで、これはなんだか意外な感じです。第2位が中国、そして第3位がニュージーランド。
ただ、日本に入ってきているキウイフルーツは9割がニュージーランド産だそうです。
♪キウイヒ~ キウイホ~
♪キウイ食ってアゲリシャス
っていう歌っていいますか、コマーシャル覚えてますか?
あのコマーシャルはニュージーランドの会社「ゼスプリ(Zespri)」ですね。
キウイキャラクターがダンスしてました。
アゲリシャスっていうのは、「気分をアゲる、デリシャスなキウイ」ってことなんだそうで、アゲルデリシャス、アゲリシャスなんだそうです。
♪キウイ食ってアゲリシャス
主に食のジャンルで関係の深い国って言えそうなニュージーランドですが、君主はイギリス国王、行政の長は「ニュージーランド首相」ですね。
パーラメントっていう一院制議会で、近年、1935年以降はニュージーランド国民党とニュージーランド労働党の党首が首相を交代で務めています。そういう決まりっていうんじゃなくって、選挙の結果でですよ。
2017年にニュージーランド国民党のビル・イングリッシュ首相から、ニュージーランド労働党のジャシンダ・アーダーン首相に代わったときには大きな話題になりました。
なにかと世界的な話題になる女性ですよね、アーダーン首相って。
最初の話題はアーダーン首相が37歳3か月っていう若さだったことでした。
ニュージーランドで3人目の女性首相なんですけど、「ニュージーランド アーダーン首相 世界を動かす共感力」っていう書籍が出版されたりするような人気のある女性なんですよね。
ニュージーランドっていう国は、女性の権利について先進的な歴史を持っていて、1893年に世界初の女性参政権を実現させていて、女性の被選挙権も1919年から実現しているんですね。
日本で女性参政権が認められたのは1945年、被選挙権は1946年らしいですよ。
女性の政治意識っていうのは参政権そのものとは関係なく、個人の資質に基づくものなんだろうとは思いますけどね。
次に世界を驚かせて、女性たちから喝さいを浴びたのは、アーダーン首相の産休でした。
高い支持率が背景にあったのかもしれませんが、2018年、1ヶ月半の産休を取得しました。
肩ひじ張ってリキンデ産休を取るっていうスタイルじゃなくって、にっこり微笑みながら、さらりと実行したのがカッコイイ感じでした。
副首相のウインストン・ピータースが首相代行を果たしたっていうことだったんですけど、産休を実行することで世界に対してしっかりしたメッセージを発しましたね。絶賛です。
2020年には、新型コロナウイルス対策として、ニュージーランドに入国する人全員に、14日間の自主隔離を義務付けるっていう発表をして、世界に対して、ニュージーランドの国民に対して、その対策に理解を求めました。
ニュージーランドはコロナ対策に成功した国として世界的な賞賛を浴びましたね。
しんどいけど、しんどいことに耐えましょう。もっとしんどいことにならないために。
SNSを利用しての国民との対話を何回も繰り返して、不自由さへの許容を訴える姿は政治家のあるべき姿を見せてくれたように思えました。
アーダーン首相の評価は国内でもどんどん高まって、この2020年の総選挙でニュージーランド労働党は議席を大きく増やしてアーダーン政権は万全なものになったと評価されました。
それから、コロナパンデミックはずっと世界を覆いつくして治まる気配をみせず、様々な理由で諸物価が高騰し続けた3年が経過した2023年1月19日、アーダーン首相は「no longer have enough in the tank」って言って、再選を目指さず2月7日までに辞任するって発表しました。
このところニュージーランド労働党の支持率が急降下していたらしいんですが、この辞任表明もまた世界を驚かせましたですね。
アーダーン首相は2022年の夏、自分の将来について考えたそうです。
ニュージーランド、南半球の夏。寒さの中で考えたってことですね。
首相の職務を続けるために、何か必要なものを見つけたかったけれども、残念ながら、見つけられなかった。
首相という仕事は、タンクが満タンであって、さらに余力がなければ続けっれない。自分にはもう、充分なチカラがタンクに残っていない。
このまま続ければニュージーランドに不利益を与えてしまうことになる、辞めるタイミングが来たのです。
こんなふうなことを会見で言っていましたね。
支持率が落ちたから辞めるんだろうっていう見方もあるらしいですが、引き際を知っている政治家なんだっていう見方もありますね。
どんな組織でも、そのリーダーには時の運不運が付いて回ります。
娘さんも5才になって、母娘のコミュニケーションもいっぱしになっていることでしょうし、私人ではない時間を過ごさなければいけない仕事に対して、思うところが出てくるのも当然だと思われますね。
疲れた、とは言えませんよね。
権力じゃなくってマツリゴトを切り盛りして、自分の国を、国民を安寧にしたい。そう考えていた女性なんじゃないのかなって思います。
♪キウイを食べてアゲリシャス! っていうのにも限界があるってことなんでしょうかね。
日本の政治家は自己評価、客観性とか、全然無さそう。政治じゃなくって権力が好きなんでしょうかね。老害って言われている人も身を引きませんもんね。
っていうか、老いていなくたって害でしかないように見受けられるセンセもけっこういるっていうのが日本の実情。
北欧の女性リーダーたちにも、風当りに負けずに自分らしくがんばっていただきたいです。
たぶんおそらく、「あしたのジョー」なんて知らないだろう、1980年生まれのジャシンダ・ケイト・ローレル・アーダーンの、この言葉を素直に受け止めたいです。
「親切な人間は同時に強い人間でいられる、共感力とともに決断力も持てる、楽観的でありながら集中力も持てるんだという、その信念をニュージーランドの人たちに託せるはずだと、そう思いたい。加えて、自分らしいリーダー、自分が去るべき時をわきまえているリーダーにもなれるのだと、その信念も託したい」