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【クオータ制】政治では議員、企業では役員などの女性の割合が一定になるようにする制度

< クオータって四分の一 ってことじゃないんでした そりゃそでしょねえ >

四分の一制度、っていうんじゃ意味が分かりませんもんね。


「クオータ制」って、聞いたことがあるような気がしますねえ、っていう程度の認識しかありません。
みんな知ってる言葉なんでしょうか。
特に女性の間では常識レベルで知れ渡っている?


「クオータ」っていうカタカナ表記は英語表記だと「quota」で「quarter」じゃないんですね。
「quota」はラテン語由来の言葉で、割り当て、とか、分担っていう意味だそうです。


日本語での区別は難しくって「クオータ」と「クオーター」っていう微妙な違いしかないですし、耳で聞いたときにはほぼ判別できませんね。

 

 

 


純粋な言葉の意味としては、組織の中の男女バランスに限定して言っているんじゃなくって、民族や年齢っていうようにいろいろな出自、要素のステークホルダ―に対して、その違いの割り合いを初めから決めておくってことですね。


ただ、ニュースで取り上げられている「クオータ制」は、今のところ内閣の男女比、政治機関候補者の男女比、企業幹部の男女比に対して言われることが多いです。


特にこのところ声が大きくなってきているように感じるのは、内閣の女性比率でしょうか。
日本の内閣ばっかり見て暮らしていますと、そういうもんなのかなあってぐらいの意識しか持っていませんでした。
内閣に4人も女性大臣がいたら、お、今回は多いね、ってぐらいの認識。


世界的にみて日本の女性大臣の比率はかなり低いらしいんですよね。

 

 

 


国ごとの女性のポジションについて、指標がいくつかあります。


スイス非営利財団世界経済フォーラムが2006年から毎年発表している「GGI(ジェンダーギャップ指数)」
男女格差を数値化したものだそうなんですが、教育、経済、保健、政治の4分野で評価しています。


7月に発表された2022年のデータを見ますと、日本の数値は「0.650」で、世界146か国中116位にランキングされています。ヒクッ!


識字率、高等教育就学率の男女比等の教育分野は「1.000」の最高評価。


出生時男女比、平均寿命の男女比の健康分野は「0.973」の高評価。


と、教育、健康はトップクラスなんですが、


同一労働における賃金、管理的職業従事者の男女比等の経済参画分野は「0.584」


国会議員の男女比、閣僚の男女比等の政治参画分野は「0.061」


経済参画、政治参画の分野になると、極端に低く評価されているんですね。
政治参画分野が極端に低いです。


ちなみに第1位は「アイスランド 0.908」


第2位は「フィンランド 0.860」


第3位は「ノルウェー 0.854」


ジェンダーギャップ指数は北欧が圧倒的な高評価です。


他にも「GDI(ジェンダー開発指数)」っていうのがあります。
国連補助機関の「 国連開発計画」が、健康、知識、生活水準の男女格差を数値化して発表しているものです。


2020年12月に発表されたデータで日本は「0.978」世界167か国中55位にランキングされています。


日本人の健康、知識、生活水準に男女差があるようには感じていませんが、意外に低い順位ですね。


ちなみに第1位は「ウクライナ 1.000」


第2位は「ブルンジ 0.999」


第3位は「ドミニカ 0.999」


ウクライナってそういう国なんですね。


同じく「 国連開発計画」が発表している「GII(ジェンダー不平等指数)」っていうのもあるんですが、2009年まで発表していた「GEM(ジェンダー・エンパワーメント指数)」に女性の健康、教育水準を評価基準に加えて2010年から発表している指標です。


前の「ジェンダー・エンパワーメント指数」っていうのは、女性が政治参加や経済界で活躍できているか、意思決定に参加できるかどうかを表す指数ってうことですので、 男女比じゃなくって女性の現状を判断しようとするものなんでしょうね。


「エンパワーメント」っていうのは、権限、自信を与えるっていう意味の言葉ですね。
ただ、発表された評価結果が不十分だっていう意見があって、今のジェンダー不平等指数になったっていう経緯みたいです。
不平等指数、ダイレクトなネーミングですよね。


2020年12月に発表されたデータで日本は「0.094」で162か国中24位。


日本女性のエンパワーメントは高くはないものの、サイアクっていうレベルではないみたいですね。


ただ、このジェンダー不平等指数の評価からすると、ジェンダーギャップ指数、ジェンダー開発指数の指数の低さと折り合いが付かない感じですけどね。


こうした指標の数値を参考にしながら、男女の格差を是正していくための工夫の1つが「クオータ制」ってことなんですよね。


ノルウェーの政治家、1928年生まれの「ベリット・オース」が提唱した仕組みだそうです。


ノルウェー労働党員のベリット・オースは1967年にノルウェーオスロにほど近いアスケー市の市議会議員になって、1971年からは超党派の「女性団体」を結成して、とにかく市議会に女性を送り込もうと奔走していたんだそうです。


1972年、EU、当時のEC加盟を巡って労働党を除名されてしまったベリット・オースは社会主義左翼党を新たに設立して、周りから党首に推されます。
この時、党の運用に、ずっと提唱してきた「クオータ制」を採用することを条件に党首に就いたっていうエピソードがあるんですね。


ノルウェーでは1978年に「男女平等法」が制定されていますし、1981年に労働党のグロ・ハーレム・ブルントラントがノルウェー初の女性首相になっています。
女性首相が誕生して9か月後の選挙で労働党が破れたため、グロ・ハーレム・ブルントラントは9か月間で退任します。
でも1986年の選挙で首相に返り咲き、1989年退陣。1990年三度目の返り咲き。1996年に辞任しています。


「クオータ制」の活用がこうした女性リーダーを生んだのかどうかっていう因果関係には、さまざまな見方がありそうですけど、成果は小さくないように思えますね。


「クオータ制」は北欧からヨーロッパ、アフリカ諸国に広まっていって、「OECD経済協力開発機構)」加盟38か国の中で、「クオータ制」を採用していないのは、ニュージーランドアメリカ合衆国、トルコ、そして日本の4か国だけだそうです。


アメリカって女性議員がいっぱいいるようなイメージがありますけど、「クオータ制」を採用していないんですね。
そうじゃなくても、女性の政治活動意欲が一般的に高いってことなんでしょうか。


OECD加盟国の9割が「クオータ制」採用。日本は残りの1割の中です。


まあ、どこの国でも政権が代われば採用制度も変わる可能性があるわけですから、この割合は安定したものではないんだろうと思われます。


日本でも「クオータ制」の採用に向けた動きはあるみたいなんですよ。
今のところは内閣府に「男女共同参画局」が設置されています。
あんまり聞きませんけどね。


「男女が、社会の対等な構成員として、自らの意思によって社会のあらゆる分野における活動に参画する機会が確保され、もって男女が均等に政治的、経済的、社会的及び文化的利益を享受することができ、かつ、共に責任を担うべき社会」


っていうのが男女共同参画社会ってことみたいです。
言い方がカチカチしてて、カッタイねんッ!
こんな言い方ばっかりしているから、アタマの中も固くなってしまうんじゃないですか?
もっと柔らかくいきましょうよ、肩ひじ張らずにさ。ね、センセ方。


日本でもこれまでに、初の女性首相候補っていう議員さんの名前が何人か挙がったことがありましたけど、2022年現在までに女性首相は誕生していませんね。


女性リーダーっていうと、まず思い浮かぶのはドイツ初の女性首相となった「アンゲラ・メルケル
2005年から第4次まで内閣を組織して長期政権の首相を務めて、2021年、辞任、政界を引退しました。
ドイツっていう範囲を飛び越えて、ヨーロッパの、地球のリーダ的存在感があった人ですね。
あのドナルドに、正面からキッチリ対峙できた女性。

 

 

 


地球には他にも女性リーダーたちはたくさんいます。
2022年の時点で、


1996年にバングラデシュの女性首相に就いて、2001年退任。2009年から返り咲いている「シェイク・ハシナ」


2014年からスコットランドの女性首相を務めている「ニコラ・スタージョン


2015年からナミビアの女性首相を務めている「サーラ・クーゴンゲルワ」


2017年からセルビアの女性首相で、同性愛者であることを公表している「アナ・ブルナビッチ」


2017年からアイスランドの女性首相を務めている「カトリーン・ヤコブスドッティル」


2017年10月からニュージーランドの女性首相を務めていて、世界で初めて産休を取った「ジャシンダ・アーダーン」


2018年からバルバドス初の女性首相を務めている「ミア・モトリー


2019年、34歳っていう世界最年少で3人目のフィンランド女性首相となった「サンナ・マリン」


2019年からデンマークの女性首相を務めている「メッテ・フレデリクセン」


2020年7月からガボン共和国初の女性首相を務めている「ローズ・クリスティアンヌ・ラポンダ」


2020年11月からリトアニア首相を務めている「イングリダ・シモニーテ」


2021年1月からエストニア初の女性首相を務めている「カーヤ・カラス」


2021年5月からサモア初の女性首相を務めている「フィアメ・ナオミ・マタアファ」


2021年6月からウガンダ初の女性首相を務めている「ロビナ・ナッバンジャ」


2021年10月からチュニジア初、そしてアラブ諸国でも初の女性首相を務めている「ナジラ・ブダン」


2021年11月からスウェーデン初の女性首相を務めている「マグダレナ・アンデション」


2022年5月から2人目の女性フランス首相となった「エリザベット・ボルヌ」


2022年5月からハンガリー初の女性大統領となった「ノヴァーク・カタリン」


もちろん彼女たちは一様な政治信念の女性たちってわけじゃなく、それぞれでしょう。
それぞれが、それぞれの国で、それぞれの国民の幸せを実現しようとしているんだろうと思います。
それぞれの女性としての、それぞれの個性。


副大統領、副首相まで数えればかなりの数の女性が政治のコアに座を占めているわけです。


ただこうしてその国のトップに女性を迎え入れている国だからと言って、女性ならではのメンドクサイことが、全然ないよ、ってわけにはいかないみたいですよね。


2022年8月。フィンランドのサンナ・マリン首相がパーティで歌って踊る動画がネットにアップされて、話題になりました。
見ましたけれど、グッドルッキングなマリン首相は、実に楽しそうで、人間的で、セクシーでした。

 

ところが、その動画がスキャンダルになってしまいましたね。
えっ? って思いましたです。


フィンランドの政治を司るには不適格。


謝罪を求められ、薬物検査まで受けざるを得なくなってしまったんですよね。
薬物検査ですよ。反対勢力がコントロールしたことだったとしても、異常です。おかしいです。


マリン首相は国のトップです。
いろいろ足を引っ張られるライバル、反発する勢力、あるいは個人が、男でも女でも、いるんでしょうね。


マリン首相はこう声明を出しています。


「2022年の世の中に、意思決定者であっても、踊ったり、歌ったり、パーティに行ったりすることが認められることを願います」


シュン。。。ってなっちゃいますよねえ。


でも、応援してくれている国民だって、たくさんいるんです。
激しく踊っている動画をどんどんアップして、こうして踊るのってアタリマエでしょ! っていうアピールですね。
フィンランド以外の国からも応援する声は大きく挙がっています。当然のことだと思います。


ま、男女に関係なく、政治の世界にも限らず、権力の周りには足をすくわれかねないワナが、周り中に張り巡らされているってことなんでしょうね。


そういう権力争いは「クオータ制」が導入されようがされまいが、なくならないでしょう。


女であること、男であることはとても大事ですし、こだわるべきことだとしても、他人が、相手が、男であろうが女であろうが、同じ基準で判断すべきだろうって思います。
フィンランドのサンナ・マリン首相のセクシーダンスを大いに支持します。

 

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