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【ラプンツェル症候群】ってなんなん? そんなんあんの?

< なんでんかんでん「症候群」ってくっ付けて それでエエのんか? >

塔の上のラプンツェル」は2010年のウォルト・ディズニーのアニメーション映画ですね。
日本での公開は2011年でした。


地上波のテレビでも何回か放送されていますんで観た方も少なくないんじゃないでしょうか。
トイ・ストーリー3」「シュレック フォエバー」に次いでアニメーション映画第3位の興行収入だそうで、かなり人気の高い作品なんですね。


ざっくりとしたあらすじなどを、いきます。


妊娠した女王様が病気になってしまったところへ、金色の魔法の花「ラプンツェル」を浮かべた水を飲んで無事に出産。
ラプンツェル王女が誕生します。


王女の金色の髪には魔法が宿っているんですね。
本来、魔法の花の力を独り占めしていた魔女のゴーテルがラプンツェルをさらって行って、森の奥の塔の中に閉じ込めます。


入り口も階段もない塔の中のラプンツェル、っていうタイトルのシチュエーションがここで出来上がるんですね。


で、ディズニーアニメですからね、18歳になったラプンツェル王女の所へ、大泥棒のフリンがやってきて、あーだこーだが始まるわけです。
ラプンツェルの髪の魔法が大活躍するわけですね。


いろいろあって塔の中に連れ戻されたラプンツェルを連れ戻しにやって来たフリンはゴーテルに刺されてしまいます。


髪の魔法でフリンの傷を癒そうとするラプンツェルは、それを許さないゴーテルに、傷を治させてくれたら一緒に逃げるっていう約束をします。
ラプンツェルの自由を敬ったフリンは、自分の傷が癒される前にラプンツェルの魔法の髪を切ってしまいます。


ラプンツェルから切り離された髪の毛は魔法の力を失ってしまいます。
ゴーテルは急激に本来の400歳へと戻って灰となって消えてしまい、フリンもそのまま息をしなくなってしまうんですね。


で、ラプンツェルの涙がフリンの顔に落ちて、はい、フリンは生き返って2人は王国で幸せに暮らしましたとさ。
っていう映画でしたね。

 

 

 


そんなにネタバレにはなっていないと思いますけど、魔法の力を持った髪の毛が主人公だっていう見方も出来そうな作品だと思います。


髪は女の命、ってことも言いますからね。人気の一因もそこにあるかもしれません。


髪の毛が全部毒蛇っていうメデューサギリシア神話。ゴルゴーン三姉妹の三女。
怪物ってされていますけれど、元々は大変な美少女だったそうです。

 


「やは肌のあつき血汐にふれも見で さびしからずや道を説く君」で知られる与謝野晶子の「みだれ髪」も女の髪をモチーフにした作品ですね。


「くろ髪の千すじの髪のみだれ髪 かつおもひみだれ おもひみだるる」
与謝野晶子の髪はラプンツェルメデューサか。って話じゃないですね。はい。


「塔の中のラプンツェル」の元々の原作はグリム童話の「ラプンツェル


ラプンツェルは王女じゃなくって農家の娘で、大泥棒なんかは出てこなくて王子様です。


農家の嫁さんが妊娠中にどうしても食べたくなったのがオミナエシ科の野菜、ラプンツェル
魔女の畑のラプンツェルを黙って摘み取ってきて食べさせたところから話が始まっていきます。


「小鳥のサラダ菜」とも呼ばれているラプンツェルは、妊婦が食べると好い効果があるっていわれているそうで、魔法の力っていうのも、あながちデタラメってことでもなさそうです。
妊娠で苦しんでいた農家の奥さんはもっとたくさんのラプンツェルを食べたいと夫にねだって、夫はその現場を魔女に見つかってしまいます。


事情を話すと、生まれてくる子供を渡すことを条件にラプンツェルを好きなだけ持って行っていいことになります。
生まれてすぐ魔女に連れて行かれた女の子はラプンツェルと名付けられて、塔の中で美しい魔法の金の髪の少女に成長していきます。


18歳になったときに森に散歩に来た王子と出会い、夜ごとの逢瀬を重ねて塔の中で妊娠します。


ある日ラプンツェルの長い髪を登って来た魔女に「お洋服がきついのよ」と告げて、妊娠が発覚します。
箱入り娘として大事に育てていたラプンツェルの妊娠に怒り狂った魔女は、ラプンツェルの美しい髪を切って、荒野に放り出してしまいます。


そんな事情を何も知らない王子がやってくると、魔女は切り取ったラプンツェルの髪を塔から垂れ降ろして、王子にとってはいつもの通りに迎え入れます。


「あの娘はもういないよ」


吐き捨てるように言う魔女の言葉に王子は絶望して、塔から転げ落ちて失明してしまいます。


7年もの間森の中をさまよい歩いていた王子は、荒野へたどり着いて、男女の双子の母となっていたラプンツェルと巡り合います。
ラプンツェル歓喜の涙が王子の視力を回復させて、夫婦と双子はお城に帰って幸せに暮らしましたとさ。

 

 

 


今に伝わっているグリム童話ラプンツェルには、夜ごとの逢瀬だとかセクシャルな部分はカットされているらしいですね。
まあ、童話や昔ばなしは、セクシャルだったりグロテスクだったりする部分はどんどん削られて、話の内容を変えながら継がれてきているのが洋の東西を問わず一般的ですからね。


ラプンツェルの話は、ラプンツェルっていう食用植物と、妊娠と、髪っていう女性寄りの世界観だって言えるでしょうね。


ところで、自分の髪を無理矢理抜いてしまうっていう「抜毛症」っていうのがあるんだそうで、全人口の0.5%から3%ほどの人がそうなんだそうです。
日本の人口は1億2,500万人ほどですから、375万人もいるっていう計算になります。
ちょっとこれはビックリする数字ですね。


髪の毛を無理矢理抜いちゃっている人って、見た記憶はないですよ。
自分独りになったときの行動なんでしょうか。


抜毛症の人の10%から30%が、その抜いた髪の毛を食べてしまう「食毛症」
いくら自分のだとはいえ、髪の毛を食べてしまうっていうのは尋常じゃないです。


食べてしまうっていうその髪の量にもよるんでしょうけど、1%ぐらいの人が髪の毛が胃の中に溜まってしまう「ラプンツェル症候群」


金色の魔法の髪。ラプンツェルは長髪姫っていう表記をされることもあるそうなんですが、髪を食べてしまう症状に名前を使われてしまうっていうのは、童話の中の主人公とはいえ、お気の毒って感じもします。


ラプンツェル症候群の80%ほどが10代以下の女性なんだそうです。


胃の中で大きな塊になった髪の毛は、そこからさらに十二指腸、さらにその先まで束を延ばした状態になってしまって、命の危険に関わることになってしまうんだそうです。
2017年、イギリスの16歳の少女がラプンツェル症候群の症状で、胃の中の髪の毛から感染症を引き起こして亡くなっているそうですよ。

 

 

 


ん~。ラプンツェルはめでたしめでたしで終わる話なんですが、ラプンツェル症候群の方は、そうはいかないんですね。


髪の毛っていうのはケラチンっていうタンパク質。
人間の胃腸はこのケラチンを消化することはできないんだそうで、身体の中に入った髪の毛は、その量が少なければそのまま排出されるわけですが、大量となると胃の中に溜まってしまうんですね。


ネコも自分の毛を消化できないっていう点では人間と同じですけど、ネコ草を食べたりとか工夫して、毛玉を吐き出しているのを見たことのある人も多いかと思います。


人間は、ラプンツェル症候群になった人が、なんとか吐き出す工夫ってないんでしょうかね。
ま、ラプンツェル症候群になっちゃう人は、自分の食毛癖に気付いているでしょうから体調の変化に気づいたら早い段階で検査してもらって、開腹手術で取り除くのが最良の方法みたいです。


ラプンツェル症候群ねえ。魔法の髪の毛だそうなんですけどねえ。

 

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