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【21世紀の藪入り改善】 休みか給与か どっちもってわけには なかなかですかね

< 大企業は賃上げバンザイってことなんですけど 中小企業はどうなるんでしょ 働き方改革とか >

え~、毎度まいどのバカバカしいお噺でございまして、最後までよろしくお付き合いのほど、お願い申し上げておきますが。


なんでございますね、海外との賃金格差が開き過ぎでしょ! ってことでしてね、大きな会社では組合の要求を上回る回答を出しているところもあるんだそうです。
日本の金融政策にも変化の兆しが出て来たっていう判断なんでしょうかね。


パートさんまで含めて、金銭面ではいろいろアップしましょうっていうんですから、大変結構なことでございますけれどもね、あたしの周りの勤め人さんたち、中小企業の給与生活者のみなさんは、


「そんなの大企業だけのことだから。おいらには関係ないね」


なんて感じでして、全然ニッコリなんかしていない向きもおられますね。


コロナ禍のリモートワークなんてえのが勧められるちょっと前からですけれども、働き方改革なんて言いましてね、給与とは違う方面のね、お金じゃない、拘束時間の方面ですか、そっちの方もなんとかしないといけないっていうんで、チームで共有する月間予定表に、しっかり「有給休暇」とか「育児休暇」とか明示しなさいってことになって来ているようですね。

 

 

 


ところがこれに対してもまたね、ご不満な様子の方がおられますよ。
呑み仲間の看護師さんなんですけどね。


「あたしたちはローテーションで24時間体制とらなきゃいけないんだけど、人数が全然足りてないから、3交代じゃなくって2交代ってことがけっこうあんのよ。働き方改革なんてどこの国の話なの? って感じよ」


日本の会社の数全体で考えたら1割にも満たないエリート大企業だけのことでしょ、働き方改革なんて。
っていうのが一般的な、諦めムードの受け止め方なのかもしれませんですよ。


ごく一部の会社では週休3日制なんていうことも言われ始めていましょ?


大変ケッコウなことのようにも聞こえますけれども、なんかね、大企業の中に組み込まれている非正規の人たちなんかはですね、時給月給みたいなところがあるそうですからね、お給料ね。


休めやすめってんで、働く時間が短くなりますとダイレクトに生活困窮、なんて声も聞きますよ。


持てる者と持たざる者、なんてことを昔から言いましてね、どうも御上の方々は世の中を見る目が無いっていうのが通例なんでございますね。


持たざる者はつべこべ言うんじゃない、ってことなんです。
大昔からですよ。たぶん。


大昔からの大企業ってえますと、これは、なんたって地獄です。大地獄株式会社。


社長さんは、みなさんご存じ。いやご存じったって、死んだことのある人が今、これを読んでいるはずもないんですけどね。なんでだかみんなが知ってる「閻魔大王
閻魔サマが社長さんでございましょ。

 

 

おっかない顔してますよね。でも、あれなんですってよ、閻魔サマってのはお地蔵さんなんだそうです。


だいたいニッコリしてますよ、お地蔵さんは。


今は都心のビル街なんかじゃ見かけなくなりましたが、ちょっと前までの日本だと、お地蔵さんってのは辻ごとに祀られていたもんでございましてね。


粗末ながらもちゃんと祠を立ててね、赤い、あれは亡くなった子どもを思ってのヨダレカケなんだそうですけどね、赤い帽子とか、古くなったら取り替えてあげてね、大切にお世話していたもんでした。


赤い色ってのが魔除けなんだそうでね、真新しい赤いヨダレカケに代えられたお地蔵さんを見たりなんかしますとね、他人任せながら安心しちゃったりなんかしましてね。


日本人は昔からお地蔵さんを大事にしてますよ。


なんでかって言いますとね、ですから、あのね、お地蔵さんは閻魔サマなんです。


なもんですから、ほら、自分が死んじゃってね、閻魔サマの前に引きずり出された時に、どうにか少しでもお目こぼしにあずかろうって、ね、そういうことなんです。


生きてる間、いつもお地蔵さんを大切にしてましたから、地獄の責め苦、ちゃんとオマケしてね。


昔の人の信心ってのは、けっこうシビアなもんでしてね、「庚申講」ってのがありました。はい、あったんです。


庚申の日、かのえさるの日ですね。その日の夜に町の人たちが誰かの家に集まって、一睡もしないで夜明かしをするっていうね、民間信仰があったそうなんです。


まあね、夜通し世間話に花を咲かせて眠らないようにするってことなんですが、なんだってまた眠らないのか。


それはですね、人の身体の中には、三尸虫(さんしむし)っていう閻魔サマの使いが住んでいるってんです。
三尸虫ね。


その虫のヤロウがね、庚申の夜に人が眠っちゃうってえと、身体の中からスルっと抜け出しちゃってね、閻魔サマのとこへ行って、自分が宿主にしている人間のヤツは、こんな悪いことをしました、ってね、告げ口しちゃう。


その報告は閻魔帳にキッチリ記録されちゃう。


あることないこと、って言いますか、ないことなんて報告しないんでしょうけど、三尸虫。
普段からね、自分がロクな事してないなって自覚のある真人間はね、報告されたくないんで眠らないんです。


庚申講です。昔はみんな正直だったんでしょうね。

 

 

 


今はなんだか、自分のしていることに善悪の区別が出来てないような輩がね、いっぱいな感じでね、イヤな世の中になってきたもんです。


戦前まで続いていた地域もあったそうですよ、「庚申講」


閻魔サマっていうのは、こうしてとにかく恐れられたもんなんですけどね、助けられたって人もいるんですね。


平安時代初期の公卿「藤原良相(ふじわらよしすけ)(813~867)」っていう人と「藤原高藤(ふじわらたかふじ)(838~900)」って人が、急死、病死したのに冥土から蘇ってきたっていう記録が遺っているんだそうですね。


それとですね、これは記録に遺ってはいないみたいなんですけど、紫式部(970~1019)さんね、源氏物語の。


死んじゃってね、閻魔サマの前に引き据えられた時、愛欲を露骨に描いたっていうんで重い罪に判断されたんだそうですけど、とりなす人がいて、罪をだいぶ軽くしてもらった、なんて話しもあるんです。


閻魔サマにあれこれ談判して、生き返らせたり、罪を軽くしてもらったりしてたっていうのが、同じく平安時代初期の公卿「小野篁(おのたかむら)(802〜852)」って人なんですね。


文武両道に優れた人で、参議っていう当時の閣僚として活躍した偉人さんだそうです。
生き返ったっていう人と同じ時代の人なんですが、小野篁はですね、京都のお寺の井戸から地獄まで夜ごとに通って、閻魔サマの役人も務めていたそうなんですよ。


生きたまま地獄へ出勤して、閻魔サマのお裁きを手伝ってたってんですから、そんじょそこらのエライ人とはレベルが違いますね。


ま、紫式部さんのとりなしの時には篁さんもお亡くなりなってからのことでしょうから、井戸を使ってはいないんでしょうけどね。


その地獄へ通じていた井戸っていうのは、2つあんです。入り口と出口ね。


京都東山の六道珍皇寺に「死の六道」っていう地獄への入り口の井戸があって、京都嵯峨の福正寺には「生の六道」っていう地獄からの出口の井戸があったって言われてんです。
ホントの話なんですよ、これが。


福正寺はもう廃寺になっているんですけどね、六道珍皇寺っていうのは健在です。

お寺の名前自体が、なんだか、もの凄いですよ。六道珍皇寺ってんですからね。


それでですね、2011年にですよ。21世紀になってから、六道珍皇寺の直ぐ脇の土地から井戸が発見されて、これが「生の六道」地獄からの出口じゃないかってことで、「黄泉がえりの井戸」ってことで、今も保存されているんだそうですねえ。


京都はね、さすがですね。「黄泉がえりの井戸」ってんだそうでございます。


小野篁さんは1200年も前に亡くなってますけども、この世の人じゃなくなってからの方がラクでしょうね、。井戸を出たり入ったりしなくてイイんですから。


今でもね、閻魔サマの隣りで、キビキビと仕事をこなしながら、いろいろ相談にのったりなんかしているんでしょうねえ。


ところでね、地獄も21世紀なんでございますよ。それでね、内緒の話なんですけどね、働き方改革とかね、大変な問題になってんですよ。


なにせ地獄には1年のうちに2日しか休みがないんってんですから。


鬼たち、獄卒たちですね。閻魔サマに逆らっちゃいけませんけどね、もう限界だって騒いでんですよ。


地獄の休日ってのは、あれです。江戸時代頃までは人間界も一緒だったんです。
1月16日の「藪入り」と7月16日の「後の藪入り」


この日付は旧暦ですね。旧暦の1月15日ってのが小正月で、その次の日が丁稚、奉公人の休み。
7月15日が盆で、やっぱり次の日が休み。


その2日だけなんですね。奉公人。昔の給与生活者って考えてよろしいかと思いますけどね。


人間界の2日の休みがなんでその日なのかってえますとね、地獄が休みだからなんです。
藪入りってのは、地獄の都合に合わせてんですね。


地獄の閻魔サマも鬼たちも休みなんだから、人間もね、休んじゃおうッて、そういうことですね。


でも、明治になって、いわゆる西洋文明ってのが入って来ます。


日曜日は休息日なんて言いましてね、働く者に取っちゃこれほど嬉しい制度はないってのが浸透し始めましたね。
明治の人たちは「ソンデイ」なんて、今よりネイティブに近い発音をしてたらしいですよ。


かのえさる、なんて概念じゃなくって、曜日ってのがあって、ソンデイってのが1週間に1回やってくる。
その日は休みなんです。仕事しなくてイイ。


文明開化、ありがたいもんでありますよ。藪入り改革、圧倒的な働き方改革です。


でもって、昭和の後半ぐらいまで時代が進んでまいりますとね、週休2日ってことになりましたですね。


今はもう週休2日ってのが当たり前になっちゃってますけどね、しばらくの間は土曜日は半ドンなんて言いましてね、午前中だけ仕事するなんていうのが普通だった時期もあんですよね。


半ドンのドンってのはナンナノカ、いろいろ言いますけども、ま、どうでもイイんです。もうないんですから。


人間の方の休みは、藪入りは、ずいぶん拡張されちゃってんです。


そんでね、閻魔サマのとこから地獄の釜に送られてくる人間どもから、鬼たちもいろいろ聞くわけですよね。


「なんだと、お前ら、週に2日も休んでるのか」


地獄の釜に放り込まれながらもね、剛毅なヤツもいたもんでして、


「こら、鬼。よっく聞けよ。今は21世紀。年に2日しか休まないのってお前ら鬼だけだ。ロボットだって修理やなんかでもっと休むぞ。ロボット以下なんだよ、お前たち鬼ってのは」


そう言われちゃあ鬼だってカルチャーショックですよ。
ハッとしますけれどもね、パアパア言ってるのはなんたって罪人ですからね、


「うっせえ、うっせえ、うっせえわ!」


ってことで、金棒でグイグイ沈めちゃいますね。


でもね、そんな日がずっと長いこと続いていますからね、中には小野篁に、あるいは直接閻魔サマに談判する鬼も出てきます。


そりゃそうでしょうね、地獄だって21世紀なんですから。
閻魔サマも小野篁も、ちょっとね、考え始めているかもしれません。


内緒なんですけどね、2011年に地獄からの出口の井戸が見つかったっていうのは、もしかすると小野篁が現在の様子を探りに来ているってことなんじゃないか、ってことなんですよ。


小野篁。凄い人なんですよね。そのわりには名前、知られてない感じですよね。


「子子子子子子子子子子子子」を「猫の子の子猫、獅子の子の子獅子」って読んでみせたりして、安倍晴明(921~1005)に勝るとも劣らないエピソードを持つ人なんですけどねえ。


遣隋使で有名な「小野妹子(おのいもこ)(生没年不明)」の子どもが「小野毛人(おのえみし)(生年不明~677)」その子どもが「小野毛野(おのけぬ)(生年不明~714)」


でまたその子どもが「小野永見(おのながみ)(生没年不明)」その子どもが「小野岑守(おのみねもり)(778~830)」


そしてその子どもが小野篁ってことで、しっかりした名家の人なんです。


さらにですね、「小野道風(おのとうふう)(894~967)」「小野小町(生没年不明)」は小野篁の孫だっていう説もあるんでございますよ。


今ね、京都へ行って地獄の出口「黄泉がえりの井戸」をずっと見張っていると、小野篁を目撃することができるかも、なんですよ。


180センチメートル以上あるっていう大柄な人みたいですから、ずっと見張っていれば、見逃すことはないんじゃないでしょうかね。


果たして地獄も週休二日制になって、鬼たちが喜ぶようになるのかどうか、小野篁の相談に乗ってあげられる人、いませんかね。

 

 

 


このところ悪いことばっかりやってるヤツらがわんさかいますからね。
鬼さんたちの働き方改革は、まだ遠いのかもしれませんですけどねえ。


ところで地獄の鬼って給与生活者なんでしょうか。派遣されて働いてる非正規の鬼とかいたりするんでしょうかね。


みなさんも悪いことはしないように、お願いさせていただきまして、オシマイでございます。


おあとがよろしいようで。

 

 

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