< 違うかもだけど 状況が許せば「ずるやすみ」したってイイんじゃないのっていう働き方 >
日本の外務省は「地球儀を俯瞰する外交」っていうのを展開しているんだそうでして、重視している地域として「NB8(北欧・バルト8か国)」っていう枠組みをあげています。
これは北欧5か国「デンマーク」「フィンランド」「アイスランド」「ノルウェー」「スウェーデン」
それとバルト3国「エストニア」「ラトビア」「リトアニア」
北欧、Nordic countrie、の「N」と、バルト、Baltic states、の「B」で「NB8」8か国っていうネーミングなんでしょうね。
この枠組みは2013年からスタートした協力関係で、「女性の活躍」,「北極協力」,「イノベーション」が3本柱。
日本はNB8諸国と共に「課題解決先進国」として国際社会に貢献していきたいってことだそうでして、宣言だけじゃなくって「課題解決」を具体的に見せていって欲しいところですね。
言うだけ番長だもんね、日本は。ずっとね。
国民の満足度、幸福感だとか、社会保障性、女性の地位なんかの調査で、北欧の国々ってずっと上位を独占していますからね、日本のアタマの固いセンセ方には是非ともその辺を勉強していただきたい気がします。
北欧の情報っていうのは、日本のメディアでそんなに頻繁に取り上げられていないっていう印象なんですけど、世界レベルでみて、どうして北欧の国々の人たちの感じている幸福度が高いのかっていうのは、どこか不思議な感じがしていました。
北欧の国々、各国の政策っていうのもあるんでしょうけど、どうもね、そういうシステマティックな恩恵だけによる満足感じゃないんじゃいか。もっと、そもそもの、ベースになっている幸せのヒミツがあるんじゃないかって気がするんですよね。
その国、そのエリアで生活している人たちの考え方、生活習慣っていうのが、自然との付き合い方とか暮らし方自体が上手いんじゃないかってイメージがあるんですよね。情報も特に持っていなくって勝手にそう思っているだけなんですけど。生きるのが上手い。
で、今回ちょろっと調べてみたらですね、ほほお、っていうのがやっぱりあったであります。
いわゆるライフスタイルってやつでしょうかね。
スウェーデンには「ラーゴム」っていわれる生活習慣が根付いているんだそうです。
全く知りませんでしたが、「ラーゴム エ ベスト」っていうスウェーデン語は、日本語に訳してみれば「腹八分目」っていうのに近いかもしれないです。
「ちょうどいい」っていうのがスウェーデンの「ラーゴム」で、食べものに関していえばバイキング、ビュッフェっていうスタイルの発祥の地ですもんね。
ホテルやファミレスでのビュッフェでは、つい大きな皿にどっさり盛ってしまいがちなんですけど、もともとのビュッフェスタイルっていうのは、その人その人が、自分で必要なだけ取る、っていうよりは、その場にいる人全員が満足できるように分け合うっていうのが本意なんですよね。
他人に対する配慮があったうえでのビュッフェ。
おーい、このチューフィング、空になったよお、追加持ってきて~、っていうのは、なんか違うっぽいですね。
食べ放題っていうのと区別が出来ていなくって、ちっとも「腹八分目」じゃないのが多くの日本人だったりしていませんかね。
ま、日本では店側のサービスとしてどんだけでも追加で出しますよっていうのが、当たり前みたいになったますからね、致し方のない部分もあるですよね。
「ちょうどいい」っていうボリュームを、ちゃんとわきまえているのがスウェーデンの「ラーゴム」
これは食べものに関してだけのことじゃなくって、自分にとってちょうどイイだけの金を稼げば良くって、ほどほどに仕事をして、家族や友達と幸せに過ごす時間を大切にする。
ゆったりとお茶を楽しんだり、釣り、スキーやソリ滑り、森の散策。
とにかく自分の時間をゆったりと過ごすことが習慣として根付いているんでしょうね。シンプルライフです。
それが、ほどほどでちょうどいい「ラーゴム」
デンマーク、ノルウェーには「ヒュッゲ」って呼ばれるライフスタイルがあるんだそうです。
今回調べた範疇だけからの類推になりますが、自分が生きていること、自分が生活している時間の中で、人とのつながりを最も重要なものと考えるライフスタイルが「ヒュッゲ」って言えるのかなって思います。
一日の内で充実したイイ時間を誰かと過ごせることが、生きているシアワセを得られる最良のことだっていう生活習慣。「ヒュッゲ」
そのシアワセ感を積極的に感じようってする生活態度。
得られた「ヒュッゲ」を活動のエネルギーにして日々を暮らしていく。
満足感を何に対して感じるかっていうことと、積極的に満足を得ようとする心がけ、みたいなことなのかもしれません。
デンマークで幸福度ランキングの話題になって、上位にランクされていることをどう思っているかを聞かれると、たいていのデンマーク人は「ああ、いつもの悪い冗談ね」っていうようなリアクションらしいです。
自分たちが特別に幸せを享受しているとは思っていないけど、ま、イイ時間を過ごせているからオッケーかなっていうような、ガツガツしていない生き方。それが「ヒュッゲ」なんでしょうねえ。
みんな哲人。なの?
こういう基本意識みたいなのが、北欧地域全体の幸福度の高さにつながっていそうな気がしてきますよね。
でまた、今回見つけたのが北欧じゃないんですけど、オランダの「ニクセン」っていうリラックス法。
「ニクセン」っていうオランダ語は「なにもしない」っていう動詞。
なにもしない時間を作ってリラックスする方法。
あるいは「特に目的なく、何かの作業をする」ことでリラックスする方法。
んあ? って思っちゃいますけど、実際に燃え尽き症候群の対処方法なんかで使われていて、けっこう実績もあがっているんだそうです。
窓の外を、何をするでもなくただぼーっと眺めて過ごす。
部屋の中に好きな音楽を流して、ごろごろと寝そべって過ごす。
ゆっくりふらふらと近所を散歩する。
っていうのが「ニクセン」
ん~、これって意外に難しいでしょ。
窓の外を眺めていたってアタマの中ではいろいろ考えちゃうのが普通ですよね。日本人はね。
あ、そうだ、あれやんなきゃいけなの忘れてた。とか、そういうんじゃダメみたいなんですよ。
ただただぼーっとする。
日常の義務感だとか役割から、自分自身を切り離して解放させることができないと「ニクセン」にならない。
ね、けっこう難しそうじゃないですか。あくまでも日本人には、ってことなのかもしれませんけれどね。
普段負っている社会的自分から、自分自身を引き離してあげて、ストンと落ち着かせる時間を設ける。
そうすることによってストレスを発散させて、あしたからのエネルギーを蓄える時間。それが「ニクセン」
窓から外を眺めるってことは、すぐに誰にでも出来そうですけど、しばらく何もしないでそこに佇んでいる。
椅子に座った状態で窓の外を眺め続ける、何も考えず、目に入って来る風景に自分を溶け込ませる。
いやあ、これ、なかなか高等技術なんじゃないでしょうか。
自分自身をリラックスさせる前にイライラして、何かをやり始めちゃうって人、いっぱいいそうです。
そういう人は、何か、単純労働をする。
大量の食器洗い。洗濯機に放り込むところからちゃんと干すまで。あるいは洗濯物を取り込んで、キチンと畳んで所定の場所に収める。
時間を気にせず、けっこうキッチリやり遂げる。急がない。
その仕事をやっている間は、うまくすれば何も考えずに時間を過ごすことができる。
おまけに家事も片付いて、二重に気持ちが落ち着ける。
これの上級者が、近所の散歩ってことになるんでしょうかね。
ぼーっと近所の風景を眺めながら、何も考えず、歩くっていう作業を続ける。
普段の社会的役割から自分自身を切り離す無意識の時間を、意識的に作り出すっていう「ニクセン」です。
自分を休むって、口でいうのは簡単ですけど、実行するのはちょっとワザが必要なのかもしれないですね。
ワザっていうか慣れかもしれません。
普段から家事やってますよっていう人も、この「ニクセン」を意識してやってみるとイイ感じの結果が付いてくるかもしれないですしね。
急がない。次の用事を考えない。
動きながらの瞑想方法なのかもなあって感じもします。
「ニクセン」が上手くやれるようになると、仕事の閃きの瞬間がやって来るってこともあるみたいです。
長い散歩をしながら小説の流れの、ナイスアイディアが降って来るのを待つっていう作家、いましたよね。誰だったか忘れましたけど。
武田信玄はトイレの中で作戦を考えることが多かったそうですけど、それも、何かをしながらの「ニクセン」になるんでしょうか。違うかな?
日本人ってリラックスするの苦手でしょ。いやいや、どうしてなかなか。ですよねえ。
トイレでアイディア練ったって、イイじゃないですかねえ。完全個室。
とにかく、自分を客観的に眺めることのできるような自分っていうものを意識して暮らしてみるのは、知らず知らずコロナ禍のストレスにやられているんじゃないかってう、現在の日本人にとって、リスタートの気分に成れそうで、チャレンジしてみる価値はありそうに思えます。
ぐるっと首を回して、ふーって息を吐いて、自分を休むところから、リスタートのタイミングが今、なのかもです。
実は、わたくし、ぼーっとするの、大の得意でありますよ。うっはっは。
近所にチコちゃんもいないし。
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