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【小水力発電】電気エネルギーを買うモノから作るモノへ

< 小規模設備で発電できるパフォーマンスの水車って 実は日本にも昔からあったはず >

最初期に実家の屋根の上にソーラーパネルを乗っけたっていう農家の次男坊が吞み仲間に居まして、最近、ちょっと愚痴っぽくなっているんですね。


「オレがまだ子どもの頃ですよ、ソーラーパネルを乗っけたのって。その頃はですね、オヤジなんかは自慢気だったですし、オレなんかも理由とか分かんなかったけど、オレんちってなんだか特別、最先端って思ってたんすよねえ」


アラフォーサラリーマンのタケちゃんです。
実家は栃木県の野菜農家だそうです。


たしかにね、自慢しても良さそうなもんでしたよ。意識高い系とかいう表現もありましたし、黒い板っ切れで電気を作れるらしいよ、へええ、凄いじゃんってな感じでした。
太陽光発電って言うんだよ、太陽光発電。お日様の電気。って自慢している人がたくさんいました。


で、それから四半世紀が過ぎて、タケちゃんは弱っているんでありますよ。
なんで?


「付け替えなきゃいけないっていうんですよ。寿命なんですって。効率も落ちてきているしね。その費用がかかるっていうのと、ソーラーパネルね、廃棄するのにもかなりお金がかかるらしいんですよ。それで兄貴とも相談して、なんとか親の費用負担を軽くしてあげようっていうわけなんですけど、これがね、いくらかかるのかよく分かんないんすよ」


そっかあ。そりゃ、なんにでも寿命があるんだからねえ、しょうがないんだろうけど、廃棄にもお金かかるんですねえ。


ソーラーパネルがどういう材料で出来ているのか知りませんけれど、単純に燃えるゴミってわけにはいかなそうです。
それにけっこうなボリュームがありそうです。ソーラーパネルの残骸。

 

 

 


国をあげて推進してきた、っていうか今でも推奨しているんでしょうけれど、太陽光発電のライフサイクルが、どうやら一巡目を迎えて、発電効率が良くなったっていう話は聞きませんが、パネルの廃棄がゴミ問題として浮かび上がってきているってことですね。


世界中で再生可能エネルギーを進めましょうって言いながら、こうした寿命の問題、機器廃棄の問題とか、ちっとも話題になっていませんよね。けっこう大きな問題なのかもですよ。
メディアってなにしてんだろ? って思っちゃいます。


太陽光で発電しているわけですから、夜間電力には貢献できないのが太陽光発電ですよね。
曇っている日だとか、雨の日って、どうなっているんでしょう。ま、ゼロじゃないとしても、ほぼ発電できないんでしょうね。


自然の力を利用するっていっても、なかなかね、人間の思い通りにはいきませんよね。
そうした問題に、あらたに設備廃棄の問題が加わった。
SDGs、難しいんですねえ。


ちょっと前に、風力発電のデッカイ風車が「想定外」の強風で軸から折れちゃって、再設置するのはコスト的に厳しいんで止めた、っていうようなニュースもありましたねえ。


最近の自然は「想定外」ばっかりになってきているんでしょうか。
っていうより、そもそもの想定自体が甘いってことなのかもですけど、あの風車もまたデッカイですよね。どれくらいのライフサイクルで、どれくらいの廃棄費用がかかるんでしょう。


そうした問題がありながらも、車も電気になっていくんですから、ますます電力確保の問題は大きくなってきているっていう現状。


原子力発電の事故対策。放射性物質のコントロールに全然目途が立たないんであれば、ライフサイクルを考えた、コスト的にもペイできる、化石燃料に頼らない新たな発電方法をなんとか手に入れないと、人類、ヤバイっしょ。


で、昔からある発電方法は何だったのかっていいますと、火力発電と水力発電ですね。


火力発電は化石燃料を燃やして水蒸気でタービンを回して発電するんですよね。
日本のメイン発電になっています。だ、か、ら、化石燃料を燃やすんじゃない! ってことで困っているわけなんですが、電気は生活必需品だからねえ、っていう問題があるんですよねえ。
結局、石炭を輸入して、燃やして、発電しているんです。


水力発電は、ダムで高いところに水をためて、その落差を利用して水を落下させてタービンを回すっていう方法ですね。


自然に優しい方法のように思えますけど、ダムをつくるにはめっちゃ費用が掛かりますし、水をためている部分の自然は水没しますし、時には村全体を犠牲にして貯水池を作ったりしています。
それに、これ以上ダムを建設する場所っていうのもなくなっているっていうのが現状みたいです。

とにかく大規模な設備を必要とするのが水力発電です。


なんかイイ方法ないの?

 

 

 


っていうことで、今、急速に注目を集め出しているのが「小水力発電」っていう方法らしいです。


そです、これもまた水力発電です。
水の流れを利用して水車を回して発電、っていう仕組み。


水力発電であることに変わりはないんですが、違いは、設備がダム建設とは比較にならないほど安いっていうことと、特に何かを犠牲にして作る必要がないこと。水の流れているとことを探して、今の状態のまま、発電できる、


ただ、小規模ですから、大きな電力を供給できるわけじゃないってことなんですね。


でもですね、日本は国土が狭いせいで高低差があって、川の流れはどこも急なので、この小水力発電に向いているんだそうですよ。


既に富山県静岡県、長野県、岐阜県、鹿児島県ではけっこう設置されていて、発電実績も充分に上がっている方法。


で、大事なのは、この小水力発電は、まだまだいろんな地域に設置できるはずってことなんですね。


河川の利用の他に、用水路なんかでの発電も可能だっていうところが最大の特徴みたいですから、利用可能な地域っていう意味では日本中どこでもってことになりそうです。


用水路だとか、細い流れの河川だとか、発電に利用できそうな水のエネルギーを「包蔵水力」っていうそうなんですけど、これが、まだまだ日本中にたくさんある。
効率よく日本中の「包蔵水力」を利用できれば、原子力発電6基分ぐらいの電力を賄えるっていう計算もあるんだそうですから、なかなかなもんじゃないでしょうか。


どこででも、みんなでやれば、原発6基分だそうですよ。


昔は農村地域の用水路に、脱穀のためだとかの動力源として水車を設置していたのが普通だったそうですが、戦後の電化政策によって急速に消えていってしまった。

 

 

なので、今日本で小水力発電を始めるとすると、その水車はドイツ製、チェコ製、イタリア製に頼らざるを得ないってことみたいなんですね。


水車のナレッジが止まってしまっているんで、現代の小水力発電の水車をすぐには用意できない。
ヨーロッパでは風車、水車の利用を発電に切り替えて、ずっとナレッジを積み重ね続けて来たってことなんですね。


日本は電力供給について大会社が出来上がったんで、電力は買うものっていう認識が一般的ですけど、電気は自分たちで作るモノっていう感覚がヨーロッパの国々にはあるっていうことが言えそうです。


発電コストが電力会社から買うよりも自分たちで発電した方が安くなる状態を「グリッドパリティ」っていうんだそうですが、小水力発電の設備は太陽光、風力発電と比較して、寿命がかなり長いものになるので、その実現も可能性がかなり高いものなんだそう。
どんどんやればイイんじゃないの、って思いますけどね。


法整備の問題だとか、ハードルはかなり高いのが日本の現状ってことで、なんかね、いろいろ面倒なことがあるようです。


ただ単に推進するってことじゃダメなんでしょうけど、各省庁の垣根を超えた、縦割りから脱却した制度を新設して、エネルギー問題に取り組んで欲しいところであります。


なんかね、なにをやるにしても動きの鈍い、恐竜みたいな国になっちゃってるのかなあっていうふうにも感じる日本なんですけど、一応、推進しようっていう気はあるみたいで、環境省「小水力発電情報サイト」っていうのを公開していて、小水力発電のしくみ、小水力発電の意義の案内をしています。

 

農林水産省「小水力等再生可能エネルギー導入の推進」っていうページを公開しています。

 

「土地改良施設の使用電力に対する農業水利施設を活用した小水力発電再生可能エネルギーによる発電電力量の割合(目標:約4割以上)」っていうことで、カッタイ感じではあるんですが、小水力発電を推進しているみたいです。


お役人さんがた、もっと柔らかく、分かりやすく推進していただきたいところですよ。
発電用の水車だとかも、一度小水力発電っていうのが普及すれば、国産で発電効率の良いものが出てくるのは間違いなさそうですし、現状で小水力発電だけで原発6基分見込めるんだとすると、日本の技術力でさらに上積みした発電量も期待できそうですけどね。
って、根拠のない技術力自慢になっちゃうんでしょうか。


水車小屋が発電所になっているっていうような風景は、野暮な建物とかにしなければ、ノスタルジックな日本の原風景を取り戻せるかもです。

 

 

 


電気は必要、化石燃料はダメ、原子力は制御できない、となれば、電力利用者側が発電側に回れるように、意識改革の情報も必要でしょうし、法整備も新たなものが望まれますよね。


永田町のセンセ方、のんびりしている場合じゃないんですよ。日本は置いて行かれていますよ。
スピード感持って、がんばってちょ!


ソーラーパネルの廃棄の問題も急ぎでしょねえ。