< 2020年ごろから第2次キャンプブームなんだそうですけど ソロキャンプは別発生? >
キャンプっていうと思い浮かぶのがボーイスカウトなんですけど、ボーイスカウトが始まったのは1908年にイギリスで発行された「スカウティング・フォア・ボーイズ(Scouting for Boys)」っていう冊子からなんだそうですね。
書いたのは、この冊子を発行することでボーイスカウト、スカウト運動を創立した「ベーデン=パウエル男爵(1857~1941)」
で、日本にはすぐに伝わって来ているんですね。1908年、冊子が発行されてすぐの明治41年です。
明治の頃の日本人って、海外に対するアンテナの張り方が、かなり細かくって敏感だったんでしょうね。
すぐにボーイスカウトの組織が出来たんじゃないらしいんですけど、1911年に、なんと「乃木希典大将(1849~1912)」が神奈川県の片瀬海岸で「ボーイスカウト式キャンプ」を実施したのが活動の最初だそうです。
ボーイスカウトとして正式に「少年団日本連盟」が組織されたのは1922年で、初代の総裁は、関東大震災後の「帝都復興計画」の立案、そしてその推進で知られる「後藤新平(1857~1929)」なんですね。
なんだかビッグネームばっかり出てきて、さすがボーイスカウトってところでしょうか。
2020年台になってボーイスカウトの会員数は激減しているんだそうで、活動そのものが難しくなってきているっていう声も上がっているみたいですね。
ボーイスカウトが盛んだったのは、団塊の世代が子どもだったころ。
団塊の世代にはボーイスカウトの活動でキャンプを経験している人が多いんでしょうね。
人間っていう生き物は、小さい頃から青年期にかけて経験した遊び、娯楽をずっと引きずる傾向があるんだそうで、団塊の世代が親になった1980年ぐらいから1990年が「第1次キャンプブーム」だっていうのは、そういうことなんでしょうね。
自分が子どものころ。国をあげてのボーイスカウト推進運動の中で、仲間と一緒に楽しんだキャンプを思い出しながら、家族と一緒に、子どもを連れて、盛んにキャンプを行ったんでしょう。
2010年台後半ぐらいから「第2次キャンプブーム」って言われているのは、「第1次キャンプブーム」のころ子どもだった、いわゆる団塊ジュニアたちが親になったタイミングだっていうことが言えそうです。
娯楽を引きずるっていう人間の習性がキャンプのブームをもたらしていることは、ごく当たり前のことなんでしょうね。
ただ「第2次キャンプブーム」に特徴的なのは「ソロキャンプ」が目立つってことらしいんですね。
ファミリーキャンプやグループキャンプじゃなくってソロです。1人でキャンプをする。
ユーチューブでソロキャンプの様子を発信する「キャンプ芸人」って言われる人が何人か人気を集めていることだとか、ソロキャンプを題材にしたアニメの存在だとか、原因についてはいくつもの説があるみたいですが、決定的な結論は出ていないですね。
とにかく、ソロキャンプが多いっていう現状。
ブームの原因なんてハッキリしないことの方が多いんでしょうけどね。
日本で「ソロ活」っていうのが、そもそも人気を集めているのは、ブームっていうほどじゃないにしても、かなり前から続いている活動ですよね。
いっぱい有る〇〇活っていうやつの代表みたいなもんでしょうか「ソロ活」
テレビ東京の「ソロ活女子のススメ」っていう番組もけっこう支持されているみたいで、2023年4月5日からシーズン3の放送が始まるみたいですよね。
シーズン3ですからね、かなりの人気を博しているってことですよねえ。
テレビを持っていませんので見たことはないんですけど、テレビ東京は「孤独のグルメ」「ワカコ酒」「ひとりキャンプで食って寝る」だとかね、おひとりさま番組をけっこう放送しているんですね。
テレビの話から離れても、ソロっていうのは、世の中的にピックアップアされて来ていますよね。
「おひとりさま向上委員会」っていうのが設立されたのは、1999年。
ジャーナリストの岩下久美子が始めたってことなんですが、岩下さんは2001年に亡くなってしまっています。
数冊のルポを発表している岩下さんでしたが、1人ひとりの「個」が確立されていなくって、自分のやりきれなさを他人に向けて解消しようとするような、自分勝手な犯罪が目立つっていう日本社会に警鐘を鳴らしていたジャーナリストっていう記憶があります。
ベストセラーになった、社会学者、上野千鶴子の「おひとりさまの老後」が出版されたのは2007年。
「ソロ活」「おひとりさま」っていって、取り上げられるのは、なんだか「女子」が多い感じがするんですけど、「個」の確率っていうのは、なにも「女子」だけの問題じゃなくって、老若男女、全員の問題なんでしょうけどねえ。
ま、いろんな段階のソロっていうのがあるんですよねえ。
「ひとりキャンプで食って寝る」の放送は2019年の10月から12月。
コロナ禍直前ですね。
キャンプ地だったらウイルスとか、少しは心配しないでいられるんじゃないかっていう気持ちになった視聴者が一定数いて、その人たちがソロキャンプブームを作り上げている可能性もありますねえ。
健人と七子が交代で主役になる全12話。
「富士山でチーズドッグ」
「磯釣りはひとりの始まり」
「嬬恋で焼きペペロンチーノ」
「熊も見ているキノコ狩り」
「家キャンプでサバ缶づくし」
「ダブル味噌に猫も集う」
「ホイルで包んだバースデイ」
「木更津でタイカレー焼きそば」
「ラブユー!もう一人のひとり」
「天空キャンプで海鮮缶詰づくし」
「きみは鮎じゃない鰻じゃない」
見たこともないくせに言うのはなんなんですが、ソロキャンプ「ひとりキャンプ」自体は、おそらく、どってことのないキャンプなんでしょうね。
どってことのなさに安心する。
そういう「疲れた都市生活者」が番組のターゲットなんだろうなあって思います。
「孤独のグルメ」と「ワカコ酒」は、どっちも2回ぐらい居酒屋さんで見たことがあります。
「孤独のグルメ」なんて凄い人気で、2012年から放送が始まったそうなんですけど、2023年時点でシーズン10を数えているんですよね。
なんてことのなさに安心するっていう、スペシャルな番組って言えるんじゃないでしょうかね。
「孤独のグルメ」は、いっぱい食べるなあって感心はするものの、料理自体に特別性はないんですよね。
だからこそ、イイんでしょうね。
「食って寝る」だけだとしても、そこで特別な料理を作って食べるっていうんじゃなくたって、日常から隔絶された場所で、それなりのモノを食べて、むしろ快的じゃない睡眠をとって、目覚める。
ん~、独りだなあ~。
そういうのがソロキャンプ、ひとりキャンプ、なんでしょねえ。
でも、親と一緒にやったキャンプの経験がない場合、ネットでいろいろ調べられるとはいえ、チャレンジ精神、元気がないとチャレンジできませんよね。
キャンプってどうやってやるの?
ってことからなのか、JR山手線、秋葉原駅近くの高架下に季節限定の「キャンプ練習場 campass」っていうのがあるんですね。
キャンプ。練習、出来ちゃうんです。
ウェブサイトの記載では春から秋ってなっています。期間の日付はキッチリとは決まってないのかもです。
も1つありますね、キャンプの練習場。
京王線、小田急線の永山駅近くの「大谷戸公園キャンプ練習場」
こうして練習場が出来ちゃってるぐらいのキャンプ人気なんですねえ。
ソロになるためのキャンプって感じだとすると、そのための練習をして、っていうなんだか凄く真面目な独りへの欲求があるのかもですねえ。
そういうのって、実社会からのアンプラグド。SNSから離れたいっていう、本能的な欲求があるんじゃないの? って思わないこともないです。
仕事関係ではあっても、SNSでつながりたい人と、そうじゃない人って、いますもんねえ。
断りにくい、拒絶できないつながり。
メンドクサッ! ですよねえ。
都市生活の中の、っていうか社会人生活を送るうえでのSNSが理不尽なレベルにまでなっている可能性もありますよね。
生活様式って、どんどん変わっていきますし、変えていくチャレンジの1つがソロキャンプ。
どこか近場で、自然の中でアンプラグドして、自分を取り戻す、っていうのがソロキャンプなのかもです。
wakuwaku-nikopaku.hatenablog.com
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