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ホントの【雪の女王】のお城は「ゲイツの箱舟」になっている件

< ノルウェーなんだけどノルウェーじゃない なぜならば そこは魔法の国だから >

アナと雪の女王」のアニメ映画が日本で公開されたのは2014年のことでしたね。
大変なヒットになりました。


しかしまあ、こうして公開年を確認してみますと、なんとも時の流れの早さに驚かされます。
♪レリゴー レリゴー
って、みんな歌ってましたっけねえ。


歌っていた松たか子さんが「レリゴー、ってなあに?」って言って、笑いを誘っていたこともありました。


アナと雪の女王」は、アレンデール王国のエルサとアナ、2人の姉妹のお話。
お姉さんのエルサが女王になるんで「アナと雪の女王」ってタイトルなんでしょうけれど、原題は「Frozen(フローズン)」なんですよねえ。


「凍った」ってだけじゃねえ、あそこまでのヒット作品にはならなかったでしょう。日本ではね。
日本語タイトルの付け方が上手くいった例の1つに数えられるんじゃないでしょうか。
ディズニー映画に限ったことじゃなくって、洋画のタイトルって、日本人にとって素っ気ない感じの、抒情性全くなしっていうタイトル、少なくないですもんね。
だからといって、アレンジした邦題の付け方が必ずしも成功しているとも言えませんけれどね。


雪の女王、エルサは、知られてしまった自分の魔法能力を王国には不要のものと判断して、王国から逃げ出してしまいます。
そしてノースマウンテンっていう山に辿り着いて、そこに「氷の城」を作るんでしたよね。

 

 

 


この「アナと雪の女王」の基になった話っていうのは、ハンス・クリスティアンアンデルセンの「雪の女王」だっていうのも、ずいぶん取り上げられました。


「七つのお話でできているおとぎ物語」っていうサブタイトルの付いている「雪の女王」はカイっていう少年と、ゲルダっていう少女、そして雪の女王のお話で、「アナと雪の女王」とはずいぶん違っているんですよね。


アンデルセンの「雪の女王」も、いろんな国で実写映画、アニメ映画になっています。
原作は青空文庫で読むことが出来ます。

 

第一のお話「鏡とそのかけらのこと」


第二のお話「男の子と女の子」


第三のお話「魔法の使える女の花ぞの」


第四のお話「王子と王女」


第五のお話「おいはぎのこむすめ」


第六のお話「ラップランドの女とフィンランドの女」


第七のお話「雪の女王のお城でのできごとと そののちのお話」


っていう7つの、なかなかイイお話です。


この原作の「雪の女王」は「ラップランド」って言いますから、現在のフィンランド最北端辺りに居るんですね、サンタクロースが住んでいるところっていわれることもある地域に「夏のテント」を持っているってされています。


サンタクロースが住んでいるところですから、充分に寒いと思うんですが、そこはさすがに「雪の女王
寒いラップランドは「夏のテント」です。

 

「でも女王のりっぱな本城は、もっと北極のほうの、スピッツベルゲンという島の上にあるのです」
ってトナカイが教えてくれるんですね。


このトナカイの言っている「スピッツベルゲンという島」っていうのはホントにあるんですね。


グリーンランドのすぐ東側、北極海に浮かぶ「スヴァールバル群島」
そのスヴァールバル群島最大の島が「スピッツベルゲン島」なんですね。


アンデルセンは、デンマークの人。
ノルウェースウェーデンに北海を挟んで向き合っている国ですからね、「スヴァールバル群島」「スピッツベルゲン島」を知っていたんでしょうね。


スピッツベルゲン島の「ロングイェールビーン」っていう街には、2000人以上が暮らしていて、1000人以上が住んでいる街としては世界最北。
なるほど「雪の女王」のお城がありそうな島なんですよね。

 

 

 


じつはこの「スヴァールバル群島」っていうのはノルウェー領ではあっても、かなり特殊なところなんです。


1596年にオランダの探検家によって発見された「スヴァールバル群島」は17世紀に入ると、イギリスをはじめとして、ヨーロッパ諸国の捕鯨基地が次々に設置されて、19世紀に入るまでは領有権のハッキリしない場所だったそうです。


19世紀後半に石炭鉱床が発見されると「スヴァールバル群島」の領有権問題はないがしろにはできない問題になったんですね。
20世紀に入ると第一次世界大戦をはさんで、「スヴァールバル群島」の領有権問題が話し合われるようになって、1920年、「パリ講和会議」で「スヴァールバル条約」が締結されます。


この「スヴァールバル条約」っていうのは、なかなか不思議な条約なんです。


「スヴァールバル群島」の領有権は全面的にノルウェーにあることが決められたんですが、それと同時に、この「スヴァールバル条約」に署名した加盟国は「等しくこの島で経済活動を行う権利を有する」ってことも決められたんですね。


ノルウェーの領有ではあっても、ノルウェーの法律を全部適用することはしなくって、「スヴァールバル群島」は非武装地帯で、加盟国の国民はビザなしで島に入ることが出来て、自由に商売をすることができる。


土地の領有問題は常に戦争のきっかけになっているようなイメージなんですが、なんかね、こういう不思議な取り決めをしてある場所もあるんですね。
21世紀の世界でも、参考に出来る国って、けっこうありそうな感じもします。


1920年の「スヴァールバル条約加盟国」は14か国。
ノルウェー
スウェーデン
フランス
イタリア
デンマーク
イギリス
オランダ
のヨーロッパ7か国。そして、
アメリ
カナダ
オーストラリア
ニュージーランド
南アフリカ
インド
そして、なんと日本なんです。


つまりですね、我々日本人はビザなしで「スヴァールバル群島」に行けますし、商売してもイイよってことなんです。もの凄く寒いけど。


今現在の「スヴァールバル群島」は石炭産業じゃなくって、観光産業に舵を切っているみたいです。


1925年以来、加盟国は増え続けていて、2017年に加盟したスロバキアで世界45か国が加盟していますね。
アジア地域では1925年に中国、2012年に韓国、2016年に北朝鮮が加盟していますよ。
「スヴァールバル群島」には白くまが3000頭以上いるんだそうで、人の数を上回っているらしいです。


白くまとの接し方っていうか、付き合い方にも細かい決まりがあって、人の世界に白くまが入って来ない工夫がいろいろあるんだそうですけどね、白くまですよ。


日本で暮らしていますとね、白くまって言ったら、アイスキャンディーかエアコンですからね、さすがに「雪の女王」の島です。


日本人もビザなしで入れて、商売も自由にしてイイそうですけど、何もしない人、ニートは違法だそうです。


世界最北の街「ロングイェールビーン」北西の端っこにあるのが「スヴァールバル世界種子貯蔵庫」


正式名称っていうのがあって「あらゆる危機に耐えうるように設計された終末の日に備える北極種子貯蔵庫」
って、長いわッ!


1998年ごろ、小麦に「黒さび病(Ug99)」が発生。
この病気は全世界の小麦を全滅させる可能性があったんだそうです。


ヤバいよ、なんとかしないと人類も絶滅しちゃうよ、っていうことを唱えだしたのが「国際トウモロコシ・コムギ改良センター」のベント・スコウマンっていうデンマークの科学者。


ノルウェー政府が「種子の箱舟計画」を発表して、ビル・ゲイツ財団を筆頭にロック・フェラー財団だとか多くの出資者を得て、2008年に出来た、現代版「ノアの箱舟」っていうふうにも言われている「スヴァールバル世界種子貯蔵庫」です。


貯蔵庫は常にマイナス18~20度っていう保存されている種子にとって最良の温度。
停電したとしても「雪の女王」の地ですからね、マイナス4度は維持できるんだそうです。


核攻撃にも耐えられるし、海面上昇してきても種子に影響がない設計。
2022年時点で450万種の種子を保存できるキャパで、1品種に付き500粒、2010年時点では50万種を保存しているんだそうです。


人間世界でも今回のコロナパンデミックを体験して、生活変容は簡単に起こり得るってことを実感しましたからね、植物の世界、人間が食料としている生き物の世界にだってパンデミックは充分に起こり得るってことですもんね。
「地球最後の日のための種子」っていう表現もあるみたいです。


2000年以上前の古代ハス大賀ハス(おおがはす)」が発芽、開花してるっていう事実がありますからね。箱舟の有効性はかなりあるんでしょうね。


「スヴァールバル世界種子貯蔵庫」の運用をしている人たちって、植物の種を見て、元気に、健康に寝てますね、ってことが分かるんでしょうねえ。ご苦労様でございます。


ビル・ゲイツ財団、なかなかですよね。ロック・フェラー財団ねえ。ふううん、って感じで世界に金持ちってけっこういるんでございますよねえ。

 

 

 


♪ありのままの 姿見せるのよ


♪ありのままの 自分になるの


♪何も怖くない


♪風よ吹け 少しも寒くないわ


いや、寒いでしょ。


白夜、極夜の世界。「スヴァールバル群島」世界最北の街「ロングイェールビーン」にある現代の箱舟です。


「あらゆる危機に耐えうるように設計された終末の日に備える北極種子貯蔵庫」

 

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