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【酒に十の徳あり】という先人のあーだこーだに どーのこーのとくだをまく

<徳があるからじゃなくって 旨いから呑む でイイんでないの?>

これは、いつ頃、誰が、どういう目的で言い出した言葉なんでしょうか。


ほとんどの人は、昔から言われてる言葉でしょ、ぐらいにしか捉えていないと思います。
聖徳太子さんとか弘法大師さんとかが言ったんじゃなさそうですが、随分キッパリ言い切ってますよね。


ま、酒呑みにとっては有り難いことではあります。十もあるんですからね、酒の徳。


でもやっぱり、周りから呑んでばっかり、とか怒られたときの言い訳? かもですよね。
キレイに、上手に呑むのって、難しいのは昔から変わらないでしょうからね。


酒に十の徳あり、なんですが「じゅう」じゃなくって「とお」って読むんだそうです。
ふううん。

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一つひとつ、十の徳をみていこうと思います。


★ひとつ、百薬の長。


これって、なに? 百薬の長って、この十徳から出てる言葉なの? そうじゃなくって、有名な言葉だから最初に持ってきたってこと? 権威付けというか十徳のリアリティを出そうとした?


たぶん、持ってきた方なんだろうなあ、勝手に。


酒は薬か毒か、という問題は単純な結論がとっくに出ていて、それは呑む量によるというものです。そりゃそうだ。

 


ですが、適量をたしなめば優れた薬になるんだよ、という適量を守れていない奴が言っているとすれば、説得力ゼロ。


でも言いたい、言っておく、酒は百薬の長なんだぞ、ということでしょうか。


★ふたつ、延命の効あり。


ふむ。これはひとつ目の百薬の長から引き続きということでしょうかね。
百薬の長をたしなんでいれば、ね、命を延ばす効果があるんだよ、ってつながります。


実はこの延命って実証されていたりします。


Jカーブ効果」というんだそうですが、男女とも一日平均19gまでの量のアルコールを摂取する人は、非飲酒者と比較して総死亡率が低い。そういう研究結果が発表されています。


でもほら、JだからねJ。ジャパンのJじゃないですよ。線グラフの形がJ。呑まない人を1としてグラフがスタートして、19g以下の飲酒量の人の死亡率は1未満に下がるんですが、19g以上に飲酒量が増えるとまたグ~ンと上がるわけですね、死亡率が。


19g以下が適量。はい、そですか。


でもですね、適量といいながら、それが難しいんでありますよ。はい。


でも、ちゃんと適量を守れば延命、ホントだってことですね。みなさん、少なくとも意識だけはしておきましょう。か。


★みっつ、旅行の食となる。


む~ん、これナカナカ苦しくないですかね。無理矢理酒の徳を十にしようとしてない?
旅行の食の、食って特別な意味があるの?


その昔、酒を呑むではなく食べると表現していた土地があるらしい話は聞いたことがありますが、旅行に酒を結び付けることの無理を感じます。


しかもタビ、ではなくリョコウっていう表現が正しいとすれば、なんか昔っぽくない気がします。


呑み鉄という人種もいますからね、旅の酒というのはイイものなんでしょう。分かる気はします。特に列車の旅には似合いそうです。でも食べるという意識じゃないでしょうけれどねえ。


★よっつ、寒さを凌げる。


だんだん十の徳の内容レベルが、という感じです。


まあね、これは世界中、といっても寒冷地に限られることでしょうけれど、酒を呑んで身体が、血が冷えることを避けたということは昔から、いや昔こそ、やっていたことですよね。


ウィスキーのポケットビンとか、そのためにあるらしいですもんね。ウォッカもね。

 


で、十の徳を言った人は寒い地域の人だってこと、なのかなあ。


日本じゃないですけれど「やし酒飲み」という小説もあります。内容的になんの関連もありませんが、熱帯地域の酒呑みは寒さとか気にするとは思えませんです。


だからね、特に目的があって呑むというもんじゃないですよ。目的無く呑むでイイですよ。

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★いつつ、持参に便利。


あのねえ、これはなんだか破綻してませんかね。明らかに数合わせの項目。


確かに、映画、ドラマの時代劇には竹筒に酒を入れて持ち歩いている旅人、出てきます。
だけど他の荷物に比べて、持ち運びに便利、というほどの優位性は無さそうですし、持ち運びに便利だからという理由で、わざわざ荷物に加える理由にはならない、ですよね。


でもあれです。竹筒から呑む酒、ンまそうですよね。一度やってみたいです。


★むっつ、憂いを忘れさせる。

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いよいよ苦しくなってきました。
酒の徳を真摯に数え上げた結果、十になった。あるいはたくさん出てきた酒の徳の中から十に絞った、ということではなく、先に十を数え上げようという魂胆が見えてきた感じです。


そりゃね、呑めばホワンとしてきて、気持ちよくなりますから、憂いを忘れるというのは酒の徳ではあるわけです。間違いないです。


でもね、これは嫌酒派の人がよく言うんですが、人の憂さを晴らすのに酒に頼る必要はないでしょ。
とほほ。ま、そりゃそうだろうけど、酒にはそういう徳があるでしょ、それは間違いないでしょ。


酒の特徴、酒の徳としての話なんだから憂いを忘れさせるって言ったってイイジャン。


で、いいのか、これは。十の徳の一つか。うん。


★ななつ、位なくして貴人と交われる。


あのねえ、って感じです。


なんでわざわざ貴人と交わろうとするんだっ! ってことになるんじゃないのかなあ。
十徳を言い始めた人、上昇志向強いんですかねえ。


そもそも貴人って、今の時代じゃ魅力ないというより、言葉通りの貴人、居ませんよね。
貴人? けっ! と思う人の方が多いのではないかと思うんですがね、昔から。


そうでもないのかなあ。


★やっつ、労苦を癒す。


ん~、これって六つ目の「憂いを忘れさせる」と一緒なんじゃないかなあ。


まあね、今でもやってますよ。しんどい仕事、みんなね。で、この仕事終わったら一杯行こうって普通のことですよね。
でもこれも酒だけじゃない、とか言われそう。


そうですよね。別に酒を呑まなくたって労苦を癒す方法はあるですよ。


説得力なし。とは言っても、説得力を持たないのは呑まない人、嫌酒派の人に対してですね。
呑み助には説得力あり、というか言い訳的に使いたい、かもです。やっぱし徳じゃないような気がします。

 


★ここのつ、万人と和合できる。


言っちゃいましたねえ。大きく出ましたねえ。酒さえ呑んでいれば世界は平和、人類皆兄弟、ということですね。ひねり出しちゃいましたですねえ。
でも、これはぜひそうなって欲しいことです。


で、またしても、でも、ですが、世界レベルでなくとも、国内レベルでさえも、社内でも家庭内でも、和合、どうでしょうか。
酒の徳、行き渡ってない、かもです。


呑まない人がいるからだよ、全員で呑めば平和になるんだよ。なんて言うのは、もう酔っぱらっているから?


★とお、独居の友となる。

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〆です。十徳の〆です。
なんか寂しいオチって気もします。


酒は涙か、ため息か、なんて歌もありました。


独居の友、というシチュエーションになると、適量というハードルがとっても高くなってしまいがち。だって酒が友達なんですから。


19g以下なんて友達とは言えないよねえ、だとか、ボトルに語りかけたり、はしませんね。
はい。


結論!
十の徳じゃなくって、みっつ、ぐらいにしておけば信用、浸透、していたかもですね。
だって、この十の徳、全部言える人、居ないっしょ。


徳の酒は、ほとんど、あまりンまい酒ではなさそうなのでありました。
徳なんかなくたって、感じなくたって、呑むんですよねえ。はい。
酔人戯言でした。