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ーー 居酒屋トークの ネタブログ ーー

【天むす】エビの天ぷらを具にしたおにぎり ってことなんですが おむすびじゃ!

< ですよねえ 天にぎ じゃなくって 天むす ですもんねえ >

でもあれですね、天にぎって言っているトコもあるのかもですけどね。


「おむすび」と「おにぎり」って一緒でしょ。
むか~し昔は、地域によってだとか、形によってだとか、ほほおっていうような区別があったのかもしれないですが、今は、みんなそれぞれ勝手に好きな方で呼んでいるんじゃないでしょうか。


って思いながらセブンに行ったらですね、前はこれ一択だった、包装を1、2、3で剥がしてパリッとした海苔を巻いて食べるヤツ、あれは「おにぎり」
後発のアレ、棚に並んでいる時から既に海苔が巻かれているタイプの太鼓型のアレは「おむすび」
っていう名前だったんでしたあ~。


おにぎりも、おむすびも、両方ともあります。並んでます。
あれえ? 前からそうでしたっけ?


ってセブンでは買わずに回ってみました。すぐ近所にありますからね。
そしたら、ファミマでは「おむすび」
ローソンは「おにぎり」だったんですよ。太鼓型も「おにぎり」
あれえ? 前からそうでしたっけ?

 

 

 


個人的にはおにぎりって呼んでいて、どこの店でも関東近辺はおにぎりで、もしかすると関西ではおむすびなのかなって思っていた程度で、ちっとも気にしていませんでした。
もっぱらセブンでしか買わないんで、調べてみたこともなかったですねえ。
ま、どっちでもイイんでしょうね。


「鬼切り」だとか、かなり無理矢理な語源説も見ますけど、切るよりは、握る、結ぶっていう方が納得できそうです。


コンビニおにぎりは三角形がメインですけど、太鼓型の、最初から海苔の巻いてあるタイプが後から出てきましたね。
太鼓型のおにぎりに海苔を巻くってうのは技術が要りそうで、面倒そうですから、敬遠されないように最初から巻いたんでしょうかねえ。


助六っていって、お稲荷さんとおにぎりが一緒に入っているパックのは、俵型ですね。


あとはですねえ、以前近所にあった、から揚げ弁当屋さんのおばちゃんが、その場で握ってくれていた、爆弾おにぎり。


まん丸なんです。まん丸に握ったごはんを、全面海苔で包む。
導火線でも付ければ、マンガに出てくる爆弾っぽいんで、爆弾おにぎりっていうんだそうです。
沖縄出身のおばちゃんでした。
沖縄には爆弾おにぎりっていうのが普通にあるのか、あのおばちゃんのオリジナルだったのか。
聞いていないんで分かりませんです。


普段の三角おにぎりなら2個なんですけど、この爆弾おにぎりなら1個で充分でした。


四角いおにぎりっていうのは見たことありませんけど、まあ、あったとしても左程ビックリしないかもですねえ。
海苔が巻いてなくたってイイんです。塩むすびだって旨いんです。
おにぎりは愛おしい日本の食べものですよねえ。


でもねえ、最近のコンビニおにぎりは、どんどん小さくなってきていますねえ。実質的なんとやら。


おにぎりの名前、形の種類ってもっと他にもあるんでしょうけれど、意外に具材は定番で落ち着いている感じでしょうか。


なにそれ? っていう具材のおにぎりの話題、ないですよね。聞きませんです。


「家計簿レシート何でもランキング」が発表している2022年1月の「コンビニ人気商品ランキング【おにぎり編】」を見てみますと、

セブンのランキングは、


第1位「ツナマヨネーズ」


第2位「紅しゃけ」


第3位「紀州南高梅


第4位「昆布」


第5位「もち麦梅こんぶ」


第6位「辛子明太子」


第7位「紅鮭切り身」


第8位「赤飯おこわ」


第9位「熟成納豆」


第10位「鶏そぼろ」


ファミマのランキングは、


第1位「ツナマヨネーズ」


第2位「焼しゃけ」


第3位「鮭はらみ」


第4位「紅しゃけ」


第5位「明太子マヨネーズ」


第6位「昆布」


第7位「紀州南高梅


第8位「シーチキンマヨネーズ」


第9位「とり五目」


第10位「いかめし」


ローソンのランキングは、


第1位「シーチキンマヨネーズ」


第2位「焼さけハラミ」


第3位「紅鮭


第4位「和風シーチキンマヨ」


第5位「いくら醤油漬」


第6位「熟成生たらこ」


第7位「わかめごはん」


第8位「日高昆布」


第9位「塩にぎり」


第10位「チャーシューマヨネーズ」


ってことで、コンビニおにぎりのランキングは、ツナマヨ系、鮭系、梅干しが強いんですね。
ずっと前から変らない人気。


でもコンビニのおにぎりランキングには「天むす」って入ってないですね。


前にどこかのコンビニで見たような気もするんですけど、ちっちゃ! って止めたような記憶が。。。


でも調べてみますと、正規の天むすっていうのは一口サイズなんだそうで、数個でご飯一膳分ぐらいの分量なんだそうですね。
定食みたいな感じで出て来て、5個ぐらいで1食のボリューム。


それを1個売りでお値段タカメで売ってたんじゃ、ダメじゃんね。
店売りじゃなくって、ちゃんと店の中で座って食べるものなのかもです。

 

 

 


ってことでホンモノの天むすにはご相伴にあずかったことがないんですねえ。
本家本元の天むす、いってみたいですねえ。


ところで、天むすって、元々は名古屋じゃなくって三重県の津発祥だって知ってました?


名古屋めしって、意外に名古屋オリジナルじゃなくって、津が発祥っていうメニュー、ありますよね。
ま、発祥がどこかっていうのは、いろんな説があるんでしょうけれど、この天むすはシッカリと津発祥みたいです。
事情がハッキリしています。


三重県津市の天ぷら屋さん「千寿」
1950年代の日本は高度成長期に差し掛かった頃です。
昼の定食がメインの千寿は連日大忙し。


女将さんの水谷ヨネさんもテンテコマイの日々で、それでも主人である大将の昼ご飯を作るのは女将さんの役割です。
自分たちのお昼ご飯に割ける時間もないっていう忙しさの中で、ヨネさんは工夫します。
商品として出しているクルマエビの天ぷらをサクサクっと切って、「おむすび」の中にネタとして突っ込んで、それでオシマイ。すぐ出来ます。


お、これ、なかなかイケルね。


ってことで千寿の賄いの定番になっていって、味付けを工夫したり、天ぷらの種類を考えてみたり。
忙しい中で摂る賄いです。食べやすいサイズにもなっていったんでしょうね。
仕込みの手を休めずに賄いを食べるってこともあったのかもしれませんし。


おむすびの付け合わせは、みそ汁と、キャラブキ


なんでキャラブキなのかっていうと、大将がたくあん嫌いだったから。
賄いなんですからアルジの勝手じゃ! そりゃそですね。


そして、賄い料理がメインになるパターンに欠かせないのが、常連客の存在です。


大将と女将さんが賄いを食べていると、入ってきた常連客が、必ず言いますね。
「なにそれ? 旨そうだがね。オレにも、それ」
客にリクエストされて出さないわけには、なかなかね。
昔の定食屋さん、食べもの屋さんは、午後休とかありませんでしたからね、いつだって入ってくるわけですね。


常連客がやって来て

「このまえのアレ」


「アレ?」


「このまえのおむすびじゃ」


「ああ、はいはい」


「あれ、なんちゅう名前なんじゃ」


「名前ねえ……」


で、「天むす」って名前の裏メニューが出来上がります。


常連客ったって、1人2人じゃないわけで、天むすの噂はあっという間に広まります。
そうして正式メニューの「天むす」が産声を上げるんですねえ。


1959年に千寿は天ぷら屋から、天むす専門店にノレン替えします。凄い浸透力ですね。


1965年に天むすを商標登録したりなんかして、津市のローカルエリアながら評判のメニューになりました。


一方、愛知県名古屋市の「藤森時計店」っていう個人店が1980年、本店の経営方針で移転することになります。
いままで商売してきていた店舗が空くことになって、藤森時計店の奥さん、晶子さんは考えました。
あたしはここに留まって、なにか別の商売を始めよう。


1980年、日本はバブル前期です。晶子さんはなにか、やがてやってくるバカ景気の気配みたいなものを感じていたのかもですねえ。


で、なにをしましょうかね。


思いついたのが海水浴に行ったとき、津市の千寿で食べた「天むす」
娘の大好物でした。


バイタリティーありまっせ、晶子さん。早速津市の千寿へ出向来ます。
「天むす」の作り方教えてちょうだい。
ダメダメ、時計屋さんの奥さんに作れるようなものじゃないよ。
と、けんもほろろ


なんでやねん!


ってことで晶子さんは1ヶ月も粘って、やっとノレン分け。

1981年に、天むす専門店、名古屋の「千寿」を開店させます。


これで、目出度しめでたしってことにはならなかったみたいです。


まあね、天むすって、津市では元々の常連さんもいて、ある程度の知名度はあったものの、名古屋で天むすは、なんそれ? なわけです。
それでも名古屋の千寿は、まあボチボチでんな、っていうセリフは言わないんでしょうけど、なんとか続けていきます。


すると1982年、中部日本放送のテレビ番組で取り上げられて、なんと大評判!
めっちゃ売れ始める名古屋の天むす。


1日に数千個っていう売れ方。よく作れましたね、晶子さん。
ま、そのころには何人かの体制を作っていたんでしょうけれどねえ。
とにかく売れまくる名古屋、千寿の天むす。


そのうわさを聞き付けたのが当時名古屋地域で活躍していた落語家の笑福亭鶴瓶


たぶんこの頃はアフロヘアでオーバーオールしょねえ。
知ってました? あの人、落語家なんですよ。「らくごのご」なんていう三題噺の番組もやってました。


で、その鶴瓶師匠、これは旨いってことで、名古屋からの移動の際には必ず千寿を訪れて、大量に買い込んで大阪、東京へ、スタッフのお土産にしていたんだそうです。
きゅうりのキューちゃん」も一緒にだったかどうかは分かりませんが、メディア関連に急激に浸透した名古屋の天むす。


そうなりますと、あっという間に全国区。
笑福亭鶴瓶サマサマですね。


と、津市の千寿が、あのう、本店はウチなんですけど。。。


ま、意図しないことではあったんでしょうけど、天むす自体は全国区になって、ユーザーエリアが津市から一気に広まったんでしょうから、千寿本店も売り上げ的に悪いことはないんでしょうけどね。

 

 

 


にしても、千寿は全国展開はしていないみたいですね。


ん~。キャラブキ好きの大将の経営方針なんですかね。でもね、なんでもかんでも全国展開して、商売ショーバイっていうよりは、個人的に好感が持てる気がします。


21世の現在は全国どこにでも、いろんな種類の天むすを売り出している店がありますね。
天むすは名古屋めし、って当人たちが言っているのかどうかは分かりませんが、名古屋の「地雷也」っていう店は天むすの全国展開を少しづつやっているみたいですね。


いろんな店の天むすの写真を見てみますと、エビの天ぷら、尻尾がピョンって立ってるの、多いですよね。
何も残さず、全部をスッキリ食べきるのが、おにぎり、おむすびのスタイルだと思うんですが、エビ天の尻尾、邪道でしょう。
って思ったらですね、え? エビの尻尾、食べないの?
っていうご意見もあるんでしたあ~。


食べます? エビ天の尻尾。


地雷也の天むすも食べたことないんですけど、たぶんホンモノの天むすって、尻尾、ないですよね。
エビの種類は何でもイイですけど、尻尾は要らないです。
キャラブキも、特には望みません。
たくあん、好きだからあ~。

 

正規キャラブキ付き

 

三重県の津市。
行ったことないんですけど、なんかいろいろ食べ歩きしてみたい街ですねえ。


天にぎ、とかあるかもです。


だから、ないってば。


あ、そですか。にぎにぎ。。。


天むすや、っちゅうに。