< 農林水産省「ありが糖運動」って面白いんですけど 誰のための運動? >
アリが10匹で、ありがとう!
小学生が大声上げて。みんなでわっはっは。っとかいうの、やってませんでした?
何が面白かったん? って感じではありますが、そういうアホなありがとうじゃなくって、日本の産業構造を守りたいっていう運動を厚生労働省が2018年から始めているのが「ありが糖運動」なんですよ。
知ってました?
ぜ~んぜん知りませんでした。
今回偶然見つけたんですが、農林水産省は<「ありが糖運動」~大切な人への「ありがとう」をスイーツで~>っていうページも開設しているんでした。
ん~。「ありが糖運動」はええねんけどな、なんでそんなこと言うてんの?
「砂糖の正しい情報を提供し、砂糖関連業界による取組と連携しながら、砂糖の需要、消費の拡大を図る」ってことらしいんですねえ。
「砂糖関連業界」っていうのが出てきているんで想像はつくってもんですけど、
「近年の低糖質ブームや砂糖に関する間違った知識の普及により、その需要は年々減少しています」
っていうことで、農林水産省としてもややこしい問題なんでしょうね。
「砂糖には普段の生活のエネルギー源としてだけでなく、ストレスや緊張を和らげたり、疲労回復効果など様々な効用があります」
っていう言葉も並んでいます。
炭水化物ダイエットなんていうのも浸透していて、もちろん摂り過ぎは良くないけど、普通に摂らないといろいろ支障が出ますよってことなんでしょうね。
まあね、砂糖に限らず塩なんかも摂らないとダメだけれど、摂り過ぎると害になりますよ、っていうのは昔から言われていて、生活者としてはミミタコなことだと思います。
でもね、そのバランスがなかなかに難しいところなんだよねえ、っていうのは誰でも実感できているんじゃないでしょうか。
食のブームっていうのは、該当業界の誰もが狙っていて、工夫しているものなんでしょうけれど、思い通りにいくってもんでもないんでしょうし、誰かがコントロール出来るってわけでもないでしょう。
そうした中で、国として農林水産省が「ありが糖運動」っていうのを起こして砂糖消費を促そうっていうことは、運動を始めた2018年の少し前から、砂糖消費量の減少が看過できないレベルだったってことなんでしょうね。
健康ブームがずっと続いていて、いろんな学説が出ては消えていって、そのたびにビビットに反応している「真面目」な人が一定数居るっていうことは事実ですよねえ。
で、糖質制限ダイエットが広く浸透しているっていう事実は、「砂糖関連業界」にとって、実質的なダメージを与えている。
このまま砂糖消費量減少傾向が続けば、国民の健康問題と、サトウキビ栽培農家から始まって、砂糖製造業者、流通業界、様々な産業にも影響が出るだろう。
2022年は諸物価の値上がりの年になりましたしね、日本人の財布のひもは今よりもカタク閉じられそうだし、農林水産省としても本腰を入れて何か具体策を施さないといけないっていう状況なんでしょうね。
そこで目を付けたのが「スイーツブーム」なんでしょねえ。
糖質制限ダイエットっていうのが大流行り、とはいうものの、一方で、このスイーツブームです。
コンビニスイーツとか、手を変え品を変えってことで、もうかなり前からブームになっていますもんね。
どういうんでしょう。
「♪ダイエットはあしたから~」っていう毎日な人も多いんでしょうか。
でなければ、糖質制限ダイエットとスイーツフルライフを繰り返しているっていうのが、令和の日本人像なんでしょうかね。
ちゃうねん、ちゃうちゃう。甘いもんは別腹やねん!
っていう人もね、まあ、少なからずいらっしゃるでしょう。老若男女ね。
そこで、どうやってスイーツブームに乗っかって、砂糖消費量を戻すか。
農林水産省は考えました。そうだランキングだ!
でも、スイーツのランキングなんていっぱいあるでしょ。
いいや、売り上げサマリーをランキングするっていうのは国のやるべき方法じゃない。
どうすんの?
まず、農林水産省としての「予想ランキング」を発表する。そして、その結果も発表する。
ええ~!? そういうスイーツ部長みたいな人、いないでしょ。誰?
いいから、やるの! スイーツランキング! 予想から!
コンセプトは「日々頑張っている自分への「ありがとう」をスイーツで」
ってことで厳かに決定がなされたんでした。知らんけどね、まったく知らんけどです。
なにはともあれ、2021年から農林水産省の「流行スイーツ予想」が始まっていたんでありました。
でもあれです。こういう動きってすごくイイって思いますよ。
いろいろね、省庁の不祥事が続いている昨今ですが、農林水産省は工夫しているって感じます。
水産庁の「1か月毎日海鮮丼チャレンジ」っていう企画もなかなか好かったですし、とにかく実践っていう姿勢は好感が持てますね。
ガンバレ、農林水産省!
ってことでですね、その「流行スイーツ予想」の首尾がどんなんか見てみませう。
2021年の「流行スイーツ予想」です。
どんなスイーツが来るのか、っていう予想です。順位付けはしていませんね。
ここでひとつ、モンクです。
農林水産省、政策統括官付地域作物課、価格調整班、企画班のみなさん、こういうページにはいつ予想をしたのかっていう日付表示は必須ですよ!
さて、たぶんおそらく2020年中か、遅くとも2021年の初頭にたてられたんであろう、その「2021年流行スイーツ予想」です。
その1:台湾カステラ
タピオカとかも来てるんだし、台湾スイーツの新しいヤツ、来るでしょ!
っていうノリみたいですね。
台湾の屋台スイーツ。「シエンカオダンガオ(焼きたてのケーキ)」
日本でも提供しているお店がありますよっていう情報とともに、さすが農林水産省っていうのが、手作り用のレシピも載せてあります。
おうちスイーツ派は「2021年流行スイーツ予想」のページをどうぞ。
その2:チーズテリーヌ
チーズケーキのブームってずっと続いてるでしょ。次はテリーヌだね。
濃厚な味なんだけれども、甘すぎないからワインとの相性もバッチリだからってことですね。
その3:クロッフル
韓国でブームになっているんだから韓流ブームの勢いで来るでしょ、これ。
クロワッサンとワッフルの融合。
ワッフルメーカーがあれば家でも作れますよ、ってことなんですけど、ワッフルメーカーってそこまで家庭に浸透してるもんなの? って思うんですが、ま、価格調整班企画班のミナサマの予想です。
その4:カヌレ
1995年ごろに1回ブーム来てるじゃん、これ。で、ほら、最近はリバイバルっていうのがあるからね、タピオカもリバイバルだし、プリンもそうでしょ。来るでしょ、これも。
フランス・ボルドー地方の伝統的な焼き菓子。
その5:わらび餅ドリンク
これね、タピオカに比べてヘルシーなんだよね、わらび餅。来るでしょ。来ますよ。
ん~。1つも知らないですね。耳にしたこともないです。
で、結果は「2021年流行スイーツランキング」ってことで発表しています。
お! このページに予想したのは2021年の1月だよって記述されています。す~びばせんでしたあ。
でもさあ、予想を発表しているページにちゃんと明示しておいてよねえ。
結果っていうのはどういうデータかっていいますと、ヤフーでの検索結果から導き出しているそうです。
結果はランキングですからね、順位で発表されています。
第1位:マリトッツォ
むほっ、予想には入っていませんねえ。残念ですねえ。むっほっほ。
第2位:台湾カステラ
おお~! 来ました。第2位ゲットです。
価格調整班企画班メンバー、エライッ!
第3位:チーズケーキ
テリーヌじゃなかったんですねえ。まあ、目の付け所は大外れじゃなかったってことで、はい。
第4位:フルーツサンド
かすりもしていませんでしたね。「萌え断」ってやつで、サクッと切った断面が映えるの映えないのって話題になっていたアレですね。
第5位:カヌレ
おおお! 予想的中。第5位はお見事です。
ベストファイブのうち2つを的中させていますね。
でもさあ、このランキングの結果発表って、もっとハジケテもイイんじゃないでしょうか。
ダメ? 上からの許可出ない? ふううん。
でもって次です。「2022年流行スイーツ予想10選」
2021年の予想と比較してみますと、まず予想のスイーツが5つから10に増えていますね。
やっぱりあれでしょか。2023年にランキング結果と照合するんだから10個あった方が、収まりイイでしょ、みたいな意見があったんでしょうかね。
その予想スイーツに対して、担当職員さんたちの推し自信の程度をスイーツごとに◎〇▲で添付しています。
さらには家で作るレシピはカットされていますね。
これは、なんででしょ。難しいよ! って意見が寄せられたのかもです。
閲覧者の声もあるんでしょうし、課内での評価っていうのもね、なんかいろいろグルグルしての結果なんでしょうね。
スイーツ予想のフォーマットが固まるには、まだ何回か変遷があるのかもです。
さてさて「2022年流行スイーツ予想10選」です。
その1:カップティラミス
リバイバル狙いでしょうか。
コロナも2022年の早いうちに終息して食べ歩きスイーツが来るんじゃないかってことですね。
韓国でブームになっていて「韓国ティラミス」っていう言い方もあるんだそう。
その2:焼き芋サンド
2021年のフルートサンドが想定外で第4位だったことがインパクトだったんでしょうね。
「流行間違いなし!の一品!」って言っているわりには、推し自信は▲が一人だけ。
その3:スフォリアテッラ
マリトッツォが2021年の第1位でしたからねえ。
イタリアスイーツがまた来るでしょう、っていう予想。
何層にも重なったパイ生地の間にカスタードクリーム。
その4:マヌルパン
韓国でブームらしいんですけど、これ、総菜パンじゃないの?
マヌルってネコの方じゃなくって、韓国語のニンニクだそうです。
推し自信マークは誰も、1つもなし。どゆこと?
その5:バクラヴァ
トルコのスイーツ。
でもさ、これ、スフォリアテッラとあんまり変わらない感じなんじゃないの?
これまた推し自信マークは誰も、1つもなし。どゆこと?
その6:ズコットケーキ
イタリアンスイーツ。萌え断系。
これが今回の価格調整班企画班メンバー総意でイチオシ!
イタリアンスイーツってツオイですもんね。
その7:あんバター
ええ~!? これって昔からあるし、スイーツっていう認識、薄いですけど。
なんか具体的な商品名じゃないし。
その8:クァベギ
韓国のスイーツ。進化系のクァベギが来るでしょ、っていう予想。
そなんですかあ? ねじり揚げパンって感じのやつでしょ?
でも1人が▲で推し自信マークしています。
その9:半熟カヌレ
2021年第5位で、流行の予想を的中させたカヌレの進化系っていうことでしょかねえ。
半熟ですかあ。
その10:センイルケーキ
韓国のデコレーションケーキ。
なんかね、10個の流行予想のうち韓国系が4つも入ってますけど、ホントに来るんでしょうか。
スイーツもイイですけど、今、国は、ほら「歯科検診の義務化検討」っていうのやってますよね。
みなさま、スイーツを堪能した後は、キチンと口腔ケアしませう。
価格調整班企画班メンバーのみなさん、オヤクニンサマたちのイメージ回復と、デジタルの使いこなしって辺りで、ますますのとんがりを期待いたします。