ウキウキ呑もう! ニコニコ食べよう!

ウキウキ呑もう! ニコニコ食べよう!

ーー 居酒屋トークの ネタブログ ーー

【風の道】ドイツ シュトゥットガルト市の呼吸政策

< 東京の都市計画って 街の呼吸を考慮しているんでしょうか >

結局、生活環境の換気っていうのが大事ですよ、ってことにコロナ対策は落ち着いた感じですけど、東京の場合、そもそも区部の空気って流通性が悪いらしいですよね。23区ね。


ま、そう言われると、あっさり納得してしまう部分がありますね。


湾岸エリアにいつの間にか高層ビルが建ち並んで、風の通る道が塞がれているんだろうなあって思います。


え? 風、吹いてるよ。


もちろんね、完全にフタをしているってわけじゃないですから、都心にも風は吹いていますけれど、そもそも高層ビル群が建ち並んでいなかった頃に比べれば、滞留しちゃってる空気層っていうのが出来てしまっていて、ヒートアイランド現象の要因の一つになっているってことですよね。


2020年11月に東京都の都市整備局が「都市計画区域マスタープラン」の改定案を発表しています。

内容を見てみますと、コロナ対策についても同じことが言えると思いますが、抽象的です。


足の引っ張り合いっていう状況があって、ハッキリとものを言うってことができにくい国、ってことなんでしょうかね。


2040年代に向けてのマスタープランってことなんですが、将来像として2つ示されています。


「世界から選択される都市の実現に向けて」


「人が輝く都市、東京に向けて」


もちろんこの2つは、マスタープランの中の大項目なんでしょうから、お題目的な表現になってしまうのも止むを得ない、っていう見方もできるんでしょうけれど、ここまで抽象的だと予算面も含めて実施のスピード感が全く出てきませんよね。


中項目、小項目に分類していくにしてもマスタープランの中に具体性が無いと、次の段階で仕事を丸投げされた部署が、一段下りただけの、次のマスタープランを作るっていう結果になりはしませんかね。


「人が輝く」なんて、単に代理店好みのキャッチコピーでしょ。
蛍光塗料でも塗りたくるつもりなんでしょうか。


もっとまともな旗振り役が登場してくれることを願いますね。実行に向けてのスピードが大事ですよ。

 


地球全体の温暖化によって、日本全体の気温はここ100年で1度上がっているんだそうですが、東京は、っていっても都心部はってことなんだろうと思いますけれど、3度上昇しているんだそうですよ。


都心のオフィスで窓を開けて換気をしているっていうのは見たことないですけど、夏場の夕方に部屋の窓を開けると、入って来るのは熱風です。


昼の熱をため込んだアスファルト、隣近所の室外機から出てくる熱風、エアコンをつけて走る車が熱気を吐き出しながらかき回している外気が、熱々の毒気を孕んで澱んでいます。


どこにも自然の空気なんてありゃしないって感じですし、そんな生活環境の中じゃ、人は輝けないですよね。


東京は海に面した都市です。


海っていうのは「暖まりにくく冷えにくい」んだそうですが、陸地は「暖まりやすく冷えやすい」


太陽が昇ってくると海より陸の方が先に温まります。
そうなると陸の空気は温められて上昇していくわけですね。
で、陸は海より気圧が低くなるので、海から陸へ風が吹くわけです。


海風循環っていうらしいですが、海面から吹き付けてくる風です。東京湾の海風の層の厚さがどれくらいなのか分かりませんが、湾岸の高層ビル群の高さは海風を遮るのに充分な高さがあるってことなのかもしれません。


風の道っていうのがあるらしいですよね。
気温とか気圧とかの関係で、ここからこういうふうに風が通っていく、っていう風の通り道。
帆船の頃の船乗りたちは、大海原でも風の道を知っていたっていいますからね。


夜になると、陸の方が速く冷えて気圧が高くなるので、今度は陸から海へ風が吹く。
陸風循環ですね。


海風循環と陸風循環っていう凄く大きな風の流れ。
本来、東京っていう土地に吹いていた風が、今は吹いていないっていうのが、ヒートアイランド現象に繋がっているわけです。

 


ドイツのシュトゥットガルトでは都市計画の中に「風の道計画」っていうプランがあって、有効に実施されているそうです。


シュトゥットガルトって街は、ドイツの南部にある産業都市。
ベンツとポルシェの街です。


内陸のシュトゥットガルトの風の道は、市を分断するような形で設けられている幅100mの緑地帯なんだそうです。
この緑のゾーンに風を通らせることによって、大気汚染なんかに対して大きな効果をあげているってことなんですね。


内陸の街で実行している、風を通すっていう工夫は、東京の方がやり易いってことはないんでしょうかね。
素人考えですけど、シュトゥットガルトに海風循環、無いでしょ。内陸の街なんですからね。


でもまあ、今さら、このビルとこのビル、どいてくれる? ってわけにもいかないでしょねえ。
東京都心の大きな風は停滞したまま。


もしかするとコロナの感染っていうのにも関係しているかもですよ。澱んだ都心の空気の中に。。。

f:id:wakuwaku_nikopaku:20220110083926j:plain


関東の中心地を江戸に決めるにあたっては、家康さんとブレーンたちが集まってあれこれ考えたらしいです。


ああだこうだやりとりがあって、関東の中心地計画のマスタープランは風水で決められたそうです。


占いかよってバカにしたもんでもないんですよね。
南光坊天海さんっていう徳川家康のブレーンだった天台宗のお坊さんが、風水に明るかった。


風水っていうぐらいですから、方位だけじゃなくって、風の流れと水の流れっていうのを計算して、そもそも江戸の土地を選んだってことですね。


水の流れに関しては、無理矢理流れを変えちゃったり、埋めちゃったりとかしているみたいですけど、吹く風については何もしてないでしょうね。
っていうか出来ませんよね。ただ、この風の吹き方がイイ、この風の流れによって江戸の土地は守られるんだってな感じでしょうか。


で、今はその、街のエネルギーを生んでくれるはずの風の流れを高層ビルが妨げてる、ってことなのかもですよ。

 


シュトゥットガルトは、街に呼吸をさせるっていう発想から「風の道計画」っていうのをやっているんですよね。
東京の今は、どうなんでしょ。東京って呼吸不全? なのかも。


23区の中でも、あるいは横浜なんかでも、いろいろ研究はしているみたいで、海風循環、陸風循環っていう風の流れを活かそうっていう、水平方向の風の道っていうばかりじゃなくって、高僧ビルがあるのはもう既成事実なんだから、そのビルを利用した垂直方向の風の流れっていうのもあるんじゃないか、みたいなことも考えているらしいです。


風の道だとか、街の呼吸だとか、めっちゃデッカイ自然感覚って、どうでしょ、現代人にはすっかりなくなっているんじゃないでしょうかね。


でも、あれですよ。なにか早急に手を打たないといけませんですよ。
少なくとも東京都心部には換気が必要です。風の道を確保しないといけません。


玄関には黄色を置きましょう、とかいうんじゃなくって、都心部全体に対する風水プランみたいなのを提案できる人っていないんでしょうかね。


プリミティブな感覚を取り戻すって、悪くないかもです。

 

wakuwaku-nikopaku.hatenablog.com

wakuwaku-nikopaku.hatenablog.com