ウキウキ呑もう! ニコニコ食べよう!

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【ゲインロス効果】ツンツンデレデレのツンデレラー増殖中?

< 恋の駆け引き とか言うとカッコイイ感じですけど 心理学ねえ >

ヤッツンはふっくら体形のアラフォー男子。
時々出会う吞み仲間のカウンター族です。


なんでヤッツンって呼ばれているのかは、知りません。聞いてもいないです。
みんなが呼んでいるんで、私もヤッツンで通しています。
ヤッツン自身も初対面の時は自分から「ども、ヤッツンです」って言ってます。


いつもキッチリした格好をしていて、愛想のイイ独身貴族。
日本酒派だったんですけど、最近、急にハイボールに凝りだして、店でもいろんな種類のウイスキーハイボールを呑んでいますし、焼酎ハイボールっていうのも、芋、麦、黒糖、いろいろやっているんだそうです。


なんでまた急に日本酒を止めたのか聞いてみますと、どうやらお気に入りの女の子が同じ部に配属されてきたらしくって、その女の子の酒の好みに合わせようとしているご様子。
でもまだ2人だけで呑みに行ったことはないってことなんでした。


で、そういうシチュエーションになる前にハイボールを極めようっていう、そういう魂胆なんでしょうかね。

 

 

 


「いや、ハイボールって吞んだことなかったんで」
そりゃそうでしょ。ヤッツンはずっと日本酒でしたよ。
そんなに強くはないけれど、最初から最後まで日本酒。3号ぐらいいっちゃうと、へろろ~ん、ってなってました。


「会社の呑み会で、日本酒呑むやつ、いないんですよ」
いや、それは話、ズレてるべ。女の子なんでしょ、ハイボールの目的は。


「なんかね、雰囲気がイイんすよ。ハイボール女子なんですけど、呑み方がカッコイイんっす」
はあ、そですか。


「日本酒呑んでると、チラってこっち見るだけで話しかけくれないんです」
ヤッツンから話しかければいいんでないの。


「そんで、ハイボール呑んでるんで、それ、何のハイボールなのって、聞いたら、知りませんって言ってツンツンしてんですよ」


まあね、どういうトコで会社の呑み会をやっているのか知りませんけれど、大きめの居酒屋なんかだと、ウイスキーの種類を選んで「炭酸割りで」とか、そういうシステムじゃないですよね。


たいてい「角」のハイボールで、「ジムビーム」とか「白角」とかを選べる店もありますけど、その程度の選択肢ですし、注文する方もハイボールウイスキー銘柄を気にしていないんじゃないでしょうかね。
ハイボールくださあい」とか「メガハイボール2つ」とか、そんな感じのオーダー。


「山崎」のハイボールなんていうのが一時期流行りましたけどね。
「たまたまその店にオールドがあったんで、ハイボールにしてもらったんです」
はあ、そですか。


なんでもかんでもハイボール、なんでありますよねえ、今は。

 

 

 

でもまあ、一昔前のウイスキーブームの時は、みんな、なんでもかんでも水割りにして吞んでましたからね。
「ミネラルウォーター」っていう名前のビンに入った水道水でね。


その点、炭酸水はごまかし出来ないですね。水道水、シュワ―ってしないですもんね。


その「ミネラルウォーター」が炭酸に代わっただけで、オールドだろうが山崎だろうがハイボールにして楽しむのが令和の酒呑み事情なんでしょう。


個人的に思うのは、ウイスキーは、特にイイやつは、ストレート、せいぜいロックでやって欲しいという感じなんですが、ん~、なんですけど、大きなお世話ですね。どんどんシュワシュワ楽しんでくださいませ。


「そしたらですね、ツンツンしたままなんですけど、お酒、詳しいんですね、って来たんですよ」
来た、っていうのは?


「呑み会も終盤になると、ボクっていつもポツンってなってるんですけど、テーブル廻って隣りに座ったんです。へへ~」
なあにが、へへ~だ。


「で、話してみたらオレのことけっこう観察してんだなあって分かったんですよ」
観察?


「仕事の仕方とか、どういう処理をすればイイのかとか、けっこう自分の参考にしてるって」
新人さんなの?


「いやあ、オレよりは10年ぐらい後の入社ですけど、ぼちぼち10年選手、ですかね。年なんて聞けないっすよ」
いつもツンツンして仕事してんの?


「そういうことでもないんでしょうけど、特にオレと話すときはツンツンしてますね」
なんか気に障るようなこと、言ったり、やったりしたんじゃないの?


「いやあ、彼女の狙いだと思うんっすよ」
はあっ? なんの狙いやねん!?


「ほら、あれですよ、ゲインロス効果ってやつ」
ああ、ゲインしてロスするっていうね、って、知らんがな!


「最初はツンツンしたり、こっちに悪い印象を与えておいて、チョット話すようになってからはニコニコ、可愛さアピールすると効果抜群ってやつ。恋愛心理学っすよ」
そですか、恋愛心理学ねえ。でもそれって順番から言うとゲインロスじゃなくってロスゲインなんじゃないの。


「いやあっはっは、よく分かんないですけど、彼女の作戦なんですよ。間違いなくツンデレ狙いっす」
はああ、ツンデレねえ。あれって狙ってやるもんなの?

 

 

 


まあね、ヤッツンは勝手に1人でデレデレし始めましたんで、もう突っ込まないことにしたんですけど、恋愛心理学っていう言葉はかなりインパクトがありましたね。
ヤッツン独特の傾向なのか、そういう世代なのか、恋愛心理学に詳しい男なんて、前はちょっとイメージできない感じです。


でもまあ、調べて見ましたらちゃんとありましたですね「ゲインロス効果」


アメリカの心理学者「エリオット・アロンソン」が1965年に提唱した言葉みたいですね。
でも、特に恋愛心理学ってわけでも無さそうな感じですよ。


アロンソンが言っているのは「対人関係の魅力と好みは報酬とコストのバランスで理解できる」っていう心理現象のことなんですね。


対人関係ですから、男女の恋愛心理学とか言っちゃったほうが一般受けするだろうからって、「ゲインロス効果」を利用している人が一定数居る、ってことなんでしょうね。
そういう本とかも出ているのかもですよね。


特に恋愛っていうシチュエーションにこだわらずに、相手に、最初は良くないイメージを持ってもらって、後からそのイメージを覆すような、プラスの印象を持ってもらえるような言動をすれば、そのプラスポイントがより高くなるってことなんでしょうけれど、どうなんでしょうね。


世の中、そのパターンになってめでたしメデタシってこともナイではナイでしょうけれど、そうならないことの方が多いんじゃないでしょうか。


それと、ゲインロス効果がうまく出たとしたら、その余分に高い、好いイメージっていうのは幻想なわけですから、好感度って長続きしない気もしますね。
マボロシの好印象ってことになりそうな気もします。


それに、そもそも第一印象が悪かったら、そのアトがないっていうことの方が多いですよね。


まあね、恋愛っていうのも勝負をかける対象なのかもですけど、仕事の面接だとか、かなり人生を左右するような勝負をかけるようなとき、「ゲインロス効果」って無意味ですよね。


シチュエーションとして、ある一定期間、同じ環境にいて、なんどもコミュニケーションする可能性のある相手にしかその効果を発揮できないってことですもんね。


そういう意味ではヤッツンは同じ職場の女の子が相手ですからね、なんどもコミュニケーションするっていうシチュエーションです。


ただ、こんがらがったヤツだなって思うのは、ヤッツン自身が、その「ゲインロス効果」を狙ったアプローチをしているっていうんじゃなくって、その雰囲気のイイ女の子の方が「ゲインロス効果」を狙った言動をしているはずだ、っていう思い込みをしているっていうことですね。

 

 

 


もちろん、他人の恋路を邪魔立てする気は毛頭ありませんが、「ゲインロス効果」っていうまわりくどい恋愛術を、もう一回り、まわりくどくして勝手に思い込んでいるって、中学生か! って気もしてきちゃいますね。
いや、中学生諸君は、大いに思い込んで、こんがらがって下さい。それが青春だあ! 知らんけど。


まあね、こっちはとっくに枯れちゃってますからね、ヤッツンみたいにニヤニヤしながら呑むなんてことも、全然ないです。


にしてもですね、ヤッツン。おみゃあさんは、恋愛ってものに対してかなりアタマデッカチになってやしませんか。


この店にも酒呑みオネエサンの先輩方が数人おられますから、その話、してみてはいかがでしょう。
その場に居合わせることになったとしても、フォローなんて出来ませんので、悪しからず。


ヤッツン。ドーンといけよ、ドーンと。


と勝手ながら少しだけ応援いたしております。ちょこっとだけね。


ジジイとオヤジの恋愛話。そうそうあることじゃありません。
そんなのが普通だったりすると、基本、キモチワルッ! ってことですからね。いつもはそうじゃないです。

 

ツンデレって、狙いじゃないですよねえ???