ウキウキ呑もう! ニコニコ食べよう!

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【日本のウイスキーが遠ざかっていく】原酒不足っていう状態から何年経ったんでしょうかねえ

< ジャパニーズウイスキーブームの中で日本の酒呑み庶民が置いて行かれているんじゃないでしょうか >

コロナ禍の自粛鎮静ムードから抜け出しつつある感じの2023年の夏。


ウイルスたちがいなくなったわけじゃないんですけどね、いろんな方面で活動していかないと、ウイルスにやられなくたって経済的にやられちゃうっていうのは切実な問題ですもんね。


2023年の5月からコロナ感染症は5類扱いになって、かなり無理矢理な感じもありながら、そうせざるを得ない実情っていうのが、国民の側にもあります。


でも、すぐにはコロナの呪縛から解き放たれたわけじゃなくって、徐々にですよね。マスクを外すっていうのも徐々に、呑み屋ではしゃぐっていうのも徐々に、です。


梅雨時から一気に真夏日になっちゃったりして、そのせいなのかどうか分かりませんが、そのころから呑み屋さんに嬌声が戻ってきたような気がします。


おいおい、なんて言うやつはいませんね。女子会なんて、この3年分を取り戻そうっていうような勢いがありますでしょ。このところ毎週末、見るような気がします。


イイことなんでしょうね。酒場の笑い声は夜の空気を明るくしますもんね。

 

 

 


みんなそれぞれ、好きな酒を吞んでいるわけですが、目立つのがハイボール
もちろん店によって、その日によって違うんでしょうけれど、ハイボールのオーダーはあっちこっちから聞こえてきます。
相変わらずのウイスキー人気。


焼酎バーのカウンターで、泡盛、焼酎のロックをやりながらマスターと話します。


ただハイボールっていうオーダーの時に、ウイスキーは何を使っているの?


「ウチは角ですね」


角は普通に手に入るの?


「まあ、酒屋さんに確保してもらってますよ。あと、ジムビームもあるんですけど、ジムビームは出ないんですよ、人気ないんですね、ウチではね。やっぱりジャパニーズってことでしょう」


前は山崎とかでもハイボールやってたよね。


「山崎は手に入んないですよ、相変わらずね。たまに酒屋さんから、入りましたけど、どうしますっとか聞かれんですけど高くってね。なんか酒屋さん同士でもプレミアついたりしちゃって、めっちゃ高いです。買えません」


ってことで、人気の高いウイスキーはいまだに品不足みたいなんですね。


っていうかですね、今のウイスキーの値段って理不尽に高いですよ。そう思いません?
低迷していたって思ったら、ハイボール人気に火が点いて、需要が急上昇。
って思っていたら、海外でのジャパニーズウイスキーブームっていうのがやってきて、一気に原酒不足。


そりゃ仕方ないことですよね。ウイスキーっていう酒の性質上ね。


酒呑みたちから見放されていたような時期は、そんなに売れないんだから原酒の量を減らしつつあったところへもってきて、営業努力の甲斐あって一気にウイスキー需要が爆発。


ウイスキーは1年で出来るってもんじゃないですからね、急に流通量を増やすなんて出来ませんからね。
たちまち品不足になって、メーカーの戦術が失敗した、なんて言う批判も聞きますけど、商売っていうことを考えれば責められませんよね。

 

 

 


にしてもウイスキー不足が常態化して、いつの間にか値段がバカ高くなってます。
しかもノンエイジさえもです。


値段に関しては、ちょっとね、メーカーに疑いの目を向けちゃいますねえ。
諸物価高騰のおりとはいえ、高過ぎない?


バカ高い価格帯でたくさん売れれば、そりゃ、メーカーとしてはバンバンザイってことなのかもしれませんけど、それって、国内消費よりも、輸出品として考えているからなんでしょうか。


世界標準のジャパニーズウイスキーなんだから、値段のことでブーブー言いなさんな! ってこと?


生産量を増やして対応していますって言うんですけどね、原酒、そろそろ12年とか、普通に出せる状態になって来ているんじゃないのかしらん。


ちょっと前にコンビニ限定発売っていうのやってましたよね。サントリーさん。


サントリープレミアムハイボール白州350ml缶」


サントリープレミアムハイボール山崎350ml缶」


もちろん白州も山崎もノンエイジなんでしょうけど、高いねんって!


1缶、600円!
他の缶ハイボールとかって、150円ぐらいですよ。4倍! あほか! 高過ぎでしょ!


ハイボールブームなんだから、メーカーが直接プレミアムなウイスキーハイボールを売り出しますよっていう戦術なんでしょうけど、どうだったんでしょ。たぶん、失敗だったでしょねえ。


何度も言わせていただきますけど、とにかく高いねんって!


このハイボール缶の売り出し方に、サントリーに対する疑いの目は、かなり強くなりましたですよ。


高くたって売れるんだもんねえ、っていう気持ちがどこかにありゃしませんか。


世界市場ではジャパニーズウイスキーの一人勝ち、みたいなことが続いているらしいんですよね。
サントリーだけじゃなくって日本の各ウイスキーメーカー、かなり評価が高い。


これからのウイスキーは日本の酒呑みたちを相手にするんじゃなくって、海外の金持ちたちを相手にします。ってことなのかもですねえ。


日本洋酒酒造組合」が2021年に「ウイスキーにおけるジャパニーズウイスキーの表示に関する基準」っていうのを定めたんでありますよ。
ジャパニーズウイスキーってラベルに表示するためには、こうしなさいっていうことですね。


曰く、
「原材料は、麦芽、穀類、日本国内で採水された水に限ること。なお、麦芽は必ず使用しなければならない」


曰く、
「製造として、糖化、発酵、蒸留は、日本国内の蒸留所で行うこと。なお、蒸留の際の留出時のアルコール分は 95 度未満とする」


曰く、
「貯蔵は、内容量 700 リットル以下の木製樽に詰め、当該詰めた日の翌日から起算して 3 年以上日本国内において貯蔵すること」


曰く、
「瓶詰は、日本国内において容器詰めし、充填時のアルコール分は 40 度以上であること」


曰く、
「その他として、色調の微調整のためのカラメルの使用を認める」


ま、これって、これまでの普通の造り方なんだろうって思うんですけど、ジャパニーズウイスキーのブームに乗っかって、有象無象が出てくることは避けたい。ジャパニーズウイスキーのイメージを壊してしまうような銘柄、メーカーは締め出す、っていう約束事なんでしょうかね。


ま、ウイスキー産業自体の保護としては、そういうこともしっかりやっていっていただきたいとは思いますがね。


ハイボールを念頭に置いた戦術もけっこうでございますが、本来ね、ウイスキーっていうのは、ストレートで、せいぜいロックで、静かに、じっくり、味わうもんでございましょ。


そういう酒呑みたちはウイスキーブームとか、全然関係なく呑むもんでありますよ。本来的にね。

 

 

 


個人的に今、焼酎、泡盛にいっているのは、ウイスキーが無駄に高くなったからなんであります。


一旦、高い値段設定にした山崎12年とか、原酒の確保が出来たとしても、値段、下げないでしょ。


ロックグラスの中で、氷をゆらゆらと溶かしながら落ちていく琥珀色のウイスキーを見ながら、じくり味わいたい酒呑みも健在なんでありますけどねえ。

 

 

 

ワイワイ騒ぐのだって、そりゃもちろん悪くないですけれどね、薄い財布しか持っていない日本の庶民の酒呑みたちにも、配慮いただければサイワイでございます。はい。