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【パレイドリア現象】カレードリアとは何の関連もない人間の感覚

< ああ そういう名前が付いているんですねえ っていうアレの話 >

コロナ禍だ、戦争だって日が続いて、気分的にも、なかなか晴れやかな日々にはなりませんけれど、例えば5月は、薫風の季節ってことで本来的にはのびやかな気分になれる季節なんですよねえ。


芝生の上にごろ~んって寝っ転がって、青空にぽか~んって浮かぶ雲を、の~んびり眺めて、ゆる~い時間を過ごすっていう幸せが遠くなってしまった気がします。


おかあさんが公園で、ちっちゃな子どもと一緒に空を見上げて、
「ほうら、ゾウさんがいるよう。ね、ゾウさんみたいな雲だねえ」
っていう光景って、なんだか懐かしいものになってしまった感じでしょうかねえ。
子どもは空を見上げたまま、ぽか~んとしている場合もありますし、
「あ、あっちはワンワンがいる」
とかね、指さしながら、すぐにクリエイティビティの高い反応を示したりしてましたよねえ。


雲なんて、どんどん形を変えていきますからね、親子のコミュニケーションも素早く確認し合わないと楽しさの共有が出来なかったりします。
「さっきまではゾウさんだったの!」
とかやってたんじゃ、なんだか理不尽な空気感になっちゃいますもんね。


空の雲を見上げて、動物だったり、知り合いの顔だったり、ソフトクリームだったり、いろんな形を見てしまうのは、たぶんおそらく、人間だけなんでしょうね。


「パレイドリア現象」っていうみたいです。


心理現象のひとつなんだそうで、本来はそういう意味を持っていないものに対して、自分の知っているパターンを思い浮かべてしまう「視覚刺激」あるいは「聴覚刺激」のこと。


ん? 聴覚? って思う向きもあるかもですが、「空耳」ってあるじゃないですか、あれです。

 


それと、音楽を逆回転で再生すると、なんだか意味のある言葉に聞こえてくるなんていうのもありますよね。
アソビっていううちはイイんですけど、なんだかコワイことになってしまうのが多いです。
話題になることはイイとしても、そもそも逆回転で聞くことを想定されていない楽曲を逆回転再生させて、意味を求められてもねえ、ってクリエイター側は迷惑顔だと思います。


ま、空耳っていうのは、なんだかボンヤリ聞いていると、
「え? 今、△□って言った?」
とか、罪のないトンチンカンが生まれて、わっはっはってハッピーで終われることも多いですけどね。
空耳アワー」なんて番組もありました。ん? 今でもあるのかもです。


でもまあ、一般的な「パレイドリア現象」は視覚の方が多そうな感じでしょうか。


「ゆうれいの 正体見たり 枯れ尾花」っていうのもあって、「パレイドリア現象」なんていう言葉を知らなくたって、昔から、なあんかそう見えちゃうってことは誰にでもあったんですよね。


月ではうさぎが餅をついている。
これもまた「パレイドリア現象」でしょうね。


初めてそう聞いて、え? どこどこ? っていうことが子どものころあったとしても、いつの頃からか常識、みたいになっていますよね。
杵を持っているっていっても、ツルハシのように振り上げて使う形の杵じゃなくって、棒状の杵なんですよね。
絵本に描かれた餅つきうさぎの絵が、誰の頭の中にも入っているんじゃないでしょうか。


まあね、今どきの大人は、あんまり夜空の月を見上げるなんてことを、しなくなっているかもですけど。
一度そう見えてしまえば、そうとしか見えなくなりますよね。


でもですね、餅つきうさぎに見ているのが世界共通ってことじゃないんだそうで、いろいろですよ。


中国では、うさぎに見ているのは同じなんですが、餅をついているんじゃなくって、薬、薬草を挽いているんだそうです。
うさぎがいるんだよっていう、言い出しっぺがどう見るかっていう違いだけなのかもですけど、日本では餅っていう食べものですけど、中国ではクスリなんですね。


インドネシアでは、編み物をしている女性を見ているらしいです。
そういう見方も出来るのかなって思って、改めて見てみるんですが、ね、やっぱり、うさぎです。


インドではワニを見ているんだそうです。
あれですかね、うさぎの耳にあたる部分が、ワニが口を開けているように見えるっていうことなんでしょうか。
ん~。お月さまを見上げてワニですか。ありがたみが、って大きなお世話ですね、はい。


東ヨーロッパでは女性の横顔、北ヨーロッパでは本を読むおばあさん、南ヨーロッパではカニを見ているんだそうです。
本を読むおばあさん、ってなかなか優雅な見方かもですねえ。


アラビアでは、吠えるライオンを見ているんだそうで、ふうむ、ライオンですか、って思いますけど、やっぱりですね、餅つきうさぎです、日本の月にはうさぎです。

 


小学校の頃だったでしょうか、「ロールシャッハテスト」ってやりましたよね。
なんなん、これ? っていう紙についた左右対称の汚れ、シミみたいなおどろおどろしい形。
無意識の心理を分析するテストだっていうことなんですけど、あれって何がどう分かるものなんでしょうかね。


いろいろ調べてみたりはしたんですが、なんだかよく分からんなあっていう感じです。


人間にとって、絶対良くない存在の生き物の顔みたいに見えるのもあります。
点が3つあれば、人間の顔だって認識するのは、そういうプログラムが脳に組み込まれているから、なんだそうですね。
これにもまた名前が付いていて「シミュラクラ現象」っていうんだそうです。

 

 

3つの点のうち2つが目で、あとの1つは口ってことなわけですが、いろいろね、顔に見えるものってありますよね。
この「シミュラクラ現象」も「パレイドリア現象」の1つに数えられるそうです。


写真週刊誌が華やかだった1990年ごろ、「人面魚」っていうのが話題になりました。


山形県鶴岡市にある善宝寺。このお寺にある「貝喰(かいばみ)の池」にいる金色のニシキゴイの頭部が人の顔に見えるってことで大ニュースになったんですが、このあとすぐに、うちにもいるよう、っていう情報が相次いで、コイってそんなような模様なんじゃんねえ、ってことになったんでした。

 


1996年のイグノーベル賞生物多様性部門を受賞したのは日本人の化石研究家、岡村長之助さんの研究結果でした。
本業は内科のお医者さんだったみたいです。愛知県の人。


市井の研究家として「人類および全脊椎動物誕生の地-日本」っていう本を自費出版しているんですよね。


そのイグノーベル賞を受賞した研究成果っていうのはですね、現在の生物は4億2500万年前にほとんどがミニサイズで出揃っていて、それから350倍に成長したっていうものなんですね。
イグノーベル賞です。


最初に北上山地シルル紀の地層から、なんと「9.2ミリメートルほどのアヒルの化石」を発見。
ん~。1センチメートル足らずのアヒル
「パレイドリア現象」じゃないんだよってことなんでしょうね。


シルル紀っていうのが4億2500万年前にあたるんだそうですが、アヒルに続いて、岩手県大船渡市から出土した石灰石から発見したのは「1ミリメートルに満たない大きさの人間」
ええ~!? アヒルよりちっちゃい人間?


なんですが、それだけじゃなくって「ゴリラ」「イヌ」「リュウ」「恐竜」のミニサイズも発見。
地球の生き物は、このサイズから350倍に大きくなったんじゃあ! っていう全く新しい「進化論」
ヒル、ほぼ怪獣じゃんね。


でも、岡村長之助さんは古生物学会に数回にわたって論文を発表。日本だけじゃなくって世界の大学にも論文を寄稿。
で、1983年に「人類および全脊椎動物誕生の地-日本」を自費出版


1996年のイグノーベル賞受賞っていうことなんですが、悲しいことに、1996年の受賞時に健在だったかどうかは不明みたいなんですね。
1901年生まれの大先生です。


超ミニサイズの「パレイドリア現象」ってことになるんだとしても、そのミニサイズの人間とかリュウとか、見てみたいものですが、写真とかも探せませんでした。


想像力って、思いっきり逞しい方がハツラツとした人生になるのかもねえ、って思いますけどねえ。