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イッツ マジック【冷凍庫の氷が消えている】そして冷凍食品のパックはパンパンに膨らんでいる

< みんなが経験しているはずの 冷凍庫の中の身近なミステリー 氷かパックか >

宅呑みの機会が多くなってきたころ、100均で製氷皿を買って来ました。
球形の氷が出来ちゃうヤツです。しかも球形の氷が同時に3個。


ふむむ、面白いじゃん。でもホントにこんなんで球形の氷が出来ちゃうの?


なんせ100円で3個の球形氷です。って、べつに個数はなんのファクターにもなっていませんけれどね。
一気に3個なんて使いやしません。


上下に分かれるプラスティック容器で、下側の容器に3個並んだ半球形のくぼみに水を満たして、上蓋側にも3個の半球形のくぼみがあって、それをギューってかぶせると、上蓋側の球形の天辺部分に空いている小さな穴から水がピューッと飛び出て来て作業完了。


ん~? って思っていたんですけど、完全球形ではないにしても、なんとなく球形の氷が無事に出来るんでした。
その後何回か水の入れ具合だとか、蓋を閉めるスピードだとか、あーだこーだやってみて、まずまず、ま~るい氷が出来るようになりました。


へええ、って思いますけど、水の表面張力とか、そんなのを利用したものなんでしょうかね。
なんで上半分の水が下に落ちてこないで、球形に固まるのかは、よく理解できていません。
ま、理屈とかはイイんです。


その氷でウイスキーをロックでやるのが、楽しくなりました。無邪気な酒呑みオヤジなんでございますよ。


家で吞むのはほぼウイスキー。スコッチですね。ロックでやっています。

 

アテはコンビニ調達の乾きモノ。バタピーとベビーチーズが主ですねえ。


テレビは持っていないので、本を読みながらとか、音楽を聴きながらとか。
そんな呑み方が多いですけど、時には、店で吞むのとは全く違って、音も絵もなし、本を読むこともせずに、ただ静かに窓越しの夜を眺めながら、酒の味をじっくりと楽しんだりしておりますです。


高級品じゃないんです。だいたい千円見当のスコッチですね。
千円ちょっとで、なかなか旨いヤツもあるんです。


お独り様オヤジの冷蔵庫の中なんて、たいてい似たようなもんだと思うんですけど、冷蔵室に入っているのは、ペットボトルのお茶、麦茶。そしてあとは缶の吞みものです。
ビール、ハイボール、チューハイぐらいなもんですね。ウイスキーは冷やしません。


冷凍庫はっていいますと、時々冷凍チャーハン、とガリガリ君。そしてデフォルトで付いてきている製氷皿で作っている小さな正方形の氷です。


一般家庭にあるデッカイ奴じゃなくって、高さが1メートルちょっとの小さい奴ですが、一応冷蔵室と冷凍室が分かれていて、冷凍庫には野菜室っていうんですか、バケット式の空間もあるんですけど、そこに時々入るのが冷凍チャーハンで、いつもはただの冷たい空間になっています。


その野菜室の上の段が高さ10センチぐらいの空間になっていて、端っこに製氷皿がセットされています。
それ以外のスペースには、時々、ガリガリ君かパルムが入っています。


たったそれだけの、実になんとも密度の低い、ただの冷たい空間なんであります。

 

 

 


普通の四角い氷を作る製氷皿の活躍期間は、ま、一年中ではあるんですけど、そんなに活躍しているってことでもありませんね。
ウイスキーグラスに収まる以外は、乾麺の蕎麦を食べるときに、茹で上がった蕎麦をざるで水道水にさらして、ぎゅぎゅってしめたら、そのままざるから食べるんですが、その蕎麦の上にざらっと氷を落としたりします。


この時ばかりは、四角い氷、大活躍!
ぐらいなんですね。


そこへコロナ禍になってから、鳴り物入りで参入してきたのが、100均の球形製氷皿です。
いや、鳴り物入りっていっても、べつに何の音もしませんでしたけどね。


球形の氷を面白がって、それを使わんがためにウイスキーを吞むっていう感じの日もございました。
そうなってきますと、四角い氷の、元々の製氷皿の活躍の場は急激に少なくなりますよね。
乾麺の蕎麦も、そんなにしょちゅう食べるもんでもないですしね。


たぶんおそらくなんですけど、1年以上四角い製氷皿に触らない日々が続いたんだと思います。


と、ある夏の雨の夜のことでありました。出かけるには億劫な夜。
久しぶりに宅呑みしましょうかねってことにしました。
棚の上にはホワイトホースが半分ぐらい残っていましたしね。


で、今宵は球形氷じゃなくって久しぶりに四角い、オーソドックスアイスでいってみましょう。


アテは? と思ってホワイトホースの隣りを確認してみますと、バタピーとおっとっとがあります。
充分です。オッケー!


ってことで、冷凍庫の四角い製氷皿を久しぶりに取り出してみますと、アレ? 空っぽなんでした。
ぬぬぬ。これは異なこと味なこと。
なして製氷皿に氷が入っていないのか???


3×5で15マスのプラスティック製氷皿の中に氷が1個もない。そこに氷があった気配すら、まったくないんです。


球形製氷皿ばっかり使っていたんで、使うこともないだろうっていうことで、四角い製氷皿から氷を空けて、そのままにしておいたんでしょうか。
そんなことをした記憶はありませんし、自分の性格として、そんな面倒なことをすることも考えられません。
使わないなあって思ったとしても、そのまま放っておくはずです。


でも、目の前に氷が無いっていう現実があります。
これは生活空間の中で起きる事件レベルの不思議さです。


まあね、使っていない時間が長過ぎましたんで、氷が残っていたとしても作り替えた方がイイかな、とは思っていたんですけどね。


そんな心配なんか全然必要なしに、スッカラカンになっていたんでありました。


球形の氷は無事でしたので、いつも通り、球形の氷でロックをやりながら考えかんがえ、調べてみましたですよ。

 

 

 


案外簡単にこの「製氷皿から氷が消えるマジック事件」の謎は解けたんでありました。
ま、あれです。理系アタマの人には先刻ご承知のことではあるんでしょうけれども、ほほうって思ったんで、ここに続けさせていただきます。


この、あったはずの氷が消えてしまうマジック現象は「昇華現象」っていうんだそうです。


全く知りませんでしたが、個体からいきなり気体に変化する現象。液体っていう状態を経ずに、氷っていう個体から、水蒸気っていう気体に変化しちゃう。


なんだそれ? って思うんですけど、そんなにビックリするようなことじゃないみたいなんですよね。


調べてみる中でよく出てきた例が、ドライアイスですね。
ドライアイスは常温の中で氷の状態から二酸化炭素になって一気に蒸発していきますもんね。
たしかに個体から気体に変化しているところは何回か見ています。


でもあれって二酸化炭素だからじゃないの? 冷凍庫の中の氷って水でっせ、水。エッチツーオー。


いきなり氷から水蒸気って、なんにも化学変化とかしちゃう要素なんかもなさそうに思いますけどね。


ってことで急に化学っぽい話になりますが、氷っていうのは水の分子同士が結合して固定されている状態です。


この結合状態は「分子間力結合」っていうんだそうで、化学結合的にはとっても弱い結合なんだそうです。


弱い結合力であるにしても、氷はしっかり固まっているように感じますけど、氷に対する圧力が下がると結合力は一気にさがってしまうんだそうで、これは、高い山に登ってお湯を沸かすとき、氷じゃないですけど水の結合力が弱くなっているんで沸点が下がるっていう現象と同じ。
水の沸点が下がる理由は、圧力が下がって水の「分子間力結合」が弱くなってしまう結果ってことなんです。


ふううん、です。


高い山の上では90度にも達しない温度でお湯が沸くそうなんですけど、圧力がもっと下がっていくと、融点と沸点が同じ温度にまでなっていくらしいんですね。


氷の融点と水の沸点が同じ温度ってことは、氷がいきなり水蒸気になるってことです。
ここでまた、ふううんです。


ですが、冷凍庫の中で圧力がそこまで下がっているってことなんでしょうか。


それはですね、氷の塊がいきなり昇華するほどの圧力変化があるわけじゃないけど、徐々に昇華していく環境にはなっている、っていうことみたいなんですよ。


ここのところが、イマイチしっかりした説明が見つからなかったんですけど、現象としては冷凍庫の氷には弱い昇華現象が起きているんで、長い時間放っておけば氷は徐々に小さくなって、やがて消えてしまうってことなんでした。


この現象、昇華を利用して、食品、食材の水分を飛ばして作っているのがフリーズドライ食品。


そっかあ、って思いますけど、このところ冷凍食品、フリーズドライ食品ってめっちゃレベル高くなって、旨くなって、たくさんの種類が出ていますよね。


農林水産省「冷凍食品とフリーズドライ食品」っていうPDFファイルを公開しています。

 

「冷凍食品豆知識と製造工場レポート」


「失敗しない冷凍食品の保存方法」


「冷凍食品の活用術」


「医療分野でも活用される冷凍技術」


「宇宙でも活躍するフリーズドライ食品」


って、けっこう細かく記事にしています。


ま、冷凍チャーハンぐらいしか接点がないんで、へええ、って感じでしたけど、いろいろ冷凍食品にお世話になっている向きには役立つファイルだと思います。


で、なんでだか分かりませんが、そうした冷凍食品の記事に続いて連載の「旬を食べるカレー旅」っていうのもありますね。


お役所の情報に関していえば、ま、個人的な感想ですけど、農林水産省はしっかり国民の方を向いている情報発信を心掛けているように感じています。
そのセンスはいろいろ批判もされてもいますけれど、コンセプトはなかなか斬新なものもありますし、この「冷凍食品とフリーズドライ食品」も面白いと思いますよ。


ん~ん、農林水産省の回し者じゃないです。なんの因果もございません。

 

 

 


冷凍庫の氷が消えちゃう仕組みはなんとなく分かったような、やっぱり分からないような感じなんですけど、昇華して蒸発した水蒸気はどこへいっちゃうんでしょうね。
冷凍庫に霜が付いているってわけでもなかったですけど。


って、あれか、霜になったとして、その霜も昇華して、ん? どうなっているんでしょう。


冷凍食品のパックがパンパンに膨らんじゃっているのも、この昇華が原因なんだそうですけどね。
水蒸気って結露しないのかなあ。


冷凍庫の氷が消えてしまうってところまではいかないにしても、小さくなっているっていうのは、以外にみなさんも経験していることかもですよねえ。


って、昇華っていう化学反応があるってこと以外、結局なあんも理解できていないって結果なんでありましたあ。

 

す~びばせんですう。

 

< 9月28日追記です>

冷凍庫内で昇華が起きる仕組み

冷凍庫の扉を開ける

  ↓

室内の温かい空気が冷凍庫内に入る

  ↓

冷凍庫内の空気が暖まる

  ↓

冷凍庫の扉を閉める

  ↓

冷凍庫内の空気が冷え始める

  ↓

冷凍庫内の空気が縮む

  ↓

冷凍庫内の気圧が下がる

  ↓

軽く昇華作用発生

  ↓

氷が小さくなって、ガリガリ君、膨らむ

ってことみたいです。